1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #673 "I" とエゴは語源がいっ..
2024-07-30 10:17

#673 "I" とエゴは語源がいっしょ!? from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

サマリー

ソア・サントヌフさんからのお便りによると、日本語とドイツ語の言語変化が説明されています。

ソア・サントヌフさんのお便り
始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。ハンマーユージロウです。
お便りいただいております。
ソア・サントヌフさんから2ついただいております。
まず1つ目。
ソア・サントヌフです。
先日、シャープ666で、1066年のノルマンコンクエストに触れながら、重層的な英単語の世界について解説してくださいました。ありがとうございます。
いえいえ。
アメリカ大統領選挙の報道を読むと、choose a nominee for president のような表現を目にします。
ノミニーは指名を受ける者の意味。英語のノミネイトに相当するフランス語のノミネに由来します。
こういう単語にも英語の重層性を感じます。ということで、まず1つ目、ソア・サントヌフさんありがとうございます。
このノミニーのこのeのところですね。
エンプロイとかね、従業員とか、トレーニーとかね。
このeという設備字は、ある意味その受け身的な人を表す設備字ですよね。
この設備字自体もロマンス系の言語からの釈用なので、ちょっと詳しくは調べてないですけどもしかしたらね、
ロマンス系以外の単語にもロマンス系のこのeというのがくっつくようになっているかもしれませんね。
わかんないです。ちょっと調べてないんでね。
2つ目、同じくソア・サントヌフさんからいただきました。ありがとうございます。
シャープ668に、愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶという名言が登場します。
改めてネット検索で原文を確かめてみました。書きの言い回しが複数例見つかります。
ドイツ語の原文があるんですけど、飛ばしまして、オットフォン・ビスマルクの言葉とされています。
原文は、日本で定着している、愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶとは大きく異なります。
これはそうなんですよね。興味のある方はね、調べてみたらいいと思うんですが。
1、第2文の主語は、いひ、私である、賢者ではない。
第2文に、歴史に学ぶは登場しない、他者の経験、複数形に学ぶとなっている。
3、日本語の言い回しに、最初から自分の間違いを避けるために、が欠落している。
言語学からは少し外れますが、取り急ぎ確認結果をご報告申し上げます。ということで、ソア・サントヌフさんどうもありがとうございます。
これはね、原文とは確かに日本語は結構違うし、その解釈時代もいろいろ議論があるみたいですけど、
原文だと他者の経験と言っているところがね、日本語だと歴史になっているわけですけど、
この辺りの解釈がね、どうなんだろうということですね。
言語変化による発音の違い
さて、今回お便りに出てきたドイツ語のIchっていうのは私ですね。
ドイツ語をよく知らない人でもね、Ichっていうのが私っていうのを意味するっていうのはもしかしたらご存知かもしれません。
ドイツ語と英語っていうのは姉妹言語ですので、両方ゲルマン系の言語です。
ゲルマン諸語とか言ったりもします。
ですので、このIchっていうのは英語でいうとこのIです。
文字の上で見比べたらIchっていうのはICHで、Iっていうのは大文字で書きますけど、I、一文字ですよね。
だから見た目の上ではね、Iっていうのを含んでいて、英語の方はそのひにあたる部分がないんだなっていうのがなんとなくわかると思います。
ただ発音は結構違いますよね。
Ichでいっていうのと英語はIという二重母音、あといという二重母音になってますので、
これは一体どういうことなんだということなんですが、
これは英語に起こった音変化のためにIという発音になっちゃってるんですよね。
だから英語の方が変化したとこの場合は言っていいと思います。
この大母音推移と言われる母音の音変化の話は過去に何度かやってますので、
いくつか関連エピソードのURLは概要欄に貼っておこうと思います。
大母音推移というのは母音が推移したということなんですけど、
高い母音に一個ずつずれるっていうような音変化で、
一旦ここは前じた母音と言われる母音についてちょっと考えますけど、
母音っていうのは連続していて、アっていうのから下をだんだん高い位置に持っていくとイに近づいていきます。
アーイという風に。途中にエみたいな音があるんですよね。
アーイという風になります。
この下の位置が高い母音に一個ずつ英語はずれちゃったので、
アーがエになってエがイになるというようなことがありました。
アーがエになった後にさらに二重母音になってエイになったっていうような、
正確には二段階の音変化があったので、
つまり名前っていう名詞はネイムで、これはエイという二重母音ですけど、
筒量を見てわかるようにもともとはナームみたいな発音でした。ナーっていう発音だったんですね。
これが一旦ネになって、一段階高い母音になって、
さらにそれが二重母音になって、現代英語のネイムになってます。
アーがエイになっちゃうと、もともとあったエイとごっちゃになっちゃうと思われますが、
エイはエで一個上にずれるので、
例えば感じるっていう動詞、フィールっていうのはもともとこれもつづりからわかるようにフェールみたいな発音だったんですよね。
このフェというのがフィールになっております。
冒頭出てきたノミニーのニーとか、エンプロイーとかトレイニーとか、
この何々する人っていう意味のイーっていうのもつづりではエイですよね。
これも繰り返しですけど、もともとこれはロマンス系の言語からの釈用、フランス語起源の単語設備字なわけですが、
音変化っていうのはそういうの関係なく起こりますので、エイがイーになってノミニーみたいになってるんですね。
エイがイーになっちゃったら、もともとあったイーっていうのがどうなるかっていうのが結構困ることで、
というのが今まで一個ずつ上に上がっていったわけですけど、
イーっていうのは一番狭いというか高い音音なので、それ以上高くなりようがありません。
そこで英語ではこのイーっていうのはアイという二重母音に変化しました。
ですのでドイツ語でイシというところが英語ではアイになっております。
いっぱいありますよね。ライクとかタイムとかね。
イーと書いてアイと読むのは英語でよくありますというか、アルファベットのアイ自体がねもうそういう発音になっちゃってますよね。
この間パリオリンピックのハンドボールのね予選を見入ってて、クロアチアとやってたんですよね。
でかなり接戦で最終的に1点差で負けてしまったんですけど、
でそのハンドボール男子のクロアチア戦の実況が英語で、
モトキ選手っていう選手がいて、その英語の実況がモトカイっていう言い方してたんですね。
これはモトキのこのキーの部分がある意味その大母音水的に発音されてモトカイと言われてたんですよね。
まあ我々日本語母語話者からするとイをアイと読む方がなんか決対な感じがするんですが、
英語には英語のルールがあるので、そういう発音になっちゃってたんですよね。
アイとエゴの語源
ちなみにアイとイヒっていうのは同語言なわけですが、
ラテン語のエゴ、日本語でもエゴとか言うね。エゴサーチのエゴ。これも語源は一緒です。
エゴとアイっていうのはものすごく遡れば同じ単語だったんですね。
そこからゲルマン系とかイタリック系に分かれて、ゲルマン系っていうのは英語やドイツ語が含まれて、
イタリック系はラテン語が含まれるわけですけど、そこからフランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、ルーマニアとかこういった言語が分かれていきました。
というわけで、今日はまとまりがないといえばまとまりがないですけど、英語の発音の話と
アイとエゴっていうのは語源が一緒だっていうそういったお話でございました。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシガ15でした。
またねー!
10:17

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