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とりあえずね、メフィスト賞を追っていこうかなと思ってね。やっぱ面白いねと思って、ミステリーとかね。
まずね、異世界系というやつなんだけどね。ナグラ・アムさん。メフィスト賞受賞作。
メフィスト賞は年一ぐらいのやつかと思ってたら、それに年三、四回受賞するらしくて、今ね、第五十何回なんだよ。
あ、そうなんだ。俺、年一だと思ってた。
年一のイメージあったけど、それはたぶんね、十回目とかまでだと思う。
もうその後は乱発してるんだけど。でも読んでみて面白かった。異世界系っていうのをね、たけし君にもぜひ、これはおすすめしたいなと思って。
まさにね、ナロー小説みたいなものを踏襲したメタ小説みたいな感じだね。
主人公がナロー小説みたいなところに投稿してる人で、ニートなんだけど、そろそろ働くかーみたいなことを言いながら、そのサイトでトップ10に入った。
そのトップ10に入ると、小説の世界に自分が入れることに気づいた。画量転生っていうね、自分の作品の中に入って、いろいろヒロインとイチャイチャしたりできることに気づいて。
ただ、そこからトップ10から落ちると作品が消えてしまうみたいなね。トップ10から落ちて何週間か経つと作品が消えてしまうらしいみたいな。
どうするどうするみたいになって、展開としてはその後、他のトップ10作者と連絡を取り合って、みんなでさ、人気投票を操作して生き残るみたいなね。
11位に落ちちゃったら、ちょっとそこで操作して次また10位に入れるようにとか、そういうことをいろいろやりながら進んでいくと、日常のほうでもね、作品世界の中でもちょっとまた変なことが起こって、みたいな話なんだよ。
これ面白かったね。
初っ端からね、まず中に入れたわけじゃん。自分の小説世界の中にね。
そしたらさ、もうやりたい放題でさ、その小説世界の中に自分が好きだった小説を輸入したりするんだよ。
そこでね、主人公が好きな小説の作家名で出てくるのが、京極夏彦とかね、森博士とか。
西尾維新とかね、舞女大太郎とかいってさ、これをパクってその世界の中でヒット作で出しちゃうみたいな。
でもそこでさ、繋がるんだよね。
あ、西尾維新この作者好きなんだ、とかさ。まさにメフィスト系の系列なんだろうけど。
全体的に俺らくさいよね。
そうそう、またそういうパターンかみたいな感じで扱ってるのもなるほどなし。
これは面白かったですね。
途中で出てくるテーマが、ハーレムエンドっていう終わり方があると。
ハーレムエンドはいかに正当化されるか、みたいなことをいろいろ議論するわけ。
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小説の中で殺されてしまうキャラクターがいる。
でもこれは作者の罪なんじゃないかとかね。そういうことをいろいろ論じながら進む話なんだよね。
メタいなあ。
これはね、すごいよ。
どっちなんだろうと。ナロウ系をバカにしてるのか、普通に好きでこれをやってるのか、どっちなんだろうって思いながら読んでたね。
半々だよ。
半々なのかね。まあそうだね、メタだから。自分のことも客観的に見て逆にしてるかもしれない。
わりとリストカット小説っぽいな。
自分の痛いところを晒して、面白くしてる。
もう一個がね、これは古いやつで、メフィスト小作でもなんでもないんだけど、
朱能正幸先生の黒い仏というやつで、
朱能正幸さんの作品って、メフィスト小受賞作はハサミ男ね。
ハサミ男は昔読んだかな。面白かったイメージがあるんだけど、そこからその後の作品は全然追ってなくて、
ブックオフでね、黒い仏、100円ぐらいで買ったまま10年ぐらい積んでたんじゃないかな。
それをね、このタイミングで読んでみまして、まあひどかったね。ひどかったっていうか。
10年寝かして読んでみたら、ミステリーの装いをしたクトゥルーモノだった。
そういう話を俺は10年も知らずに寝かしてたんだと思って、ショック受けたね。
クトゥルーモノって鉱物ではあるから、「いや言ってよ!」みたいな感じなんだけど。
読んでなかっただけだろ。
これネタバレ気味に言うと、ある殺人事件が起きて、アリバイが完璧な殺人があるんだけど、
名探偵役の人がそれになんとなくの答えをつけてしまう。
こうすればアリバイは崩れる。
犯人側は、「それいいね、乗った!」みたいな感じで、
犯人側はもっと大きな邪悪なことをやってるんだけど、
その名探偵がつけた推理に乗っかって、「とりあえず解決しちゃおう!」みたいな感じで、
犯人側は過去に遡って、その推理通りの証拠を残して、
事件はその証拠によって裏付けられて解決するっていう話なんだ。
ほうほうほう。
なんだそりゃっていう話じゃん。
なんだそりゃだね。
そういう話だったのって思って。
この謎のグループっていうのが、いわゆる邪心系の感じの人たちなんだよ。
はいはいはい。
このミステリーを期待してた人たちからは、Amazonのレビューを見たらボロクソに叩かれてたね。
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そりゃそうだよね。
なんだいそりゃって。謎解きになってんのか、これはみたいな。
大問題作ですね。
謎解かせだよね。
謎解かせ。
謎解き合わせというか、それに合わせた茶番という感じだったね。