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はい、次のご質問です。ヤマギでございます。
フルムーンさんからのご質問。
えーっと、まぐち先生、先日は動画の解説、ヘルペストヒロナさんありがとうございましたと。
さて、さて、ロック軟骨のワーピングを避けるためにどのような工夫をされていますか?
ヤマギ先生、たどつくまでいろんなところで感染が受けたんだけども、
生理食塩水に3時間つけておくステップをとると、ワーピングを90%防げると言われたことがあります。
これは論文等で科学的に証明されていますか?
反論集積もあるので、ぜひ参考にさせてください。お願いします。
というふうなことをご質問いただいています。ありがとうございます。
はい、まず解説ですけども、
えー、軟骨がですね、
最初こんなんやったんですけど、
ニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャン
もう一回やりましょう。
最初こんなんやったんですけど、
ニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャン
こう曲がるのをワーピングと言います。
ワーピング。
ワーピング。
で、これはなんなの?と言うとですね、
あのー、
えー、皆さん木ーあるでしょ?木材。
えー、木にも年輪ってあるでしょ?年輪。
あれをですね、木から角材と言って、
こう平らな板をこう切り取ってきて、
こういうふうな四角のですね、こう板を作って、
で、これをですね、しばらくあのー、
まあ水につけたりとかするとですね、
こう反ってくるんですよ。ニューって。
ニュニュニュニュニュニュって。
で、これ反ってくる現象をこうワーピングと言います。
これはあの木目に反ってですね、
あの水分の吸収率が違ってきたりとか、
細胞密度って言ってそこに入っている組織の、
まあなんていうか、中のこのボリューム感が違うから
こう反ってきたいよっていうふうな変化を起こすことがあるんですね。
で、これが実はですね、その木材ももちろんそうなんですけども、
軟骨でもやっぱ起きるんですよ。
はい。で、もともとまっすぐの軟骨、
微中角軟骨のまっすぐなやつとかは全然いいんですけど、
えーと、耳の軟骨なんか最初から曲がってますよね。
で、これももちろん加工し具合によっては、
まあこうなったりこうなったり起こりやすいんですけど、
六軟骨、これ胸の軟骨はですね、
硬いんですよ、もともと。
なので、薄く薄く削って作っていくんですけど、
薄く削った硬い軟骨が曲がると
結構曲がってるじゃんっていう話になっちゃうんですよね。
はい。なので、
えーと、このワーピングをどういうふうにコントロールするの?
っていうのはですね、
まああのこの六軟骨を使う外科医にとって、
まあ一番最初にクリアしないといけない問題です。
で、結論から言いますと、
ワーピングに対するコントロールというのは、
もう今お花の手術で六軟骨を使う先生たちは
ほぼみんなやっぱりケアしてると思います。
あのなんかワーピング無視して手術してるような
おばかちゃんはもうほぼいないと思いますね。
あのなぜならもうそんなことがわかっているから。
で、じゃあどうやって予防するの?っていうところが、
まあ今回のそのフルムーンさんのご質問になってくると思うんですけども、
その生理食塩水に2、3時間つけておくとっていう話がありますが、
これは部分的には正しいです。
ただ90%予防できるのかって言われたら、
この数字は当てにならないと思います。
で、そもそもですね、いわゆる科学的なエビデンスっていうものはですね、
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よくまあ今日本の政府なんかもエビデンスそんなに下手くそやなと思いますけども、
あのエビデンスっていうのはですね、
先行研究という誰かが同じような状況に近い状況で、
特定のサンプル数、例えば50個とかを集めて、
そこの時に、例えば軟骨の話で言ったら50個の軟骨をお水に入れました。
その時に1時間で揚げました、2時間で揚げました、3時間で揚げました、4時間で揚げましたっていうのと、
厚さを何ミリにしましたとか、いろんなデータを出してバーって一覧表を作った時に、
ここが一番ワーピング少ないじゃんっていう結果を出しました。
で、これが統計的に解析をして偶然起きてるものじゃないですよっていう確からしさを付け添えて、
こうですよって表現するのがエビデンスだったりするんですけど、
この事実、これはどれだけの再現性があるの?絶対にそれが正しいの?って言われると、
例えばサンプル数が増えたりとか、例えば人種が変わったりとか、
例えば部屋の温度が変わったりとか、
例えば水に浸けてる時に表面に入ってる傷の形が変わると全然結果は変わっちゃいます。
なのであくまでもエビデンスの中で集めてくる事実っていうのは参考にしかならないんですよね。
つまりあなたの手術をした時にあなたの軟骨で以前に研究をしたデータっていうのは存在しないんですよ。
だから我々も科学者、医者も科学者の一つですから、
科学者はその科学的なエビデンスを患者さんに提供する時に、
果たしてこの事実が目の前の患者さんに適用していい事実なのかどうかっていうのを常に考えながらジャッジをしていくんですね。
なので90%を防げるっていう時に、90%の100%って誰の100%なんていう話なんですよ。
100人のうちの90人が起きますよっていう話なのか、
100%曲がってないのに100%すると90%でこれくらい曲がってますっていう話なのか、
そもそも私の軟骨でやってへんやんそのデータっていう話だったりするので、
なのでワーピングをしやすいっていう現象の原因ですね。
実は水につけるだけではなくて、いろんな工夫はあるんですけども、
そういうのを事実として入れていかないといけないです。
代表的なもので言いますと、これはまず木材なんかもそうなんですけど、
そぎ切り。そぎ切りをすると組織を反ります。
皆さんの経験上でよく分かるもので言うと、大根。大根ね。
ピーラーあるでしょ。皮剥きのピーラー。
ピーラーでシューってやったら剥けた大根どうなります?
くるくるくるってなるでしょ。
ところが刺身包丁とか刃渡りの薄い刃で上手に切ってあげると結構まっすぐのまんまいるでしょ。
同じ刃物なんですけど、結局切ってる時の力のかけ方が違ったりするんですね。
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これがだから加工の仕方一番。
加工の仕方によってワピが起きる起きないというのが変わってきます。
2つ目、木目。
これはですね、私が思うに良いというところなんですけど、
木材の加工と実は本当に同じで、軟骨にも芽があるんですよ。
こういう風に繊維が沿っていってるなっていう芽があってですね。
私六軟骨何本くらいやってるんだろうな。
多分ね、1000本とかいってるんかな。
それくらい見てるんですよ。
六軟骨だけを見ていろいろ切ってるんですけど、
そうすると六軟骨に芽が見えてきます。
こっちに沿って。
HSPだからそもそも細かいこと気になるんですよ。
この軟骨なんかこうやなとか、こうやなとか。
この辺なんかこんななってるやんみたいなのがあるんですね。
その芽を見抜いてこの繊維軸に切りましょうという向きがあります。
その向きをやっぱり曲がりやすい向きっていうのがあるので、
そこで切ってしまうとどんな加工をしても曲がってくると思います。
3番、今今回あげていただいて水につけとく。
要は切断面に切ってるところに水が吸収されてきて、
結局どっちかに曲がっていくっていう話があるので、
体の中に入れたときも当然水に触れてるような状態になるんですよね。
六軟骨の塊だったときっていうのは、
真ん中のところって切った断面は全然空気に触れないというか、
表面に触れてなかったわけです。
これはですね、お料理で言うとですね、
何でもお料理に例えたくなりますけども、
マグロの刺身とか自分で切ったことあります。
柵っていう塊で買ってきてですね、
マグロを自分でスライスなんかしていくとですね、
切った断面からどんどん酸化していくんですよね。
だから赤いきれいなマグロの色っていうのは、
切ってすぐ出さないとすぐ黒っぽくなっちゃうんですよ、酸化しちゃうから。
あれと同じ。
要はその、同じとか言って。
六軟骨の切った断面が酸化しちゃうというかですね、
この断面を初めて外界に触れるので、
ここに水をふりさしておくと、
その後形が変わりやすいっていうのが見えてくるわけですね。
なので、私も切って目を見抜きます。
切り方気をつけて切ります。
分からないように切ります。
切ったやつを鼻に入れるよりも、
数時間前にもう水の中に入れてます。
はい。
それをやっておいたほうがいいでしょう。
で、これ三つ目。
で、四つ目。
その上で、その上で、
軟骨を使うときに、
例えばこっち側に反るやつと、
こっち側に反るやつがあったら、
こうやったらこうじゃん、
っていうふうなことができるんですよね。
あえて薄く薄く作っておいて、
いろんなその縫い付けの段階で、
調整をしていくっていうやり方があります。
で、これは、
例えば元々のお鼻が曲がってるシャビの方なんかもそうなんですけど、
いろいろと縫うことでですね、
曲がりを矯正したりとか、
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予防していくっていうふうなやり方というのがあります。
なので、ざっくり四つぐらいですね。
では、今言ってるところでいきますと、
実際の手術ではもっとなんかいろいろ考えてる気がしますけど、
ざっくり四つぐらいは、
少なくともやったほうがいいと思いますね。
はい、ということで、
マフルムースさん、
今日は肋骨のワンピングのお話をしました。
参考にしてみてください。
じゃあねー。
See you!