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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、
スケールがとんでもなくデカい、双冠号の時刻表
時刻表は読み物だからだ!の27回目です。
このシリーズで読む対象にしているのは、JTBが発行している復刻版時刻表です。
そこに、ついこの間、1925年4月号復刻版が出版されました。
JTBの前身の前身、日本旅行文化協会が出した時刻表の双冠号です。
1925年というのは、大正14年です。
僕も早速手に入れて読み始めてみました。
興味深いところはたくさんあるのですが、まず最初に圧倒されるのは、掲載されている領域の広さです。
大正時代に日本が影響力を持っていた地域は、大陸を含む東アジア一帯なので、
大陸側の鉄道や台湾・カラフトの鉄道まで掲載されているのです。
そして東京からその隅々に行くための最速の列車が設定されているのを見ることができます。
例えば、急行801列車は午前10時に上野を出発し、
翌日午後4時45分の青函連絡船1便に連絡し、
函館を午後10時20分に出発する急行1列車に繋ぎます。
翌朝7時20分に札幌着。
そのまま走って午後8時15分に輪っか内着。
午後10時30分に輪っか内を出港する自白連絡船1便に繋いで、
カラフトの大泊りに翌朝6時30分に到着。
さらに、カラフト鉄道本線の1列車で大泊りを9時に出発し、
終着の栄浜に12時55分に到着、という3泊4日にわたる連絡として設定されています。
西の方には東京から下関を通って、
富山や大連にわたり、そこから北京やシベリア鉄道との連絡があるマンシューリへの設定、
鶴ヶ港からウラジオストクを通ってハルピン、マンシューリへの連絡設定などがありました。
このような遠方に連絡するための列車の設定は、民営化でJRに再編されるまでは割と名残がありました。
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もっと言うと、新幹線にもこの時代の構想の影響があるのですね。
そういう考察を進めることができるので、この戦前の時刻表はとても面白い読み物になっています。
時刻を読むだけでなく、当時の広告とか営業案内を読むのも面白いです。
読み進んだらまたここで話してみますね。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。