1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2021-12-03 09:40

#394 ピッグとポークの言語学 from Radiotalk

「偉大な言語学者」ね!笑

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『テイクオフ英語学シリーズ①英語の歴史』 (松浪有編、大修館書店)

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始まりました、志賀十五の壺。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
今日のトークは、英語の歴史についてお話ししていこうと思います。
まあ、どんな言語でもそうですけど、言語に限らずかな、
その歴史を紐解けばですね、今なんでこんなことになっているかっていうのがよくわかることがあります。
ただ、言語学の基本的な姿勢として、
まあ、やや専門的な言い方ですけど、
強字体と通字体っていうのを分けて考えなきゃいけないんですね。
まあ、この区別はソシュールという偉大な言語学が、
なんていうかな、提唱したものなんですけど、
強字体っていうのは、現代我々が話している言語のことで、
通字体っていうのは、言語の歴史のことなんですね。
なので、現在話している言語とその歴史っていうのは、きちんと分けて考えなきゃいけません。
まあ、それはそれとして、今回は英語の歴史のお話をしていこうと思います。
伝統的にというか、よくあることとしてですね、
英語の時代区分を4つに分けるっていうのがよくあることなんですね。
これは言語の歴史に限ったことではないですね。
日本史だって縄文時代や宵時代みたいに分けていくわけですけど、
英語史もまた4つに分けることがよくあります。
古英語、中英語、近代英語、現代英語、
この4つに分けるのが、最も大まかな分け方ではないかなと思います。
もっと細かく分けることもあるんですけど、
まず、古英語と中英語っていうのを分ける年として、
1066年っていうのがあるんですね。
あるいはその、ちょっと後っていうかね、1100年ごろを、
古英語と中英語の境目にするっていうことがよくあります。
この1066年という年は、ノルマンコンクエストって言って、
ノルマン人がブリテン島にやってきた、征服しに来た年なんですね。
このノルマン人っていうのは、フランス語を喋る人たちで、
征服者としてのノルマン人がやってきてから、
フランス語の影響を英語も受けることになります。
なので、1066年を境目に、中英語ということがあります。
それ以前を、古英語と言うんですね。
古英語を話していた人たちというか、今でもそうかな、
アングロサクソン人っていうのが、一応英語のもともとの和者ということなんですね。
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ただ、このアングロサクソン人が、もともとブリテン島にいた人たちかというと、
そういうわけではないんですね。
アングロサクソン人が来る前に、先住民がいました。
そういった人たちは、ケルト人と言われる人たちで、
言語学的にもケルト系の言語を話していたんですね。
このケルト系の人々は、もっとヨーロッパ全土に暮らしていたと考えられていて、
地名とかそういったところで、ケルト人の痕跡っていうのは見られるんですけど、
今ではアイルランド語とか、ウェールズ語とか、
ヨーロッパの周辺部にかなり追いやられているということです。
ブリテン島も、ケルト人がもともといたんですけど、
5世紀半ばぐらいですかね、アングロサクソン人がブリテン島にやってきて、
居住し始めたということです。
このアングロサクソン人っていうのは、言語学的にはゲルマン系の言語を話す人々で、
英語もゲルマン系の言語なんですけど、これはケルト系の言語とはまた違う言語ということになっているんですね。
その後、1066年に、さっき言ったように、ノルマンコンクエストっていうのがあって、
フランス語を話す人々がブリテン島にやってきたんですね。
ノルマン人の支配が始まりました。
ここで大量にフランス語あるいはラテン語からの釈用がグワッと増えるんですね。
今でもフランス語系あるいはラテン語系の語彙っていうのは英語に多いんですけど、その一員となっています。
英語では、ピックとポークとか、カウとビーフとか、シープとマトンみたいに、
生きている動物と死んだ後の動物っていうか、肉の名前が違うっていうのがよくありますよね。
こういった区別の原因がノルマンコンクエストなんですね。
どういうことかというと、ノルマン人がやってきて、フランス語を話す人たちですね。
ブリテン島を支配するようになると、支配する側とされる側で違う言語を話すようになったんですね。
フランス語を話す支配する方は、豚のことをポーク、牛のことをビーフと呼んで、
支配される側、つまりそういう家畜を育てる側は英語でピックとかカウとか呼んでいたと。
つまりノルマン人にとって肉っていうのは食べるものだったので、その食べる時の名前としてはフランス語が使われて、
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家畜として育てる側は英語の語彙が使われて、それがそのまま肉か生きているかの違いに残っているということなんですね。
この家畜と肉の呼び方の違いっていうのは、フランス語からの釈養語が多いという格好の例なんですね。
この後の時代区分は近代英語と言われるもので、年代としては1500年からと言われますね。
この時代はシェイクスピアをはじめとしてですね、あるいは近帝約聖書とかイギリス文学っていうのがものすごく盛んになった時期です。
なので近代英語の文字資料っていうのはものすごく豊富なんですね。
言語学的な面から言うと、この近代英語の時期にね、起こった変化として大母音推移というものがあります。
これはね過去のトークでお話ししているのでぜひ聞いていただきたいし、また再録もしてもいいかなと思っているぐらいの、
まあそれだけの英語史における大事件なんですね。
例えば英語のネイムっていう名前を表す単語は、なめって書くけどネイムって読みますよね。
なんでそういうことになっているかっていうのは、この近代英語の時期に起こった大母音推移のせいなんですね。
この近代英語に限ったことではないんですけど、古英語の時代から英語の単語の変化っていうのが非常に少なくなっていきます。
まあ現代英語と言われる1900年以降のね、まあ我々が知っている英語は、
例えば動詞の変化ってめちゃくちゃ少ないんですね。
つまり三人称の単数のsっていうのがありますけど、そこしか動詞の変化はないんですね。
それ以外の人称の時は動詞の形が全部一緒ということになります。
過去形になるとそれすらなくなってますよね。
全部edをつけた形となっています。
あるいは名詞っていうのも形が変わりませんよね。
主語だろうと目的語だろうと英語は形を変えません。
唯一代名詞が変わりますよね。
主語だったら愛、目的語だったらme。
せいぜいこれくらいで、動詞にしろ名詞にしろ、
その語形変化っていうのが非常に少ない言語になっていきました。
この直接的な原因は英語の発音として、
その第一音節に強制を持ってくるっていうかね、強く読むっていう発音なので、
そうなると後ろの語尾の方、つまりいろんな変化を表している文法的なところが、
09:06
だんだん発音がね雑になっていって、
だんだん一つに統一されていったっていうね、そういった歴史もあります。
この辺の話についても関連トークがあるので、ぜひ聞いていただけたらと思います。
というわけで、今回は本当に雑でしたけどね。
英語の歴史のお話をいたしました。
関連トークもぜひ聞いていただけたらと思います。
それではまた次回のトークでお会いいたしましょう。
お相手はシガ15でした。
09:40

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