1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #442 同じ i なのに pine と p..
2022-05-14 09:23

#442 同じ i なのに pine と pin の発音が違うのはなぜ? from Radiotalk

「ビビカル」ではなく「ビブリカル(biblical)」です!ミスミス!

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/683907

主要参考文献
『テイクオフ英語学シリーズ①英語の歴史』 (松浪有編、大修館書店)

Twitter▶︎https://twitter.com/sigajugo
Instagram▶︎https://bit.ly/3oxGTiK
LINEオープンチャット▶︎https://bit.ly/3rzB6eJ
オリジナルグッズ▶︎https://suzuri.jp/sigajugo
おたより▶︎https://bit.ly/33brsWk
BGM・効果音: MusMus▶︎http://musmus.main.jp/

#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:05
始まりました、志賀十五の壺。マーマレード大好き、熊野パディントンです。
今回お便りいただいてますんで、そちらにお答えしていこうと思います。
りょうすけさんからギフトと一緒にいただきました。ありがとうございます。
先日、聖書学関連の英語での音声配信をスクリプトを見ながら聞いていた時のことです。
今回のお話、過去のエピソードにあったダイボーインスイのことを思い出しました。
スクライバルっていう筆者のっていうか書いたもののっていう形容詞はスクリバルじゃなくてスクライバルと呼んだり
これも難しい単語ですね。パピルスの複数形。
ペパイアライ、ペパイアライはパピリと読めそうだけどペパイアライと発音されていました。
これは推移した事例に当てはまりますね。
どういうことかっていうと、図釣りの上ではアイの文字、イイっていう風に読めそうだけどアイと読んでるっていうことですね。
記名と書いてタイムと読むっていうパターンになっています。
ですが、聖書のっていう形容詞はビビカルっていう風になっていて、バイブルはバイブルでアイって読むんですけど
それの形容詞系はビビカルっていう風にイイという風に読んでいると。
その過去のエピソードの中でも例外についても触れられていて、アクセントのない場合は推移が起こらなかったそうですが
ビビカルにはアクセントがありますよね。
これはどういう例外ルールが働いていると考えれば良いのでしょうか。
聖書学領域の限定現象かなとも考えたのですが、身近な例でも神社、シュライン。
これはアイっていう風に読んでいて、よく似た文字配列のエビはシュリンプでイイと読んでいると。
同じ文字でもアイとイイで違うということですね。
このような大文推移の例外について追加の情報をご教示いただければ幸いです。
ということで、凌介さんお便りありがとうございます。
こういったペアは他にもあって、もっと簡単なやつというか身近なやつだと
パインとピンっていうやつですかね。
パイナップルのパインですね。
マツっていうのとピン止めするのピンっていうのは同じアイっていう文字が使われてますけど
アイとイイっていう発音になっています。
これは例外というほどあまり大したことではないんですけど
大文推移っていうのは強制のある聴牧院にだけ起こった現象で
03:02
田んぼ院には起こってないんですね。
今回そのあたりの話を詳しく見ていこうと思います。
今日ずっと大文推移っていう言葉を使ってますけど
是非関連エピソードを聞いていただけたらと思います。
これはめちゃくちゃ平たく言うと
母音が英語の音変化で母音が一個ずつ狭母音になったっていうような現象なんですね。
例えばネイムっていう単語はもともとナーメ
もっと言うとナームっていう風に語末の母音は曖昧母音だったらしいんですけど
ナームっていう単語が母音が一個狭くなって下の位置が上がってネームになって
さらにその後ネイムっていう風にエイっていう二重母音に変わったんですよね。
つまり母音がアーからエイっていう風に一個狭くなってます。
でもともとエイっていう発音だった母音はイイっていう風に変わりました。
例えばミルっていう動詞は現代語ではシーですけどもともとセイっていう発音つまりつずり通りの発音だったんですね。
でもともとイイっていう発音だったものはこれが一番狭い母音なのでもう狭くなりようがないので
アイという二重母音に変わりました。
これがバイブルとかタイムとかあとはパインとか
イイと書いてるけどアイと読むのは一番狭い母音が二重母音になった変化という風に考えられています。
こういう風に玉付き事項的に母音が一個ずつ狭くなるっていうのが大母音推移と言われる英語の重要な音変化です。
この音変化があったせいでつずりと発音の乖離っていうのができちゃったんですよね。
当時活版印刷っていう技術ができて書き言葉の英語っていうのも定着しつつあったときに定着してしまった後に
この大母音推移っていうのが起こっちゃったので
余計にその発音とつずりの乖離っていうのが目立つ形になってるんですね。
なのでいわば現代英語のつずりスペリングっていうのは日本語でいう歴史的金遣い的な側面があると言っていいと思います。
このあたりの話はぜひ関連エピソードを聞いていただければより理解が深まると思います。
今回お便りにあったように大母音推移が起こってないような、いいと書いていいと読むような単語もたくさんあるんですよね。
06:02
それは何でかっていうと先ほど言ったように大母音推移が起こったのは長母音だけです。
もともと長く読んでた母音だけで短い母音については起こりませんでした。
なのでマツっていう意味のパインっていうのはもともとピーなみたいな発音だったのがこのイーっていうのが大母音推移の結果アイになって、
後末の母音もなくなって現代英語ではパインになってるんですけどピンの方はもともと短母音だったので短い母音だったので大母音推移の変化は受けず、
現代英語でもピンのままであるということです。
その単語の母音が大母音推移の変化を受けたのかどうか、つまりもともと長母音だったかどうかっていうのは、
綴りの上でスペリン語の上である程度推測することができます。
サイレントイーとかよく言われるんですけど、読まないイーっていう文字ですね。
これ多分フォニックスとかでマジックイーとか言われてると思うんですけど、まさにパインっていう綴りはpineで最後のイーは読まないですよね。
まあこういうふうに単語の最後がシーンプラスイーみたいになってる場合は、もともと長母音で大母音推移の結果、綴りと違う発音になっています。
よくアルファベット読みすればいいみたいに言うんですけど、例えばティメと書いてタイムとかピネと書いてパインとか、こういったものはイーと読みそうなところをアイと呼んでいたりとか、
顔のフェイスとか名前のネイムっていうのもアーじゃなくてエイって呼んでますよね。
これらの単語に共通しているのは単語の語末っていうのがシーンプラスイーとなっています。
ので、繰り返しになりますけどね。もともとこういったものの母音は長母音で、大母音推移の結果、アイとかエイとかそういうような発音になっています。
一方、ピンとかショリンプとかいうのは、綴りの上でも語末にイーっていうのが出てきてないので、もともと歴史的にタンボインだったので、現代でもイーという発音で残っているということです。
だから語末にイーが出るかどうかで、長母音だったかタンボインだったかっていうのがある程度わかって、それで読み方もある程度推測できるというお話でございました。
09:01
というわけで今回はここまでということで、ぜひ関連トークもね、合わせて聞いていただけたらと思います。
それではまた次回お会いいたしましょう。
お相手はシガ15でした。
またねー。
09:23

コメント

スクロール