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2024-01-22 19:17

#145-1 新しい時代の経済「新ラグジュアリー」とは?(書籍紹介: 新・ラグジュアリー 安西洋之 中野香織 著)

「新ラグジュアリー」書籍の前半では、今大きな変化が起きている新しいラグジュアリー市場とはどんなものなのか。シャネル、ルイヴィトン、ブルネロ・クチネリなどが生まれた歴史を振り返りながら解説されています。イタリアミラノを拠点に活動されている安西さんの経験や洞察力から多く学ぶことができる書籍です。
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働き方ラジオ始まります。働き方エヴァンゼリストの田中健士郎です。このラジオは、誰もが自己表現をするように情熱を持って働く、そんな世界を目指す仲間づくりをしていくポッドキャスト番組になります。
皆さん、自己表現していますか?はい、ということで、今日はですね、書籍の紹介ということでいきたいと思います。
また今年もですね、ゲスト回いろいろと続いていくと思うんですけれども、去年の振り返りをして、さらにそこから書籍紹介という一人語り系でいければなというふうに思っております。
はい、早速ですけれども、今日紹介する書籍は、新ラグジュアリー 文化が生み出す経済10の講義という本になります。
こちらは、安西博之さんと中野香里さんの著書になります。
いやー、この本はですね、学びが深かったですね。読んで非常にワクワクするのと、まさにこのラジオで何度かやってるかもしれないですけど、知性を磨く系の書籍だなというふうにも思いました。
この書籍を手に取った理由というところなんですけれども、まず一つはですね、この書者の一人、安西さんはイタリアのミラノにお住まいなんですね。
今日はちょっといないんですけれども、純レギュラーのリサさん、皆さんよくご存知だと思うんですけれども、
リサさんが持ち前のコミュニケーション能力で、安西さんに会いに行ったという話がありまして、それがきっかけでですね、すごい面白い人がイタリアにいるんだなというふうに、僕も話を聞いて思ったというところとですね、
そんなことをちょっと考えて、ちょうどこの間実家に帰ったらですね、2012年か11年ぐらいに読んだ本があって、なぜマルちゃんはメキシコの国民職員になったのかという本だったんですけど、こちらの本がですね、実は安西さんの書籍だったんですよね。
僕ちょうど2011とかって製造業の会社に新卒で入社して、1年目から海外営業だったんで、海外で仕事をしていく。グローバリゼーションとか結構言われているんだけども、国によって全然文化って違わないみたいなことにちょうど直面したときに、
安西さんがローカライゼーションが大事なんだっていう、その土地にあるですね、文化を本当の意味で理解していくと、そこにビジネスチャンスがあるみたいなことを、いろいろと事例を持って解説してくださったんですけども、その本結構自分の中ではヒットというか学びになった本で何度も読み返していたんですけども、
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その安西さんと梨沙さんが会いに行った、去年会いに行った安西さんがつながっていなかったんですけども、この間同じ方だということが自分の中でわかりまして、勝手にすごい盛り上がってですね、ちょっと安西さんの本いろいろ読んでみようかなと思って、まず手に取ったのがこの新ラグジュアリーという書籍なんですよね。
あとはですね、大学の先輩だったりもするみたいなところですね、僕、城地大学なんですけども、同じ城地大の先輩だみたいな、新卒で海外営業やったところとかね、城地の先輩だとかね、勝手にそういう共通点見つけてですね、自分だけテンションが上がってたんですけども、その勢いでですね、読んだこの本ですね、めちゃくちゃ良かったというか、
もしかしたら僕の今後のまたキャリアにも影響があるんじゃないかなという本だったりもしました。
全体としてはですね、この新ラグジュアリーというところで、ラグジュアリーって皆さん聞くと何思い出しますかね、高級品とかね、贅沢品とかそんなイメージを持つんじゃないかなと思うんですけれども、基本的にはそれで間違いではないんですね。
ただ、今、新ラグジュアリーというところで、この今までのラグジュアリーという概念を変えていくような新たな動きが生まれていて、そこに新たなマーケット市場が生まれているんじゃないかという話になるんですね。
ただ、まだこの新ラグジュアリーという領域、市場っていうのは明確に言語化されているものではないので、書籍の内容としてはいろいろな角度から問いを共有してくれたり、新しい認知をくれたりするようなイメージで、何か答えが書いてあるというよりも考えるきっかけをもらえるような書籍なのかなというふうに思っています。
そういった新しい市場がこれから生まれていくときに、一人一人、私たちはそれにどう向き合っていくのか、こういう本こそ読んでおくと、この働き方ラジオでも田坂さんの本ってよく紹介していると思うんですけれども、田坂さんの本の中で弁償法だったりとか直感力、知性を磨く、そういった書籍を過去に紹介して、結構人気のあるエピソードなんですけれども、
この辺りの力がつくような書籍にもなっているんじゃないかなというふうに思っています。
あとはですね、この本どういった方に読んでほしいかというところで言うと、やはり日本企業に働いている方全員という感じかもしれないですね。
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やっぱり日本って、これ僕の解釈かもしれないんですけれども、価格を上げていくこと、適切に価格に価価値を乗せて、高価格で売ることっていうのがすごい苦手な国なんじゃないかなというふうにも思っていて、
僕自身それが得意とかっていうわけでは全然ないし、むしろ苦手かなと思うんですけれども、
やっぱりヨーロッパの国とかに行ったときに、私たちの商品はこれぐらいの価値があるから、これぐらいの値段つけたら当たり前ですっていう自信みたいなものがあって、お互いに価格を高くしていくことを合意しながらやっている感じがするので、
なんか日本ってめちゃくちゃどれだけ忙しく仕事したり生産性を上げても、何なら価格競争が結構激しくてですね、生産性は上がっているんだけどずっと忙しいみたいなことって結構よくあるんじゃないかなと思うんですけれども、
僕その中で結構問題だと思っているのは日本のコスパ思考みたいな、極端にコストパフォーマンスを考えてしまうっていうところがすごく問題なんじゃないかなとか思っていて、
そういった意味だとやはりそれを変えてですね、いかに価格を上げていくのか、この価格を上げるっていうところにこの働き方ラジオだとブランディングっていう考えとか、
あとはファン作りね、ファンベースの話もしたと思うんですけれども、そのあたりは結構関わってくると思うんですけれども、それと一緒にですね、この新ラグジュアリーという考え方、これに対しても向き合っていくことで、
付加価値を作り価格を上げていくっていうこと、これからの次第にどういったことが価格を上げることにつながるのか、みたいなことのヒントが得られるんじゃないかなというふうにも思いました。
そういった課題意識だったりとか、問いを持っている方に読んでいただきたい本になります。
早速ですね、書籍の中身に入っていきたいと思うんですけれども、今日はですね、全部紹介していると時間がなくなっちゃいますし、別に要約を話したいわけではないので、ぜひこの見どころみたいなところを中心に話していければと思うんですけど、
まず、ラグジュアリーって何?というところで、高級品とか至高品とか、贅沢品とか、そういうふうに先ほども言ったんですけれども、それ自体は間違ってはいないんですね。
ただ、よりこのラグジュアリーというものを理解するために歴史をたどっていくと、もっと深い意味というものが見えてくる。
そこから、なぜ今、新ラグジュアリーになっているのかっていうことも、やはり歴史を振り返ることで見えてくるんですね。
この書籍の一つのキーワードとして、今、人を動かすのはテクノロジーではなく、人文知だというふうに書いてあって、人文知っていう言葉を、この本ではたくさん使われているんですけれども、
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人文知のわりと大きいところって、歴史だったりするんですよね。
あとは哲学とか社会学とか、いろいろあると思うんですけれども、やっぱりですね、歴史っていうのが、人文知っていうものを語るときに非常に重要な要素だと思っていて、
こういった形で、単なる用語の定義とかを、ロジカルに説明するだけじゃなくて、歴史をひもといていくことで、物事の本質が見えるようになるっていうことは、わりとこの本でも書いてあることかなというふうに思っています。
この歴史の話もですね、いろいろと書いてあるので、本当、歴史を学んでいるみたいな気持ちでですね、読み進められる本になってますね。
ざっくり説明すると、19世紀ぐらいまで、ラグジュアリーっていうものは、特権階級の方のものだったんですよね。
特権階級をある意味、維持するために、ラグジュアリーな宝石を身につけているとか、ラグジュアリーな服を着ているっていうことが、特権階級であるっていうことを示すことができたし、
ある意味、特権階級じゃない、お金持ちではない人を、ある意味、排除するための複雑なルールだったりしたこともあったんですよね。
今でもね、ヨーロッパに行くとドレスコードが結構いろいろ決まってて、こういう場にはこういうものを着ていかなきゃいけないとかってあるって聞いたことあると思うんですけども、
昔ってもっとそれが複雑で、普通の一般の人には全く理解すらできないようなものだった。
それをやることによってジェントルマンの資格が得られる、みたいな、そういう世界観だったんですよね。
ただ、20世紀ですね、1900年代に入って、意味のイノベーションというものが起きた、これについてはまた解説してあるんですけども、具体的な例としては、ここシャネル。
僕、シャネルさんのここシャネルっていう映画を去年ぐらいから見たんですけども、めちゃくちゃいい映画なので、ぜひ見ていただきたいなと思うんですけども、めちゃくちゃかっこいいんですよね、ここシャネルが。
で、シャネルさんがやったことって、例えば、それまでのラグジュアリーな服にはありえなかったアクリルっていう素材を使って、あとジャージ素材ってね、今普通にファッションなど使われているものですけども、こういったものを高級な衣服の領域で初めて使ったのがシャネルだったり、
あるいは、ここシャネル自体が女性の働き方とか女性の解放っていうのをすごく大きなテーマとして、ある意味社会を変えていくんだというエネルギー、つまりイノベーションを起こしていったような方で、同時代でいうとマリークワントだったりとか、これも去年、それこそリサさんが日本に一時帰国したときに展示会見に行ったんですけれども、
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非常にシャネルと近いような、女性の働き方を解放していくような思想を持って、ラグジュアリーのブランドを立ち上げた方ですね。あとは、もう少し最近だとジルサンダーっていう方もいらっしゃるというふうに書いてありましたね。
僕はユニクロとコラボしたっていうのをジルサンダーよく知ってたんですけれども、そういった方々が20世紀にラグジュアリーという意味をより転換していくような提案をしていったんですよね。
ただ、そこから20世紀後半ですね、1990年代ぐらいに入って、またこのラグジュアリーっていうのが次のフェーズを迎えるんですね。有名なところだと、LVMH、ルイ・ビトンを中心とした超巨大なラグジュアリーブランドの複合企業、コングロマリットっていうらしいんですけれども、
こういった感じでどんどん規模が大きくなってたんですね。で、よりこのラグジュアリーの世界っていうのが資本主義のマネーゲームの中に取り込まれていった。ある意味、今までは職人とかそういった方の世界だったところが、より資本家の世界に変わっていった。
で、ある意味、それに合わせて商品開発のスピードとか、コレクションやるスピードとかっていうのは、ほぼファストファッションと同じぐらい年に、もともと2回だったものが4回になったり5回になったり増えていったりとか、その結果たくさんの商品を早く出していくっていうところで環境汚染にもつながったり、
ラグジュアリーブランドが大衆化していって、とにかく多くの方に買ってもらおうっていうところが前面に来たりとかしてしまったっていう、これが90年代から起きた状況なんですね。
つまり20世紀の初頭に、ココシャネルとか切り開いたこのラグジュアリーの新しい意味みたいなものが、ちょっと見方によれば壊れてしまったのが90年代っていうところですね。
そこから、新ラグジュアリーという新たな動きが始まるわけですね。
このカタレクカタラジオでも、弁償法って話をしたんですけど、世の中ってグルグル回っていくみたいなところで、ある意味、1900年代初頭に生まれたラグジュアリーの転換に、もう一度ちょっと戻っていくような流れでもあるのかなというふうには感じましたね。
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この書籍に書いてある、すごくいいなと思ったんですけども、よりフェアで開かれた法説性、つまり誰も取り残さないような考え方。
さらに人間の尊厳や内発的な感情が体質にされた結果として生まれる驚きのある想像性のようなものが重視されていくんじゃないかということが言われているんですね。
つまり、90年代後半にちょっと変わってしまったラグジュアリーの考え方をですね、改めて正していくような動き。
あるいは、そもそもラグジュアリーっていうのが、その特権階級だけのものっていうところだったと思うんですけども、それを排他性とかをなくして、誰もが楽しめる。
それはなんか、安くなって手が届きやすくなるとかっていう話じゃなくて、本当に好きな人にとっては、いや、あなたは来ちゃダメだよみたいなものではなくて、
より法説性があって、誰にも開かれたオープンなものに変わっていくような動きになったりとか、
あとはやはり、90年代後半に起きたマネーゲームの流れから、どんどん早く作っていくっていうようなところで、環境汚染を起こしたりとか、
あるいは人権侵害を起こしたもの、そういったものへの反対、反骨的なもの、これがどんどん形になっていく。
じゃあ何が大事かっていうと、人間の尊厳とか内発的な感情が体質にされていくっていうのが、この新ラグジュアリーの領域なんですよね。
内発的動機づけって結構このラジオでもよく話していると思うんですけれども、合理的には説明できないような純粋にワクワクする喜びみたいなものが価値になっていくのが、新ラグジュアリーであるというふうに言われている感じですね。
こうやってですね、歴史を紐解いていくことで、どんな流れから今新ラグジュアリーに流れ着いたのかっていうのがですね、この書籍でよく解説されているんですよね。
歴史を学ぶっていうのは大事ですよね。弁償法っていう話を働き方ラジオでしたことがあったと思うんですけれども、
エピソード84ですね。田坂さんの弁償法の本を説明したときに話していると思うんですけど、世の中って同じことが繰り返されていくんですよね。
でもアップデートされて螺旋状に登っていくみたいな話をしたと思うんですけれども、このラグジュアリーっていうのもある意味、こう螺旋状に行ったり来たりしながらどんどん発展していくっていうところで、
今非常に大きな変化が来ているこの新ラグジュアリーっていう新たな市場を絶対無視してはいけないっていうところですよね。
特に今日本企業、日本っていうところは結構この第一次のラグジュアリーからも結構乗り遅れてしまっている部分はあるんですけれども、
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これからの新ラグジュアリーの時代にですね、戦っていけるようなね、あの企業が増えていくといいなというところで、
この後半でも結構書いてあるんですけれども、新ラグジュアリーの領域になると結構ですね、中小企業とかが輝ける可能性が高くなるんじゃないかなというふうに書いていて、
その辺りまた後半でもですね、いろいろと解説していければなというふうに思います。
はい。
今回もお聞きいただきありがとうございました。
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それではまた来週お会いしましょう。さようなら。
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