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たべものフォレスト。
たべものの世界を冒険する、たべものフォレストの武藤拓郎です。
武藤太郎です。
この番組は、少し変わった経歴の料理人兄弟が、食べ物にまつわるあらゆる話題を、さまざまな角度から探検するラジオ番組です。
だからオープニングの尺が長いんですよ。また?
連チャンでやるとやっぱ長く感じるね。連続再生しない前提だからね。
皆さん楽しんでいただけましたか?
オープニング音楽。
テンション上げるのにね、自分らが必要っていうのがね。
主に俺なんだけどさ。
そうですか。
今日はね、とあるツイッターのね、Xで見かけた食べ物ラジオのリスナーの方がね、リツイートというかリポストしてくれた話題がありますので、
今日はその話を、主にマナーの話だね。
そちらを紹介していこうかなと思います。
はい、ということで、4月の23日かな、コナーさんリスナーの方が、マジなんだとリポストしてくれたんですけど、
日本酒注ぎ口のマナー
その元になった話が、このマナーを言い出した人は、調理器具やお鍋、醤油さしの注ぎ口など全部使わないで一生不便に暮らしていただきたいっていう、
ちょっと真脱なツイート内容でして、中身を見ると写真がね、この時期に試してみたくなる日本人の3割しか知らないことっていう、朝の番組、情報番組みたいなね、切り抜きなんですけど、
日本酒の専門家の方によると、とっくりの注ぎ口を使うと円の切り目や角が立つということで、縁起が良くないと。
なので、とっくりの口は、注ぎ口は使わずに反対側、円の部分を使って日本酒を注ぎましょうと。これが正解ですという、マナー講座に対してマジなんだっていうのがきて、
僕らもね、以前、食べ物ラジオの方で、注ぎ口は注ぐためにあるんだよっていう、とっくりを倒すとかさ、飲み終わったらとっくりを転がしておくみたいな、マナーだみたいな言う方がいらっしゃるっていう話をした記憶があるんだけど、
その動画を一旦見て、ちょっと笑ってたんだよね。そしたら兄ちゃんがね、それを見て、やっぱあるんだなっていう。
やっぱありますよね。これはね、いいんですよ。本当にそういう文脈があってもいいんですけど、なんだろうね、それがダメだったら角打ちは成立しないじゃないってちょっと思っちゃうんだよね。
角打ち。
角打ちっていうのは居酒屋さんが生まれる前くらいからある立ち飲みの習慣なんですけど、いわゆる酒屋さんね。昔々江戸時代とかっていうのはさ、酒屋さんがあってそこに木だるが置いてあるわけでしょ。
基本的にあれ全部はかり売りですから、大きいとっくり持っててそこに入れてもらうとかね、そういう感じなんだけど、一生とか買えないわけですよ、庶民がね。その場で飲みたかったりするわけでも、あー疲れたなーって、
親父いっぱいくれよって言って、お前いっぱいって安いなお前って言って、ここにマスがあるこれにいっぱいくれって言う話になる。居酒屋じゃないのに酒屋の隅っこで、めーなーとかってやるわけじゃん。
その時のマスの、まあ諸説ありますけど角。角から飲むから角打ちとかね。あとはまあ酒屋の隅で飲むから角と隅同じ感じですからっていろいろ諸説あるんですけど、マスから酒飲むときはさ、絶対麺じゃなくて角から飲むでしょうよ。
確かに、麺で飲んだらダバダバダバって。 円じゃねーし、そもそも。 確かに。あ、そうか、どっくりが出る前はマスで飲んでるもんね。
まあどっくりがいつからあるかって言うと、それもまた諸説あって面白いんですけど、古くからあるのはお調子の方が長いよね。 お調子。 まあ調子ったって、元はあれだよね、今で言う給酢みたいなやつだよね。 お、給酢みたいなやつ。
あれに入れてさ、で注ぐわけですよ。兵士に。まあどっくりもっと昔からあると思うんだけど、兵士ってのは神様にお酒捧げるときに置くカビみたいなやつ。一輪挿しみたいなやつ。 あーあるね。 あれは全部丸いけどね、あたしはね。
お、ごめんなさい、急に今シリが反応しましたね。びっくりした。 ディマインダー。
なんだっけ、今シリに吸っ飛ばされた。いろいろ趣旨があるんだけど、僕の感覚ではカード使っちゃダメって言われると本当にそうなのかなと思いますよね。
まあ確かにね。 なんかこう、器を作ってくれてる職人さんがいてさ、鍋作ってる人がいてとかいろいろあるわけじゃないですか。その人たちが使う人が使いやすいようにって工夫に工夫を重ねた結果、あれが生まれてきたわけでしょ。それを使っちゃダメって言ったら職人さん泣くと思うんだよね。
まあそれが言うなったらお茶のさ、それこそ急須、先端細いじゃん。あれ使っちゃダメっていう極端な話ね。 ありますよね、急須でもさ、取っ手がついてる僕たちがよく知ってるあの象さんの鼻みたいなビョーンて出てるタイプじゃなくてさ、まさに今クダンのとっくりみたいにこう丸の一箇所がキュッて伸びてるタイプ、ああいう急須あるんですよね。
あるんだ。 そこにお茶っ葉ポンって入れて蓋をして、で蓋をすると蓋は丸いから、そのヒュッと飛び出た部分、隙間が出るじゃない。そこからお茶っ葉が外にこぼれないようにそーっと注ぐっていう手技、手技じゃない茶器っていうのは昔からあるわけですよね。
ああ見たことある。 じゃあ反対側からやってくださいって話になる。 確かに。それを言うならそういう話になっちゃうよね。 なっちゃいますよ。
そうか。まなで言うとあのなんだっけ、しじみ問題か。しじみ用の味噌汁とか吸い物を食べるときに、しじみの中身を食べる食べない依然の問題で、食べるとしたらその食べた殻をお椀の蓋の上に乗っけると。これはいいのか悪いのかっていう。
正直どっちでもいいなあ。 どっちでもいい。なんだっけ、漆塗りとかだと絵皿、絵も描いてあるからそこにしじみの殻を入れると傷がつくとか。
巻絵の時はやめたらいいんじゃないですか。絵が描いてあるとかね。金粉塗ったとかだったら速攻で剥げますからあんなの。 まあでもどうなんだろうね。うちでアサリとかしじみとかそういうので汁物を出すときはそもそも使わないよね、そういう器ね。
まあ確かに。 一応うちにも漆の器あるんですけど、基本的にお客様の顔見て漆使ったり使わなかったりしますからね。常連さんでわかってる方ならそう出すし、漆の扱いを知らない方に下手に出すと一瞬でダメになるんで。
まあまあまあ確かに。漆の扱いの正しい使い方ってなんだろうね。 まずヘリの部分、お椀の縁とかね、ああいうところは塗りが弱いので、そこにダメージが来るような扱いをしないことがまず第一ですよね。
ああ、お椀の蓋を取ったらそのまま蓋の内側を下にしておかないとか。 そういうのもあるし、斜めに蓋掛けしないとか。 ああ、蓋掛けね。蓋上げたまにする人いるよね。あれ何なんだろうね。
美意識とマナー
なんかね、これちょっとマナーをどう捉えるかなんですけど、これあくまでも僕の解釈ですけど、いわゆる作法って言われてるものね、日本で言ったら。あれっていくつかの理由があって、その理由のパターンが分類されるんじゃないかなっていうふうに思うんですよ。
例えばこれは合理性を求めてのものだとか、一緒に食べてる人が不快に思わないためのものだとか、あとは器に対して敬意を払うもの、場に対して敬意を払うもの、あと料理店に対して敬意を払うものとか、いろいろパターンがあると思うんですよね。
その根底には美意識みたいなものが通定してる。美意識、美しさ。どのような諸差をみんなが共通して美しいと思っているかみたいなのがあると思うんですよ。
そのいくつかのパターンと美意識みたいなのの組み合わせでもって、作法というものができてるように僕には見えてます。美意識は今だとちょっと難しいんだと思うんですけど、長い長い伝統文化の中で、それこそ平安時代とかね、途中で変わるんだけど、何か通定する美意識ってあるじゃないですか、源氏物語から通じるような古事記とかね、古今和歌集とかから来るような。
古今和歌集とかよく引き合い出てくるよね。
古今和歌集は日本最初の直線和歌集で、あそこがすべての和歌の土台ですからね。山と歌っていうのは日本の美意識のベースになる部分なんで。
山と歌がベースになる。 そう、和歌ね。山と歌は心の種にしてって、古今和歌集の冒頭のやつね、序文があるのよ。ことの葉にして紡いだものなんだよ。
それが美意識の根底にあって、それが能になったりとか、後に俳句になったり、短歌になったり、絵になったり、いろんな文化に派生していくわけじゃない。
あれはある種、日本文化の文脈の根底なわけですよ。こういうの美しいとみんな思ってるよね、共通認識でいいよねっていう、一つの枠みたいなのがあって、そこからはみ出るとおいおいってなるから、その範囲内でやってる感じがするんだよね。
違う美意識を持ってる文化圏の人が見ると、なんじゃそれってことになるわけですよね。
前回の話の手づかみは果たして外から見たら、僕ら日本人から見たら手づかみは原始的な食べ方っていう感覚だけど、でもそれがおいしかったら別にその文化の人たちもそれでいいんじゃないかっていう、わざわざ道具を使わなくていいんじゃないかっていう。
逆によく聞くのはあれですよね、わかりやすいところで言うと例えばインドですよね。インドっていうのは右手で3本指だけで食べるっていうのが正式なマナーなわけですよ。あれは伝統によってあれが正しいなんですよね。そこで箸とか金属製のスプーンとかを持ち込むっていうのはもう邪道なんですよね。
確かに。あっちが正式だとして、周りに道具を使う文化があるのを知った上でそれでも手で食べ続けてるっていう文化だから。
そっちの方が美しいんですもん。彼らの世界観の中で。だからそれはお互いに尊重し合えばいい話で、だからあいつら野蛮だっていうのはそれは古代ローマとか古代ギリシャとか、本当古代の日本でも古代の中国でもみんなやってますけど近隣の文化をバカにする文化はだいたい争いしか生まないんだよね。よくないんですよ。
近隣の争いね。 それこそ歴史見たら全部そうだから。それが原因で戦争を起こしたりとか侵略してんだから。 ウクライナとか?
今のウクライナまで入っちゃうとちょっとどうかと思うんだけど、例えば古代ローマとかがさ、ゲルマン人は野蛮だ、ゲルト人は野蛮だって言って北の方にわーって攻めていくわけじゃない。
あーあったねその話。 カエサルがガリア遠征とかって言って今のフランスのあたりを侵略したりとかイギリスを占領しに行ったりとかするわけじゃん。
あの人たちさ、ゲルマン民族を貶めるようなことを言うために、なぜか政治体制とか思想とかじゃなくて、食文化とか着てるものを言うんだよね。
食文化と着てるものを否定する? そう、そういうところをピックアップしてこいつらやっぱり野蛮だぜっていう話をよく書いてる。
書いてる? 書いてる。あいつらバターなんか食べやがってとかね。いやお前らもともとバター食ってたでしょうがよみたいな話なんだよ。歴史的に感じてみるとね。
ミルクのシリーズね今やってるからすごいそこはわかるよ。 ビールもそうじゃない。あいつらワインがないからビールなんてものをワイン代わりに飲んでやがるってこと書いてるわけですよ。
書いてあるんだ。 書いてあるんですけどワインだってあなたたち外来のものじゃないですか。 そもそもね。
もともとアジアのものなんだよワインは。 ワインはアジア? ワインの発祥の地は今のジョージアのあたりだって言われてますよ。
そうなんだ。 アケメネス帳とかアケメネス帳ペルシアとかアッカド帳とかああいう時代ですよシュメールとかメソポタミア文明のものなんですよもともとが。
メソポタミア文明。 今のイラクとかのあたりですよね。元が飛躍波風紀地帯の北の方、北方。
ああそうなんだ。 あのあたりなんですよ。コーカサス山脈近くね。あの辺のものでそっちの方が先に栄えててその時代においてはギリシャもローマもどいなかなんです。
ギリシャもローマもどいなか? その時代まで遡るとね紀元前4000年とか。 ああそういうことね。
ギリシャ文明が出てくるのは紀元前3000年くらいにやっとシティリア半島にできて紀元前2000年にやっとポリスの都市国家が出てくるんだから。
ほうほうほう。 シュメール文明っていつよ。さらに3000年とか前だよ。1000年単位で前なんだよあっちの方が。
そんな前だな。 1000年くらい余裕で開きありますから。 だいぶ空いてるね。
赤ワインの出荷方法
人はもちろん今のギリシャとかイタリア半島とかにいるんだけど、当時は中心都市がチグリスユーフラテス川とかあのあたりなので、イタリアとかはどいなかなんですよ当時ね。
ほうほう。 紀元前、運前年の話よ。そこに後からワインがやってくるわけ。ワイン作れないんだよ。文明がないから。
ああ。 当時ね醸造技術ってものがまだ伝わる前だからイタリア半島とか今のイベリア半島とかってないわけじゃないですか。
じゃあ輸出をしてそれを買うんだよローマ人は。今でいう中東ペルシアメソポタミアの人たちからすると、あいつらどうせ味わかんねえからブドウの皮剥かなくていいなって言って。
え、そういうこと? 白ワインの方が上位なんでもともと。 ああそうなんだ。
あいつらどうせ味わかんねえ、もちろんバリエーションの中に赤ワインはあったっぽいような記述もあるんですけど、もうそれも記述っていうか古代の遺跡だからよくわかんないのがあるんだけど、一応記録でわかってる、書いてあるのだけでいくと、どうせあいつら味わかんねえから皮剥かないでそのまま出荷しとけみたいな。
そんな記述残っちゃってんだ。 フェニキア人とかね、ギリシアのアテネとかやるわけじゃん。貿易みたいなの。その時に赤ワインに送っとけみたいな。
そうなの? そんな感じで送ってったらそっちが赤ワインの文化になって。元のジョージアの方とかはあちは元祖だから白ワインの文化なわけですよ。
そういう違いか。確かに分かれてるもんね、白ワイン文化と赤ワイン文化ね。
その時点でもう昔々前年前の人たちがあいつら未開だからイタリア半島の奴らとかギリシャの奴ら未開だから万人なんかこれでいいんだよって言ってるわけじゃん。そっから時代がくだるとローマ帝国の人がゲルマンジョをバカにするわけだよ。
ビールをね。 何だそれって話じゃない。
二重で段階踏んで同じことやってたけどね。
そう、みんなやってる。 面白い。そういう文化なんだわ赤ワイン。なんか中華の辺りとかね。あちの方まで行くと赤ワイン多いじゃんね。
それがさ政治体制とか思想とか科学技術とかそういう話じゃないんだよ。どういうわけかねみんな食べ物バカにすんだよね。不思議だよね。
その食べ物バカにしてもできるものも作れるものもみんな違うんだから文脈が違うじゃん。生活様式も違うし気候も環境も違うしさ。一緒になるわけじゃないじゃん。
箸の正しい刺し方
そうなんですよ。だから時代とともにそういう作法もある程度は変わってきますよね。当たり前だけど美意識も変わってくる。だって今ご飯に箸ブスって刺したらさ。お前は仏様にあげるんじゃねえんだから。
刺したないって言われるわけじゃん。不聴法だっつって。もともとあれが正式なんですよね。正式だから仏様にあげる時に最も正式な箸の置き方として刺すんですよ。あれが正しいからやってるんですよ。
あれね、その話ちょうど先々月ぐらいかね。食べ物ラジオの方で聞いて衝撃だったもんね。えって言って。
俺が正しいからやってるんだよ。 あれが正しいんだよね。
仏様とか死んだ人、亡くなった方の霊に霊を尽くすっていうのは最上位の行為じゃないですか。だから最も正式をやってたらそれは縁起が悪いって言い出したの。
どうしてそうなっちゃったかな。なんで伝わってこなかったんだろうね今の世代は。
仏様、ゴーダマシッタルタさんが亡くなった時に北枕で亡くなったから縁起が悪いってことになっちゃったじゃないですか。
北枕で寝るのが良いから北枕の状態でうたた寝してたら亡くなられたんですよ。入滅されたんですよ。もともといいことなの。あれが正しい。
そこに違う色が付いちゃったから、そりゃ縁起悪いねって反対に吸い出したんだよ。みんな生きてる間は北枕避けるようになっちゃった。
だってゴーダマシッタルタが入滅されて仏に昇華された時と同じ寝方してんだよ。いいに決まってるでしょ。
そう言ってるとそうだよね。それで北枕にした方は体の流れっていうか健康状態いいんだよね。
現代科学的にも磁力戦火なんかのあれでいいって言うよね。 俺知らなくて、単純に部屋の構造上、南側に頭を向けるか北側に頭を向けるかで悩んだ結果、
南側に向けると暑い。夏場、日が晴りすぎて。逆にしたのよ。そしたら体調良くなって。今まで東頭だったのよ。その時よりは断然いいのよ。
僕も今完全に北枕ですね。部屋の並びをやってて一番いいところに行ったらそうなった。自然と。
やっぱあんのかななんかね。そっちが一番寝やすいよね。
それでマナーと無理やり紐付けをするとですね。例えば拝善をしてる時、ドリンクをお持ちしましたとかね、お料理をお持ちしましたっていう時に、僕らはね、基本的に右側から出すんですよ。
お客様の背中側から拝善する時は右手側から出す。これね、何度かお客様にお前は物を知らないって叱られたことがある。
なんで?
拝善は左側からするものだろうっていうふうに叱られたんですよ。
左側から。
それはね確かに、例えばフランス料理では左側からサーブするのがマナーなんですよ。
確かに。
なぜかというと右側にグラスがあるからです。
あーはいはいはい。当たっちゃうんだ。
合理的判断の結果それですよ。っていうだけ。ヨーロッパのそれはね。
日本の右側からサーブするのは本来一番上の最上位の提供の仕方じゃないんですけどね。
本当はお膳なので正面からお出しするのが正しいんですけど。
正面か。
本来はね。けど台板というかテーブルで今提供しているのでどうしても背後からなるじゃないですか。
そうすると1位である正面の次は右からってことになってるんですよ。
へー。
決まりこれは。
それと一番右から出してるんだ。
これなぜか左上右下っていうのがありますよね。
あー左上右下。
左が上で右が下と書いて左上右下。
聞いたことある。
左側が上なんです。
左側が上ってことか。
そう。
へー。
だから雛祭りの時にお雛様並べるでしょ。
みんな関東雛とかって言って向かって左側にお代理様が来て。
右手側にお姫様が来て。なってるでしょ。
当然ですけど日本の伝統では当たり前だけど天皇陛下が上位なんで。
パッと見た感じ左側が上で右側が下に見えるわけですよ。
だけどあれ逆ですからね。
向こう側から見たらあれおかしいんですよ。
右が上になっちゃってるんだよ。
確かに。
変なの。
確かに。
京浜縄は逆じゃないですか。
京浜縄は逆だから京都だけ変わってるんで違うんですよ。
あっちが正式なの。あれが正式なの。
そのすぐ下の段に左大臣右大臣がいるでしょ。
左大臣おじいちゃんじゃん。
そうだね。
右大臣若いでしょ。
若い。
どっちが上位なの。
おじいちゃん。
左が上だからですよ。
ああそういうことなんだ。
そうそう避難人形の時こちら側から見ると向かって右手側に左大臣が来るわけですよ。
ってことは左大臣の上にお代理様が来なきゃおかしいわけですよ。
おかしいね。
それは明治だからの時に日本が西洋化しなきゃいけない時代があったわけですよ。
その時に天皇陛下が時の天皇陛下がご結婚される時に洋風のパレードをされた。洋装でね。
その時に右側にいらっしゃった。そこから変わった。
そういうこと?
伝統でもなんでもない。
伝統でもなんでもないって言ったらもう100年以上あるじゃないかって言われるもちろんそうなんですけど。
基本的に和装とかお着物とか食卓の振る舞いとかっていうのはわりとベースになってるのは平安鎌倉あたりがベースになってるんで。
日本の伝統っていうのは。
変わるマナーの意義
それの文脈でいくとあれはおかしいんです。つい最近のトレンドなんです。
はあ。確かに。
だから着物は着てる人から見ると左側が上に来るわけじゃないですか。必ず。
襖もそうですよね。
そうだね。
そして右側が手前に来るってことは反対側から見たら左が上ですから。
確かに。
だから商工とか本棚もそうだし食器棚もそうだし全部そうですよ。
はあ。そうか。あ、そっか。そうだね。そう言われてみると。
それが明治の時になんか一箇所だけグニュってなって変だねってなってるんですが、
なんで左上下が決まったかっていうとこれもともと中国から入ってきてるんですよ。
中国?
遣唐使の時代にね。本当に平安だよね。平安時代とか奈良時代の時に遣唐使で行くじゃないですか。
唐の国が左上下だったのでそれを勘コピしてきたんですよ。
ああそれも勘コピなんだ。もともと。
で唐の国がなぜ左上下かっていうとその時の皇帝だよね。中国だから。
皇帝、天帝とか言われるけど皇帝は神様を背にして南を向くもんだってことになってたんですよ当時。
南を向くもんだ。
だから北側に座られていて北進って北の立って書くけどで南を向くじゃないですか。
そうすると皇帝から見て左側から太陽が当ててきますよね。
まあそうだね。
右側に沈むわけですよ。上位は左手なんですよ。
ああそういうことね。太陽を昇る方。
そう。でも勘帝国時代は逆なんで。
逆なの?なんで?
そこまで調べたことないからわかんないけど、なんか時代によって入れ替わるんだよね。
入れ替わるんだね。
その後も入れ替わってるらしいんだ。
でも日本は平安前後、奈良平安あたりに唐の文化を入れてそのままカチンって決めたから日本は伝統的にずっと左上下できてる。
じゃあ普通に洋装で結婚式をするときに男性側が向かったり左側に座ってるってのは問題ないってことか。
そう、それはもう様式ですからね。
なんかそのお客様で顔合わせの写真を撮るときに、新郎新婦の並びで前に二人座ってもらってご両親が後ろに立つじゃない。
前の新郎新婦はいつもどっちですかって聞かれるよ。どっちがどっちですかって。
うちの場合どっちが正しいって答え的には結婚式だったら基本的にはこっちが多いですねって答え方をするんだけど。
それでいいんじゃないですか。正しいか正しくないかであると僕には答えがわからないので。
説明するとしたら日本の伝統的にはこうですし洋風だったら逆だしみたいな話しかしようがないですよね。
確かにね。その説明をでもそういうふうにしちゃうと、あえて日本風だとこっちですよね正式な方はって言っちゃうと、なんでですかって聞かれちゃいそうだから濁してるんだけど俺はすごい。
伝統的に左上右下っていうのがあってそういうもんですって言って終わりでいいじゃない。そんなね3分で喋れる話でもないし。3分ですら長いからね接客中はね。
長い確かに。
30秒以内にコンパクトにするとまああれですよ着物と一緒ですって言ったら終わりだよね。
ああはいはいはい。
左前でしょって左が上位なんです。
うんうんうんうん。
いう話。
そういうことね。確かにその方が早いね。
そのくらいしか俺も普段は言わないですよ。無理だもん。
いやーこれマナーについてはさ、いろいろさマナー講座とかマナー講師っているけどさ、そんなのあったのっていうことの方が多いんだけど。
なんかね何かの時に読んだニュース記事の中でそのマナー講師がおっしゃってることに対する批判みたいなのがあったんですよね。
でその方やっぱ近現代のそういうのに詳しい方でこのマナーは僕が若い頃にはなかったよね。
それ全部エビデンス出してるね。
ああそうなんだ。
これは誰が作ったんだよって。これ絶対今生きてる人の誰かが作ったよね勝手に。
それを正しいってことにしたよね。なんでっていう論調のニュース記事を見たことがありますね。あるんだと思いますよ。
おにぎりの食事マナーについて
でどういう文脈かわかんないですけど、例えばおにぎりを食べるときは真ん中、左右で順番に食べると真ん中が平らになって綺麗に見えるのでこれがマナーですって言った人がいるとかね。
そんなのあるの。
僕はそれを見た時にこれテレビで見たんですけどなんだこいつってちょっと思っちゃいましたけどね。
ごめんなさい本当に申し訳ないんですけど僕の感覚でははーって感じですよ。
そういうもんではないして。
おにぎりだからね。
まあ三角も最近とかですもんね。
そうですね三角も比較的新しめですからね。
だよね。丸だった時代にその右も左もねえもんね。丸だからね。
だいたいおにぎりを両手で出すようになったのが本当に新しいんで。
両手で出す?
だってお店でおにぎりを出すようになったのがね。
ああそういうことね。
あれ握り飯なんだから。歴史は古いですよ握り飯の原型って言ったら本当にもう米蒸してる時代からあるはあるんですけど。
蒸し米の時代から。
それの原型っぽいものはあるんですけど基本的にお出かけ用ですよやっぱり。
まあそうだよね。持ち運ぶために丸めるんだよね。
そりゃそうだよね。
海苔もないからさ手にベタベタつくながらこうやって頬張って食べてるわけですよ。
まあ高級品だからね海苔ね。
そうなんだよ。そんなものにねマナーとかなんとか伝統のものがあるわけないじゃないですか。だから頑張って作ったんでしょうよ。
いいかもしんないけどなんとなく違和感あるのはそれは文脈が今始まったものだからちょっと気持ち悪いなってことだと思うんですね。
ああ確かに。
その判断基準が合理性なのかそれとも美意識なのか気遣いなのかっていうのが全員の合意が取れてないから批判が出るんだと思う。
ああ。
美意識だけを取って確かにそこが歯型がついてるよりはフラットの方が綺麗に見えますよねっていうアピールだと思うんだよね。
それは一定の理解理解。だけどなんかみんな違和感持ってたりするよね。
確かに。
おにぎりってそういうもんじゃないじゃんっていうね。文脈からずれてませんかみたいなコメント多かったけどさ。
合理性と美意識の違い
確かにね合理性から出てきたものを途中から美意識とか言われちゃうとねなかなか違和感は感じるよね。
合理性で言ったら例えば器を痛めないとか木の板を汚したりとか痛めないようにするためにおっとっくりを倒さないって当たり前だけど水滴をこぼさないっていう合理性と後器やそれを供してくれるお店やお店じゃなくてもね一般家庭の主人や家の方に対する礼儀とか気遣いっていう意味では当たり前の話だな。
まあ確かに美意識的にもポタポタポタポタ押してるのはねそれは打つしかないですから。それの組み合わせでもって作法というものが成り立っているような気がしますよ僕は。
確かに。
まあそんな感じで。
もう30分経ちましたね。
独断と偏見で思想を話す会。
あの皆さんからね質問が来ない限りこういう独断と偏見をお送りしてくれますけど。
いや一方的に喋っちゃったな。
途中でカメラもねなんかメインカメラ切れちゃったんできっと今頃兄者の顔のアップのみがずっと流れるっていう。
あのひどい。
YouTubeはね。
あそうですか。
僕は映ってないっていう。これも初回あるあるだからね。これもそのうち何とか直していきたいね。
はい。
この番組では皆様からの質問とお便りのあとスポンサーを募集しております。詳細は番組概要欄に貼ってありますのでそちらをご覧ください。
またもう一つの番組では食の世界を振り返りながらどんな食材がどんな歴史を歩んできたのかを深掘っています。
Spotify、Apple Podcast、YouTube、Amazon Musicで食べ物ラジオと検索してください。
ということで今回はこの辺で終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。