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2021-05-07 12:31

短歌のセカイの歩き方 101【北詰至】風に揺れ焚き火とゆれる二人静

短歌のセカイの歩き方 101【北詰至】風に揺れ焚き火とゆれる二人静


◆ハンモックを張って焚き火をする…そんな山あそびの楽しさを詠んだ俳句

↓今回ご紹介したものはこちらからチェック↓

ハンモックフルネスとは?

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北詰至:脱力系サウナー/エッセイスト/小説家/歌人

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こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌の世界の楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。
今回は、短歌ではなく俳句をご紹介いたします。
山木を張って焚き火をする、そんな山遊びの楽しさを読んだ俳句です。
俳句の世界を一緒に歩きながら、どんな世界なのか見てみましょう。
俳句がもっと楽しくなる15分です。
風に揺れ 焚き火と揺れる 二人静か
風に揺れ 焚き火と揺れる 二人静か
今回は、自作の俳句をご紹介いたします。
短歌の世界の歩き方なんですけど、俳句をご紹介するのは初めてになります。
ちなみにですね、毎週聴いてくださっている方はわかると思うんですけれども、
私先週の配信をすっぽ化してしまいました。すみませんでした。
なんかゴールデンウィークとかあって、なんかそのゴールデンウィークの直前に、
なんかねポコッと祝日があったりしたじゃないですか。
そしたら曜日感覚がなくなっちゃって、金曜日っていうのを気づかなくてですね、
完全に頭から配信のことがすっぽ抜けてました。
というわけで、前々回100回記念を配信して、今回ですね一周飛ばして、
101回目の俳句の世界の歩き方の配信になります。
また新しい気持ちでスタートして、
これからもたくさんの俳句単歌をご紹介していきたいと思います。
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そんな新しい角でですね、単歌ではなくて、今回俳句をご紹介しようと思いました。
こちらは私が自作で作った単歌なんですけれども、
あ、単歌じゃないね、俳句なんですけれども、初めて俳句を作りました。
実は私俳句を作るのを今まで敬遠してたんですね。
俳句って記号が必要じゃないですか。
記号を調べたりするの大変だし、記号の制約があるのって難しそうだなって思ってました。
あとは俳句は5-7-5で、単歌の5-7-5-7-7よりも文字数がとても少ないので、
5-7-5に気持ちを閉じ込めるのってすごく難しいんじゃないかなって思っていました。
言えることがとっても限られちゃうので、
5-7-5に収めるのってなんか私は向いてないかなって思っていたんですけれども、
あることをきっかけに俳句を初めて作ってみました。
それが今回ご紹介する、風に揺れ、ときびと揺れる、二人静か。
この俳句をすでに聞いてくれた方からは、夜の情景が思い浮かんだっていうような感想をいただきました。
皆さんは風に揺れ、ときびと揺れる、二人静かと聞いて、どんな情景を思い起こしましたでしょうか?
これはどんな情景を読んだ俳句かというと、
ハンモックとたきびをしている方たちを想像して作った俳句です。
実はですね、私の仲間でハンモックフルネスという、
ハンモックとマインドフルネスを組み合わせたイベントをやっている方がいるんですけれども、
私もですね、そのイベントに参加したことがあって、
山の中にハンモックを張って、その中でたきびをしたりですね、
またはハンモックでお昼寝をしたりとか、すごくのんびりしたイベントなんですね。
それを私のハンモックフルネスを主催している方と、
あとはもう一人私の知り合いがですね、
2人でハンモックフルネスをしに行ったそうなんです。
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なんですけど、2人同じ場所でハンモックを張るんではなくて、
それぞれ別の場所でハンモックを張って、思い思いに過ごして、
また帰り合流して、今日どうだったっていう話をするっていうのをやったらしいんですね。
それってすごく新しいイベントだなって思って、とても印象的だったんです。
で、一緒にハンモックを張って、ハンモックに座っておしゃべりをしたり、
たきびをしながら一緒にご飯を作ったりするのもすごく楽しいんですけど、
山の中で一人になってみるっていう体験がすごく貴重なことだなって思いました。
山に一人で行かれたことがあるっていう方は相当山のベテランだと思うんですよね。
私はちょっと不安で怖くて、まだ一人で山に行くっていうことは躊躇してしまいます。
だけどやっぱりこう、たくむしさも出てくるし、
実際に一人でね、ハンモックを張ってたきびをしてっていう一人山遊びを体験した方は、
自分のことをすごく大切にできたって言ってました。
ハンモックを張るのも自分のため。たきびを焚いてご飯を作るのも全部自分のため。
仲間がいたら仲間にご飯を振る舞わなきゃとか、
仲間のハンモックを張るのを手伝おうかなとか、
いろいろ仲間に気を使ってしまうこともあるんだけれども、
自分一人だけで山に入ると全部やることが自分のためだけになって、
自分をすごくいたわることができたっていうふうに言っていました。
それを聞いた時に、一人っきりになるお一人様の時間っていうのはすごくいい時間なんだなっていうふうに感じました。
で、その二人で一応ね、安全のために二人で一応山には入って、
ちょっと離れた場所でね、先行く人の状況を見ながら、
まず離れずの状態で山に入って、
それぞれお互いが見えない場所でハンモックを張ってたけびをする。
なんかその関係がとっても素敵だなと思って、
風に揺れ、たけびと揺れる、二人静か、という俳句にしました。
風に揺れというのはハンモックのことですね。
そしてたけびと揺れる。
たけびの火が揺らぐ様子って見ているとすごく安心するんですよね。
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たけびが揺れることで周りの空気も滞留して揺らいだり、
見ていると自分の心が揺れたりね、
どういうふうに揺れ動くかっていうのは人それぞれだと思うんですけど、
何か感じるところがあるんですよね。
そういうたけびと共に周りの空気や自分の心が揺れる様子が、
風に揺れ、たけびと揺れるという仲の句ですね。
そして二人静か。
これは二人がつかず離れずの場所で、
静かに思い思いの過ごし方をしているという二人の様子を表しました。
あとは俳句には記号が必要なので、
実は二人静かというのが記号になっています。
ちょうど今五発頃の記号ですね。
春から立夏までの間の記号で二人静かというのがあります。
二人静かというお花があるんですね。
野草なんですけれども、低い場所に咲いている小さな野草で、
白い細長いお花がぴょこっと二股に分かれて地面から生えている。
そんなお花が二人静かというお花です。
その白い花の可憐な様子と、
あとは二人がつかず離れず思い思いに伸び伸びしている様子というのを重ね合わせて、
最後の句を二人静かとしました。
風に揺れ焚火と揺れる二人静か。
なんかこの俳句を読んでですね、
ハンモックにやってみたいなとか、
焚火やってみたいなっていう気持ちになってくれたら嬉しいなと思っています。
そんなわけで、今日はハンモックや焚火からインスピレーションを得て作った自作の俳句をご紹介いたしました。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回は自作の俳句で、風に揺れ焚火と揺れる二人静かをご紹介しました。
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短歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。
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