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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
国会図書館のデジタル化資料
今回お話しするのは、江戸古地図散歩、池波正太郎、国会図書館のデジタル化資料、というものです。
土曜日は、地図の話をしています。
こないだから、地図に関する資料を調べるのに、国会図書館を利用し始めました。
北海道に住んでいるので、国会図書館なんて全く縁がないと思っていたのですが、実は調べ物をするときに案外使えるということが分かりました。
何かを調べるとき、一般的にはGoogleなどの検索システムを使いますよね。
だいたいはそれで十分だと思います。
でも、もう少し突っ込んで調べたいと思ったり、調べたことを基に記事を書いたりしようと思ったときに、出典が曖昧すぎるかもしれないと思うことがよくあります。
だからといって、例えば大元の資料を見たいと思っても、それはかなりハードルが高いということが多いでしょう。
ちょっと頑張って地域の図書館に調べに行くこともなくはないですが、正直なところかなり遅くですよね。
僕が住んでいる札幌は私立の図書館の規模もまずまずだし、近隣に同立図書館もあるし、その他に大学の図書館も利用できますが、わざわざ出向くのもまあまあおっくなものです。
そんなわけで、できればパソコンからネット検索で済ませられたらと思うわけです。
そういう観点で考えたとき、実は国会図書館は有力な選択肢だということに最近気がついたのです。
インターネット上には様々な資料がありますが、それは新しい資料が多いわけですよね。当たり前ですけど。
少し古い資料が見たいなと思ったときには、やっぱり図書館が使えるのです。
大抵の図書館の検索の使い勝手はあまり良いとは言いませんが、それでもインターネット上にはない資料を見つけることができます。
ただ、見られるのは基本的にこういう資料があるという情報だけです。
実際に見たかったら図書館に来てくださいねってことですよね。
それはある程度仕方がないと思います。膨大な紙の資料をデジタル化し、保管する仕組みを作り、それを維持するだけでも大変なことだし、いわゆる著作権の問題も発生しますからね。
でも、やっぱり資料の中身も見たいというのが本音でしょう。
ここにほんの少し道を開いているのが国会図書館でした。
国会図書館のサイトはいくつかありますが、その中に国立国会図書館デジタルコレクションというサイトがあります。
ここで国会図書館が持っている資料をデジタル化したものを見ることができます。
もちろんほんの一部でしょう。
でも、使ってみたら、あれ、ここまで見られるの?と思いました。
調べてみたのは固地図に関する情報です。
たまたま見つけて面白そうと思ったのは、江戸固地図散歩という芸並翔太郎の本でした。
この本の国立国会図書館デジタルコレクションのURLを概要欄に貼っておきますので、ぜひ開いてみてください。
利用者登録をして資料を閲覧
これだけだと、ああ、とにかく資料があるんだなという程度だと思います。
実はここからがすごかったのです。
利用者登録してログインすると本の中身が見られるのです。
ただし、利用者登録は本登録までする必要があります。
本登録には名前と住所と、それを証明する書類を送る必要があります。
証明する書類の代表的なものは運転免許証ですね。
本人確認が済むと本登録され、デジタルコレクションの一部の資料の中身を見ることができるようになります。
江戸古地図散歩も、そういうデジタル化された資料になっていました。
ただ、見られるのは本のすべてのページのスキャンした画像です。
電子書籍のようなものを想像されると期待外れかもしれません。
それでも全文検索ができますし、必要な場所を拡大して見ることができるので、資料としては十分使えるものでした。
この江戸古地図散歩には古地図の写真も載っていますが、もちろん池上翔太郎の魅力的な江戸歩きの文章も載っているわけで、地図を使う魅力を考えるのにとても役立ちます。
きちんと読んでみたいので、実際の本を買って読んでみようと思っています。
インターネットの発達で、図書館の意義自体がちょっと揺らいでいると思っていましたが、やはり紙の資料が大量に保管されている図書館は大事だし、
こういうデジタル化の努力を国がやっているというのは心強いですね。
本好きで図書館好きなら、国会図書館の利用者登録をしておいて損はないのではないかなと思います。
今回は、江戸古地図散歩、池上翔太郎、国会図書館のデジタル化資料という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日がありますように。
千葉直樹でした。ではまた。