どうも皆さんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、高派な文学作品を楽しもうコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーく文学作品を紹介するラジオ番組です。お相手は、私小説が好きの回のダイチと
はい、羊を巡るカフェのミエの二人でお送りします。文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、第0回で話しているので、そちらをお聞きください。
えっとですね、ちょっとお知らせがありまして、2回くらい前なのかな、休憩会の時にちょっと話したあれなんですけど、カフェがですね、じゃなくなっちゃったんですよね、俺たち。
そうです。文学カフェから文学ラジオになったんですよね。
なんでカフェだったのかがあったんで、こっちの方がなんかしっくりくるんで、あれなんですけど。
そうですよね。ラジオじゃないとちょっとわかりづらいなって。
てことで、今回からいろいろステージが変わっちゃったんで。
そうですね、7月頭くらいからね、変わっていると思うので。
カフェをラジオに一新しました。幻のカフェ営業が6月行われておりました。
で、アイコンもあの三枝さんのご友人の方に作ってもらったものが出来上がったので、全部差し替えましたね。
そうですね、かっこよくなったと思います。
めちゃめちゃオシャレですよね、あれ。
うん、なんか猫がちょっと飛んでるっていうか寝そべってる感じがして。
申し訳ないくらい、ちょっと頑張ってこのラジオ盛り上げて、あのアイコンを露出させて、
なんかデザイナーの方の役に立たないとなと思っております。
じゃあですね、今日の回いきますか。
先週の続きですね。
そして待ちに待った3対2ですね。
本当だね、素早いから待ち遠しかった。
いやー、この話をするのもすごい楽しみでした。みなさんと3対2の話をするの。
いつもより前から3対2の話、結構知ってましたもんね。
そう、知ってたし、読んでる間も結構ね、お互い毎日じゃないけど、連絡の頻度かなり、私とみなさん今高いんで、
そこに雑談で盛り込まれるのが大体3対2。
あ、そうなんですね。僕はなんかね、連絡がちょっと遅れがちな時は、あの、冬眠してましたって。
言い訳で冬眠をつかむように。
で、先週の話なんですけど、先週3対が、前回の収録が1時間20分くらい、私たちちょっと盛り上がりすぎて、話しちゃったんです。
そんな撮ってたんですね。
いや、撮ってましたね。で、結構面白い話多かったんですけど、
これ収録してる時点でまだ最終調整終わってないんですけど、35分は切る形で今編集が終わってて、
それもかなりいろんな話を削って35分にしてます。
はい、なんで、なんか今日もちょっとなるべくコンパクトにいきたいなと思いつつ、盛り上がりすぎないように気をつけないと。
3対2のお話をしたいと思います。
で、前回に引き続き今回3対2のジョーなんですけど、ネタバレしますので、これからネタバレせずに読みたいって人は、
この配信ちょっと聞かないでいただけたらなと思いますので、よろしくお願いします。
じゃあちょっと私の方から、はい、署名とか伝えさせていただきたいと思います。
これ、りゅうじきんさん、りゅう通信さんと呼びますが、
りゅうじきんさん著、3対2、黒暗森林ジョーになります。暗黒じゃなく黒暗ですね。
これ、もちろん前作と同様、早川諸坊から出てまして、役者が前回はちょっとから変わってるんですけど、
大森臨さん、上原香織さん、戸森孝さんと、あと立原東弥さんが役しております。
ちょっとあらすじを三重さんの方からいただいていいですかね。
はい、じゃあ3対2、黒暗森林のあらすじを説明します。
人類に絶望した天体物理学者、いえウェンジェことヨーブン・ケツが、
宇宙に向けて発信したメッセージは、3つの太陽を持つ異星文明、3体世界に届いた。
新天地を求める3体文明は、千石を超える侵略艦隊を組織し、地球へと送り出す。
太陽系到達は、410年後、人類より遥かに進んだ技術力を持つ3体艦隊との対決という、
リゾームの危機に直面した人類は、国連惑星防衛理事会、PDCを設立し、
防衛計画の柱となる宇宙軍を創設する。
だが人類のあらゆる活動は、3体文明から送り込まれた極微スーパーコンピューター、ソファンに監視されていた。
このままでは3体艦隊との終末決戦に敗北することは否定。
絶望的な状況を打開するため、前代未聞の免疫計画、ことウォールフェイサープロジェクトが発動します。
人類の命運は、4人の免疫者に託される。
そして、葉文傑から中社会学の考慮を託された、ルロチーの決断とは?
このあらすじだけで、前作よりもスケールアップしてるっていうのが、すげーわかる感じですよね。
ちょっと私の方から、補足ではないですけど、繰り返しになっちゃうところもあるんですけど、前作のおさらいをちょっとしたいと思います。
前作は、あらすじにあった葉文傑、イエ・ベンジェ、一人の天才物理学者の人類への絶望から始まっていて、
それが3体文明とつながってしまい、11事件に展開できるスーパーコンピューターソフォンっていうのを地球に呼び寄せてしまったというか、来てしまったんですね。
ソフォンは文明発展の壁を人類にもたらしてしまったので、もう今人類っていうのは、3体に滅ぼされるのを待つだけっていう絶望感で第一感化は終わっている状況です。
この3体をラジオで3週連続でお送りしてるんですけども、
ちょっとこのみかんの話に入る前に、この3体なんでこんなに面白いんだろうっていうところで、
3体最新のSFを知る人にとっては古いタイプのSFだと言われているんですね。
今の最新の2010何年のSF描く作家は、そんな話描かないよというのをどんどん描いていくのが3体らしくて、
なんでオールドファンですよねSFの、とか最新のSFをよく知っている人からすると、ちょっと懐かしいなという。
いわゆる宇宙人が侵略してくるタイプのSFっていうのは、なんかちょっと語り尽くされた感があったんですかね。
とか宇宙人と話ができる設定とか、今はそんなの描くと突っ込まれてしまうっていうのがあると思うんですけど、
そこをバンバン描いていって、僕もダイチさんもそんなにSFっていうのを知らなくて、だからこそこの3体を読んだ時に魅力にすごいたっぷりハマってしまったっていうのがあるんですよね。
めっちゃ面白そうになってますもんね。
じゃあ行きましょうか。
じゃあ行きましょうか。
めちゃめちゃネタバレする。
3体2はこの中でも3部に分かれていて、1部、2部、3部って分かれています。
上は1部と2部の途中までっていう構成になってます。
最初にこれ読んだ時に何の事前情報もなかったんで、自分。
もう1読んで、あの続きだと思って読み出したら、主人公が出てこないっていう。
ホントですよね。
ワンミアを出ると、前作の主人公ワンミアをって言うんですけど、ワンミア出てこねえんだって。
あれはどっかで出てくると思って。
思ってましたよね。
名前は出てくるけど、人物として出てこないんですよね。
1部の時もすごいカッコよかった元警察官というか、ワンミアの相棒っていうか、
活躍したシーチェン、ダーシーは出てくる感じですね。
ダーシーもこの作でまたカッコよく活躍しております。
相変わらずです。
この2巻で、まず最初に宇宙社会学の話が出てくるんですけども、
これが本当に始まって13ページとか14ページのところで、
結構この2巻語る上では重要な部分ですよね。
この宇宙の行為と、宇宙で重要な概念というのが説明されていて、
ちょっとすごい抽象的な説明なので、
あんまり2巻の始めに読んでもピンとこないんですけども、
重要な概念、再連鎖と技術爆発という2つの単語が出てくる。
これが何で重要なのかっていうのがね、
後でどんどん明かされていくんで、
この本作を面白くしている設定として提示されているの。
そうですよね、この一番最初にもう既に出てるっていうのは、
読んだ後から考えるとすごい、
ああここにもう既にみたいな感じになりますよね。
うん、そうだね。
この話なんですけど、
まあプロローグが最初ちょっと20数ページぐらいかな入ってるんですけど、
この最初のその20ページぐらいのところで、
前作絶望で終わってるんですけど、
もう急に、あれ人間いけるかもみたいな空気になるのがすごい面白くて。
三体の文明で人類が持っている感覚と決定的に異なることが、
もう既に20ページ以内でわかるんですけど、
これコミュニケーションの仕方なんですけど、
三体人っていうのはもう思考が透明っていうか、
考えたことが相手にすぐ伝わっちゃう、
あのコミュニケーションしか取り得ないみたいで、
この本の中では透明な思考って呼ばれてるんですけど、
人間って頭で考えたことを言葉にするまでに、
口で話すとか、何かしらの変換があると思うんですよ。
いろんなことを考えて、いやこういった方がいいとかもあるし、
まあ極端なことは嘘もつける生き物だと思うんですけど、
三体人それができないらしいんですよね。
何を考えてるとかがわかってしまうっていうか。
なんか思考するのとコミュニケーションするっていうのが、
同期語で完全に一致してるんですよね。
そのコミュニケーション手段だと偽造も何もできないので、
すぐにいろんなことが伝わっちゃうっていう状況で、
人類と三体で全く違うコミュニケーションを取ってるので、
ここが三体人の弱点になるというか、
三体人がさらに人類を恐れ出すポイントにもなってるんですよね。
この要は三体人は言われたことをそのまま受け取ってしまうので、
人間が嘘をつくっていうことがわからないっていうか、
概念がわからないので、
嘘を見抜けないんですよね。
だから三体の2の肝にもなるポイントなんですけど、
まず三体人は嘘がつけないっていうのは結構重要なポイントになってきますね。
思い返してみれば、前作で三体人の話になったときに、
SOHOの実験失敗したときにすぐ報告するじゃないですか。
あれって嘘つけなかったからなんだと思って。
なるほど、そういうことなんですね。
すぐこう言ったら失敗すぐ報告するなって自分ですげえ疑問だったんですけど。
スカイトスカイトですね。
そういうことか。
そうですね。
僕はこの設定を知ったときにちょっと思ったのが、
サピエンス・ゼンシという本を書いたハラリさんが、
その本の中に認知革命っていうのを書いていて、
人類は生態系の中で弱かったから、
だからこそ虚構っていうのを信じて、嘘を信じることができて、
一眼となって目的達成しようとしてきて、
それで発展してきたっていうのが歴史としてあって、
それがある意味人類らしさというか、
というのを感じたので、すごいこの設定を読んだときに、
まさに人類と宇宙人との違いなんだというのをちょっと思ったりしましたね。
これがですね、今回3対2の、
本当キモいになるんですけど、
面壁閉隔、ウォールフェイザープロジェクトっていうのがあるんですけど、
めっちゃ面白い結果ですね。
めっちゃ面白いですね。
もう3体に文明を止められてしまい状況で、
素方の壁と呼ばれてるんですけど、
人間の思考はどうやら3対人にはバレないらしいっていうのが分かって、
で、人類とか国連が何を考えたかっていうと、
この面壁者計画、ウォールフェイザープロジェクトなんですけど、
じゃあ人の頭の中分かんないんだったら、
人の頭の中だけで戦略を立てて、
外に出さずに完遂してしまえばいいんじゃないか、
それで3対4を超えればいいんじゃないかっていうのが、
国連が4人の面壁者、ウォールフェイザーを選ぶんですね。
で、この面壁者っていうのは、
頭の中で自分一人で戦略を立てて考えて、
で、その戦略がバレないように行動して、
ごまかしながら本当の自分の意図を隠しながら、
でも自分の本当の戦略というか作戦を実行していくっていう、
もうめちゃくちゃ難しい任務を与えられた人たちなんですけど、
これをウォールフェイザープロジェクトって言ってて、
その4人っていうのがタイラーさんっていう人がいて、
これは元アメリカの国防長官の方です。
2人目がレイディアス、南米のベネゼーラの元大統領。
で、ハインズっていうイギリスだったっけな、の科学者。
で、これが我らがルオージーなんですけど、
今回の主人公の中国人の社会学の教授家のルオージーっていうのが選ばれます。
で、これが4人の面壁者として国連から任命されて、
計画をそれぞれ別々で立てて、
で、その計画はすべてにおいて優先するので、
何にしてもいいっていうか、すごいとんでもない権限が与えられるんですよね。
これは面壁計画の一部だって言えば、何でも許せるんですよね。
人類はもうこれに賭けるしかない状況になってきます。
この時に対面壁者スマイルっていうのが編み出されるんですけど、
面壁者から何か言われるときに、リアクションと撮るのもなかなか難しいっていうか、
なっちゃうんで、みんな何か言われるときちょっと微笑むっていう面壁者に対して。
面壁者がやっぱりやめたいとか、言わねえとか吐いても、
あ、それも計画の一部なんでしょみたいな感じで、
みんなほほえん、ちゃんと聞いてくれないんですね、ある意味。
この4人はプレッシャーもそうだし、
状況も結構過酷な状況に、
誰に対しても自分の本当の心も言えなくなったしっていう、
なかなか辛い立場に置かれた4人ですよね。
その面壁計画に対して、
ウォールブレーカーというか破壁人っていうのが出てくるんですけど、
これが三体協会っていうのが、
前の放送聞いてくれた方には分かると思うんですけど、
三体を地球に呼び寄せようとしているというか、
三体世界に協力している人類が三体協会っていうのがいて、
この三体協会が素本とかから情報も得たりとかしてるんですけど、
面壁計画ってのは結構早い段階でつかんでいて、
それに対抗するべく破壁人っていうのを指名するというか用意するんですよね。
ここが私結構すごい好きで、少年漫画っぽくて好きで、
タイラーに対しては私が倒すみたいな感じで、
三体協会の中で、しかもこれ、
なぜかVR三体の世界が生きてて、残ってて、
そのVR世界三体でログインして、
こいつら会議を始めるんですけど、
その会議の中で、
じゃあお前がタイラーの破壁人となるのだみたいな、
ウォールブレーカーとなるのだみたいな感じで。
一番トップがシンの始皇帝で、
その始皇帝が指名していくんですよね。
タイラーのフォン・ノイマンが指名されてとか、
ハインズにはアリストテレスが指名されてとか。
王道少年漫画っぽい感じがあって。
宇宙の話というところが結構この3対2のもう一つの肝になってくるっていうところで。
この3対上なんですけど、最後の方に軽いインフルエンザが流行るんですよ。
最初は軽いインフルエンザじゃないの?って聞き返すんですけど、軽いインフルエンザなんだよって。
軽いの軽いですね。軽いインフルエンザなんですけど。
で、これなんかちょっと鼻水でちゃったりとか、ちょっと風邪っぽい症状がやってて、
爆発的に感染するんですけど、みんな症状が緩いから放置しちゃってて、
殺傷力は低いが感染力は高いっていう。
なんかちょっと今の現代のコロナに近い感じがして、すごい思い出したんですけど。
で、もちろんこれですね、暗殺兵器だったんですよね。
これ、特定の遺伝子にだけ強烈な作用を発揮する、
遺伝子に感染させるためだけに殺傷力は低くて、いろんな人にすぐ感染していくようなウイルスになってて。
で、これ標的はもちろんルオGだったんですよね。
ルオGが冬眠の準備してる時にかかっちゃって、急激に体調が悪化して、
やばいやばいやばい、すぐ冬眠させろ!ってなって、バーって冬眠させて、
これが治る、時代まで!って言って、
未来へ託すっていう、ジョーカーの最後の方は終わっていくんですけど。
で、この、別にこの軽いインフルエンザのせいじゃないんですけど、
ルオGがもう安全にいたいから、ちょっと地下から出たくないって言って、
国連との会議がリモート会議になったりとかして、
なんかリモートが当たり前になってきて、
あれ、これ書かれたのって、もちろん全然中国では書かれたのは結構前なんですけど、
あれなんか、ちょうど現代のこの漢字にすごく近いみたいなのがあって、ちょっと面白かったですね。
そうですね。だから2006年から中国では連載されてるんで、
本当、15年前とか、そんな時にもうまさか書かれていたのが、結構近いのが起きるってね。
さすがこのSFは、予言するという、世界を予言するという。
じゃあちょっと上巻こんなとこにしておきますか。ちょっと盛り上がり過ぎちゃいましたけど、また。
そうですね。
ちょっと下巻に繋いでいきましょう。
次回はですね、この続き、単体2、黒暗森林下になります。
楽しみにしていただけたらなと、もう驚愕の展開が待ってますんで。
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お待ちしております。本当に感想をもらえると励みになります。
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積極的に私たちのこの文学ラジオ、空飛び猫たちを拡散していただけると助かります。
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じゃあそれではですね、次回、単体2、黒暗森林下をお話ししたいと思いますので、お楽しみにしていただければと思います。