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これはイヌイ・クルミさんのJの神話。イヌイ・クルミさんの作品って読んだことあります?タゲウシくん。
いや、ないね。
他だとね、イニシエーション・ラブとかね。
聞いたことあるかも。
聞いたことある。ちょっと流行ったの。5年ぐらい前に。
自分もイニシエーション・ラブから読んでみて、面白いんだよ、そのトリックがね。
びっくりするような仕掛けがあって、もう一度読んじゃう、頭から。そんな感じ。
ただ胸クソ悪い小説なんだけど、人間の嫌なところを書いてるみたいな感じでね。
でも面白かったなと思って。
Jの神話っていうのはデビュー作で、これはメフィスト賞の受賞作で第2、3回目の。
これもネタバレでね、ちょっと言うけど。
めちゃめちゃ面白いんだけど。
あらすじがね、全寮制の名門女子校を次々と襲う怪事件。
1年生が塔から墜落死し、生徒会長は胎児なき流産で湿血死を遂げる。
墜落死した1年生と、マリア様っていうね、生徒会長が血を流した状態で湿血死してると。
妊娠した跡があると。で、胎児は見つかっていない。流産したんだろうと。
しかも女子校なわけだよ。誰の子?みたいなところから。
そこにメモ書きでジャックとかだけ書かれてるわけ。
Jの神話っていうタイトルだけど、ジャックのJだよね。
ジャックとは何者なのか。そういうのを追ってくるんだけど。
それを追う名探偵役が黒猫っていうね、また女性の主人公がいるんだけど。
これが魅力的な女探偵みたいな感じでね。
謎を追っていくと、ジャックっていうのはね、おちんちんのことなんですね。
その登場の仕方がね、なんとも間抜けというか、
イヌイクルミさんって名前に反しておじさんなんですよ。
後半から、ジャックの正体がわかった瞬間から急に安い観音小説みたいになっちゃって。
ジャックって何かっていうと、女性の子宮を渡り歩くおちんちんみたいな形の謎の生き物。
いずれ出ていくわけ。宿主というか。
宿主からね。
宿主から次のターゲットを見つけたら、子宮から子宮へ渡っていくから、
そのうつられた人はもう出血死しちゃうわけ。これが犯人なんだ。
ジャックから出る体液は、もう麻薬的な快感物質なわけ。
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最後は女探偵も快楽おちするというね。
解決してないの?
解決してないよ。もうジャックが勝っちゃう。
やっぱおちんちんの魔力には勝てないみたいな話なんだよ、結局。
なんだよこれって思って。バカじゃねえの?みたいな。
その悪ノリを許せるか許せないかで、だいぶ評価が分かれる感じだね。
おちんちんには勝てないよって。
おちんちんはエロ漫画の読みすぎみたいな感じなんだよ。
同人誌の世界だよ。
ああ、くださいみたいな感じになっちゃうわけ、主人公。
さっきまで推理してたやつがだよ。
何言ってんのとか言ってさ、急にこっちとしてはなえながら読むんだけど。
いぬいくるみ先生がおじさんだと知ってからは、悪ノリにしか見えないから、そこをゲラゲラ笑えるかどうかと。
よく賞を取ったなっていう感じ?
メフィスト賞の基準が面白いかどうかだから、確かに面白いなっていうね。
ミステリーの皮をかぶった観音小説だよな、確かに。
中盤までジャックの謎を追うんだけど、ジャックの正体が出てからはね、しかもジャックって、ダセえだろって思って。
すごいね。これ98年の作品なんだけど、あの頃思い返してみると、リングとかね。
はいはいはい。
あとパラサイトイヴとか。
パラサイトイヴそんな話だったかな?ちょっと覚えてないけど。
いや、パラサイトイヴはそんな話だよ。
リングは確か女性が見ると呪われて死なない代わりに妊娠するはず。
原作ってそうなんだっけ?
リング、螺旋。リングの中ではわかんないのかもね。
螺旋で出てくるのかもしれない。
映画だと呪いのビデオを見ると、それを罰コーナーの手紙に他の人に見せないと。
螺旋でコピーしてない人でも死なない人がいるんだけど、
それはどうやら妊娠した女性に限られるみたいな感じで、第二の貞子を生み落としていってるんだよ。
この98年あたりって、こういうの流行ってたのかなって感じがした。
後から見るとね。妊娠の恐怖みたいな。
キラーコンドームもそんな話なのか。
ああ、そういうのあるよね。B級ホラーね。
B級ホラー。
まさにノリは一緒だよ。
だよね。俺も話聞いててキラーコンドームかなって思いながら聞いてたんだけど。
たぶん一番大元はエイリアンとかなんじゃないかと思うんだけど。
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あれも女性が戦うやつだけどさ。
エイリアンなんてまさにほちんちんそのものみたいなところあるじゃん。
ストバック・イーターとかね。
そうそうそうそう。
やりたいことはわかるけど、みたいな感じ。
Jの神話。
おーくるみさん。
