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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、
電車の時刻を調べるならネットを見ればいいけれど、時刻表は読み物だからな、の第六回、
超長距離普通列車、というものです。
時刻表を読むシリーズの六回目です。
前回は、日本の最東端にある根室駅から函館まで1日で走る超長距離急行列車があった話をしました。
今回は、1968年と1988年で列車の編成表記がどのように変化したのか、という話をしようと思っていたのですが、
超長距離でふと思い出した列車があったので、その話をしようと思います。
この列車の話は雑誌か何かで読んだ感じがするのですが、いつどの雑誌か全く思い出せません。
区間だけは覚えていたので、まずは時刻表復刻版1988年3月号の方を見たのですが、
この号にはその列車が見当たらず、それより以前に読んだもののようです。
果たして20年遡った1968年10月号にはあるのだろうか、
とちょっとドキドキしながら調べてみたら、ちゃんとありました。
舞台は山陰本線上りの普通列車です。
始発はなぜか山陰本線の終点の文字。
九州から始まります。
早朝5時22分に出発して、すぐに関門トンネルをうこぶり、下関から山陰本線に入っていきます。
僕は北海道で生まれ育ったので、日本の西の方にはほとんど行ったことがなく、土地感がまるでありません。
山陰本線は輪をかけて知らないところばかりです。
この山陰本線をトコトコとほぼ各駅に停まりながら列車は進んでいきます。
時刻表では乗り換え路線があるような主要な駅は到着と出発の時刻が書かれています。
他の小さい駅は出発時刻のみです。
そのちょっと大きな駅を辿っていきましょう。
下関から2時間半近くかけて長戸市に着きます。
なぜ駅名に市がついているんだろうと考えてググってみたら、市駅というwikipediaのページを見つけました。
諸説ありの範囲のようですが、市がつく駅は結構あるのですね。
山陰本線ではこの後通る出雲市もそうなので、多分地域で昔から使われる名称と区別する必要があったのでしょう。
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こんなところでも歴史を感じます。
2時間ほど走って増田。
さらに1時間走って浜田。
岩見豪津、岩見太田というのを見てこの辺は岩見の国なのだなぁと思います。
岩見の国って質量で定められた国名ということなので随分歴史があるわけですね。
2時間半ほど走って出雲市に着きます。
すでに14時。
1時間ちょっと走って松江。
45分ほどで夜名護。
1時間半ほどで亜芸衣を出発します。
そろそろ18時。夜にかかってきます。
1時間ほどで鳥取。
そこから2時間ほど走って木の崎。
15分ほどで豊岡。
1時間ほどで和田山。
さらに1時間ほどで終点福知山。
到着は23時39分。
18時間以上かけて595.1キロを走破したのでした。
同じ区間でこの列車を越える距離を走るのは特急松風ですが
走行時間は博多京都間を13時間半で時間だけならずっと短いのでした。
このようになんだか謎の長距離を走っている普通列車は他にも見つけられます。
有名なところでは青春18切符で注目された大垣夜行があります。
東京から大垣まで夜中走り続ける普通列車ですが
1968年10月号では行き先が大垣のちょっと先の美濃赤坂になっています。
東京駅で美濃赤坂行きの表示を見たらそれどこ?ってなりますよね。
他にも面白い列車をご存知でしたらコメントなどで教えていただけると嬉しいです。
さて次回は古い時刻表を見比べて気になっている列車の編成の話をちゃんとやりますよ。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。