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2022-05-13 14:26

584. 【解説】ブラックホールの撮影に成功!天の川銀河の中心にいるモンスターの姿

【元NASAが解説】天の川銀河の中心にあるブラックホール「いて座A*」の撮影に成功!

そんな衝撃的なニュースが2022年5月12日に記者会見で発表されました。

自分達がブラックホールの周りに生きていることを意識しない中で、

その理解は着々と進んでいく。そんなところをサクッと紹介します。


ソース

https://www.nao.ac.jp/news/science/2022/20220512-eht.html


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今回は、私たちの住む銀河、その中心にあるブラックホールの撮影に成功したという国立天文台の発表、そして世界中のニュースについてご紹介していきたいと思っております。
で、今回紹介するのは、きっと皆さんも1回はもうすでにニュースで見かけていたりですね、これを聞きながら電車の広告で見かけている方もいらっしゃるかなと思うんですが
速報がちょうど5月の12日22時に入ってきまして、これが何なのかっていうと、私たちの住む銀河、私たちは天の川銀河と呼ばれる銀河の中にいるんですが、そんな銀河の中心には超巨大なブラックホールが存在します。
そのブラックホールの写真の撮影に成功したというような、かなりセンセーショナルなニュースが入ってきているので、今回はこれはですね、もう世界中にインパクトを残す、そして今後のブラックホールの研究ひいては、この天文学の研究の中でも歴史に名を残すであろう研究内容についてご紹介していきたいと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
5月13日始まりました。佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに最新の宇宙トピックスをお届けしております。ということで、今日のエピソードで584エピソード目を迎えるというこの番組になるんですが、今日はですね、かなり面白い内容を取り扱うんじゃないかなというふうに思っております。
っていうのも、なかなか宇宙関連のニュースで日本中の人が見かけるような研究成果だったりプレスリリースってなかなか見ることがないと思うんですよね。
そもそもそんなに宇宙への理解が浸透しているわけでもないっていう状況があったり、あとは世界中の人が注目するべき研究だったり科学のトピックっていうのは
あれですね、ノーベル賞とかを受賞するような、そういう科学の研究でないとなかなか全員に注目してもらうなんていうところはなかったりするものなので、
今回紹介するこの天の川銀河の中心のブラックホールのお話っていうのは非常に面白いんじゃないかなというふうに考えております。
なのでですね、これを機にちょうど宇宙に興味を持ってこのポッドキャストにたどり着いてくださった方もいるかなと思うので、そういう方には是非過去たくさんエピソード用意してますので584エピソード目まで来てるっていうところで、これまでにブラックホールの話もたくさんしてますし、
ちょうど2日前3日前とかもブラックホールのトピックをお届けしているのでそういうのを聞いていただいたりですね、あとはまあ過去にもやっぱブラックホールってみんな好きなので比較的僕は取り上げてる方かなと思いますので、そのあたりは是非注目していただけたらというふうに思っております。
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まあそんな感じでもう早速本題行った方がいいかなと思うので本題行きます。今日の本題は天の川銀河、私たちの住む天の川銀河の中心のブラックホールの撮影に成功したことがニュースとして取り上げられていたので今回はこちらを紹介していきたいと思っております。
ちょっと舌が回ってないのはご了承ください。はい、ということでですね、どこから話そうかなと思うんですが、そもそも状況として自分たちが天の川銀河と呼ばれる銀河に存在していて、その中心にブラックホールがある、つまり私たちはブラックホールの周りをぐるぐる回っているそんな状況であったということを皆さん意識したことはありましたでしょうか?
実際に太陽の周りを回ってるだったりとか、地球自身が回ってるっていうぐらいだったらギリギリ認識できるような範囲かなと思うんですが、それ以外、特に今回みたいなブラックホールの周りを回ってるなんていう、そんな感覚に入れる人っていうのはなかなかいないと思うんですね。
これどれぐらい離れているのかっていうと、天の川銀河自体がものすごくでかいんで、その天の川銀河の中の比較的、銀河ってギャラクシーって英語で言ったりしますが、だいたい皆さんのイメージする銀河、ギャラクシーっていうのは、いわゆる円盤型の渦巻いているような、なんか雲となんかどっちかっていうと台風を上から見た図みたいなのを
想像する方いらっしゃるかなと思うんですが、まさにそういう感じの状況にあるのが、この天の川銀河っていうところになっていて、私たちのいる太陽系っていうのは、この天の川銀河の円盤の中で言うと結構外側なんですね。
どれぐらい中心から離れているのかっていうと、中心にあるブラックホールから地球、太陽系までの距離っていうのは、約2万7千光年というふうに言われております。
この2万7千光年っていう距離を果たして近いと捉えるか遠いと捉えるかっていうところはまあまあ置いておいて、ここら辺は感覚のお話なので置いておくとして、こういう中心にブラックホールがある、2万7千光年先にブラックホールがあるっていう状況があり、
ここはまずそれをご存知の方がいるかどうかっていうところで、世の中の理解度っていうのは大きく二分されると思うんですね。
で、この中心のブラックホールに実は名前がついてるんですよ。今回ニュースに取り上げられた時に、え?って思った方いらっしゃるかなと思うんですが、名前をイテザ・エースターって言います。
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イテザっていう星座有名なのがあって、エースターっていうのはイテザ・エーって書いて、その横にアスタリスク書くんですね。
で、これもなんかそんな読み方するっていうような感じだとは思うんですけど、まあそうやって読みます。中心のブラックホールをイテザ・エースターと呼びます。
で、これは天の川銀河を作り出すっていうところの能力を持っているぐらい、2万7千光年離れている太陽系を自分の重力で掴んでおくぐらい力を持っていると。
で、どれぐらい、重力っていうのは基本的に重さに比例しますので、重さどれぐらいなのかっていうと、これ太陽の400万倍、
400万倍ですね、ぐらいの重さのあるブラックホールが天の川の中心に存在しているというところで、そんな状況で天の川銀河っていうのはできています。
で、今回注目されているイテザ・エースターと呼ばれるものを、今回何と写真を撮ることに成功したというのが研究内容ですね。
で、このブラックホールの写真、皆さん多分数年前に見かけた記憶がちらっとあるんじゃないかなと思うんですが、真っ黒の画面の背景に真ん中になんかこう赤い輪っかみたいなのができている。
で、真ん中が黒い空洞になっているみたいな状況ですね。で、これがまあいわゆるブラックホールの写真と言われていて、5年前、6年前ぐらいにはこれ
M87っていうまた別の銀河、この銀河の画像が撮影されて、とうとうブラックホールの撮影に成功したというニュースが世界中に衝撃を与えたと。
で、その時に撮影されたM87っていう銀河は、まあこちらもかなり巨大な銀河になっていて、今回撮影したイテザ・エースターっていうのがだいたい2万7千光年離れているのに対して
M87は5500万光年離れる、もうなんか全然わけわかんないぐらい遠い天体なわけですね。
まあそんなところの前例があり、今回は2例目というところで、5年前、6年前にそのM87っていうブラックホールが撮られた時に、まあ天文業界、僕もその時研究してたので
結構みんなざわついたわけですね。で、その時になんで近い天の川銀河、だって2万7千光年と5500万光年ですよ。
なんでそっちの画像が出てこなかったんだろうっていう話をした時に、なんかこう撮影あんまりうまくいってないらしい、そっちはっていうような
撮影はうまくいっていたのかもしれないけど、画像にするっていうところで、まあうまく処理が回っていなかったっていうような、まあそういう状況だったっていうふうに
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なんか風の噂程度ですけど聞いていたんですね。なので今回のニュースが入ってきて、結構なんか画像処理
すげーうまくいったんだなーとか、世界中のなんか研究者がいろんな画像解析の手法を用いて、こういう画像の処理が確からしいっていうような
結論に至って出てきたっていうところなので、まあなるべく確からしいものを公表したかったっていうところでM87だったんだろうな
っていうふうに推測はしているわけなんですけど、今回こうやって画像として出てくるために何が原因だったのか
つまり天の川銀河の方が近いのに、なんで先にこれが出てこなかったのかっていうところで言うと、そのブラックホール自体の性質に違いがあるというふうに言われております。
具体的にはどういうことなのかっていうと、ブラックホールっていうのは単体で存在しているとただの黒い穴なわけですね。
で今回どうやってブラックホールの画像を撮ることができたかっていうと、ブラックホールが周りから集めてきた光みたいなところを
集積した結果なんですね。これちょっと時間足りないので明日話そうかなと思うんですが、先に言っておくと、このブラックホールの黒い背景に対して真ん中が黒く穴が開いていて赤い輪っかが見えている。
これは直接ブラックホールの周りにあるものを写真を撮ったわけではなくて、ブラックホールの重力によって集められた光を見ているっていう。
つまり、90度横から飛んできた光をブラックホールがグイッて曲げて私たちの目に届かせているっていうような、ちょっと多分皆さんが思っている
写真を撮影したっていう状況とは若干違うと思うので、このあたりは明日ゆっくり話していきたいと思います。
もう話したいことたくさんあるんですよね、今回のに関しては。
で、今日最後どんな話しようかと思ったんですけど、なんで4年前、5年前にブラックホールのイテザエースター、今回のお話のやつっていうのが
分析がうまくいかなかったのかっていうところの一つに、ブラックホールとしての状況がなかなかM87と呼ばれる前に公開されたものに対して、より
言ってしまえば激しい状況だったっていうふうに考えられています。
どういうことかっていうと、超巨大なブラックホールであるM87、数年前に写真として公開されたものについては、
例えばブラックホールの周りにガスの円盤みたいなのが、2日、2、3日前に説明しましたが、例えば円盤とかがあった時に、
そのブラックホールっていうのは巨大だからこそ、その周りを一周するのに数日から数週間必要な可能性があると。
これはもう単純にブラックホールの周りが、ブラックホールが巨大であればあるほど、その周りを一周するのに時間がかかるっていうところ。
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それに対して、イテザエースターっていうのは、そのブラックホールよりも比較的小さい。
そして、近くにあるのになかなか光が見えないみたいなぐらいの、そういう差があるわけですね。
そうすると、天の川銀河の中心にあるイテザエースターと呼ばれる、今回の天体については、その周りを一周するのにそこまで時間がかからない。
つまり、ブラックホールの周りの環境が目まぐるしく変わってる。しかもこの数分単位なんですよね。
数分単位で一周できるとかっていうようなレベルの激しい変動を見せているっていうところがあるんですよ。
つまり、数年前にブラックホールの写真として出たものっていうのは、ブラックホールとしては天の川銀河に比べるとゆっくり動く、比較的安定した天体だったっていう一方で、
イテザエースターっていうのはもう少し激しめの天体だった。だからこそ画像の処理に時間がかかってしまったっていうところが一部背景としてあるっていう話がプレスリリースなどに載っておりました。
そんな感じでですね、課題をクリアして今回新たな研究成果として出てきたわけなんですけど、今回のコラボレーションについてはですね、80個の世界中の研究機関と300名以上の研究者の方が参加しているというところで、なかなか大状態になっている。
そして非常に歴史に名を残すような研究内容だなっていうところを実感できる非常に面白い研究だったので、明日も引き続きですね、どういう観測だったのかなんていうところも含めてご紹介していきたいと思っておりますので、ぜひ明日もご視聴いただけたらと思います。
ちょっと長くなりましたが、今回は天の川銀河の中心のブラックホールの撮影に成功した、そんなお話をさせていただきました。
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