多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所、この番組は株式会社上進パートナーズの提供でお送りいたします。
こんにちは、パーソナリティの田村陽太です。配信第102回目となりました。本番組のメインパーソナリティをご紹介します。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
高木さん、今日も頑張っていきましょう。 本日のテーマはこちらとなっております。
スーパーバイザーの教育ってどうやって進めたらいいですか?ということなんですけれども、まずスーパーバイザーってどういうものなんでしょうか?
スーパーバイザーはフランチャイズ本部にいる役職なんですけれども、
本部と加盟店の間に立って、本部の方針に基づいて加盟店を指導するとかね。もしくは加盟店が本部の方針から逸脱しないように統制するとかですね。
あとは本部の方針を加盟店に正しく伝えるコミュニケーションの役割とか、現場で起きている加盟店の事情、状況を本部に挙げていくようなそういったコミュニケーションの役割ですよね。こういったことをする仕事ですね。
本部と加盟店の橋渡しみたいなお仕事ですね。 そうそういうことがメインの役割になってきますね。
もともと高木さんはFC本部のスーパーバイザーだったんでしたっけ?
僕はスーパーバイザーやってましたね。
その辺の教育手法についてはめちゃくちゃご自身の経験もあるでしょうし、また独立されてからいろいろご経験もされているでしょうし、いろいろあると思うんですけど教えてください。
スーパーバイザーってね、もうめちゃくちゃ大変な仕事なんですよ。
一文で言っちゃいますか?
めちゃくちゃ大変で、なんでしょうね。僕もいろんな仕事を経験してきてるわけじゃないですか。
例えばなんですか?
現場で店長をやる仕事とか、それこそコンサルタントとして独立した後にも経営者と対峙する仕事とかをしてきてるわけじゃないですか。
大変そうですね。そっちの方が。
スーパーバイザーってその中でも本当に一番難易度の高い仕事だと僕は思ってるんですよ。
そうですか。
なんでかっていうと、スーパーバイザーが対象にする相手っていうのは仮名店のわけじゃないですか。
だけど仮名店のまず経営者がいますよね。
仮名店の経営者と対等に接していかなきゃいけないし、経営者だけじゃなくて現場の店長とかスタッフもいるわけですよ。
店長とかスタッフとも対等にコミュニケーションを取っていかなきゃいけないじゃないですか。
この全然階層の違う方々を一人のスーパーバイザーが全部適切にマネジメントしていくってめちゃくちゃ難易度高くないですか。
確かにそうですね。話しかけ方も多分違うでしょうし、バイトの方だったら若いでしょうし、どういうふうに伝えたらいいんだろうと結構考えますよね。
例えばコンサルで言ったら、田村さんもそうだと思うんですけど、普通基本的には経営者しか関わんないですよね。
まあそうですね。
だけどスーパーバイザーの場合って経営者と関わってるだけじゃダメで、店長に対して指導とかもしなきゃいけないシーンも出てくるし、
アルバイトスタッフに対して指導しなきゃいけない場面とかもあるわけですよ。だからコミュニケーションの仕方も全部変えていかなきゃいけないじゃないですか。
そうですね。
だから最大の問題は、僕も田村さんも今独立してるからいいんですけど、スーパーバイザーって基本的に組織、会社に雇われてるわけじゃないですか。
雇われてる立場で経営者を相手にするってここですよね。
それどういうことですか?
対等に、要は経営者とコミュニケーション取らなきゃいけないわけじゃないですか。
例えばさっきね、本部の方針に基づいた指導をするみたいなのをしましたけど、経営者って別に本部の方針がどうとかっていうことよりも、
要は自分の会社の利益をどれだけ上げるかとかね、売上をどれだけ上げるかとか、そういうことの方が興味あるわけじゃないですか。
まあそうですね。だから独立したってところもありますしね。
そういう感覚って結局、雇われの身だとなかなか感覚つかめないわけですよ。
確かにそうですね。
独立したらすぐ分かるんですけど、そこで経営者と対等にやり合うっていうのがむちゃくちゃ難しいんですよね。
そもそもスーパーバイザーと加盟社の経営者と対等にしなきゃいけないっていうのは何かあるんですか?理由みたいなのあるんですか?
逆にだから対等じゃないとおかしいことになっちゃいますよね。
それは何?本部が上っていうことにしたいってことですか?
例えば加盟社ってお客さんというかロイヤリティをもらう方なんで、経営者の方に言ったら、
おだてるって言ったらあれですけども、気分よくいつまでも加盟してねみたいな感じで、対等じゃなくてちょっと加盟してくださいみたいな感じで、
ヘコヘコって言ったらあれですけども、おだてる感じでやってるSVもあっても僕はいいのかなってちょっと思ったりしたんですけど。
だからそういう関係性を作ってしまうと、結局加盟店が本部の方針から逸脱した時にどうしますかってお話になるわけですよ。
そのスタンスだとね、どうしようもできないじゃないですか。
確か本部のルールに従わずにこれ独自のルールで行くわみたいな感じで行っちゃう人も出てくるかもしれないですね。
いいんですよ。どんなやり方でもいいんで、
スーパーバイザーは加盟店のオーナーを結局本部の方針に基づいてマネジメントできれば、やり方は問わないわけですよ。
ただ結局加盟店が上で本部が下みたいなスタンスを取っていると、そのマネジメントっていうのはできないですよね、普通に考えて。
やりたくないからやらないみたいなことになっちゃうじゃないですか。
でも本部が上で加盟店が下みたいな構造にしてしまうと、でも相手経営者ですからね。
本部の雇われている社員に何か命令されたって、契約的には正しくても言うこと聞かないですよね。
たぶん僕だったらイラッとしますね。ふざけんじゃねえって。
だから結局本部と加盟社は対等な関係性で、そこで信頼関係を構築して、スーパーバイザーの発言をちゃんと相手はそれだけ重さを感じてもらって動いてもらうっていう構造にしていかなきゃいけないわけですよ。
これはめちゃくちゃ大変ですよね。
大変ですね。聞いただけでも結構大変ですね。
いろんな経営者がいるわけじゃないですか。
全然言うこと聞かない人っていうのも当然いるわけですよ。
それに対してどう接していくのかっていうことを考えられる人じゃないとスーパーバイザーになれないですよね。
そうですよね。
ちなみにスーパーバイザーの方って雇われのみっていうかサラリーマンとしてやってるじゃないですか。
そういう方が加盟者の経営者の方を指導って言ったらあれですけども、本部の方針についていけるようにどんな感じで進めていったらいいですか。教育の手法って言ったらどんな感じでやるんですか。
まずは経営者と店舗のスタッフ両方ともマネジメントしていく必要があるんで、それに必要な知識って身につけなきゃいけないですよね。
だからよくあるのがオペレーションの知識とか技術とかっていうのを持ってる人をスーパーバイザーに専念すると。
こうすると現場のスタッフのマネジメントっていうのはできるじゃないですか。
ただそれだけだと経営者のマネジメントってできないんですよ。
だって経営者が知りたいのはオペレーションとかの話じゃないわけですよ。だってそれは現場に任してるんだから。
確かにそうですね。だから雇ったってことがありますね。
例えば現場の人たちをどうマネジメントするかみたいなこととかね。
さらにお店の業績を上げていくためにはどういうことが重要なのかとか。
それ以外にも実はいっぱいあるんですよ。経営者が違う事業をやってるケースもあるじゃないですか。
複数の本部の事業やってる場合もありますしね。
そうすると別の相談とかもあったりするんですよ。
もしくは資金繰りとかね。全然関係ない相談が来たりだとか。
それが経営者ってものなわけですよ。
それってSVから拒否することできないですか?そのテーマはダメですとか言えないですか?
だって田村さんがそんなこと言ったらどうするのよ。
ちょっと信頼が一気になくなりますね。
そういったことに対してもちゃんと最低限の知識を持っていて、それなりの回答ができたら、そうやって信頼感が生まれるじゃないですか。
確かにそうですね。
そういう信頼感が生まれると、結局ちょっと相手の意味揃わないことを言ったとしても、それは信頼感があったら、信頼関係があったら言うことを聞いてくれるわけですよ。
だからSVが経営者と接していく上で必要な知識っていうのは、SVは習得してこなきゃいけないんですね。
例えば、損益計算書を読めるなんていうのは当たり前なんですけど、対策対象表とかがちゃんと見れるとか、資金繰りみたいな考え方がわかってるとか、人材のマネジメントとか、最近だと採用対策とかもあるわけじゃないですか。
そういうものについて有用な情報を提供できるように、そういったことを学んでおくと、これが必要ですよね。
高木さんの場合は、その知識をつけるために中小企業診断士を勉強されたんですよね。
そう、だから私はもうこれは結局経験とかじゃ勝てないんで、知識身につけないとしょうがないと思ったんで、僕は自分からそういった勉強を始めたんですよ。
本部から言われるまでもなく、自分でですか?
そう、自分でこの限界を感じて勉強を始めたんですけど。
すごい。
でも、何回か前の回にも話しましたけど、課題図書みたいなのがあって、やっぱりその中にはスーパーバイザーとして知っておかなきゃいけないことっていうのも結構入ってたんですよ。
そういうのもちゃんと本部から指導して、まずは研修でもいいし、課題図書でもいいし、まず必要な知識をインプットするパーティーを作っていかなきゃいけないんですよね。
ありがとうございます。
あとは、現場の経験っていうのは絶対やらなきゃダメですよね。
現場の経験。
現場上がりの人がスーパーバイザーになるっていうんだったら、現場で基本的に成果を出している人が上がってくるんでしょうから、問題ないかもしれないですけど。
会社によっては、現場の経験がそこそこで半端なまま上がってきちゃったりするケースもあるんですよね。
あと中途で採用して、現場を経験しないでスーパーバイザーになるみたいなことも会社によってはあるんですよ。
そうですよね。
それが別に悪いわけじゃないですよ。
ただ、現場のこと全然わかってないっていうのは、やっぱりすごくハンデになっちゃいますよね。
あと、結局スーパーバイザーって店舗に行って、店舗の成果を創出するっていうのは仕事じゃないですか。
そうですね。
だからそのためには自分が成功体験を持っている必要があると思うんですよ。
だからちゃんとそういう成功体験を積ませるための現場研修みたいなのは、もし無経験だったらやった方がいいし、
それだけの実績がない人をスーパーバイザーにやる時にもそういう研修を実施した方がいいですよね。
確かにそうですね。
ずっと前の高木さんの回で、高木さんがスーパーバイザーの時にお店行った時に、暇だった時にはビラ配りやったりとか、皿洗いしたとか言って結構現場を助けてたみたいな話をしましたけど、そういう経験って大事ですよね。
そういうのをちゃんと自分ができる。僕なんかがスーパーバイザーになった時にもそういう研修あったんですよ。
そうだったんですね。
例えば2週間くらい現場に入って、その2週間でどんだけ売上を上げるっていう計画を作って、それを自分で実践して、できたのかできなかったのかって振り返りをして計画をリプランするみたいな、そういう研修があって。
それが達成するまで帰れない、実際にカメキに行って。
結構きつい研修ですね、それは。
結構きつくて、でも僕は店長経験あったから、結構瞬殺で達成しちゃったんですよ。
瞬殺。
だけど達成できないスーパーバイザーっているんですよ。
でもそれだと結局カメテンの指導できないじゃないですか。
まあそうですよね。
だからすごく信頼感ありますよね。スーパーバイザーが来て、こうやってこうやってこうやるんだよって。
じゃあ一緒にやろうかって一緒に回ってくれて、それで現場本当に成果が出てったら、それめちゃくちゃ信頼感生まれるじゃないですか。
あのSV来たらうちの店舗すごい改善するぞみたいな。結構機運が高まりますよね。
そう、だからそういう経験っていうのは積んでた方が、やっぱり信頼感生まれやすいですよね。
ありがとうございます。
ちなみに高木さんそのSVとして瞬殺したって言ったじゃないですか。すぐ店舗を良くしたって言ったじゃないですか。
その決め手って何だったんですか?これが良かったってあります?
まあだからやるって言ったらやるっていう姿勢があったんで。
僕は結局その売上を何十万積むみたいな、そういう計画だったんですよ。
だから当時法人営業とか行ってましたけど、近くの飲み会とかをやりそうなお店とかに毎日挨拶に行って、仲良くなってて。
すげえ、そうなんですね。
仲良くなるんですよ。どうなんですか?なんつってね。
ちょっと来てくれないそんなとこだと、いや僕でも来てくれないと帰れないんですよねみたいなことを使ったり。
あらゆる手段を使うんですよ。
あらゆる手段ですねそれは。
でもね、そうやって毎日挨拶とか行ったりすると仲良くなってきて、やっぱり来てくれるんですよ。
来てくれるんですね実際に。
1週間くらいそうやってれば。
でも例えばそういうノウハウがあったら、会社として絶対ここまで売上上げなきゃいけないと、業績的にはやりたいと。
どうしたらいいですかって相談を受けた時に、じゃあ僕の経験から良い技を教えますよって言ってね。
まずこういうツール持って行ってこんな感じで挨拶行って、ちょっと話して仲良くなって。
最初の方はそんな営業しないんだけどですね。
何回もこう通ってて、だんだんちょっと来てくださいみたいな空気出していくとかね。
そういう話できるわけじゃないですか。
そういう経験でやっぱり進めたほうがいいと思いますよ。
そういった意味の現場経験ってやっぱり活かされるんですね。
絶対あったほうがいいんで、別に成果を出すっていうのは経験がなくても、ちゃんとやってみてダメだったら振り返ってやり方を変えるみたいな、
よくPDCAって言いますけど、それが回せれば絶対成果ってだんだん出てくるわけじゃないですか。
そうですね。
そういうのをちゃんと現場に入って回して成果を出すっていう、そういう成功体験は詰まっておいたほうがいいんじゃないですかね。
ありがとうございます。
知識と現場経験と他に何かSVの教育方法で何か重要なことってありますか?
あとは、やっぱり重要なのは経営者とか店長とかの面談なんですよね。
面談。
それによって経営者とか店長のやる気に火をつけて、信頼関係を構築して現場を動かしていくわけじゃないですか。
これが役割なんですね。
特に結局亀井店も企業なんで、経営者がいて店長がいてスタッフがいるっていう組織構造があるわけじゃないですか。
上が動かないと下って動かないわけですよ。
だから経営者をやっぱり動かすっていうのが本当に重要で、そのために面談やるわけじゃないですか。
その面談の練習っていうのは絶対ってほうがいいですよね。
それはスーパーバイザーと経営者の個別面談ってことですね。
そうですね。
練習っていうのはどう練習するんですか?シミュレーションするんですか?
そうそう、だからロールプレイングやるんですよ。
そうなんですね。
条件設定して、どの亀井店でどういう業績になっていて、経営者ってこういうタイプの人でみたいな。
それを担当SVの人が、先輩のSVとかがこう経営者役やって、面談の練習とかをするんですよ。
で、どういう話の持ってき方をして、信頼関係作るかとか、相手をやる気にさせるかとか、そういうのを練習する。
これは何回もやったほうがいいですね。
確かに、それを練習することによって自信がつきますもんね。
そう。練習でできないことが、結局経営者を相手にした本番でできるわけないわけですよ。
だからこれは最初は絶対何回もやったほうがいいし、やっぱりたまにこういったものをやる場、定期的にやる場っていうのも用意したほうがいいですよね。
実際ロールプレイした結果っていうのは、経営者はそんな感じで応対してくれるんですか?個別面談した時に。
いやいや、そうはならないですよ。結局その面談って、僕なんかの時もそうだったんですけど、ちゃんとシナリオを作ってくるんですね。
どういう流れでどういう結果を引き出すのかって、ちゃんとシナリオを組んでおくんですけど、それ通りになんかいかないんですよ。
いかないですよね。
それはいかないじゃないですか。結局その時の現場対応力みたいなものが求められるわけですよ。
だからロールプレイってそのトレーニングもなるじゃないですか。
そうですね。
あとすごく大切なのが、他のスーパーバイザーがどういうコミュニケーションの仕方をしてるのかっていうのを見たほうがいいんですよね。
それはロールプレイでもわかるわけじゃないですか。
そうですね。
だから僕がいた本部なんかは真ん中にロールプレイやってる人がいて、それを周りにスーパーバイザーが何人も並んで見てて。
そういう場で10分とかのロールプレイやるとかね。それに対して終わったらレビューするみたいな。
でもそれってやってる人もすごく勉強になるし、見てる側も勉強になるわけですよ。
なりますね。うわー言い淀んでるなーみたいな困ってるなーってわかりますもんね。
そういう切り口で行くのねとかね。
だからそういうのってすごく実践的だし、みんなに勉強になるんで、ロールプレイなんかはやってはいいと思いますよね。
大事ですね。今日は知識と現場経験とロールプレイング、実践と知識と。
このSスーパーバイザーが育っていくことによって、加盟者の方も気が付いてより良いフランチャイズ事業ができていくのかなーっていうのは思いましたね。
スーパーバイザーがフランチャイズで僕は重要だと思うんですよ。
ただね、浅熊一人めちゃくちゃ難しい仕事なんで、人材教育っていうのはすごく力を入れてやった方がいいんじゃないかなと思いますね。