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2023-06-21 24:47

#60 出版について

出版に関する回です。主に印税や出版社が受け持つ制作費用などのお金の話をしました。

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こんにちは、シロクロの伊藤です。Podcast60回目。今回は出版について話したいと思います。今日は2023年6月11日、水曜日です。よろしくお願いします。
はい、出版についてということで、最近、一人出版社とか独立系出版とか、そういう言葉をよく聞いて、本もいろいろ出たりしていて、
僕も何年か前に、いくつか一人出版社の本を読んだりしていて、非常に面白くて、独立出版の流れだったり、通常の出版流通の流れとか、
そこら辺が分かって、面白いなというところと、これはどうなんだろうというのがあって、ちょっとその辺を探り探りさせればなと思いました。
僕個人は全然出版業界に関わってないんですけど、ちょっと京都で本を書かせてもらったりとか、
学生時代、出版社で編集のアルバイトをしたりとか、フリーペーパーを自分で作ってたりとか、多少隣の畑じゃないけど、関わりがあったりなかったりぐらいの感じ。
その辺の経験をうまく話していければと思います。よろしくお願いします。
やっぱり、通常の出版の流れの人も一人出版社にしても、お金回りのところが個人的には一番気になってしまうんですけど、
ついちょっと前に、ジモコロっていうサイトで独立系出版の話がまた上がっていて、そのサイトとかそのページでお金の話とかも結構セピラーラーに出ていたので、そこら辺をまずちょっと紹介できればと思います。
まず、通常の出版流通としては、仮に本の価格が2000円だとした場合、
書者、書き手に10%、出版社に60%、取り次ぎに10%、書店に20%、もちろん大体の数字なんでしょうけど、ぐらいの配分になると。
だから本が2000円だとすると10%で、本の書者には10%を200円配るという仕組みですね。
これがその先ほど話した一人出版社とか独立系出版社だと、取り次ぎを挟まない。
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本2000円があって、書店に同じように20%、出版社が70%、書者に10%みたいな、その部分で出版社の取り分が増える。
もちろんメリット、デメリットあるだろうけど。
個人的にそこの取り次ぎ云々というよりかは、全体のバランスと割に合っていない作業量みたいなところの話が非常に気になっていて。
まず、ひたすら書店の話は全然知識がないのであれなんですけど、
書店と出版社、これが10%と60%ぐらい。独立系出版で70%とはいえ。
いくらですかね。
本で例えば、技術系の本とかだと2500円とか3000円とかぐらいですよね。
最初に流通する、それも出版社の体力だったりその内容とかにもよるので、
初版何部するかは全然違うんだろうけど、仮に3000部だとしますと。
2500円の本が初版3000部で流通すると、仮に全部売れたら750万なんですね、数値が。
これの10%だから、75万円が著者の印税として入るということですね。
250ページの技術書をどのぐらいで書けるかっていう話で、
もちろん技術書なので、初心者向けとかもあるにしても、
それなりのレベルの人じゃないと書けない。
レベルがそのスキルをたくさん持っていたとしても、
本に書き起こせるかっていう、もっとちょっと違うスキルも必要になってくる。
それが250ページ。
250ページって言ってないか。
大体技術書ってそのぐらい。250ページ、300ページ。
最低にでも200ページ以上あると思うんですよね。2500円ぐらいの価格帯なら。
それを一人で書くってなると、どのぐらいだろう。
フルでやって3ヶ月、4ヶ月ぐらい多分かかるんじゃないですかね。
僕が前に書かせてもらった強調なWebデザインのやつだと、
自分が担当したのは何ページだろう。
40、50前後ページだった気が。
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もうちょいだったかな。
ぐらいで、仕事しながらだったから、
でもそれでも2、3ヶ月かかっていて、
仕事しながら、あと自分の仕事以外の時間でも返せたから、
結構トータルいい感じの時間かかっていて、
その本は5人、僕含めて5人で書いて、
何ページぐらい。300弱、250ぐらいかな。
1人の話でいくと、3ヶ月ぐらいかかって、
得られる報酬は75万円っていうことになるんですよね。
で、それ自体も非常に割に合ってないなって思っているんですけど、
じゃあ出版社だけ60%と70%取って、
それは全然そうではなくて、
出版社としても、さっきの数値でいくと、
通常の60%の話でいくと、
全部売れて750万の60%だから450万か。
ここからその本の制作費、印刷費だったり、
デザイン費だったり、構成費だったり、
あとはその会社に関わっている編集者の給与だったり、
かつ会社の利益っていうものを、
その450万から出さないといけない。
ってなると全然賄えない。
多分場合によってはその時点、
初版がバッと売れた時点でトントンか赤字ぐらいだと思うんですよ。
さっきのジモコロのところで、
制作費の内訳みたいなのが載ってたんですけど、
内訳じゃないけど、
発行部数4千部の本で、
インサッティングページが400ページぐらいで、
印刷費が200万ぐらいかかっていると。
執筆、編集、発送、営業、出版、通費用とか、
そこら辺でもろもろ100万以上かかってるんじゃなかろうか、
という話ですよね。
それぐらいかかって、
印刷あたりそれぐらいかかっているってことは、
初版のみだと、
出版社ももちろんギリギリ黒になる計算で回すんだろうけど、
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全然出版社ばかり取り分多くて、
みたいな話ではなってないと思うんですよ。
一番もちろんコストかかってるので。
だからよく言われる、
著者だけ10%、8%みたいな、
出版社がめちゃくちゃ取り上がってみたいなのは、
そもそも全然そんなことはないと。
それとは別の問題で、
著者と著者で全然成立してない。
デザイナーにしろエンジニアにしろ、
こういった業種の人って、
めちゃくちゃご雑把に言うと月100万ぐらいが、
基準だと思うんですけど、売り上げの。
それで考えると、
3ヶ月、そうね、
あの規模で仮に1人でそれしかやらないとした場合、
でもめちゃくちゃ頑張ったら2ヶ月は絶対かかる。
3ヶ月はやっぱりいると思うな。
で、報酬が75万円。
今、書版3000部で計算してるけど、
出版社次第では書版2000部とか、
言うこともあり、どのジャンル次第で。
なので、著者にも出版社も、
全然割によってない。
取り継ぎと書店は全然、すみません、わからないので、
書店だけで考えても、
2000の本が売れて400円の利益ですからね。
最近は買取じゃなくて、
一旦返品できる仕組みなんですよね。
あんまわかんないけど。
ということを考えると、
取り継ぎが何やってるかそんなに詳しくないから、
ここはちょっと放り置いておくとしても、
どこの著者、出版社、書店も、
そんなに本気な利益になってない。
それがメガヒット。
増殺して何万部とか吸って初めて、
著者も出版社も書店も潤うことになると思うんですね。
ちょうど別の話になるけど、
ラーメン屋の記事が上がっていて、
原価高すぎるからお店空潰れるよねみたいな話があって、
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価値に見合った価格を提供すればいいじゃんみたいな、
ライターさんが書いてたけど、
ラーメンはラーメンのなんとなくの適正価格というか、
ランチ代に、場所にもいるけど、
どのくらいお金かけてくれるかっていうのがあるので、
それが本に対してもなんとなくある。
技術書だったら、
安いやつで2,000〜3,000円くらい、
みたいな小説だったら1,000円〜2,000円くらい。
文庫部門もちょっと安いけど。
というのがあるので、
原価から計算してない。
本当に担当者に最適な利益がいくようにとなると、
今の話で言うと、
著者には彼に200万くらいは、
その分時間かかってるから、
そのぐらい最初に入らないとおかしいよね。
出版社も当然相当お金かかってるから、
もうちょっと取り分増やさないといけないね。
となると、
読者に届くときのお金っていうのが、
2,000円以上全然この内容だと無理。
3,500円とか4,000円とかになる。
そうするとそんなに売れなくなるとかいう、
ジレンマはもちろんあると思うんですけど。
そこをじわじわ上げていかんことには、
自利品だし、
出版という業態自体は、
半ばギャンブルというか博打というか、
どれか一個メガヒット。
だから漫画がやっぱり一番売れるだろうから、
それはジャンプとか、
かつく売れるところを確保したいだろうし、
他の本というのはなかなかね、
あとちょっとまた変化あるけど、
さっきのラーメン屋の話でいくと、
本結局買う世代って、
ある程度50,60代より上って、
一気に購買率が下がるらしくて、
なんでかっていうと、
もう十分今までその人は、
もちろん本読む人だけども、
たくさん買ってきているっていうのと、
今図書館で大概の本読めるので、
返牌者の人は時間があるし、
別に買わなくて都市販いって借りていいよ、
それはもちろん若い子でもそうなんだけど、
だから5年いっぱいの人に対してアプローチしてもしょうがないから、
若い子はお金がないし、
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そうなると30代40代の人向けに、
僕ら世代とかになるけど、
多少、読みたい本が、
2000円だろうが3000円だろうが4000円だろうが、
読みたかったら多分買う世代な気がするので、
買う世代というか、
それなりに多少、
そういうボラックとか仕事とかに使う本だったら、
別にそのぐらいかけてもいいわけだし、
本の価格をもっと上げようぜっていう、
そんなに言ったら素人がそんなんで売れるかいってなるんだろうけどね。
理想論だけで言うと、多分そうしないと。
だからデザイン費の話も、
うちは別に本の想定も中のデザインもやらないんですけど、
聞いた話によるとめちゃくちゃ安いっていうのは聞くし、
雑誌とかだったら結構な時刻で、
1ページ1枚以下とかのデザイン費とかを耳にして、
それこそ割に合ってないというか、
本を作る、雑誌を作る、
さっきのね、部数だったり売り上げだったりして、
雑誌のデザインにかける費用はこのぐらいって、
花から決まってるので、
そうせざるを得ない。
本を書いてもらう執筆者に支払うのも結局同じ話で、
そこから考え出すのは。
かつ、本を書く人も、雑誌のデザインをやる人とかも、
そこそこやりたい仕事というか、
本を書いたらちょっと知名度が上がったりとか、
実績にもなったりするし、
雑誌のデザインとかも、
わかんないけど、実績として悪くないのかもしれないし、
レギュラーな仕事になるっていう意味では、
メリットあると思うんですけど、
その構図があまり気持ちよくないですよね。
なんかあんまりこの話、みんな触れなくて、
たまにノートとかツイッターとかで、
全然、著者にお金入ってこないじゃん、出版社ばかり取るじゃん、
みたいなのが目にするけど、
出版社も全然じゃんっていう、
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潤いようがない。
さっきの最初に案内した一人出版、独立出版っていう話も、
僕が読んだ本で、いろんな出版社の事例が載ってたんですけど、
どこも数十の話はしないですけど、
カツカツでやってるみたいな、
なんなら別の仕事で当てがってるとか、
そんな風に書かれていて、
好きでやる分には別にいいんだろうけど、
真っ当に働いて、それが利益にならないっていうのは、
なんだかねっていう。
若い子に伝えなきゃいけないってのは、
お金を稼ぐっていうのは能力全然関係なくて、
業種による、仕事のやり方によるっていうところですよね。
出版社の一人出版の人とかの本を読む限り、
めちゃくちゃみんな優秀で、
いい仕事をして、
いい仕事っていうときがあるけど、
していても利益としてはならない、
っていうところですよね。
仕事として考えると、もちろん何をやりたいかによるからね。
お金じゃないって言うんだったら好きなことやるべきだし、
お金も稼ぎつつ、
それなりに好きな仕事をやらなきゃいけないっていう、
なんだっけこれ。
いつもよく話が変わってきたけど。
本屋は、本屋でいろんな苦悩もあるし、
中で見たら、そもそも地方の本屋だったら、
そもそも仕入れられないみたいな、人気の本。
だからもちろん本屋はどんどんどんどん潰れていって、
小さいところも大きいところも、
うちの最寄りの駅でも、
ここ数年で2点?
駅の中とあそこで2点で、1点しかないもんね今。
実際、本屋で買うこともあるけど、
さっとAmazonとかで買ったり予約したりした方が早いので、
難しいですよね、本屋はないので。
というところで、出版の話、
出版ってほとんどお金の話だったけど、
全然持ちもまとめもなんもないんですけど、
それを変えていくのは出版業界の人だし、
読者かもしれないけど、
そういう状態であるっていうのはどんどん、
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広く知れ渡ったほうがいい気がするし、
ちょっとずつでも何か変えていかないことには。
だって絶対やりがい作詞でも、
執筆ってよくその金額で依頼できるよねっていう、
めちゃくちゃ身も蓋もない話するけど、
仕事としては絶対に何かやってないような話を、
この予算でこれだけ書いてもらえますかっていう。
もちろん全部が全部じゃないし、
最低限、割に合うのもあるし。
で、受けてもそれ単体では価値だけど、
出た後に自分にメリットがあるから受けるっていうので、
成立しているっていうのももちろんあるんだけど、
その仕組み自体が個人的にはめちゃくちゃ気持ち悪くて、
かといって自分じゃどうもならんしね。
でも、書いても全然この話をしないでしょ。
よく黙ってられるなぁと思うんだけど、
最近聞いた話だと、
印税じゃない場合もあるらしくて、
最初に原稿料数万円とかで書いて、
あとはその本が何冊売れようが、
何回増刷しようが、
他に印税は入らない、
印税契約じゃないからっていうこともあるらしいんですよね。
そんなのだったら、雑誌の機構ですよね。
雑誌の機構って言ったらダメだ。
雑誌の機構はさすがに印税員とかになんないか。
書いた分だけ、書き手が何人いるんだって話になるから。
もっとこの辺りがオープンになっていかないと、
誰かが泣いてるみたいな状態になる気がするんですよね。
こないだもツイッターで見たけど、
印税を10%から8%にしてもらえませんかって出版社から言われたとか。
そうすると出筆側の方が、
画前立場が弱いというか、抗いようがないので、
それ飲まなければ、
じゃあそれ飲んでくれる人に依頼していますって話なので、
なんかね、構図が良くない、構造が。
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っていう、ただの愚痴、愚痴じゃないけど。
おかしいことはおかしいな、おかしいと思いますって言っていかんとね。
少なくとも僕個人は出版業界どうなのかなって思っているっていう話でした。
これ以上喋ると、
これ前回喋って喋りすぎて、
ポッドキャスト初のポシャリをやってしまって、
なのでこれは再録音ですね。
若干冷や汗が出てきたので、このまま終わりたいと思います。
以上です。ありがとうございました。
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