2022-03-08 13:17

【生物から見た世界】🌎犬とハエと人の【知覚】の違いとは🐶❓

生き物はそれぞれ、
その生き物の知覚の世界に住んでいます
それを【環世界】と呼んでいる書籍📖


《生物から見た世界》 ユクスキュル著
※Amazon Kindleあります
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784003394311

同じ物体を見たとしても
同じ環境、空間にいたとしても
何をどう、知覚しているかは
全く違います❣️

当然のことながら、事例や実験結果を
あらためて踏まえて紹介されると
自分の身近な生き物たちの世界🌏が
どのように知覚されているのか
益々興味が出てきます😊✨

パパさん♥️ご紹介ありがとうございました😊

☘️子育てパパさん
【2021年読書ランキングBest3】より

https://stand.fm/episodes/61c92652159c1000071f26cd

こちらもどうぞ😘
《ソロモンの指環》コンラート・ローレンツ著
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784152087386

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00:06
こんにちは。4日まで15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には、子育てネタや留学時代や旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
今回は、ある本のご紹介と、その本を読んで感想・感知だことをお話ししたいと思います。
その本は、ヤーコプ・フォン・ユクスキュル・チョ・ゲオログ・グリサート・サシエ
【生物から見た世界】です。
この本は、子育て・読書術研究家の子育てパパさんが、配信で何度か取り上げ、ご紹介されていた書籍です。
私はもともと読書が好きですが、読み物のほとんどが小説でした。
子育てパパさんは、私が言うまでもなく、素晴らしい書籍のご紹介や動作・考察・深掘りの配信を毎日されているSPPさんです。
もし万が一、まだ聞いたことがないという方は、概要欄にパパさんの書籍を配信されている回を貼っておきますので、ぜひお聞きくださいね。
この【生物から見た世界】の内容は、本編だけで言えば158ページと決して分厚い本ではありません。
ですが、その内容は、そしてこの書籍をこうして世に送り出すためには、果たして何年の研究が費やされたんだろうと共嘆する深さです。
初めの章では、マダニの生態からスタートするのですが、最初は言葉が難しくて、ちょっと停滞してしまった部分もあったのですが、
読み進めるうちに、著者の違和感とすること、そして生き物たちがそれぞれの住む世界をどのように知覚しているのかを驚くべき観察力と忍耐強い研究によって得られた知見に、そのどんどんと引き込まれていきました。
行動は刺激に対する物理反応ではなく、環世界にあってのものだと唱えた最初の人、ユクスキルの今なお新鮮な科学の古典と表紙に紹介文があるのですが、私は科学が大の苦手でしたので、科学の古典という書籍を今までは敬遠していたのですね。
ですが、行動学についての書籍は読んでいたので、行動は刺激に対する物理反応であるという、もともとの生き物に対しての考え方が通念であったということは知っていました。
03:05
これはどういうことかというと、例えば犬が吠えるのは侵入者が入ってくることによる反応であるということなんですが、ここに環世界というものが加わるもので、犬という動物が視覚する世界において、侵入者というものをどう捉えているのかというより深い考察が行われるわけです。
この環世界というのは、生き物たちが生きている世界、視覚認識している世界そのもののことを指します。
この書籍の素晴らしさの一つは、それらは全て異なっているということを科学的な手法をもって証明したり証言しているところにあると思います。
例えば書籍の中には、ダイニングテーブル、電気、本棚、テーブルの上の食事、ポップ、ソファ、いくつかの椅子、物書き、机という部屋の絵が出てきます。
全く同じ絵が3つ並べられているんですが、それぞれ色が異なったところがあるんですね。
一つは人が認識している部屋。
一つは犬が認識している部屋。
もう一つはイエバエが認識している部屋の3種類なんです。
これは色分けがされていて、色は左様のトーンと視覚している範囲でその色が違います。
この左様のトーンというのは何ぞやということなんですが、これはその動物が対象をどのように何を使うために見出しているかというものなんですね。
ここまで聞いてもちょっとわからないですよね。
今から例をお話ししていきますね。
この書籍の中で実際に取り上げられている例です。
人間の近くを表している挿絵が一番カラフルで、本棚、これは本をしまうもののトーンですね。
これは紫、物書きデスク、これは作業をするための机、色は青。
椅子、座るためのものはオレンジ色。
ダイニングテーブル、食事を乗せるためのもの、これはピンク。
壁は緑。液体を入れるもの、グラスは赤。
お皿、食べ物などを乗せるためのものは黄色。
電気は照明、部屋を照らすもの、これは白。
床はグレー、足を乗せることができるものという細かな9種類の色分けが、人間の認識している部屋には色が塗られているわけですね。
これが犬の近くから見た部屋になると、色は9種類から5種類になります。
床のグレーは一緒なんですが、壁、電気、テーブル、物書き机とその机とセットの椅子、本棚は背景の壁と一緒であるという認識になり、色は全部同じ緑色になります。
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椅子はその上に乗ることができるものというオレンジの色に。
食べ物が乗っているお皿は黄色、グラス、飲み物が入っているグラスの赤は一緒です。
これがさらに映えになると、電灯、電気、部屋を照らす明かりは白、食事が入っているお皿または食器はピンク、その他はすべて床と同じグレーの色になります。
3種類しか色がないんですね。
犬にとっては物書き机や本棚は背景の壁と全く変わることがないものの、人間にとってはそれぞれ意味があるものですよね。
椅子はすべて乗ることができるという認識になっているようです。
嗅覚の世界を第一に生きている犬たちにとって照明器具はあまり意味をなさず、その色は背景と一緒の緑になっています。
ですが人はもちろんカラーの認識ができる、そして熱量を感知できる家売にとっては電気は大切な近くすべき対象の一つとして認識をされて色分けがされているんです。
この色分けを見ると、それぞれの生き物にとってどの物体がどのように認識されているのか、それがどのように生き物によって違いがあるのかというのが一目瞭然です。
ですが人はその違いを普段意識して、その生き物自身からの視覚・視点において物事を見るということはありませんよね。
生き物はその生き物の生存戦略に即した視覚能力を持ちます。
何をどのように知覚し、理解し、利用しているかはDNAや先天的、本能的行動に組み込まれている場合もあるし、後頭動物であれば後天的学習から得られるものもあります。
大切なことは、それぞれの生き物は一つの物事についても全く人と異なる視覚方法で捉えているということです。
そしてそれはその生き物たちの生きる世界、つまりこれが環世界になるんですが、その環世界において捉えられているということなんです。
著者のユクスキュルは、生き物たちの生きる環境を彼らの属する環世界と呼び、生き物たちの行動はすべてその環世界に影響を受けていると提唱しています。
この書籍の最後に大きな古い柏の木の話が出てくるんですが、ここに著者の言いたいことが集約されていると思いますので、前半部分が難しいと感じられる方はぜひ、結びの章の一つ前、最終章から読んでみてください。
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さて、私は長年犬の保育園の先生として犬たちと関わってきました。
犬たちにとっては、この世界はどのように捉えられているんだろうという興味は尽きず、そのための勉強や経験を積み重ねながら、犬たちの属する世界から理解がしやすいようにということをモットーにトレーニングやエクササイズを取り入れています。
私はこれを無意識で行ってきましたが、これが相手の環世界を通して物を見るということなんだということを子育てパパさんに教えていただいて初めて知りました。
人が動物に対峙するとき、多くの人は人の目線、基準、感覚で物を捉えがちです。
ですがそれだと特にペットの動物ですと、動物のことが理解ができず、動物からも理解されることが少ないと思います。
住んでいる場所が同じでも、環世界は先ほどのテーブルや食器のイラストのように全く違うのですから。
なんでテーブルの足におしっこ引っ掛けるの?トイレでしてよ!と飼い主さんが愛犬に怒ったとしても、それは視覚しているもののトーンが違うからなんです。
先日犬のお散歩中にトレーナーは何を見ているか、犬は何を見ているかという配信をしましたが、これはまさに犬の環世界を通して状況を見るということだったなと思います。
違う生き物と対峙するとき、人の環世界からではなく、その生き物の環世界を想像すること、できれば事前に知識を得ておくことが相手を理解する、コミュニケーションをとるための近道だと思います。
残念ながら人は人の環世界を通してしか物事を見る、視覚する、判断する、利用することができません。
私たちの情報の8割は視覚によるものと言われています。
嗅覚の世界に赤外線や超音波、熱量の視覚を第一に生きている生き物たちが何をどう視覚しているのかを想像し、
彼らが意識する世界の在り方はどのようになっているのかを理解しようと思いを巡らすことは、なんて面白くてワクワクすることだろうと思います。
改めて、この地球上には人間だけで生きているわけではなく、同じこの地球というフィールドに生きていながら、
全く違う環世界にそれぞれが生きているのだなということを感じさせてくれる素晴らしい書籍でした。
地球に住まう私たちの愛すべき仲間たちの住む世界を覗きたいという方はぜひお手に取ってみてくださいね。
子育てパパさん、改めてご紹介いただきありがとうございました。
そして最後に、今私は、著者のユクスクルと信仰があり、生物から見た世界の書籍を書き上げるために支援もされたという
12:04
ノーベル生理医学賞を受賞された動物報道学者コンラート・ローレンツ博士の
ソロモンの指輪を改めて読み返しています。
博士の書籍はいくつか読んだと思いますが、かなり昔だったため記憶が抜けちゃってるんですね。
こちらは、もっとカジュアルにたくさんの動物と暮らしてきたローレンツ博士が
自身の体験や研究結果を一斉的に書かれたもので、動物報道学の入門書としても有名です。
身近に生きる動物たちが、生き物たちがこの世界をどのように知覚し、その感世界を作り上げているのか。
カラスはなぜ人に求愛するのか。
宝石のように美しい宝石魚類たちは、夫婦になって子育てをするとき、
パートナーが他の魚にすり替えられたことに気がつくのか。
それらの答えを知りたい方は、ぜひこちらの書籍も読んでみてくださいね。
概要欄にリンク先を貼っておきます。
ああ、生き物って面白いですよね。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
13:17

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