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にゃおのリテラシーを考えるラジオ 読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「信頼者がある普通列車の話」というものです。
時刻表を読んでいくシリーズの12回目です。
前回は古い時刻表から、飛行機の時刻を見て、日本にとって大きな歴史の証拠に気づいたという話をしました。
今回は、僕の時刻表の記憶の中にあった列車の話をします。 僕が時刻表を一番読んでいたのは10代の半ばでした。
結構細かく読んでいたようで、今でもふと思い出す路線や列車があり、ここではそんな風に思い出したことを話していますが、
今回もふと思い出した列車の話をします。 北海道内を走る列車の中に、
カラマツという愛称が付いた普通列車がありました。
列車の愛称は、大抵は急行以上の列車についているもので、普通列車についているのは稀だったので印象に残っていたのです。
この列車は長距離、長時間を走る列車で、夜行列車です。
夜中を走り通す普通列車というのもすごいですが、もっと面白いのは寝台車がついていたことでした。
この配信では、1968年と1988年の復刻版時刻表を読んでいますが、
カラマツはこのどちらにも載っていませんでした。 でも時刻表の中にカラマツという列車を見た記憶があったので、
この20年の間の時刻表を入手することにしました。 復刻版では1978年10月号が出ています。
これで10年おきの変化を見ることができますね。 買ってきて早速、眠野本線のページを開けてみると、
下りの最初のページにカラマツを見つけることができました。
走っていた区間は函館本線の小樽と眠野本線の串路の間です。 上り下りとも存在しています。
1978年10月では小樽を出発するのが21時15分で、普通列車らしくほとんどの駅に停車しながら走り続けて、
翌日の9時17分に串路に到着します。
走行する営業距離は428.7キロです。 以前このシリーズの配信で参院を600キロ近く走る普通列車の話をしましたが、
このカラマツもなかなかですよね。 時刻表を見てあれ?と思ったことがあります。
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時刻の横に寝台マークがあり、その下に2両と書かれています。
直感的に2両編成なのか?と思いませんか?
復刻版時刻表には残念ながら編成は載っていません。 普通列車ですからね。載っていないわけです。
ネット検索してみるとこの列車について書いている人がちゃんといるし、写真も結構載っていました。
それだけ鉄道好きにはたまらない列車だったわけですよね。
実際に走っていた列車は2両どころではなく、 機関車プラス8両という感じだったようです。
多分編成は時期などで変わったと思われますが、 8両のうち4両がよくある座席の車両で、2両が寝台車、
残り2両は貨物車、郵便車だったようです。
時刻表に2両と書かれているのは寝台車の数だったのですね。
なぜ寝台車の数だけ書かれているのかというと、 普通列車の座席は原則自由席ということが関係します。
寝台は自由というわけにはいかず指定席になりますよね。 時刻表にはその意味で2両と書かれているのですね。
そしてさらに面白いことがわかりました。 この唐松には前進となる列車がありました。
1968年の時刻表をよく見てみると、同じ列車番号のほぼ同じ時間帯を走る寝台車付きの列車がありました。
なんと一等車マークもついています。
そう考えると割と伝統のある列車のようです。
ではなぜ1968年は無名列車で、 1978年は唐松という愛称がついているのかというと、
どうも国鉄の座席予約システムへの対応が関係しているようです。
オンラインシステムでの予約には列車名を入れることが必要だったのでしょう。 ということはこの時期からオンライン予約システムが地方でも使えるようになったわけですね。
今は座席も宿泊もオンライン予約が当たり前で、ずぶの素人がスマホから予約できる時代になりましたが、
この時代は例名機で訓練された専門家が使うものだったんです。 古い記憶の列車の時刻表から世の中の変化を感じ取ることもできるのです。
さてこの唐松からさらに面白いことがわかってきました。 編成の中にある荷物車郵便車のことです。
次はその話をしてみようと思います。
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今日もワクワクする日でありますように。 千葉直樹でした。ではまた!