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2025-03-08 10:38

♯45「銀行が扱うのはお金という名の信用」

元銀行員 白川とも子さん のお話〜知られざる金融のリアル。ローン審査の裏側、信用を築くことの難しさ、そしてお金の使い方が未来を左右する理由とは?お金を持っていることが信用ではなく、どう使うかが信用を生む。私たちが普段何気なく使っている銀行システムの本質を深掘りします。

サマリー

このエピソードでは、銀行が実際にはお金ではなく信用を扱っていることについて掘り下げられています。元銀行員の白川智子さんの経験を通して、信用の重要性やそれがどのように構築されるのかが説明されています。

銀行の本質
さあ、始まりました。タダの箱庭ラジヲ。本屋では買えず、増札もされない、読み手から読み手へとギフトされる、1万冊の箱庭本についてお話ししていきたいと思います。
まずはこのエピソードが掲載されている章は第3章。
お金で手に入れたいものとは、という損得感情やギブアンドテイクの関係は、私たちの中の何かを損ねることがある。
ですが、逆にギブアンドテイクの関係があるから、実現できることもあるのではないでしょうか。
私たちがお金や交換の取引で手に入れているものの正体とは一体何なのか、というところがこの第3章になります。
そして、今日のテーマは、「銀行が扱うのはお金という名の信用」というお話。
銀行という存在、皆さんはどう思いますか。
ATMでお金を引き出す時、ローンを組む時、給料が振り込まれる時、何気なく利用している銀行ですが、その本質を深く考えたことがある人は少ないかもしれません。
今日はそんな銀行の仕組みについて、元銀行員の白川智子さんのお話を元に深掘りしていきたいと思います。
お金の扱い方は信用の扱い方。
白川さんは幼い頃からお金に興味があり、銀行で働くことを夢見ていました。
実際にメガバンクに就職し、現場で働く中でお金というものの本質が見えてきたそうです。
銀行はお金を扱っているように見えて、実は信用を扱っているんです。
そう白川さんは語ります。
銀行員として働く中で一番印象に残っているのは、日々の取引が単なる数字ではなく、人々の信用や未来を左右するものだったということ。
例えばローンの審査、一見すると単なる数値的な判断に思えますが、実際にはその人のこれまでの生活、仕事、信頼性が評価されるものだそうです。
そして信用を築くには時間がかかるけれど、失うのは一瞬、これを痛感した瞬間が何度もあったそうです。
銀行が融資を行う際、単に口座の残高や年収だけではなく、生活態度や支払いの習慣も考慮されるといいます。
例えば毎月のクレジットカードの支払いを遅延している人と、計画的に支払っている人とでは将来的に大きな差が出るそうです。
お金があるかどうかではなく、お金の流れをどう管理しているか、それが信用に直結するんですと。
確かにですね、うちも口座にお金をストックしているという感じではなく、綱渡りみたいな生活をしていてね。
払えないってことはもちろん一回もないんですけれども、ちょっと入れるのを忘れていて、あれ、カードを使えないねみたいなこととかほとんど度々起こるので、
この間クレジットカードを作ろうとしたらですね、3社ぐらい落とされてしまったので、きっと僕の信用は低いのではないでしょうかという。
なんですけれども、銀行と白川さんがですね、銀行で働く中で感じたのは、お金を持っていることが信用ではなく、お金の使い方が信用を作るということでした。
大きな収入があっても浪費ばかりしている人は信用を得られない。
一方で慎重に計画的にお金を使っている人は、たとえ収入が少なくても信用を積み重ねることができる。
お金があるかどうかではなく、どう使うかがすべて。銀行員としての経験から彼女はそう語ります。
また、信用が積み重なることで大きなチャンスが生まれることもあります。
例えば住宅ローンを申し込む際、これまでのクレジットヒストリーが綺麗な人ほど、低金利での融資が受けられる可能性が高まるそうです。
逆に過去に金融トラブルを抱えた人は、高金利や保証人が必要になるなどの融資を受ける際のハードルが高くなるそうです。
実際に銀行員の人にもそういうのあるんですか?というふうに聞いたんですけど、
当時白笠が働かれていたメガバンクでは、銀行員は、いわゆるギャンブル、もちろん競馬だとかパチンコとかをしてはいけないという暗黙のルールがあったそうです。
投資ももちろんなんですけど、いわゆる銀行員の方がお金を扱っている側なので、
そういう人が例えばお金の心配が生まれてしまうような環境に身を置いてしまうと、
良からぬことを考えるというか、お金を扱っている人たちなので、
そういうトラブルというか、横島な考え、働かないようにそういったものが制限されていたという話を聞かせていただきました。
信用とは、そんな日々の積み重ねで作られるものだと。
さっきのお金のことだけではなく、未来の自分にとって有利な選択をすることが大切なんですと教えてくれました。
信用経済の理解
これめちゃめちゃ深いですよね。皆さんお金の使い方で信用を得ているって普段考えてますか?
僕もちょっと改めてまたね、この信用っていうものを考えていかないといけないのかなと反省しております。
そんな信用という言葉なんですけれども、この信用という言葉の語源を調べてみると、興味深いことがわかります。
日本語の信用は文字通り、信じて用いるという字を書きます。
そして江戸時代にはですね、すでに商人たちが取引の中で、いわゆる信用がしいという仕組みを活用していました。
欧米の方でもクレジットという言葉が使われますが、これはラテン語の信じるというのが語源だそうです。
つまりお金は単なる物質ではなくですね、人と人との信頼関係の上に成り立つものなのだということがわかるかと思います。
そして歴史を振り返ってみても、人類はお金が存在する以前から取引を行っていました。
太古の昔、人々は物々交換をしていましたが、そこにも信用が不可欠でした。
例えば農作物を持つ者が道具を必要とする際、相手がきちんと約束を守るかどうか、きちんとだから農作物を作るかどうかが重要でした。
なのでこの信用がなければですね、農家さんという職業はなかったと思いますが、
農作物を作る友人に、彼はちゃんとこの道具を今はタダであげるけど、きっと野菜を作って返してくれるという信用があったからこそですね、
そういう取引そのものが生まれたと。つまりこの信用がなければですね、取引そのものが成立しなかったわけです。
古代のメソポタミアやエジプトではですね、信用担保にした記録が年度版やパフィルスに残されていたりとかですね、
これが後にいわゆる貨幣や紙幣へと進化していったそうです。
そしてヨーロッパでは中世の商人たちもですね、手形を利用し、それによって遠隔地間での取引を行う際の信用を確立していたそうです。
そしてつまりですね、この貨幣の歴史は単に物質、物事を交換する道具としてではなく、
人間社会における信頼のネットワークを構築するための手段としてお金というものは発展してきたのではないでしょうか。
現代の銀行制度もこの信用を基になり立っています。お金を借りる、投資をする、ローンを組む。
シャアカーさんが言っているようにですね、全ては信用が基盤になっていると。
そしてこれは私たちの日常生活にも当てはまります。
例えば誰かにお金を貸すとき、相手の人柄や過去の行動を見て信用できるかどうかを判断しますよね。
企業や個人も信用がなければ大きな取引はできません。
信用とは時間をかけて築き上げるものであり、瞬時にして失われることもある、なかなか難しいものでもあります。
そしてこの信用経済の本質を理解することが、もしかしたらお金と上手に付き合うための鍵になるのかもしれません。
というわけで、今日は銀行が扱うのはお金という名の信用というテーマでお話ししました。
次回も皆さんの心に響くお話をお届けしたいと思います。
それではまたお会いしましょう。ありがとうございました。
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