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2020-02-21 13:22

短歌のセカイの歩き方 43【初谷むい】どこででも生きてはゆける地域のゴミ袋を買えば愛してるスペシャル

2000年以降に発表された超現代短歌をご紹介します。歌に登場する「愛してるスペシャル」に必要なのは相手のスペックでしょうか?満足できる愛にいちばん必要なものは何か、短歌を鑑賞しながら一緒に考えてみましょう。
【初谷むい】どこででも生きてはゆける地域のゴミ袋を買えば愛してるスペシャル
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こんばんは、若奈です。
このポッドキャストは、好きな歌人の方の短歌や、自分で作った短歌について、勝手にハレコレ想像しながらおしゃべりしています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。
1日の終わりの息抜きになったら嬉しいです。
今回は、2000年以降に発表された超現代短歌をご紹介します。
歌に登場する、愛してるスペシャルに必要なのは相手のスペックでしょうか。
満足できる愛に一番必要なものは何か。
短歌を鑑賞しながら一緒に考えてみましょう。
どこででも生きてはいける地域のゴミ、袋を買えば愛してるスペシャル。
どこででも生きてはいける地域のゴミ、袋を買えば愛してるスペシャル。
今回は、はつたにむいさんのどこででも生きてはいける地域のゴミ、袋を買えば愛してるスペシャルをご紹介します。
この短歌は、2018年に発表された歌集の花は泡、そこにいたって会いたいよに収録されている短歌です。
今回ですね、現代短歌って、100人一首みたいなのじゃなくて、普段の言葉で使う短歌の、
さらに2000年以降の、今のもっと若い人が作った短歌をご紹介しようと思って、超現代短歌っていう言い方するかわからないですけどね、
をいくつか探してみたので、何週間にわたって若い方の短歌をご紹介したいなと思っています。
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でですね、今回ご紹介するその短歌が入っている歌集、花は泡、そこにいたって会いたいよは、探したらですね、Kindleにあったんですよ。
しかも、Kindle Unlimitedって、月額払うとUnlimitedに入っている本が読み放題っていうサービスがあるんですけど、そこに入ってたんですね。
私Unlimitedに入っているので、なんとただで、ただというか月額だけで読めるっていう、びっくりしました。
短歌の歌集がUnlimitedに入っているっていうのは、なのでちょっと読んでみようかなというふうに思っています。
あとですね、この歌集がすごくいいなと思ったのはですね、表紙のイラストが大島智子さんっていうイラストレーターの方のイラストで、
大島智子さん、ご存知ですかね、絵を見たら、なんか見たことあるなっていう方もいるかなと思うんですけど、
一番は、私は大島智子さんは、泉真倉さんっていうシンガーの方がいて、
シンガー、Hip Hop MCって書いてあるんですよね、ホームページとか見ると。
歌手の方がいて、泉真倉さんのアートワークね、ジャケ写とかそういうのって、
あとミュージックビデオとか、大島智子さんのイラストを使っているのが多いんですよ。
それでそこで初めて大島智子さんの絵を見て、その後ね、雑誌の漫画の連載とかもキャンキャンかな、
漫画の連載とかもされてたりとか、あと数年前に渋谷で結構大きな個展をされていて、
パルコでもロイホでもラブホでもいいよっていう個展があったんですけど、
それもすごく良かったですね。それも見に行ったりしたんですけど。
なので、歌手の表紙が大島智子さんっていうので、おお!っていう風に思いました。
結構なんかその、なんだろうな、本能的な女の子というか、自堕落なとか、
自分自堕落って言うとあれですけど、自分に正直な感じの女の子のイラストを描く方ですごく好きですね。
この方の感性が。
泉真倉さんは、歌手のね、大島智子さんのアートワークを使っている泉真倉さんは、
私が大好きなラブリーサマーちゃんと一緒にコラボして歌を歌ってたりとかもして、
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あとツーマンのライブとかもやったりとかですね。
ラブサマーちゃんと歌ってる202っていう歌があるんですけど、それもすごくいいんですよね。
で、はい、ちょっと大島智子さんの話みたいになってきちゃったので、この辺にします。
でですね、八谷舞さんのこの歌がね、私いいなと思ったのは、
この歌っていろんな男の人の家をてんてんとしている女の子の歌なのかなっていう風に私は感じました。
なんか、どこででも生きてはいける地域のゴミ袋を買えば愛してるスペシャルっていう歌なんですけど、
どこででも生きてはいけるって、ここで生きていきたいっていうわけじゃなくて、
どこでもいいっていう風に言ってるように感じて、
で、地域のゴミ袋ってね、その地区によって違うじゃないですか。
市とか区をごとに分かれてるから、なんかその、
てんてんとしてね、どこでも生きていけて、で、ゴミ袋買うっていうのは、
なんかその相手の家に上がり込んでゴミ捨てまでする関係ってことですよね。
ゴミ捨てって生活じゃないですか。
だからあの、ただ単にね、会いに行くだけじゃなくて、なんかもうその人の生活に入り込んでるっていうことで、
で、それが一箇所じゃなくて、どこででも生きていける。
もし相手が変わっちゃっても、その地域のゴミ袋を買えばいいみたいな感じが、
結構いろんな人の家をてんてんとしてる女の子の歌なのかなっていう風に思いました。
それこそ大島智子さんのね、イラストの女の子みたいな感じで、
なんか流れてるというか、自分の感性のままに流れていってるような子っていうイメージです。
で、この歌をですね、読んでいて感じたのは、
あの、愛って、最後に愛してるスペシャルって書いてあるんで、すごくテンションの高い愛なんですけど、
なんか本人はすごく舞い上がってるというか、まあ愛に充実してるわけですよね。
で、その愛って、愛を充実させるとか、愛に満足するって、
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人によっては相手のスペックを重視する人もいますよね。
相手の、あとはスペックだけじゃなくて、相手がいかに真剣かとか、
相手がいかに誠実に自分に向き合ってくれるかとか、
そういうのを重視する人もいるけど、
だけどこの短歌の主人公は、この人にとっての愛って、相手は誰でもいいんですよね。
だってどこの地域のね、男でもいいわけですよね。
どこででも生きてはゆけるって言ってるから。
だからこの人にとって、相手って重要じゃなくて、
自分が居心地よければいい。
自分がその人の家に上がり込んで、その人の生活にね、
こう馴染む、その地域のゴミ袋を買って、その人の生活に入り込めて、
そこで自分が愛してるスペシャルって思えれば、
それで良い。それでどこででも生きてはゆけるっていう風に言ってるんじゃないかなっていう風に思いました。
だからなんか相手がどうっていうのは、
もちろん良い人に越したことはないんですけど、
なんか最終的にどこで満足するかっていうのは、
自分なのかなっていう風に思ったんですね。
なんかそんな深い愛の考察がこの歌を鑑賞している中でですね、見えてきて、
私はなんか意外とそうなんじゃないかなっていう風に思いました。
ただですね、今お話ししててちょっとだけ聞きたかったのは、
生きてはゆけるっていう、生きてはって入ってるんですよね。
どこででも生きてゆけるだったら、なんかすごく覚悟が見えるんですけど、
生きてはゆけるって書いてあるところに、なんか本当はもっと欲しいものがあるとか、
パーフェクトってもっと、もっと充実して欲しいものがあるとか、
パーフェクトってもっと充実した状態なんだよっていう、
なんかもうちょっと欲しがってる感じがあるかなって。
生きてはゆけるって最低限のことはできますっていうことだから、
なんかその、生きてはゆけると思いながらこんな生活をしてるけど、
実はもうちょっと足りないみたいな、なんかその欲しがってる感じもあるような気がして。
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はい。
そう思うと、まあ自分、愛に満足するのって、
自分自身のご機嫌、自分自身の居心地の良さ、
プラス、やっぱり相手も大事なのかな。
ちょっと悩ましいですね。
いかがでしたでしょうか。
今回は、はつたにむいさんの、
どこででも生きてはゆける地域のゴミ袋を買えば愛してるスペシャルをご紹介しました。
単価でおしゃべりは毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。
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