第百六十七話『自由を手放さない』-【滋賀篇】作曲家 クロード・ドビュッシー-
2018-11-10 12:58

第百六十七話『自由を手放さない』-【滋賀篇】作曲家 クロード・ドビュッシー-

琵琶湖のほとりに建つ、美しいホールがあります。
滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール。
そのロケーションの素晴らしさ、西日本初となる4面舞台を有する本格的な大ホールは、多くの演奏家、アーティストに愛されています。
イタリアのあるソプラノ歌手は、「このホールを、そのままイタリアに持って帰りたい!」と言ったそうです。
水辺の劇場は、ウィーンやベネチア、あるいはプラハを彷彿とさせるのかもしれません。
このホールで、今年没後100年を迎えた、ある作曲家のリサイタルが開催されました。
その作曲家の名前は、クロード・ドビュッシー。
19世紀後半から20世紀初頭にかけてクラシック界に君臨した、フランスの天才作曲家です。
交響詩『海』、『牧神の午後への前奏曲』など、絵画的、文学的な作品は、音楽のみならずあらゆる分野の芸術家に刺激を与えました。
その並外れた才能の一方で、生活は破天荒。
わがままで、頑固。女性に会うと、すぐに惚れてしまう。
相手が人妻だろうが恩師の娘だろうが少女でもかまわず口説く。
挙句の果て、二人の女性を自殺未遂に追いやってしまう始末です。
実生活では、ひとから嫌われ、ののしられ、憎まれることが多かったのですが、作る曲はまるで天使が奏でているような美しい旋律でした。
43歳のときに初めて子どもができてからは、ひとが変わったようになったと言われています。
溺愛する娘のために『子供の領分』という、ピアノのための組曲を作曲しました。
放蕩の果て、55年の生涯を終えたドビュッシーにとって、人生のすべての出来事が作曲につながっていたのです。
「音楽は、色彩とリズムを持つ時間で成り立っている」
そう名言したクロード・ドビュッシーが、人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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