本棚の話
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、【棚】ママチャリは嫌だ。男ならロードバイクだろと言う夏目漱石。、というものです。
月曜日は、自宅の本棚にある本の話をしています。
本棚にもいろいろありますね。
うちの本棚は、とにかく本が入ればいいというものばかりです。
高級な本棚を買うくらいなら、本の方を買いたいという、本好きの風上にも置けないようなことを言っていたバチがあって、詰め込みすぎた棚板がたわんで、危ないことになったりしているものもあります。
本棚にあるのはまだ上等で、無数のダンボール箱の中で眠っている本も相当あります。
そんな状態でも、本は増え続けているのが因果なところなのです。
そういう物理的な問題を抱えずに済むのが電子書籍です。
Kindle本がどれくらいあるのか数えてみたら、325冊でした。
家の中にある本の量と比べたら随分控えめですが、これも着々と増えています。
もう一つ、あちこちのアプリに入っていて、どれくらい読んだかすでにわからなくなっているものに、青空文庫の本があります。
明治大正の文豪の作品が随分収められているのは、一重に青空文庫の運営を支える方々と、作品の入力・構成・編集をしているボランティアの方々のおかげです。
感謝してもしきれないなぁといつも思っています。
自分の本棚ってわけではありませんが、あまり見かけない面白い作品を青空文庫では見つけることがあります。
有名な作家でも、きちんと本になっていない作品はたくさんあります。
多くは雑誌などに掲載したもので、読むには全集を開かなければならないものが多いです。
全集という本は、よほどのファンとか、研究者じゃないと家にあるということはないものですよね。
書店にも滅多にないし、大きめの図書館に行ってやっと見かけるようなものです。
青空文庫にはそういう全集を即本として入力されたデータがたくさんあって、全文検索すらできてしまうというところが本当にありがたいなぁと思うのです。
青空文庫と夏目漱石
このラジオでは土曜日に地図の話をしていて、最近は地図と文学作品というテーマでネタ出しをするのですが、その過程で見つけたのが日記文学というキーワードでした。
このキーワードでいろいろなブログを読んでみて、面白そうと思ったのが、夏目漱石の自転車日記という作品でした。
青空文庫でぜひ検索してみてください。
これは、漱石がイギリスに行っていた1902年に、現地で自転車に乗る練習をするという話です。
現代の僕たちにとっては、子供の頃から親しむ身近な乗り物である自転車ですが、当時のイギリスでは、乗れたらかっこいいという感じの流行りの乗り物だったようなのです。
練習には、女性用自転車がいいと言われても、いやそれはかっこ悪いから、みたいなごたくを並べてみたり、
坂道を降りていたら、前に女学生がたくさんいて、それをへっぴり腰でかわしたり、
なんとも漱石らしい表現で、いくつかのエピソードが書かれています。
旧仮名遣いには難儀するかもしれませんが、愉快に読める短めの作品なので、挑戦してみてくださいね。
こんな風に、いろいろなキーワードで作品に出会える時代というのは、とても幸せな時代だと思いませんか?
夏目漱石ならこれも面白いよ、というものがありましたら、ぜひコメントで教えてください。
読んでリアクションしてみたいと思います。
今回は、ママチャリは嫌だ、男ならロードバイクだろ、という夏目漱石、という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。