はい、それでは第3回目に入りました。
前回では、杉本さんの漫画家になるまでの道のりというようなものを教えていただいて、
とても貴重なお話だったと思うんですけれども、
その中で、スーパーで何年か働いてたっていう話があって、
それがやっぱり実際に役に立ってるなって、私は杉本さんの漫画を見て思った。
だよね。それをね、ちょっと題材、題材っていうわけではないけど、
そういう環境の漫画を書いたことがあったでしょ。
確かに、はい。
うん、それも面白かったし、私も実際に読ませてもらって、
だからやっぱり自分の経験がすごく生きてるなって、私は感動して読んでました。
ありがとうございます。
それではですね、今回もちょっと質疑応答というような形で続けていきたいと思います。
今度はですね、杉本さんから何か私かしすこに質問はあるでしょうか。
そうですね、あの、やっぱまあ、何だろう、日本のアニメとか漫画とか世界でなんかすごい人気だっていうのは、
なんかいろんなところを見たりして思ってはいることなんですけど、
でもまあ、で、紹介もあるようにしすこさんはまず日本のそういうオタクっていうか、
の感じでずっとやって、やってこられたって言い方変か、ずっとオタク道を進んでこられたっていうことだったんで、
何だろう、それは日本のなんか作品が、何だろう、すごいっていう、何ていうの、面白いって思われてるのか、
何て言うのかな、ただ文化が全然違うじゃないですか、ちょっと話しててもやっぱりなんかその価値観とか違ったり、
日本とアメリカと違ったりしてる中で、どうしてこう日本の作品が面白いと思えるんだろうとかっていうのがちょっと疑問だったり、
で、別にしっくすこさんだけじゃなくて、いろんな人がこう面白いって言ってファンが多いんじゃないかなって、
なんかこういろいろ見たりしてると思うんですけど、これはこうどうしてなのかなって思います。
そうだな、たぶん一番大きいなのはアメリカだとアニメは子供のものだと思うと思われてるから、
全然なんか面白い話は出てこないんですよ、なんかあの本当に子供レベルで終わるんだよ、だからあのトム&ジェリーとか、
なんかそういうちょっとお笑い系のアニメーションはあるんだけど、それかディズニーのどっちか、
ディズニーだってなんかちょっと子供向けって感じだったんだから、もう子供じゃないって思った人には、なんかアニメーションをなんか忘れなきゃいけないって感じで、
もしなんかちょっと子供たちに向いてない話を見たかったら、なんか日本のアニメしかないって感じじゃないかなって僕は思いますが、
漫画も、なんかアメリカでアメリカの漫画って言われたら、まあスーパーヒーロー系かな、あのなんかマーベルとかスーパーマンとかバットマンとか、そういうのは昔からあったんだけど、
それはなんか決まりが厳しいというか、なんかこういう話しかないっていう感じだから、そういうなんかアメリカの漫画も、なんか種類が少ないんだから、なんかこのスーパーヒーローのなんかに、なんか違う、
なんていうか、スーパーヒーローじゃないやつを読みたかったら、それもなんか多分なんか日本の漫画しかないって感じで、最近になって多分なんか2010年の後からは、あのアメリカにでもなんかグラフィックノベルとかが出てきて、あのなんかいろんな話があるんだけど、
90年代はまだなんかそういうのがあまりなくて、なんか本当になんか多分漫画が面白いなって思った人たちは結構いたと思います。
厳しいっていうのはなんだろう、そのアメリカの表現が厳しいとか。
多分アメリカで漫画を出してる会社が、この、なんかこういうストーリーじゃないと売らないから出さないって決めてたんじゃないかな、それプラス漫画を読んでる人たちのイメージがもう決まってあって、
あのなんかアメリカのオタクっていうか、なんかこういう結構ヌーリーな感じの人しか漫画を読まないから、なんかこういう漫画しか出さなくてもいいっていうか、他の漫画を出しても誰も買わないとか、多分そういう考え方だったんだからあまりなかったかなって僕は思うけど。
日本の漫画とかアニメが広がる原因、広がった原因っていうのはあるんですか、誰かが持ち込んできた?
そうだな、あのアメリカで80年代ぐらいは、アメリカのテレビ会社が日本のアニメを買って、なんかいろいろエディットして、なんか別のものとしてテレビで出してた。
一番有名なのは多分マクロスとガンダムが混ざってあって、なんか別のアニメを作った感じで、アメリカのテレビで出した。
僕もなんかすごい若い頃、多分4歳から8歳の間、アメリカのテレビで太陽のエステバンっていう番組を見たらしい。
子供の頃はそれは日本のものだと全然知らなかった。誰が作ったのかわからなくて、フランスかなって思いながらも見てたんだけど、大人になってから調べてみたら、これ日本のアニメだったんだって気づいたわけ。
でも見た時は日本のものだとは知らなかった。
だから多分80年代ぐらいでアニメにちょっと興味のある人が増やしてて、90年代はアニメがいっぱい出てきて買った人の数も増えたんだから、
もう2000年になってから、普通にいろんな人が漫画を読んだりアニメを見たりし始めたから、今は別に漫画を読んでもアニメを見てもオタクって言わないけど、
普通一般人でもそういうことをするんだけど、80年代90年代にアニメとか興味があったら、どれくらい興味があってもみんなオタクって感じだった。
なんかわかるかもしれない。日本もそんな感じだったもんね。
アメリカは昔は結構オタクでいることはそんなに良いことじゃなかったって感じだったんだけど、今になって別に悪いことだと思われてないと思うな。
何か一つのことが好きで集中してやってる人、何とかオタク、別にアニメとか漫画じゃなくても、私だったらパンオタクだし、なんか電車オタクとかさ、なんかあるから、別に幅広く使われてる時期もあったような気はする。
何か他に質問、お互いに質問ありますか?
俺が杉本さんに聞きたかったのは、漫画を描き始める時は何から始まるんですかね?
キャラを想像して描くのか、シナリオを考えて描くのか、こういうシーンを描きたいんだから、このシーンを元にしてこういう話を作ろうとか、何からして始まりますか?
そうですね、何か今言ってくれた、静子さんが言ってくれたこと、それぞれから始まる時もある気もしますし、何かこういうキャラクター描いてみたいなから始まったりとか、後は何かシチュエーションが頭にあって、そこにたどり着くには誰と誰がどうすればそこまでいけるかっていうのを、
いろんなパターンで考えて、この人だったら無理なくここまでいけるかなとか、いうふうに考えることはあるんですけど、
いろいろ考えて、作品、ネーム、設計書みたいなネームを書いて担当さんに見せて、でもキャラクターが良くないと大体書いされますね。
良いシチュエーションが思いついても、こういうのを書いてみたいと思って出しても、やっぱりキャラクターが良くないと話がよくわからないって言われて返されますね。
別にキャラから始まるっていうわけじゃないけど、キャラがダメだったら、どういう話であっても却下されるってこと?
多分キャラクターが面白くないと、それ漫画じゃなくてもいいんじゃない?みたいな感じに思われちゃうような私は気がしてるというか。
キャラの個性が出ないと話も盛り上がらないし、いまいち読んでても次のページに進んでいかないっていうのがあるみたいで。
だから話がちょっと変わるかもしれないけど、漫画の編集さんってよく面白くもない話を最後まで読めるなと思って、それいつもびっくりして。
仕事でやっぱりあるじゃないですか、これ面白くないって普通だったら読めないじゃないですか、その先。
それを最後まで読んでくれて、アドバイスくれるっていろいろ突っ込んで、それが最終的にすごく考えたとしてもやっぱりこの話はやめた方がいいとかって全部ゼロからスタート、また別のこと考えた方がいいとか言われるんですけど。
よくそれに付き合ってくれるなと思って本当に。
それも好きじゃなきゃ多分できないだろうね。
仕事だと思って割り切ってると思うんですけど、そういう面白くない、全然連載とかもしてなくて、デビューもしてない人ももちろんだと思うし、
デビューしてからでも掲載インタビューまで何回も出すと思うんですけど、自分の案をそれを何度も読んで、何度もこうすれば面白いんじゃないかって言いながらも、でもやっぱ違うなっていう話をずっとしてたりして。
だから一つのものを作る時も、編集さんも頑張って付き合ってくれるっていうのが本当にありがたいなって。
漫画家が、他に担当してる漫画家さんも多分いっぱいいるんでしょう?
一人の担当さんが、編集さんが何も見てると思うんで、その合間を縫って電話くれて話して、ちょっと怒ったりしてて。
怒ってても冷静に話してくれるみたいな、よく分かんないけど、それは向こうの戦略じゃないか、こっちに伝わるように話してくれてると思うんですけど、そういうのも面白いなと思って聞いてます。
いや面白いななんてそんな悠長なこと言ってられないんですけど、その時はすごいザボロに傷ついてもう二度と漫画なんか書くかって思いながら話聞いてるんですけど。
面白そうですね、受ける話。
あとなんかしすこは、杉本さんがどう漫画を書いてるかも知りたかったんじゃなかった?
どう書いてるか。
手書きなのか、パソコンでやってるのか。
今はデジタルですね、全部、ネームから。
本当はネームの前にみんなプロットっていうのを書いて、だいたいそれが決まってからネームを書くと思うんですけど、それは人それぞれらしいんですけど、
私なんかプロット書いてると自分だけ盛り上がっちゃって、ネームにした時になんか全然意味がわからなくなっちゃって、これ面白くないぞってなっちゃって。
自分だけ本当に気持ち盛り上がっちゃって、っていうのはあるんですけど。
まあでも今はデジタルです。
杉本さんに前ね、おすすめされたアニメで白箱っていうのを私としすこで全部見たんだよね。
しすこがすごい気に入って。
アニメの制作会社の話ね。
そうそう、すごい裏の裏っていう感じで。
面白いよね。
しすこの感想どうだった?
あのアニメを見るまではそういう仕事があったっていうことを気づかなかったのはなんか不思議なぐらいだけど、本当にどうやってアニメを作っていたのかがどれぐらいわからなかったのは知った感じ。
あとテーマソングも結構好きになってて、ちょっといらないようなところにCGを使ってるのも意外と好きだった。
別に漫画じゃなくて、アニメを作ってる会社の話なのに、たまにイニシャルDの感じの車のレースが入ってて、これいらないと思ったんだけど、同時に入れてよかったって思った。
オープニングとかもね。
そうそう。
面白い。
私はでもなんか最初のエピソード見たときに、なんか精神的にすごい疲れて、見ただけで。
なんか常に時間に追われて、常に忙しくて寝る間もないみたいな、多分本当にこういう生活なんだろうなって思ったら、見てすごい疲れた。
私にはできない仕事だなって思った。
そうだよね。
マイはほら他の人と取り合いをしなきゃいけない仕事が好きじゃないんだよね、基本的には。
そうだね、結構コミュニケーションも必要だしね。
会社の人だけじゃなくて、その委託とか漫画家さんとか、他の会社ともやり取りしてるし、そういう電話のやり取りでも、なんかスケジュールとかも頭に全部入ってるのかと思うとすごい疲れるんだろうなと思って。
俺もアドミニストレーションをやってたときの仕事はちょっと似てた感じもしたから、大変な仕事なんだけど、同時にちょっとワクワクって感じで、あとなんか最終的には、こういうものができて素晴らしいなって思える気持ちは分かったような感じがした。
何人だっけ女の子?4人だっけ?5人だっけ?
5人だね。
5人か。で、それぞれなんか漫画に、アニメに携わる仕事をしたくて、でもバラバラにそれぞれの道を進んでいくっていう感じで、やっぱり私は結構最後の最後の方まで声優の子はいつ花が咲くんだろうってずっと待ってて、でもなかなか咲かなかったじゃない?
そういうのもすごいリアリスティックっていうか現実に帯びてるんだろうなって。
確かにね。
そう簡単には掴める仕事じゃないんだろうなっていうのも、なんか学んだ気がする。
なんか、監督の人とかのね、過去に栄光とあと挫折をこう、もう経験してるがゆえのなんか境地みたいなのもちょっと面白かった。それをみんなで支えて何とかして作品を作ろうっていうのが、すごいなんだろう、何かこう何かを作ってる人だったらみんな共感できたり、
共感するような感じなのかなと思って。
そうだね、なんか一体になってね。で、一人なんかさ、嫌っていうか、この人なんでここにいるんだろうっていうキャラクターのお父さんの人がいたじゃん。
あーはいはいはい、ハローね。
あの人は耐えられない。
ああいう人でも絶対いるんだろうね。
いるいる。
でも、あの人がいるから話がね、まあいろんなドラマが起きるっていうのも一つ多分あの人の役割なんだろうと思うけど、やっぱ最初の時は本当にイライラしてるね。
なんでこんな形になってんだよみたいな。
いや、クビになれよ。
どうしてお前が重宝されてるんだみたいな。
他に人いないのかみたいな。そこまで人材不足なのかみたいな。
90%ぐらいうざったいんだけど、10%ぐらいちょっと役に立つ時もあるみたいな。
そうそう、お前ここで聞いてきたのかみたいな。
そうそう。
面白かったね。
面白かったね。みんないい人たちだなと思って、ああいう人とみんなコミュニケーションとってさ、あの仕事できるってこれはなかなかすごい人たちだなって思った。
ね、特にあのなんかやらかしてしまうエピソードとかさ、ああまずいまずいまずいみたいな。
まずいまずい。でも確かにやらかしたのはあの人なんだけど、結局その、それでこう浮き上がってくる問題っていうのはそれぞれのなんか問題が出てくるっていうのがなんか、ああそういうふうに捉えるんだっていうなんかね、面白さがあったというか。