パソコンの現在
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、ひときしょと編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、ひときしょとIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「Chromebookを選べる人になろう!」というものです。
水曜日は、ITを中心とした技術的な話をしています。
この配信をお聞きのほとんどの方は、パソコンをお持ちですよね。
ポッドキャストを聞いてみようと思う方は、どちらかというと
ITに馴染んでいる方だと思うので、パソコンを普通に使っていそうだけれど
それ以外の方々はどうなんだろう?と思ったので
総務省がまとめた、令和4年の情報通信白書を見てみました。
ICTのために使っている機器は、スマホとパソコンが大半というのは予想通りでしたが
パソコンがどの程度使われているのかを読み取るのは難しい感じでした。
よく考えればそうなんですよね。
今は、日常のITの主役がスマホで、パソコンは保管的というか
むしろお仕事用に使うものです。
だからといってパソコンは職場にあるというわけでもなく
家で仕事をすることもあるし、IT活動を仕事にするための勉強には
パソコンは必須でもあります。
令和4年の情報通信白書でなるほどと思ったのは
ICT活用ができていないのは60代、70代の人たちで
50代から下の人たちは、もはや当たり前にインターネットを日常的に使っているということでした。
ただ、その主役はやっぱりスマホということになりそうですね。
しかし、スマホを仕事に使うかというと、なかなかそうはいかないようです。
何に使っているのかというと、圧倒的に電話ということになりそうな感じじゃないですか。
スマホを使っているといっても、使うのは電話ということになると
それはITを使った業務とは言い難いですよね。
一方で、業務にスマホを活かせない原因はパソコンということもできます。
仕事に使うシステムはパソコンで操作するものがほとんどです。
パソコンを使うのが良くないわけではないのですが
パソコン用に作られたアプリケーションはスマホではほぼ使えません。
業務システムの変遷
これは、お役所のネット情報発信を見ると実感できます。
大半がPDFで、スマホで読めないことはないけれども
とてもじゃないけど、快適とは言えません。
同じような傾向は業務システムにもあって
やたらと細かい項目をこれでもかと一画面に詰め込んだ画面のシステムは
スマホでどうにかできるものではありません。
このような画面イメージは僕がシステムエンジニアとして就職した
40年近く前から変わっていないのです。
当時は職場の管理職がパソコンはおもちゃだと堂々と言い
自分はキーボードに触ることすらないという時代でした。
これがソフトウェア会社だったのですからびっくりですが
その後はご存知のようにパソコンが主流になりました。
でも今はスマホを業務に使うなんてありえないと思っている人たちが大半で
それは僕が就職した頃の管理職の言葉を彷彿とさせるのですよ。
そういう意味ではパソコンを使うようになったところで
40年前のシステムが画面に映るようになっただけだし
未だに同じ流儀で業務システムを開発しているという
情けない状態が続いているわけです。
スマホと業務システムの関係
スマホを業務で使えない理由は画面だけではありません。
40年前、業務システムは専用線を使ったオンラインで構築されていました。
東京あたりにメインコンピューターがあって
日本各地に自前で専用線を引いて、その先に端末を置いて業務を行っていました。
これは今でもほぼ同じでしょう。
この構成にスマホが入り込む余地はありません。
専用線に乗り入れるスマホを作るのは現実的ではないからです。
でも、問題の本質はそこではありません。
実は、かつて専用線でオンラインネットワークを張り巡らせたような企業や組織は
業務システムのネットワークにインターネット技術を使ったイントラネットを運用しているのです。
ということは、スマホがイントラネットに乗り入れることは本当は可能だということになります。
それが実現できないのは、セキュリティの問題があるからだと信じられているのです。
確かに問題はあります。
企業のシステムを外から丸見えにするわけにはいきません。
でも、これはやりようがあります。
実際にはやろうとすると移行コストがバカにならないから、セキュリティを言い訳にしている面が強いのです。
40年前の仕組みで縦増しを続けた複雑怪奇なシステムを移行するのは、まあ僕も嫌ですけどね。
いろいろ言いましたけど、そういうシステムの延命に一役買っているのが既存のパソコンです。
パソコンを実に古臭い方法で使っているのです。
互換性を維持しているというのはすごいことなんですが、結果として古臭いやり方から逃れられなくなっている側面があるということですね。
Chromebookを選ぶ理由とITリテラシー
古臭いやり方は、ネットワークの持つポテンシャルを中途半端にしか使えません。
それがパソコンの横に相変わらず電話があるということだし、スマホを仕事に使えないということです。
このような古いITの世界観から脱却できないと、今回のタイトルになっているChromebookを使うことはできません。
Chromebookは安価なパソコンではなく、スマホに近いデバイスなのです。
そして、それをうまく使いこなせるようになると、古臭い使い方でしかパソコンを使えない状況から脱することができます。
その見え方になれると、レガシーで巨大な業務システムを刷新する手がかりが得られるかもしれません。
スマホとパソコンの同じところと違うところを理解できているなら、Chromebookを導入してコストダウンと効率化を実現できるでしょう。
難しいことを言っていると思いますか?
今は、近所の小学生がChromebookを使っていますし、数年たったらそれが普通の人たちが社会に出てきますよ。
俺は携帯で十分だ。スマホはいらん。という年寄りとか、かつての僕の上司のような
ITをまともに使えないことを自慢のように言う実質窓際族の姿が、数年先の企業や組織そのものの姿になっているとしたら、
それはそれで残念で大変なことじゃないですかね。
今回は、Chromebookを選べる人になろうという話をしました。
今日はここまで。読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。