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【百百(ヒャクヒャク)】
あなたの耳に百の話を 立石従寛/陳暁夏代による人生漫談ラジオ
【百百】
今日はどんな話をしますか?
今日はですね、この収録を始める前に、牛丼屋で
はい、牛丼食べてましたね。吉野屋
吉野屋、久しぶりに行ったな
吉野屋のね、吉野屋緊張するんですよね、私。
吉野屋も松屋もどっちも好きなんですけど、松屋に行くことが圧倒的に多くて
なんかというのも、松屋の席って一覧形式じゃないですか
結構対面の顔見えずにしきりあるみたいなとこ多くて
吉野屋の独特な、なんだろうな、不思議だよね
何や、宇宙船みたいな
あれそうだよね、きっと店員一人でできるからって感じなんだろうけど
夕方?なんて言うんだろうね
なんですか、巨大な円卓を知らない人と囲む緊張感
座った瞬間、対面の人の顔全員分見えるみたいな
不思議だよね、あれ
そして土木杖、白い蛍光灯が全員の顔をブサイクに照らす
あれ苦手なんですよね
間接照明とかしてほしいけどね
ちょっと照明変えるだけでもだいぶ雰囲気変わりそうですけど
逆に人入んなそう
あれがいいんでしょうね
なんかもう男の物質みたいになってて
私牛丼好きなんで
ちょっとした、例えば15分しか時間ないけど
お腹空いたって時に駆け込むんですよ
駅前とか
吉野屋も入るたゆる男の物質みたいになってて
男の亡者たちが一人で牛丼をかき込んでるみたい
男の亡者たち
本当そういう感じじゃないですか
本当にそういう感じ
さっきそれで話したのが
カウンターって男が好きなもんだよねという話をしようか
あれ?
カウンターカルチャー?
カウンターカルチャーの話をしようと
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知りたい
カウンターって私日本文化だと思ってた
けどカウンターご飯ね
バーとかじゃなくて
アゲインストじゃないカウンターね
バーも関係ある?もしかして
バーももしかして関係ある?
違うんだよ
バーはちょっと怪しい
食ではないから
飲み屋なのでそういう意味で言うとまた違うけど
どっちかと言えば
横並びの日本の例えば牛丼とか
お寿司屋さんとか
あとなんかありますかカウンター
定食屋とか
居酒屋とか小料理屋さんとか
カウンターね
特にお寿司かな
なんか日本のその飲食のカウンターカルチャーが
私はなんか日本文化だと思ってたけど
それがなんであの形式なのか考えたことなかったんですよ
ですよね
理由があるんですね
理由があるんですよ
これめっちゃ面白くて
私も勉強中だから
かつ今ちょっと手元にエビデンスがないから
ちょっと間違えてるかもしれないんですけど
カウンターで関西で生まれた文化です
そう江戸じゃないの実は
関西の大阪なんだけど
大阪の海産市場に近い場所にある
なんか小料理店とかが昔からあった
夜遊びの街で生まれたカルチャーです
だからそういう意味では本当にカウンターカルチャーあるじゃん
寮邸とか
カウンターカルチャーのカウンターカルチャーじゃん
そうなんだよ本当にそうなの
面白い夜遊び
そうお座敷遊びとかが盛んな街の中で
表に出ない世界のね
そうどっちかというと旦那州とか
芸妓州が集まるような街で生まれたもので
最初はいくつかの理由があったんだけど
とにかくある種パフォーマンスみたいなね
だからそれこそバーみたいな
ガチャガチャってやるようなもんで
それまで基本的に料理なんて後ろでやるもんですから
厨房でやるもんですから
隠すもんなんだけど
ある種パフォーマンス的に見せるものですと
だからちょっと見て楽しいみたいなものを
売りにしたお店があって
そこから始まったカルチャーでございます
なんだけどそれを実現させるために
市場に近いとかっていうことはすごい大事で
結局それだけ小細工ないと
裏を見せる必要がない
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つまり本当に言葉通り厨房という裏に持ってかなくて
全部見せられるような腕に自信があって
ネタにも自信があるお店じゃないとできないから
栄えた文化ですと
その二次的にできた効果っていうのは何かっていうと
まさにカウンターカルチャーで
テーブル席と違って
カウンターもちろん人が横並びに座る
基本的な形になってますと
そうするとこれは競技の意味では
カウンターは一枚板で成り立っているところになっちゃうんだけど
その一枚の板を横並びでしかも
だいたい隣のお客さんと1mも離れてない
だいたい50cmとかぐらいしか離れてないような場所でご飯を食べる
結構狂った空間なんだけどよくよく考えると
確かに距離近いですね体の
冷静に考えるとフレンチ料理でそんなありえないし
確かにこう広げられないですもんね肘を
ちょっとお行儀よくしないと横の人と当たるレベルの
みたいなレベルの少なくとも西洋諸国じゃ考えられないし
そうみたいなもんですとっていうところにおいて
カウンターっていうのは人の距離感を縮めるだけでなくて
階級という縦の構造をフラットにする効果があるらしい
実際わかるで例えばそれは料亭屋さんに
例えば会社の部下が上司を部長こんな店を私は知ってるから
よかった行きませんかなんて言えない料亭だと
いやお前は何を生意気言ってるんだっていうことになるけど
お寿司屋さんかもしれないし小料理屋さんかもしれないけど
部長こんないいカウンターの店あるんですわって言うと
いいじゃないかちょっと行ってみようっていう気になぜかなってしまう
しかも行ってみると大将とのお話し合いが作られるので
これは意気だねってなるし大将も常連である部下の方を
目上の人よりも大事にするなぜならお客さんだから
引き客のほうが大事に決まってるからってやると
部長も部下のことをこいつはよく知ってるなとか
でも素直になんかやるよりやなって思えるような空間があるので
その上下関係をフラットにするし親近感を出せるし
しかもお偉いさんだからといって本当の意味で
レストランのお店の中で神座に座れるわけでもないみたいな
横に違う人いますもんね
いるもんね
だからカウンターである限り神座下座がなくなってくるという
なくなってくる
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空いてる席に通されますもんね
っていうようなことがあるので
それはつまりカウンターが好きになる人ってのはどんな人かっていうと
常日頃社会的な
上下関係
上下関係に悩むまではいかなくてもちょっとストレス
めちゃくちゃこう日本社会にあった形なんですね
そうなんです
近代日本が昼間はもう日が明るいうちはずっと上下関係で働いて
夜は寝るだけっていう生活の中で
唯一の縛りを解く魔法の場所としてカウンターが
カウンターのレストランが
まさにまさに
確かに四角いテーブルとか円卓はやっぱ神座下座とかね
あるしね
ちょっとクローズドだからね完全に閉じた空間になっちゃう
寮邸とかもね寮邸なんてもう権力の象徴みたいな
神座に先に座ってとかそのお料理を出す順番とか
そうなのよ
その関係においてお店の人っていうか第三者が介入できないじゃない
だからもうその上下関係が100%守られるけど
カウンターという横並びだし
かつ大将が嫌が往なしに介入してくる空間において
その閉じられた例えば4人の中での上下関係が
もう外圧から崩されるっていう
あの空間においては大将が一番偉いですもんね
そうなんですそうなんです
自分はもう座るだけで
肩書きが取れるというか
知ったこっちゃねえっていう
もちろんお客さんが神様みたいに思うところもあると思うけど
牛丼は別ですけど
高級寿司はお客様が神様と一度も感じたことはない
むしろなんかこうバカ高い金を払って食べさせていただいているという気持ちになる不思議な場所だなって
最近の高級寿司ちょっとそれも行き過ぎた感じもするけど
思いますよ
あるよね
面白いですねカウンターカルチャー
男社会しかも日本の縦社会
日本の縦社会の方めちゃくちゃ面白いじゃないですか
日本の縦社会男社会から来るフィット性だったんですね
そうなんです
あとはなんかね
世界で例えばじゃあ今日の牛丼屋あれは本当にカウンターなのかって言われたら実はそうじゃなくて
横並びという意味ではカウンターなんだけど
オープンキッチンですあれはどっちかというか
オープンキッチンというかまあ厨房も隠れてから
でも海外のファミレスとか
ダイナーに近い感じ
そうそうだから
それこそ隣の人も50センチぐらいしも離れてないし
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板前さんともまさに板の前にいらっしゃる人なので
そこすら1メートルも離れてないっていう
そこで凶器持ってるからね
いやそうそれもあの緊張感もありますよ
そのこっちがでかい態度とってるけど向こうはなんかもう
命をバッサバッサさばいて
目の前で
目の前であの鋭利なね
めっちゃ切る
細い包丁でなんか喧嘩を売る場所ではないですよね
そうそうそうそう
確かに
っていうのがあってなんかこう
インターカルチャーが日本で成立し得た理由が結構いくつかあるらしいんだけど
ちょっと今うろ覚えですが
まず保存食から素早く脱却した
脱却することもできる豊かな食材に恵まれた国であること
なるほどねその場で
すぐ鮮度の高いものを出せる
食べれるっていう保存食をすぐ
すぐつってもね縄文時代も長かったけど
あおばんざいとかね
おばんざいとかいろんな意味で食べられるっていう豊かな土壌があったこと
1、2、宗教的に食べてはならないっていうものがない
ほうほうほうほうほうなるほど
すごい大事らしい確かにそれは大事で
制約ないですね肉とかね
なのでフラットになるために
その一人一人聞いてられないような状況
今でこそねアレルギーはとかって言うけど
もともとで言うその身分
そうそうそうそう食べられないものがないっていう宗教的な理由
3、社会的階級がそこまで存在しないっていう
え、カーストってこと?
カーストってこと
なるほど会社の部下部長上司とかじゃなくて
カーストってことね王族とか上級階級とか
日本で知能交渉って言ってもさ
だしカウンターができた頃には終わってたんじゃないですか結構
カウンターができたのは最近なので
そういうことですよね
そうですともう一つが安全
その先の凶器
アメリカであんな距離で
ナイフを持ってる奴がいるなんて信じられないもんだって
ちょっと怖いですよね
怖いちょっと無理
確かにだってこう縦に伸ばしたらやれますよね
やれるそんなのアメリカじゃマジで無理だと思う
なるほどな
っていうことらしいっすわ
そう面白いっすねカウンターカルチャー
カウンターカルチャー面白い
じゃあなんだろうその
でもこれ日本人も多分ね無意識だと思うんですよね
無意識だと思う
だけど多分ウィンウィンな構造になってるから
文化として定着してるんでしょうね
そうだと思う
実際さこれも本当にそうだなって思うんだけど
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マチチューカって日本でなんか知らんけどカウンター多いじゃない
あれって多分中国でそんなないでしょ
ないですよテーブルですよ
でしょっていうようななんかこう日本に入ってきて
なぜかカウンターカルチャーになってるっていう
食文化多いな
飲食の内装は全部そうかもしれないですね
もう一個先生もう一個説があると思います
面積が狭い
そうですそれはすごい大事です
一人で回せる
把握しました
それです
特にあの移民からしたらそうだよね
なんか面積なんで中国の中華はカウンターないんだろうと思ったけど
そんなのいらないわって思ったんですよ
テーブルいっぱい置けばいいかみたいな
余裕だしね
そういうことだ
本当に二重兵兵とか十兵兵の立ち食いそばとか明確じゃないですか
明確明確
なんかもう普段コーヒー出すようなとこで
5人並んで立ってそば食ってるんですよ
そうそうイタリアだったらエスプレッソ飲む場所が軽い
そうそうそれがすごいですよね
本当にそうなんですよ
だしワンオペで叶う
手を伸ばせばそこに客
そうらしい本当にそうで
結局日本的なのが
日本でなんか他にも結構いろんな事例があるんだけど
日本がうまくいく時ってどんな時かっていうと
結構その中抜きをなくせた時に
日本っていろいろうまくいったり
どんな話やの
いやいや本当にすごい話だよね
面白いですね
中抜きっていうものが生まれるぐらい
余裕がある国っていうことだと思うけど逆に言えば
逆に言えばね
逆に言えばそうという意味で結局カウンターカルチャーはあるし
両手で言うこれ別にそれが悪いって言ってるんじゃ全くないけど
ホールとキッチンの間に中井さんがやるようなこと
っていうものを中抜きした状態なんじゃないかとされています
なるほどなるほど
要はそのウェイトレスさん
ウェイターさんを抜いて作った人が運んで
お寿司もそうじゃないですか
もう大将一人とお弟子さん一人で成り立ちますもんね
しかもそれで10人ぐらい捌いてますからね
カウンターで
あれが行って戻ってが発生すると成り立たないですね
しかも客の顔が見えないからねどのタイミングで何かとか
何だったらお膳下げてテーブル拭くところまでも
カウンターから手伸ばしてやってますもんね
できるからねそうそうそうそう
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面白いですね
っていうことらしいですよ
日本の風習のペインにあったのと面積が狭いワンオペで成り立つ
食材の鮮度がいい安心
安全な国
安全で宗教的な制限がない
もうトリプルスターじゃないですか
本当にすごい大発明だよね
大発明だわ
だからカウンターという文化は世界中にあるけど
日本のカウンターレストランだけはこういう理由があるんですね
そうです意外そうなんだよね
カウンターどこでもあるじゃんと思うけど実はそうなの
確かにだって欧米のカウンターバーは別にバー以外もテーブルもいっぱいあるし
物が違いますねカウンターはカウンターだけど
そこで刃物持って振りましたね
それでかいやでも私刃物は盲点だった
確かにお寿司屋さんの緊張感はそれもある
絶対あるよね怖いもんあんなの
シンプルに怖いあと何だったらもう大将全員坊主で怖い
それはねまた違うけどでもそうだよね分かる分かる
なるほどね
っていうことらしいです
っていうね牛丼屋から始まった話でございましたけど
久しぶりだねこういうちょっと雑学的な話
いいわ軽いテーマいいわ
軽いねちょっと前回がね
教育論の話をしてしまったのでだいぶ重くなってしまったんですか
見とる話まで言っちゃったし
今回はすごい爽やかなお話をお届けできました
よかったです
じゃあカウンターから大事に自分もあなたもカウンター
どういうこと
分かんないごめん
今ね夜中の2時10分ですが実に100
いやなんかある種100々らしい回ですね
100々らしいですね皆さんちょっと是非
カウンターに行った時にうんちくを
うんちくとしてお使いくださいませ
それ使ったらいやらしくなる
権利フリーでございますので100々のネタはね
ということでフレッシュな週末をお過ごしください
それでは100々