本当最初見てパッと見て時の何かという印象でいいですか。
むずいっす。
難しいなんだ、その最初の印象が。
食った言い方せず言うと、単純に映画の構成が難しかったです。
なるほど、時間軸的に。
そうですね。別々の時間軸でパッと切り替わるじゃないですか。
あれがちょっと難しかったんですけど、
まあでもやっぱりそれがノーランなのかなっていう。
時間遊びがノーランぽかったですね。
そうですね。
白黒の映像とカラーの映像がっていう話もよくレビューで出てますけど、
あれがちょっとトリッキーで、
カラーはオッペン・ハイマーの主観の人生を語ってて、
モノクロは過去かなと思いきやそうじゃなくて。
違うんですね。
違うんですね。あれオッペン・ハイマーが見てない景色というか、
それをモノクロでっていうちょっとトリッキーな感じになってて。
難しいですね。
最初モノクロで出てくるとこれ回想シーンかなみたいな。
思うですよね。
なんかね思っちゃったんだけど。
違ったですね。
違うんだよっていうような解説がよくネットに書かれてますね。
やっぱもう1回見なきゃちゃんとそこら辺をしっかり掴んでみることはできなかったですね。
もう1回見る体力ないな。
俺ちょっと見たいです。3時間ですもんね。
いや3時間だもん。
しんどかった。
しんどかったっすね。
ちょっとね上映時間3時間だから気合いは入れていきましたけどね。
僕も気合い入れていったんですけどやっぱ難しかったっすね。
3時間さ家でさもうその映画だけ見るのって結構辛いじゃん。
辛いです。
もうスマホも見ちゃうしさ。
だからそういう意味では劇場に行かないと3時間映画に集中するっていうのはもう今できないのかなみたいな。
時代っすね。
感じはしなくなったね。
いやでもやっぱり僕思ったのはあのちゃんとオッペンハイマーの視点でそのなんていうか。
オッペンハイマーってその史実にもある通りちゃんと原爆反対してたじゃないですか。
そういうそこが垣間見れたのが良かったっすね。
あーなるほど。
トリニティ実験、アメリカの砂漠で原爆。
これが成功するわけですね。
そうですね。
あれの成功するかどうかのあのカウントダウンの時あったじゃないですか。
あれもうあこでその一つの懸念があったわけじゃないですか。
世界がこう大気に核爆弾。
引火してっていう説明になってましたね。
核爆弾を爆発しちゃうと大気に引火して世界が炎で包まれてしまうっていうのが何パーセント、0点?
映画ではニアゼロっていう説明でまあ0点何パーセントなのかわからないけど。
ほぼゼロっていう。
ゼロではないっていうね。
そうですね。確率であってそのドキドキをまあまあそんなことはないのは僕らわかるじゃないですか。
実際生きてるわけだから。
なんですけどその実は実験でのその炎で包まれるっていうのはその実験じゃなくてその後起きえてしまうっていうかなんて言えばいいんですかね。
そのアインシュタインと喋ったところでもあるんですけど、その原子力爆弾を作れてしまったっていうその事実がその世界を炎に包むっていう暗示っていうか、
いずれこうなってしまうんではないかっていうそのオッペンハイマーの恐怖がやっぱ僕は見て取れたんですよね。
実験成功した時にあのバックでかかってるミュージックがあのなんだうおーっておめでとうって感じじゃなかったじゃないですか。
なんていうかちょっと悲壮感があるっていうかそこがなんていうかちゃんと原爆に対してマイナスなイメージを持ってノーランは作ったんだなっていうのがわかってましたね。
そう思いました。
なるほどね。なんか僕も見て最初の印象はすごい反戦的な映画というか。
あーそうですね。
なんかそれこそ日本で公開されなかったわけじゃないですか。
そうなんですよ。
だからその原爆の英雄を英雄誌か原爆を作った人を英雄誌するとか美化するとか。
そうですね。
あと何よく言われてたのは日本で原爆が落ちたっていう景色を映像化していないとか。
あーそこですね。
なんかいろいろ言われててなんか日本での上映には懸念があったわけでしょ。
そうですね。
見終わったらこんなに悲惨さというかネガティブな側面を描いてんだっていう。
これのどこに配給会社は懸念があってやらなかったのっていう。
全然思ってたっていうかその。
そういう意味ではカタスカシだよね。
そうですね。なんだよって感じでした。怒ろうと思ってたのにって感じですよね。
そう全然。
ノーラン何やってんだって感じだったのに全然なんか日本寄りじゃないですけどちゃんとマイナスで書いてたんですよね原爆投下に対して。
そこなんですよね。
てっきり実験が全部だと思ってたの。
そうですよね。
あのオペンハイマーの老いたちで実験成功、戦争終わって、
あーって感じなんかなと思ってたんですけど、違ったじゃないですか。
いや僕本当あのトリニティ実験が成功したところで、
あ、エンディングだと思ったもん。
本当にそうっす。
やっと悪いと思った。
で、だってさ、前評判でさ、広島長崎のことも描いてないとか言ってたから、
あ、ここで終わるんだと。
なるほど。
終わんないもん。全然終わんねえじゃん。
終わんないっすね。
その後1時間ぐらいありますね。皆さんに注意してください。
お尻痛いから。
お尻痛い。
ほんとちょっとちょこちょこ動かない。
めちゃくちゃ動いたっす。
でも、そこがまたその映画解釈が難しくなるところっすよね。
その実験だけじゃなくて、その後。
その後なんだね。
ソ連のスパイとして疑われるんですけど、そのところっす。
そこでね。
箱が、さっきの話じゃないですけど、弱々しく描かれてて。
そうだね。
あれ苦しかったっすけどね。
なんか人間的にもさ、そんなに高潔な偉い人とは描かれてないから、不倫もたくさんしてるし。
生活力という意味ではだいぶないんだもんね。
相当低いっすよね。子供預けて人に。
でもそれも科学者のステレオタイプって言われるよな。
ステレオティピカルなところはあるんだけど。
でもまあね、そういう人を主人公として。
そうですね。ただ、あれは思いました。
漁師的な世界好きやなって、やっぱりノーラは。
ちょっとさ、インターステラー感というか、SF感が随所にあったよね。
どうしてもあれ入れたいんでしょうね。
この光のね、パーティクルっていうか光の粒っていうのがすごい出てきて、
あの辺はノーラファンにはグッとくるところですね。
ちゃんとなんていうか、それこそトリニティ実験成功する前に、
あの爆発の光を彼は見てたわけじゃないですか。イギリスの留学中に。
やっぱこうなってしまうっていう懸念。
あと原爆を落として戦争を終わらした後にこう演説するじゃないですか。
私たちは勝ったんだっていう。
簡単なスピーチをね、しますよね。
あそこでこう、ガクトが足を鳴らしてノーラを迎えるんですけど、
あそこの足音をパンパンパンパンって。
もうその実験成功前にその描写として彼が聞いてるんですよ。
あ、そうだったか。
その爆発と一緒に。
この足音って、この音って足音だったんだっていうか、
この足音ってこの時のやつなんだってなったんですけど、
そのなんていうか、ずっとこう狭間にいたっていうか、
その恐ろしいものを作ってしまったっていうのと、
ただこれを作ったら不正規の人になり、
自分の成功じゃないですけど、キャリアとして。
もういいっていう、その瀬戸際にいて、
ただその、うわぁどう言えばいいんすかね。
そのなんか、その彼を讃えるその足音すらも、
こうその罪悪感への重圧になっていくっていう感じが、
すごく見てて辛かったっす。
なんかだいぶあれだね、オッペンハイマーに肩入れしてますね。
そうっすね、なんかかわいそうな人って見えてしまったっすね。
なんか僕は、大体そういうイメージではあるんだけど、
なんか罪悪感とか、なんかそういうのはあんま感じなかった。
あ、ほんとっすか。
あの人は純粋に科学として、できるものはやるでしょ、科学は。
そうっすね。
その倫理とかさ、別の話なんで、
科学的に可能なことはせざるを得ないっていう感じはあるじゃん。
だからそこはやるんだと思うんだけど、
で別にそれもなんか罪悪感とか、
そういうんじゃないような気がするんだよね、なんか。
ほんとっすか。
この、作っちゃいけないというような感じ、
なんかそんなない感じは受けなかったな。
ああ、そうか。
むしろすごい、
その恐怖もいずれそれこそ自分に、
自分たちに降りかかってくるっていうような核戦争の懸念とかね。
そうっすね。
あの、そういうものはあったと思うんだけど、
あとまああれか、ナチスが最初に作れば、
そうっすね。
まあこっちに落とされるだろうという、
まあそういう恐怖はあったと思うんだけど、
まあ直接なんか後悔とか、なんかそういうのじゃないのかなみたいな。
なるほど。
感じは受けて。
だいぶ。
その辺は、ある意味批判の対象にもなり得るのかなみたいな。
ああ、そうっすか。
でもそれがそういうもんだよなみたいな。
なんか勝手にこう史実として、
オッペンハイマーはちゃんと反原爆、反核兵器してたっていうのが、
だいぶ先入観として持ってみた感じはありますね、僕は。
見ちゃってたかもしれないですね。
なるほどね。
いや、ただその、とにかく長いから、その。
長いね。
なんていうか、全部は汲み取れんかったですね、やっぱり。
まあそれはまあ見て拾える部分だけでいいのかなっていう。
そうですね。
なんか他ちょっと落ち葉拾い的に、なんかここを拾っておきたいなみたいなのもありました?
そう、あの水爆を作ろうとした彼がいたじゃないですか。
あ、はいはい。水爆を地域恐竜に招致した。
あれってどうなったんでしたっけ?
彼がスパイだったんでしたっけ?
いや。
彼じゃないですよね。
彼はスパイではないと思うんだけどね。
そうですね。
その後水爆になるじゃないですか。
まあ結局水爆は作るわけですね。
そうですね。
あれの、あ、ここら辺にこの科学者としてのジェラシーみたいなのが書かれてたのかなみたいなのが思えたんですけど。
なんかあれ見てる感じでした。
ちょっと長いっすよ今から思い出すのが。
ドイツのエニグマ開拓した。
あ、イミテーションゲームズっていう英語になってましたけど。
そうですね。イミテーションゲームの主人公の、
科学者扱う、あの時代の科学者扱う映画ってやっぱそういう雰囲気出ちゃうんだなってなんか思った。
戦争のね。
特有の、それこそ男社会な感じとか、あとはその、なんていうか、兵器を作ろうとしてるんじゃなくてっていう側面もあるっていう。
その好奇心、科学者としての好奇心を満たすためなのに、結局それは軍事転用されてしまうっていう悲しさっていうのもやっぱ感じたっすね。
そうだね、あれは。なんか、それこそあれじゃないの、ジブリで宮崎駿が引退だって言って作ったけど、本当は引退しなかった。
風立ちぬ。
風立ちぬとかも、あれも兵器をね、結局はデザインした人が元になってるんだけど、それも美しいからとかね。
そうなんですね。
そういう理由ではあるんだけど、それで命がどんどん失われていくっていうことになるんで。
やっぱ技術者とか科学者の戦時中の話っていうのはなんか共通するようなところがあるかもね、今描くとね。
同じ感じの、同じ種類の悲しさが描写されるんすかね。
これあれじゃない?だからオッペンハイマーがそれがどういう気持ちだったかわからんけど、そこに僕らが例えば同情するっていうかさ、したところで。
いや本当にそうなんです。
原爆は良かったのかとか、そもそもじゃあそれで全てが許されるのかって言われると、まあそうでもないよなっていう。
そう。
この個人的な感情だけで片付けちゃダメだよなっていうところもあることない?なんか。
本当にそうですよね。それこそ、あの書かれてたんですよね、原爆を落とすか落とさないか会議で、アメリカのそのお偉いさん、軍部のお偉いさんたちが落とす必要はないんかっていう話も出てたと思うんですよ。
そこまで人、その、うん十万人人を殺す必要があるのか、日本は降伏するぞ、それしなくてもっていう話が出てたのを見ても、やっぱちゃんとダメだったってクリストファー・ノーラン思って。
ああ、だからそこもちゃんと書いてたっていうね、そこをアメリカが落とす選択をしたんだっていう。
アメリカって、こうでもしないと君らやめなかったでしょっていうスタンスじゃないですか。なのにちゃんとノーランは、それする必要なくない側も書いてて。
ノーラン的にはそれする必要なくない?選択したのはアメリカじゃんっていうところと、あと僕とか日本側の教育を受けてると、確かに終わらなかったかもしれないっていう可能性も考えちゃうっていう。それは日本側の問題なんだけど。
まあでも、いくら考えても分かりはしないんですけど、やっぱあの頃の日本って狂気的じゃなかった。
まあ今から見ればね。
そうですね。劣勢でも嘘ついちゃう。まあまあどんな国もそうなんすかね。
まあ今のロシアウクライナとか一体どうなってるのかなとかいう感じはあるけどね。
そうっすね。ただまあ恐ろしいっすもんね。
そうだから本当に原爆落とさなかったら、もうもっと日本人、日本は戦争最後本土決戦だとか言って、
そうっすね。
なっていたんだろうかとかいうことも考えちゃった。
沖縄があれだったからきっと。
そうだね。それを九州で、四国で、温州でって繰り返して、北海道でって繰り返していくのかっていう。なんかそこも、そこはだから日本に対する反省じゃん。なんていうか。
そうですね。
まあそこはまた切り離…なんか違うけど。
また別の話。
その状況を生んでしまったっていうところが、まあそれも事実と言えば事実なんで。
そうっすね。
一概になんかアメリカのことばっかりも言えんなって。
間違いないっす。
感じは受けて、だんだんあれだよね。見ててしんみりしてくるよね。
本当にそうなんすね。
広島、長崎のあたりくらいからなんか。
涙が。
重くなってくるっていう。
本当に涙が出るんすけどね、あれは。なんか本当にありきたりな言葉なんですけど、日本人に行くとやっぱ違うよって思うっすね。
日本人は見てみるといいと思うっすね、あれは。
まあ日本は日本でね、受け取り方があるだろうし。
そうっすね。
アメリカにももちろんいろんな人いるから。
まあまあ違います。
いろんな受け取り方があったんだろうと思うんだけど、まあ見てみるのはいいかな。
なんか一個また考えが変わるような。
別に戦争に関わったら日本だけじゃないんだよね。
まあまあそうっすね。ただ、ああそうか。これあれっすね、原爆を落とされたっていう、ある意味主役的な立ち位置で見ちゃってたっすね。
落とされただけど落とさせたでもあるからね、あの映画を見るとね。
ああそうですね、間違いないっす。
そういうとこはちょっとアカンという考えもあるのかもしれませんね。
うーん、ちょっと難しいです。いやただやっぱ見てよかったと思うっすね。
見てすぐいろんなこと思い浮かぶんだけど。
そうっすね。
ちょっと頭の中で整理するのもいいのかなっていうのと。でもまあ今日話したことで結構ああこういうふうに感じるんだとか。
自分も整理できたような気がする。
なるほどっすね。
これからちょっと迷ってる人に何か一言後押しと言うとどうですかね。
どうだろう、まあクリストファー・ノーランってだけでそれだけで見てもいいぐらいの監督だから見てほしいし、あとは何だろうな、何かあるかな。
そうっすね。ノーランは本当にたくさん映画撮ってるんでね。カラーはメメントからですけど、モノクロでフォローイングかな、なんか。
聞いたことあるな。
98年ぐらいですけどね、撮って。その辺からみんな何見てんだろうね、バットマン見てんのかな。
バットマン、そうですね。ダークナイトはみんな見たんじゃないですか。
ダークナイトか。
ダークナイト、あとインターステラーぐらいも見てる人。
インターステラーはね、ベスト映画に上げる人がすごい多いですよね。
インターステラーぐらいからダンケル、ペネットときて、オッペンハイマーなんで。
ペネットも結構最近ワーワー言われた映画ですもんね。
そうだね、ペネットね。
なんで聞いたことある人もいるんじゃないですか。
そう、時間が逆行するっていうね。
面白かったっすね。
でもダンケルか見てないんだ。
見てないっす。僕、これ良くないと、戦争映画見れないんですよね。しんどくて。