第百五十七話『焦らず、ゆっくりと』-【北海道篇】森林学者 高橋延清-
2018-09-01 12:11

第百五十七話『焦らず、ゆっくりと』-【北海道篇】森林学者 高橋延清-

北海道、富良野に、東京大学の演習林があります。
その林長を務め、世界的に有名になった森林学者がいます。
高橋延清(たかはし・のぶきよ)。通称、どろ亀さん。
いつも森の中を泥まみれになって歩くことから、その名がつけられたといいます。
彼が確立した、天然林の育成法「林分施業法」は、国内だけではなく世界の注目することとなり、富良野に研修・見学にくるひとは後を絶ちません。

森には、人間にとって、大きな二つの役割があります。
ひとつは、環境を維持するための公益的な機能。
もうひとつは、木材を生み出す、経済的な機能。
その二つをきっちり分け、人間の手で正しく管理すれば、必ず森林は応えてくれる、それが「林分施業法」です。
針葉樹と広葉樹。さまざまな木々を分類し、その生態を調査する。口でいうのは容易いですが、調べるだけでも至難の技です。
高橋は、森に暮らし、木に寄り添い、森林と対話し、どの木を伐採すればいいのか、一本一本丁寧に検証しました。
彼が残した言葉に、『歳月が流れて』という詩があります。

ここまで生きてきた
いつも要領が悪かった
時には、物笑いのタネとなった
でも、それでもいい、それでいいと
自分に言い聞かせて、やってきた
目標に向かってノロノロと
人の何倍もの汗と歳月をかけてやってきた
樹海の中で生きてきた
大森林に学び
その深きこと
悠久なること
残された命みじかし
生命みじかし…

愚直に森と向き合い、偉業を成し遂げた森林学者・高橋延清が、人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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