時刻表は読み物だからな!(笑)
第20回です。
時刻表の中には大量の情報が載っています。
それを効率的に検索するための仕組みとして、掲載順があります。
掲載順は適当に決まっているわけではなく、歴史的な理由があるのです。
今回は、なぜ東海道線が最初にくるのか。その理由を考えてみます。
興味がない人にはまったく面白くないと思うので、スキップしちゃってくださいね。
にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。
「令和の時代に必要なの?時刻表の世界/有隣堂しか知らない世界」
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#156 電車の時刻調べるならネットを見ればいいけど、時刻表は読み物だからな!(1)はじまりは有隣堂。
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をご覧ください。
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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、
時刻表の掲載順の話、その下
時刻表は読み物だからな、の第21回目です。
さて前回は、時刻表の掲載順の決まり事として、上り下りの話をしました。
この言葉には、歴史的な背景があったわけです。
もう一つ日本史的な背景があると考えられるのが、戦区の掲載順です。
時刻表はいくつかの種類がありますが、全国版の場合、まず最初に現れるのが東海道戦です。
あまりにも当然すぎてその理由を考えることはないかもしれませんが、
東京から京都・大阪へ向かう交通網は江戸時代から大動脈というわけで、最初に来るのでしょう。
そして東海道戦から各地に分かれている路線が乗っていきます。
その次は山陽本線に沿って九州まで到達します。
東海道本線、山陽本線は日本の大動脈なのですね。
最近は言わなくなりましたが、この沿線は工業地帯が続く太平洋ベルトと呼ばれていました。
ある程度の年齢の方は、社会の教科書にこの言葉が載っていたのを覚えているでしょう。
日本の人口の重心はかなり西に偏っているのです。
地理的な要因からたくさんの人が住み着き、文化を形成し産業を作ってきた場所と考えることができます。
さらに明治維新を主導したのが西に拠点を持つ人々だったことも大きいでしょう。
当時の最先端技術である鉄道を呼び込む政治力が大きかったということも全く無関係ではありません。
政治用語に、がでん飲水をもじって、がでん飲鉄などという言葉があるくらいです。
政治家の力で地元に鉄道を引くことを揶揄した言葉ですが、
その象徴的な例が上越新幹線が一気に新潟まで開業したことと、東北新幹線が最初に森岡まで開業したことで、
どちらも当時総理大臣となった政治家の強力なプッシュがあったと言われています。
実はこの傾向は鉄道だけに限りません。
空港の整備や飛行機の飛び方にも影響を与えています。
航空時刻をよく見ると、東京からは別にして、西の方から東の方に向かう方が便利なことが多いです。
逆だと一泊余分に必要になるような感じです。
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気象用語で西高東低というものがありますが、交通網の整備でも西高東低と言われることがよくあります。
時刻表の掲載順は、まず西に、そして東、北という順になっています。
後だから格が落ちるというわけではありませんが、重要度がちょっと違うというのはあると思います。
厳密な話ではありませんが、時刻表内に占める各路線のページ数も前半の方が多い気がします。
ページ数が多いということは、走っている列車も多いということです。
それだけ人の動きがあるということでしょう。
実用的な観点で一言言おうとすると、西に向かう感覚で北に向かうと結構大変ということになります。
時刻表を読むのは、その裏にある歴史や地理を想像すること、ということができます。
単なる数字の羅列のようで、なかなか奥深いものなのです。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
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