多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所、この番組は株式会社上進パートナーズの提供でお送りいたします。
こんにちは、パーソナリティの田村陽太です。配信第131回目となりました、本番組のメインパーソナリティをご紹介します。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
はい、高木さん。今日も頑張っていきましょう。 お願いします。
本日のテーマはこちらとなっております。フランチャイズ展開に興味があるのですが、フランチャイズの今後の動向について高木さんがどのように考えているか教えてください。
ということなんですけども、俺は高木さんでいろいろ2冊目の本を出したりとか、フランチャイズに関しての思いはすごいある方ですから、これは結構
今後どうなるかっていうところは語れるところがいっぱいあるんじゃないでしょうか?
いやこれね、この質問結構もらうんですよ。たぶんね、その背景にはフランチャイズっていう一般的なイメージがあって、具体的に言うと多くの人がイメージしてるのってコンビニなんですよね。
あーそうですね。
なんか同じような箱とかサービスをあらゆるところに展開していくみたいなやり方。
これがなんかイコールフランチャイズみたいなイメージがあって、そういうやり方って正直この先どうなんですか?みたいな質問とかってよく受けますし。
あとフランチャイズってね、どうしてもポジティブな側面とネガティブな側面ってあると思うんですよ。
例えばそれはどんなことですか?
例えばさ、コンビニって大事になったじゃないですか。
あ、24時間営業とか。
そうそうそう。で、どっちかっていうとさ、世の中の見方ってさ、フランチャイズ本部が悪いみたいな風潮あったじゃないですか。
ありましたね。
だけど、今回僕が出版した自由国民社さんで、私の前にね、フランチャイズ関連の本を出した方がいるんですよ。
おー。
でね、それはコンビニフランチャイズを題材にしてるんですよね。
あーそうなんですね。
そうそう。で、実際にそのコンビニフランチャイズに加盟された方が、何店舗か経営されてて、で、儲かるコンビニフランチャイズの教科書っていう風にポジティブな感じで出してるんですよ。
へー、あ、そうなんですね。
で、実際読んだらコンビニに加盟して、コンビニで成功させて、事業拡大して、いろんな経験を積んで、それを世の中に広げたいって言って本出されてる。
おー。
で、僕それ、出版社の方から送ってもらって、読んで、いい本だったんで、フェイスブックで共有したんですよね。
おー。
そしたらやっぱり反応でさ、コンビニって言うとね、どっちかっつとネガティブな方で語られるのが多いのに、こんなポジティブな本なんて珍しいですねとかっていうコメントとかもらって、やっぱそうだよなと思ったんですよね。
まあ、世論がね、そういうネガティブな方向に向いてると、そういういろんな感じ方というか、ネガティブな感じ方も結構いらっしゃるんでしょうね。
でもこれって、本質的に何でもそうなんだけど、ポジティブなことよりネガティブの方が面白いから、コンビニもさ、コンビニで成功した人の話というのが本になっても、どっちかというとさ、コンビニに加盟して失敗した人の本の方が気になるわけですよ、世の中の人って。
確かにそうですね。
だからネガティブな側面の方が広がるんですよね、ニュースとかで。
どうしてもそれに接して、コンビニって加盟しない方がいいんじゃないかみたいな。
でもコンビニがそんなに悪かったら何万店舗にもならないよって話。
だから絶対ね、ポジティブな側面ってたくさんあるんだけど、やっぱりどうしてもネガティブな側面が拾われちゃってて、そういうので触れたね、これからフランチャイズやろうと思ってた人がちょっと身の足を踏むみたいな、そんな感じになっちゃってますよね。
ああ、そうですね。
そういう状況からフランチャイズってね、この先未来ないんじゃないの?みたいなイメージを持たれてるケースって結構僕はあるんじゃないかなと思うんですよ。
ああ、そうですね。
そんな世論的にもネガティブなイメージを持たれてる方もいらっしゃるフランチャイズですけども、
川口さんは今後の動向ということで、5年後、10年後とか将来どんな風になっていくって予想されてるんでしょうか?
僕はね、フランチャイズは絶対今後増えていくと思っていて。
ああ、そうなんですね。
ただ、そのフランチャイズの在り方っていうのが変わっていくんだろうなと思ってるんですよ。
なんかそれ深い発言ですね。何でしょうか、それは。
これはまさに僕が今回書いた小規模フランチャイズ展開の教科書の元の考え方になるんだけど、
フランチャイズって従来は確率的なテンポっていうのをスピーディーに大量に展開していく。
スピーディーに大量展開するのが目的だったんですよね。
だから、テンポの形とかサービスの内容が固定されてた方がいいわけですよ。
だって同じものを作ってた方が出展早いじゃないですか。
地域に落ちてカスタマイズとかしてたら、その分スピード遅れるじゃないですか。
だから同じのを出していくやり方をしてたんですよね。
で、それが2000年よりちょっと前ぐらいですかね、1990年の後半ぐらいから一気にガーッと広がっていった。
ただそれは、その時って経済の成長も結構してた時代だったんですよね。
で、僕がいたその飲食、牛角も一気に増えたわけですよ。
その時はやっぱり外食の市場って成長してたし、何よりまだそういうオシャレな焼肉屋とかってなかったんですよね。
そこに新しいフォーマットが生まれて、今までにない焼肉屋、しかもまだ市場伸びてると。
だから全国各地に出店余地があって、同じような牛角っていうパッケージでも大当たりしたわけですよ。
それが1990年代後半とか2000年代前半ぐらいだったんですよね。
でも今の外食市場とかってどうなってるかって言ったら、もう飽和してるんですよ。
確かにいろんな形の焼肉店とかもあったり、今では一人焼肉とかも結構出てますよね。
市場が飽和して、焼肉屋は余っちゃってるというかね。
どこに行っても焼肉屋ってあるわけじゃないですか。
別に当時の牛角みたいな、ジャズが流れてるちょっと薄暗いオシャレな焼肉屋みたいなのも今いっぱいあるわけですよ。
流れてましたっけ、牛角さんってそんな。
牛角って当時の焼肉屋ってね、おじさんが行くような煙もくもくで、
その中で煙の中でホルモンとか焼きながらビール飲むみたいな、そういうのしかなかったんですよ。
その中に煙が出ない無煙ロースターというのを入れて、ちょっと薄暗いオシャレな空間作って、
ジャズが流れてて、ワインとか飲みながら焼肉食べるみたいなね。
そんな雰囲気の店を出してきたもんで、それが大当たりしたんですよ。
だけど今の時代って市場が伸びてないし、
市場が伸びてないと結局、みんなあそこの焼肉屋と差別化しよう、差別化しようって言って、
いろんなタイプの焼肉屋が出てくるわけじゃないですか。
そうするとお客さん選べるわけですよ。
だから牛角みたいな店舗がそんなにたくさんいらなくなってきちゃったわけです。
だから店舗数って当時よりも減ってると。
それでも牛角ってまだ今伸びてるから、僕はすごいと思うんですけどね。
何が痛いかっていうと、結局市場が伸びていっていく時っていうのは、
従来のスピーディーに確率的なテンポを出していくっていうのが通用したんだけど、
市場が飽和すると、もうそういう業態ってそんなにいらないよっていう状況になっちゃうんですよね、同じ業態が。
ああ、そうですね。
それよりも、ワイン飲みながら焼肉食べるんじゃなくて、
僕みたいにね、焼肉食べてるけど日本酒も飲みたいなとかね。
いろんな人がいるわけじゃないですか。
俺は食べ放題がいいとか、一人焼肉がいいとかね。
そうなっちゃったら、そういうところに流れる人がいる分、
牛角みたいなところに行くお客さんっていうのは相対的にやっぱり減りますよね。
ああ、そうですね。
だから、その確率的にスピーディーに店舗展開していくっていうフランチャイズ展開のあり方って確かに僕は古くなってると思っていて、
これからはある程度個性的な差別化されている業態で、
とてもね、1000店舗とか100店舗とか出せないんだけど、
でも10店舗とか20店舗ぐらいを地味に展開していくんだったら、
お客さんも十分選んでもらえるし、競争力を発揮できるみたいな業態っていうのもあると思うんですよ。
そういうところもフランチャイズ展開だから、これからできると思うんですよね。
僕はそういう個性的なんだけど、小規模。
そんなフランチャイズチェーンが今後増えていくんじゃないかなと思ってますね。
そうですね、高木さんの話聞いていて、
もともとはフランチャイズ本部っていうのは自分たちのパッケージを1回作れば、
あとはそれをだんだんいっぱい多店舗展開していったらいいって話でしたけど、
今のフランチャイズ本部っていうのは常に新しいこととか、
常にどういうふうにしたら加盟者が良くなっていくかっていうのを常に考え続ける必要が出てくるんだなと。
逆にそういうことしなければいけないからこそ、急加速的に多店舗展開するんじゃなくて、
やっぱり2店舗、3店舗とか少ない形で綿密にフォローしていくみたいな。
ところがやっぱり大事になっていくのかなっていうのは思いましたね。
そうなんですよね。
今って情報化もこんだけ済んじゃってて、
結局流行った業態が出てきたら、一気に真似されちゃうじゃないですか。
例えばね、今年フランチャイズ賞出て思ったんですけど、
2年ぐらい前とか3年ぐらい前までは、
セルフ型の利用業態、脱毛とかね、ああいうのが結構多かったんですよ。
まだそんなに出展されてなくて、当時はまだ珍しかったと。
人もいらないよと。
で、機械とかってね、お店をちゃんと作ったらある程度収益が上がるみたいな業態がすごい流行ったんですよ。
そういうのが出てきたんだけど、あっという間にまずいろんな会社が参入してきたんで、
ものすごい勢いで店舗数が増えていったんだけど、あっという間に飽和したんですよね。
そうなんですね。
そうなったら、結局そういう業態ってさ、
同じ箱を作って同じ機械が置いてあったら、もう違いないじゃないですか、価格以外。
確かに。
だから価格競争に陥っちゃって、
今年見た時にはね、そういう業態が全然フランチャイズ賞出てなかったんですよね。
で、もうたった3年ぐらいで業界が激減しちゃったと思うんですよ。
今って言ってもそういう時代だと思うんですよ。
だから僕なんかは、そういうふうにどんなビジネスも基本的には、
調子が良ければ良いほどあっという間に飽和すると思うんですよね。
飽和が出てきて。
その時に違いが求められるわけじゃないですか。
まあそうですよね。
そこにちゃんと違いが生み出せるフランチャイズ本部。
こういうのが勝ち残っていくと思うんですよ。
それは前みたいに規模が重要っていう時代ではなくて、
それも例えばね、人の力とかで、
例えば美容業界の話で言ったら、
機械を置いてね、機械で差別化するって言ったら、
それ難しいじゃないですか。
まあそうですね。
唯一無二の機械を用意するみたいな。
できるのかもしれないですけど。
それよりは他と同じ機械を使ってたとしても、
サービスを提供する人がすごくいい雰囲気でとか、
すごく寄り添って対応してくれるみたいな。
だからここに来てんだよっていう状況を作り出せれば、
人の部分ってなかなか真似できないですよね。