今回のお悩みです。
授業が暇そうな娘、どうしたらいい?という、小学2年生の娘さんを持つお母さんから、先日授業参加に行ったところ、娘がとても暇そうにしていました。
あら。
他の子も似たり寄ったりな態度でした。
340は、10がいくつある?という内容の算数の授業で、先生はとても熱心にされていましたが、正直、家庭でお金を使ったりして教えたら、5分くらいで理解できるだろうなと思いました。
娘には、学校はみんながわかるようになる場所だから、暇だったら教科書の隅々まで読んでおきなさい、と言ってみましたが、親として何かできることはありますか?
それとも、小学校の低学年の大半はこんなものなのでしょうか。
なるほど。
いやー。
これも。
これもこれでまたよくありそう。
これはもう、言ったら小学生の半分くらい、半分くらいは経験したことある人がいるのかもしれないね。
そうよね。
できない子に合わせてるんだと仮定したら、
ありそう、ありそう。
その残りの子たちはそう思ってる可能性があるってことやもんね。
うん。
簡単やもんね、確かに。
340は、10がいくつあるかっていう問題?
そうね、家で一回やっとったりしたら。
あー、なるほどね。
いや、これね、先生になって気づいたけど、340は10がいくつあるっていう問題は、むずいよ。
うわー、おもろい。え、もうおもろい。
これむずいよ、理解するの。
え、何年生だっけ?このお子さんは。
2年生。
2年生か、確かに。
いや、これ算数は奥が深いのよ。
難しいよね。
これ2年生に教えてみてほしい。
ここにどんな認知的なプロセスがあって、どこを乗り越えたらこれが理解できるのかっていうのがおもろいんよ。
うわー、なんかちょっともう自分の1分前の発言が浅はかやった気がしてきた。
確かに、むずそう。
そうそうそう。340は10がいくつあるっていう問題はむずい、これは。
だってゼロ1個消したら終わりやん。
じゃ、なんでゼロ1個消すのっていう話なんや。
うん。
わからん子からしたら。
あー。
そうそうそうそう。
まさに、俺が甘かった。
いやいやいや、もうこれは大人になったら忘れちゃうし、多くの子供たちはそんなこと考えないんだよね。
だけど、論理的にそういう思考ステップを踏んで理解しようとする子とかは特になんだけど、ここが本当に引っかかっちゃうんだよね。
まあまあ、というのは置いとき、今回はできるだろうそんなの、じゃあ授業中何したらいいんだよっていうことですよね。
うんうんうん。そっかそっか、ここをまず考え直したいね。
じゃあ結論も言ってしまうと、これはよく俺は授業の中で言ってたんだけど、結論、今の授業でも子供のマインドセット、考え方次第では授業を充実させられるっていうことだよね。
子供のマインドセット。
そう、考え方。
どんなのだろう。
順を追って説明すると、まず340は10が何個あるのって言われて、例えば340を10円玉で例えると、10円玉何個?34個だよねっていうやり方ですんなり入って、
じゃあ次同じ問題が解けるっていう段階を理解したと捉えるのか、それともその先があるのかっていうのを知っておくかどうかで、
たぶん授業を受けるスタンスが変わってくると思うよね。
え、その次の段階は何なのか。
まあわかりやすく言うと、たぶんこれね、みんな聞いたこと1回はあるんじゃないかなと思うけど、
まあラーニングピラミッドっていうの聞いたことある?
ないやろ。
ないか。
なんであるの?ラーニングピラミッドって。
ごめん、ほんと完全に自分の学生時代の経験で話してしまってるけど、
え、こういうのって先生説明してくれんやった?ラーニングピラミッドって。
え、ラーニングピラミッドわかんない。なんすか?
ピラミッドを想像して、頭の中で。
頭の中でピラミッドを想像して、
このピラミッドを全部網羅したら100%理解したと思って。
そしたらまずね、初めに講義で話を聞くだけだったら何%理解できたかっていうと、
これは5%ぐらいしか理解できてないよっていうね。
一番ピラミッドの下の5%。
ラーニングピラミッドはその上の先っぽだけを5%にしてるんだけど、
そっちね、はいはいはい。
そうそう、先っぽ。
上の5%ね。
上の5%を理解しましたと。
なんとなく話聞いただけだったら、
あ、そんな感じかで理解した状態がこの5%ね。
それが図式化されたり、写真で見たり、視覚化されたり、音を聞いたりすると、
20%理解できたって言われるらしいよね。
これも見たりすればよいのか。
そう、例えば実際のものを見たり、あるいは実際の音声を聞いたりすると、
20%ぐらいは理解できたって言われるわけ。
さらに実際に体験したり、
例えば理科の実験であると、
それを実際にやってみて観察した、そういう体験をすることができたら、
これは75%理解できたって言われるわけ。
最後に一番理解度が上がるのが、
90%以上理解したって言えるのが、他の人に教えられる状態。
まあでも確かに、教えることで学ぶみたいなのはよく言うよね。
だからこんな風に、まず前提として、
自分が講義を受けて話を聞いて、問題ができた、これだけでわかったって終わってしまえば、
100%理解したわけじゃなくて、
これはその中の半分ぐらいにしか理解を満たしていないんだよっていうのが前提。
だからまあ、それを信じていない人たちにとっては、
一回説明してみてとか、
友達に説明すると、なかなか説明がうまくいかなかったり、
あるいは質問をされた時に答えられなかったりとかするっていう。
あるよね。
説明してみて初めてわかる、自分のわからなさ。
なんか俺らが2年前にポッドキャストやってた時の状態じゃない?
そうね。
話せそうと思って話そうとしたら、
あれ?この話ってこれでよかったんだっけ?みたいな。
いや、まさにそうよね。
あれ?意外と話せないわみたいな。