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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、
ウイスキーが美味しくなる本2冊目、望郷、森瑤子、著、です。
月曜日は、自宅の本棚にある本の話をしています。
先週は、CWニコルさんのThe Whiskey Catを紹介しました。
今回はもう1冊、ウイスキーが美味しくなる小説の話をしましょう。
ウイスキーのシングルカスクとシングルモルト
うちには、日華ウイスキー与一蒸留所で、2000年に蒸留・樽詰めしたシングルカスク10年のウイスキーが4本あります。
シングルカスクというのは、1つの樽から瓶詰めしたものです。
ウイスキーは、樽に入れて長い間貯蔵・熟成させるのですが、製品として瓶詰めをするときには、複数の樽の原酒をブレンドします。
それは、同じ時期に樽詰めしても、樽によって原酒に個性が出るからで、ブレンドすることで品質を安定させるわけですよね。
1つの蒸留所の原酒だけをブレンドして瓶詰めしたものをシングルモルトと言いますが、さらに1つの樽だけから瓶詰めしたものをシングルカスクというのです。
樽ごとに香りや味わいが変わって、実際に飲み比べてみるととても面白いものです。
うちにある4本は、僕が両地蒸留所のマイウイスキー作りに参加したときに樽詰めしたものを10年貯蔵した後で送ってもらったものです。
きちんと樽番号が付いている貴重なもので、1本だと飲んでしまうと無くなってしまうので4本注文したのですが、いまだに4本とも口を開けずに置いてあるのです。
何しろ貧乏性なもので、書き起こしのノートの方にはラベルの写真を載せておきますのでぜひ見てくださいね。
マイウイスキー作りに参加した頃、僕はウイスキーに夢中だったんです。
もちろん両地蒸留所のこともたくさん調べて、日本のウイスキーの父と言われる人が理想のウイスキーを求めて作った蒸留所だということを知りました。
ある日、いつものように本棚を眺めていると古い文庫本が目に入りました。
カラフルなカバーがなくて、本棚の中に目立たずに刺さっていたのです。
それが森陽子の暴協でした。
両地蒸留所に興味を持っていた時期に偶然本棚から見つけたので、とても不思議な感じがしたものでした。
この小説は両地蒸留所を救った竹鶴正隆の妻であるリタさんの話です。
大正時代に家族に反対されながらも国際結婚して日本に来たリタさん。
もうこれを聞いただけでロマンスを感じさせますよね。
この二人をモチーフにした連続ドラママッサンが2014年に放映されたのを見たという方も結構いるかもしれません。
ロットランドから日本にやってきて、まだまだ辺境だった与一で暮らしたリタさんのお話、とても興味深いですよね。
そんなわけで何度も読んでいる大好きな作品なのです。
今回はウイスキーが美味しくなる小説2冊目、暴協・森陽子という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。