ポッドキャストの顔ともいえるアートワーク。 この番組のアートワークに込めた思いを話します。
プラントライフは、化学プラントの技術者であるかねまるが、 化学や工場に関するトピックを分かりやすく紹介する番組です。
今回は少し趣向を変えて番組のアートワークの話をします。 アートワークというのは番組の紹介ページにある
正方形のロゴのことです。 プラントライフという文字が入った濃い緑色のロゴですね。
犬の散歩をしている男性と工場の背景が載っています。 最初は生成AIで作った簡単なものだったんですけれども、今のものに落ち着いています。
まずは製作経緯からお伝えしますと、もともとはブログのロゴを作りたいと思ったのがきっかけです。
私は今、化学プラントの技術者向けにケムファクというサイトで技術解説をしています。 当初は自分の学習した内容をブログに残して公開することで同じ境遇の方の助けになったらいいなという気持ちで始めていました。
気がついたら今1日1500名ぐらいの方に見ていただいている状態ですね。 最近だとこのブログの記事がきっかけで技術系のメディアのMONOistさんへの執筆依頼をいただいたりしています。
その他に現在でも別の執筆依頼も受けている状態ですね。 だんだんと個人の趣味で発信する域から出始めているという状況にあります。
このタイミングでこれまで適当にしていたデザインを丁寧な作りに変更して自分のブランドですとか実績としても使えるようなワンステップ上がった良いものにしたいなと思ったのがきっかけです。
これを考えたのが2024年の終わり頃。 ちょうど発信の範囲を広げるためにこのポッドキャストプラントライフも始めたところでした。
絶対に統一感があった方がいいなと当時思っていましたので、ブログとポッドキャストどちらもロゴを作ることに決めました。
ブランドイメージを作るような感じです。 そして制作にあたってはデザイナーの松尾真希さんに依頼しています。
この方はロゴや名刺、チラシなどのデザインをされています。 ここならというサイトで見かけまして依頼をしたという流れになります。
概要欄にURLを貼っておきますのでぜひポートフォリオを見てみてください。 お店の名前にぴったりのデザインで文字が見やすくて、なおかつ全体に綺麗に溶け込んだようなロゴがたくさん並んでいます。
このポートフォリオを見て依頼することに決めました。
ここからアートワーク作成の話です。 作成にあたっていくつか希望をお伝えしていました。
一つがタイトルのブラウントとライフをイメージさせる要素を入れてほしいということです。 もう一つが音声配信であることがイメージできる
例えばラジオとかマイクとかそういったちょっとした要素が欲しいとお伝えしています。 三つ目が統一感です。
最初にブログのロゴを作っていただきまして、それに合うようにポッドキャストのアートワークのデザインをしていただきました。
それもあって色やフォントは2つとも同じものにしています。 そして最後、プラントという言葉は2種類意味ありまして
化学プラントともう一つ植物のプラントですね。 これを誤認させないように植物の要素は避けていただきました。
こうしてまず2案作成していただきました。 自分の中ではラフガーというものでは全然なくて、ほぼ完成形に近いような案を作成していただきまして
非常にイメージしやすかったですね。 その中の一つに書かれたコメントに惹かれたのがあります。
ちょっと読ませていただきますと。 日常感があるものを作ってみたくて、男性が犬を散歩している感じで表現してみました。
というものです。 作ってみたくてというデザイナーさんの魂が乗った感じがしていいですよね。
この言葉に惹かれて方向性がすぐに確定しました。 あとは散歩している背景にできれば工場のシルエットを入れてほしいということで背景を追加してもらって完成しました。
そして個人的に好きなところが、散歩している男性の道にP&IDという要素が入っています。
化学や製薬や食品など プラントと呼ばれる工場ではP&IDという代表的な図面の形式があります。
工場内はいろんな機器が配管でつながっています。 それらが実際にどのような形でつながっているかというのを表現した図面です。
線で配管を表して機器はデフォルメした形になっています。 技術者はP&IDの図面を読んでどのような製造工程になっているのかというのを理解します。
アートワークにこのP&IDの要素を盛り込んでいただきました。 どのようなものかというのをイメージしていただくためにP&IDの例がわかるURLを概要欄に貼っていますので見てみてください。
この図面のページ数は大体小さいプラントで10ページぐらい。 大きくなると100ページぐらいになってきます。
製造工程というのは連続的につながっているので、この配管はこのページのここにつながっていますよという形でページ間をまたがるときは矢印看板のような形でわかるような記号が使われます。
この矢印看板のような記号をアートワークに入れていただきました。 実はP&IDの要素というのは専門技術を開設しているブログのロゴの方に十分に盛り込んでいただいています。
統一性を持たせるとはいえ、ブログと違ってポッドキャストというのはもっと専門性を抑えた人に伝えるような目的になっていますので、要素を盛り込むとしても少しだけとお願いしていました。
そうしたら絶妙な塩梅で入れてもらったんですよね。 知らない人が見ても違和感が全然なくて
知っている人が見たらわかるもの。 この入れ方に感動しました。
こうして現在のアートワークが完成しました。 最初に生成AIを使ってロゴの作成を試みていたんですけれども、それっぽい見た目のものになるだけで、よく見ると荒くて感情のないようなデザインになってしまいました。
私やデザイナーさんの思いが反映されて、なおかつ細部まで考えられた、まさにプロの方が作ったと思えるようなものになって、私は満足しています。