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This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さんこんにちは。ニューヨークと東京を拠点にするグローバルイノベーションファーム、
I&CO、共同創業パートナーのReina Moroです。 この番組では、世界で活躍するトップランナーのクリエイティブ思考に迫り、
21世紀を生き抜くヒントを探ります。 今回は、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン専門のコンサル会社である
ボールドカルチャーから、創業者のダレン・マーティン・ジュニアさん、 それからシニアストラテジストであるドクター・ルビナ・マリックさんをお招きしました。
このDI、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン専門の会社は、 ここ数年で徐々に増えている類の会社なんですけれども、
僕の会社でも一緒にお仕事をしたことが何回かあるんですね。 まず最初に2000年、そうですね、20年ぐらいから、特にこのBLMだったりとか、
ブラック・ワイズ・マターのような動きがすごく活発になってきて、 我々もその会社で自分らの教育をしっかりしたいということで、
このボールドカルチャーさんに講義だったりとか育成をお願いしたことがあります。 そしてクライアント業務では、そのコミュニケーションを作っていく中で、
どういうふうにそのダイバーシティを意識したコミュニケーションができるか、 ちゃんとこのダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンということを理解しながら、
どういうコミュニケーションを企業に提供できるかっていうことを、彼らにアドバイスをもらったことが何回かあります。 そんなサービスを提供しているのは、このボールドカルチャーのダレンさんとドクター・ルビナー・マリクさんなんです。
今回、ボールドカルチャーの皆さんには、ダイバーシティなデザインとは何かをテーマにお話を伺いました。
まず、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンとは何か教えてください。
ダイバーシティとは、一つの部屋の中に多様な人がいるイメージです。 そして、エクイティとは、そこにいる全員に平等なチャンスが与えられているということ。
インクルージョンとは、何かを決めようとなった時に、全員に決定権があるということ。 このように考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
こんなふうに言い換えられるかもしれません。
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ダイバーシティとは、多様な人々をパーティーに誘うこと。 そして、エクイティやインクルージョンとは、パーティーに呼んだ人たちが、ちゃんと楽しんでいるか気にかけることです。
食事は平等に行き渡っているか、一人で退屈していないか、きちんと気を配ることが必要です。
楽しんでもらえるように、ダンスに誘う、言葉だけではなく、行動で示すのが大切です。 それがダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの概念です。
多様性を受け入れることによってのメリットはいくつかあるかなと思うんですが、一つは、より本質的な社会になると思うんですね。
日本社会というのは、形式にとらわれているところがかなりあって、こういう学歴であるべきだったり、こういうふうにあるべきみたいな視点で、社会の構造や企業の構造ができちゃっていると思うんですね。
そこの枠から外れたから、別にその人だったりとか、そのことが悪いとか、優秀じゃないということは全くなくて、本質的にこの人が何ができるのか、本質的にこれは大事なことかということを、もっと意識できるようになるんじゃないかなというのは、
ちょっと哲学的な話ではあると思うんですが、まず一つ思います。
もう一つは、これは日本社会であったり、特に日本企業が今後成功していくために一つ重要な課題ではあると思うんですが、やっぱりイノベーションというのは、多様性のある視点を持っていないとどうしても起きないことだと思うんですよね。
だから、同じ環境で、同じバックグラウンドで、同じ考えを持った人たちが集まっても、結局今まで良かったことが心地よくて、そこからなかなかはみ出すことができなかったりしたくないという、無意識にそこに残っていきたいというところが人間の性質としてあるので、
多様性を持つことによって、いろんな視点が含まれて、そして新しい考え方が起きて、そしてイノベーションにつながる。
だから、多様性を持つことは、僕はイノベーションの源なんじゃないかなと思います。
その2つが、本質的な社会、そして企業になる。そしてイノベーションを起こすきっかけになるのが、多様性に秘められたポテンシャルだなと思います。
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エクイティと平等はどう違うんでしょうか。
エクイティを象徴する絵をご存知ですか。この絵では、野球のスタジアムで身長が違う人たちが客席から試合を見ています。
全員が一番身長の高い人と同じように試合を見るためには、背が低い人には踏み台を用意する必要がありますよね。さらに、小さな子供がいたら踏み台をいくつも重ねないといけません。
それぞれが身長に応じた高さの台に乗って、初めて同じ目線で試合を見ることができるんです。
社会でも同じことが言えます。生まれ育った環境や経済的な格差の影響で、平等なチャンスを得られていない人がいるんです。
背の低い人に踏み台を用意するように、その人たちにトレーニングできる機会を用意する。それがエクイティです。
日本でも、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン、DEIという言葉は、最近、特に企業の間などでよく聞く言葉ではありますが、
アメリカほどダイバーシティがないのは、どうしてもしょうがないことで、
理解の度合いが、アメリカで言うダイバーシティに達するにはかなり難しいのかなと、正直、今回の話を伺って強く思いました。
かといって、日本に住んでいるとそれを意識できないということではなくて、
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンというのは、いろんな形で姿を表すのかなと思います。
ちょっとここで、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンで、一番個人的にもなかなか理解ができなかった、つい最近までしっかりしていなかった言葉が、
このダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンのEのエクイティという言葉なんですが、
多分日本では、この言葉はイクアリティ、平等という言葉で理解されているところが少なくないなと思うんですね。
このエクイティという言葉を調べてみると、これは正直うまく翻訳されていなくて、平等というふうに定義されているところがあるんですが、
実はこれは不利な人にサポートをしてあげる、底上げしてあげるみたいなところがあるんですね。
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この概念というのは、なかなか見えないところで、そういうサポートをしていかないと、
本当にエクイティをいろんな人にちゃんと提供できる社会になるというのは、なかなか時間がかかるなというのは、
前からも思っていたんですが、特に今回のダレンさん、そしてドクターマーリックさんとのお話で、強く思った次第です。
エクイティは人間の独特な環境について考えられています。
たとえ全員に平等なチャンスが与えられていたとしても、黒人やアジア人、性的マイノリティの人々は、そのチャンスをお手にするまでに、
様々な困難を乗り越えなくてはいけないのが現実です。
まず、どんな難しさがあるのかを明らかにし、障害になっているものを取り除く方法を考えなくてはいけません。
障害がなくなってみて初めて、普通と言われる人たちと同じようにチャンスを手にすることができます。
これは聞いた話、女性の人から聞いた話なんですが、その人は大学卒業で、いわゆる総合職という職について、そのずっとキャリアを積んできた人なんですね。
周りには事務職と言われる、正直女性が多い環境の中で仕事をしてきたんですが、
最近になってここ5,6年、女性の管理職を増やすとか、そういう動きが出てきたため、事務職の人が総合職に移されて、
そして高昇格を与えられるとか、いわゆる下駄をはかせて、女性が活躍できる場を作ろうとか、
女性を管理職につけようという動きだと思うんですが、それが結構違和感があるという、
診察の頃から総合職に入っている人がいていて、それは僕はすごくわかる気がするんですよね。
なかなかこういう白黒がはっきりしない状況というのは今後も出てきてしまいますし、
またこういう状況で何らかのサポートを提供するだったりとか、何らかのサービスだったりとか、
踏み台をいくつか余分に提供するという状況は出てくると思うんですね。
でもこういうことをすることによって、最初は気持ちの持ち方をどうしたらいいかわからなかったりとか、
感情をどうしたらいいかわからないということがあるかと思うんですが、
やっぱりその全体的に見ると、いろんな人が活躍できる場を作ることは、
多様性がある社会を築いていくことなので、時間はかかるかもしれないんですが、
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こういうことを繰り返してやっていくのが大切なんじゃないかなと思います。
ボールドカルチャーでは企業に対し、どんな手助けをしているんですか?
広告メディア全体の予算を見ても、95%が白人のために使われていた。
黒人、ラテン系、アジア系などのマイノリティのためには、残りのたった5%しか使われていません。
だから企業もマイノリティに向けた広告を作ることに慣れていないのが現実です。
そこで私たちボールドカルチャーは、適切な表現ができるようにアドバイスしています。
また、制作する側にももっと多様性が必要だと考えています。
これまでも制作にマイノリティが参加することはありましたが、賃金には格差がありました。
これも撤廃しなければなりません。
そのため、私たちはマイノリティがもっと活躍し、
仕事の質が公平に評価される環境を作るため、
企業に対して様々なコンサルティングを行っています。
賃金格差がないことはもちろん大切ですね。
企業にもっとダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの概念を浸透させて、
より良い環境を作るためにはどうしたら良いですか?
人を採用する際に学歴で選ぶのではなく、
その人に何ができるのかといった能力で選べばいいんです。
有名な大学を出ていないからといって、健健の目で見るのではなく、
実力があるか、会社の価値観と合うか、
そういった基準で採用を行うべきです。
ここまでお送りしてきました、
レイナモトの世界のクリエイター、
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン専門のコンサル会社ボールドカルチャーから、
創業者のダレン・マーティン・ジュニアさん、
それからシニアストラテジストである
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ドクター・ルビナ・マリックさんを招けし、
ダイバーシティなデザインとは何かについてお話を伺いました。
今回の話で、僕なりの3つのテイクアウェイなんですが、
1つ目のテイクアウェイは、
ダイバーシティとは目に見えないところにもあるものだ、というのが1つ目。
2つ目は、これはですね、ドクター・マーリックさんの言葉だったんですが、
パーティーに招待するだけでは足りない。
ちゃんとそこに来た人たちにも、
ダンスをしないか、
ダンスをしないか、
ちゃんとそこに来た人たちにも、
ダンスをしないか、というふうに誘ってあげることが大事なんだ。
そして、3つ目には、これもドクター・マーリックさんの言葉だったんですが、
ということをおっしゃったんですが、これ何かというとですね、
指摘するだけではなくて、
こちらにちゃんと受け入れて、そして共有する、
というのは指摘するということなんだけど、それだけではなくて、
ちゃんと理解を促すように、自分の方に寄り添ってもらうということが大事なんだ、
ということをおっしゃっていました。
ダイバーシティとは目に見えないところにもある。
例えば、目に見えるところでのエクイティというのは、
障害だったりとか、性別だったりとか、
人種というところもあるんですが、
特に日本の社会で、僕これすごく大事だと思ったのは、
例えば学歴というところも、
それもどうしても生まれた環境だったりとか、育った環境で、
不利な立場に残されちゃう人って少なくないと思うんですね。
住んでいる場所、もしくは、もっと具体的なところで言うと、
例えば郵便番号がどこにあるかということで、
人生の線路が決まってしまうみたいなところもあると思うんですが、
そういうところで、生まれた場所によって、
将来の道がある程度決まっちゃうというところは、
日本だと、特に学歴社会と言われる環境だと、
意外と目に見えないところで不平等で、
そしてエクイティがない環境で、
人々が仕事だったりとか、勉強しなきゃいけないのかなと思います。
なので、こういう、例えば会社の採用というところでも、
日本だと学歴に基づいて採用しているというところは、
すごくまだまだ根強くあるのかなと思うんですが、
今後は本当に社会の中の平等だけではなくて、
エクオリティだけではなくて、本当の意味でのエクイティ、
DIがちゃんと社会的に広がっていく世の中を作るためには、
目に見えないところの台橋というのも気にしなければいけない。
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そうするためには、例えば採用のときに、
学歴はあえて採用の条件から外すみたいなことをした方が、
いいのではないのかなというふうに思いました。
2つ目のこのイミテーション is not enough.
Ask them to dance.
パーティーに招待するだけではなくて、
そのパーティーに来ている人たちにも、
ちゃんと参加してもらうように、
ダンス一緒にどうっていうふうに誘うことが大事なんだよ、
っていうふうにおっしゃったんですが、
これは僕も目から鱗が剥がれているような感じだったんですが、
その場に呼んでいるだけでは、
ちゃんとDIな社会はできないんだなということを、
すごく言葉で痛感しました。
やっぱり有利に立場にある人だったりとか、
そういうことがしやすい立場にある人たちからこそ、
寄り添うということが大事なわけで、
やっぱり不利な環境で育ってきた人だったりとか、
その不利な環境にいる人たちっていうのは、
どうしても一歩下がって何かをやらなきゃいけないので、
なかなかその人たちからは積極的にはできない、
何か言えなかったりとか、
参加できないところがあると思うんですよね。
そういうときだからこそ、
その有利な立場にある人たちから招待をする、
ちゃんとこっちに来れるように手を差し伸べてあげるというのが、
すごく大事だということを、
これは今まで全然ちょっと分かってなかったことなんだなというのを、
僕は反省しました。
そして最終的にはこの3つ目のCalling out vs. Calling in、
ただダメなところを指摘するだけではなくて、
ちゃんとその理解をしてもらうようにこっちに招くこと、
さっきのAsk them to dance、
ダンスをするように誘うということなんですけれども、
ちゃんとその理解をしてもらうように、
例えばマイノリティの人たちも、
マジョリティの人たちをこっちに呼び寄せるということをしなければいけないので、
これは一方通行の話ではなくて、
両方のコミュニケーションだったりとか、
そういうインビテーションがなきゃいけないんだなというのも、
これも今回の話で、
今までちょっと全然分かっていない、
アメリカに長く住んでいて、
ダイバーシティというのは、
ある平均、一般的な日本人の方よりは分かっているかなと、
ちょっと上から目線ではあったんですが、
僕もちょっと今回の話で反省する部分が多かった話の内容になりました。
まとめますと、まず一つ目には、
ダイバーシティとは目に見えないところにもある、
その学歴のようなものにもちゃんと目を向けなきゃいけない。
二つ目には、
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パーティーに招待するだけでは足りなくて、
ちゃんとダンスにも誘う必要がある。
そして三つ目には、
指摘するだけだ、
ダメなところを指摘するだけではなくて、
ちゃんと理解してもらうように、
こちらに呼び寄せる必要もある、
というこの三つのキーテイクアウトでした。
次回は実例などを挙げながら、
さらに詳しいお話を伺います。
どうぞお楽しみに。
世界のクリエイティブ思考、お相手はリナウトでした。
デジタルガレージは、
危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを、
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