1. 内科医たけおの『心身健康ラジオ』
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2025-02-06 09:23

《1153》在宅での感染症診療の難しさ😓

【本日のご質問】

訪問診療もされているたけお先生に質問です。

抗菌薬の使い方についてです。一般の外来では処方された日数は必ず飲むようにというのが常識だと思いますが、在宅では、尿路感染、誤嚥性肺炎、蜂窩織炎など(と予想し)、繰り返す症状に対してよく抗菌薬が処方され、中には3日間と服用期間が短いことや、症状がなくなったらやめていいと言うこともあります。高齢・虚弱者であることや、腎機能などとの兼ね合いや耐性菌の問題、介護力の問題など個々の事情などもあると思いますし、症状が再燃すれば再開したり抗菌薬の種類を変えたりしますが、どのように判断されているのでしょうか。また、たけお先生はエンピリック処方はされますか。


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■AI要約(誤字はご勘弁ください)


内科医たけお先生の話を要約いたします。


1. 在宅での感染症診療の難しさ

在宅診療では、感染のフォーカスを特定することが困難な場合が多く、理想的な感染症診療と現実にはギャップがあります。病院での診療とは異なり、詳細な検査や培養が困難なため、経験と知識に基づいた推測による治療(エンピリック治療)が中心となります。


2. 抗菌薬の使用方法

通常、感染症の種類によって抗菌薬の投与期間が決められていますが、在宅診療では患者の状態や介護環境などの要因により、柔軟な対応が必要となります。例えば、1日3回の服用が困難な場合は、1日1回の投与に変更するなどの工夫をします。


3. 抗菌薬選択の注意点

・ニューキノロン系抗菌薬は耐性菌の問題があるため、使用には注意が必要です。

・大腸菌の30-40%がキノロン耐性との報告があり、特に尿路感染症の治療では注意が必要です。

・ニューキノロン系抗菌薬は結核にも効果があるため、結核の発見を遅らせる可能性があります。

・緑膿菌に対する唯一の経口薬であるため、耐性化を防ぐために使用を控えめにすべきです。


4. 在宅診療での課題

・詳細な検査や培養が難しい

・患者の状態や介護環境に合わせた投薬計画の調整が必要

・耐性菌の問題や将来の治療オプションを考慮した抗菌薬選択


5. まとめ

在宅診療での感染症治療は、理想的な方法と現実的な制約のバランスを取りながら、患者個々の状況に応じた柔軟な対応が求められます。医師は経験と知識を活かしつつ、抗菌薬の適切な選択と使用に注意を払う必要があります。

00:01
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、皆さんからの医療にまつわるご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問、リクエストはフォームからぜひお寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、昨日はちょっとニュース解説させていただきましたけれども、
今日はまた質問回答に戻って、質問、リクエスト、お答えしていきたいと思います。
今日いただいているご質問はですね、むーちゃんからいただきました。
質問はですね、訪問診療もされているたけお先生に質問です。
抗菌薬の使い方についてです。抗菌薬は抗生物質ですね。
一般の外来では処方された日数は必ず飲むようにというのが常識だと思いますが、
在宅では尿炉感染、五塩性肺炎、放火止減、
放火止減って手の感染、皮膚の感染ですね、などと過去と予想し、
繰り返す症状に対してよく抗菌薬が処方され、
中には3日間という服用期間が短いことや症状がなくなったらやめていいということもあります。
高齢居宅者であることや人気脳などとの兼ね合いや、
体制筋の問題、介護力の問題など個々の事情もあると思いますし、
症状が再燃すれば再開したり、抗菌薬の種類を変えたりしますが、どのように判断されているのでしょうか。
また、たけお先生はエンピリック処方はされますかというような、そんなご質問をいただいております。ありがとうございます。
最後のエンピリック処方は難しいので、後から解説しようと思うんですけれども、
これは結論、おっしゃる通りでございます。
私も非常勤で1カ所と、自分の勤務先で1カ所で訪問診療をしていますけれども、
難しいですね、在宅での感染症診療って。
これは私、在宅にいらしたのはもう10年ちょっと前ぐらいになるんですけれども、
その時から理想と現実のギャップというのはすごい感じております。
以前も、多分ボイス時代にお話したと思うんですけれども、
私自身は感染症診療はかなり厳しくやっている方で、
初期臨床研修という医師にないたての病院が、かなり感染症診療で厳しい病院だったんで、
そこで感染症のイロハを叩き込まれたというような、そんな過去がありまして、
それこそニューキロロン系という部類の抗生物質、抗菌薬があるんですけれども、
これは極力温存して使うとかですね、
あとは感染症診療をやる前には培養を必須とかですね、
あとはなんですか、そもそも感染症診療の原則に従って考えないといけない、
感染症かどうか、感染臓器やどこか、起源菌は、
03:00
抗菌薬、その治療効果のパラメーターを判定するという、
こういう流れに従って、必ず感染症診療をやらないといけないっていうのがですね、
僕の中での、もうなんか洗脳されていて、そういうふうに思ってたんですけれども、
だから時々ご紹介になるケースとかでですね、
培養がとられていないとかですね、
なんかありえん抗菌薬の使われ方とかしていると、ちょっとプンプンしてたんですけれども、
でも今となってはですね、それも仕方ないかなっていうのもありますね。
一応ですね、例えばご質問の中にもあったように、
抗菌薬の標準的な投与期間っていうのは決まってるんですよね。
日本の感染だったら、これどういう抗菌薬を使うかによってもちょっと違うんですけど、
標準的には3日間とかですね、あと腎炎ですね、腎臓にまで炎症が起こっていたら、
1週間、7日間とかですね、あとは何ですか、
あ、菌血症ですね、菌血症にまで至っていたら、
まあ大体2週間とかですね、これちょっと短いようなスタディ、研究もあるんですけれども、
そういった感じで、大体どういう感染症が起きているかによって、
抗生物質、抗菌薬の投与期間っていうのは決まっていて、
それを満たさないと、ぶり返したりとかですね、
あとは体制菌が起きたりとかっていうことになるということになってるんですけれども、
そもそもですね、書いていただいているように、在宅診療ではですね、
感染のフォーカスすらわからないっていう、
ご縁性肺炎もありうるし、尿路感染もありうるかなみたいな、
そういうことでね、結構あるんですよね。
で、もちろんね、その場でどこまで検査できるかっていうのもありますね。
今結構ね、超音波の機械を使ってですね、肺炎診断するとかっていうのもあったりするので、
そこまであったらね、もう少しこう、感染臓器の童貞とかね、できるのかもしれないですけど、
なかなかね、そこまでやってる訪問の先生って多分あんまりいないんじゃないかなというふうに思って、
ある程度ね、これとこれの可能性ぐらいからみたいな感じで、
治療をしなさざるを得ない状況っていう、そういうのをね、
エンピリック治療っていうふうに言うんですけれども、
あとは、その肝炎菌っていうその、悪さをしている肺菌ですね、
これがある程度予測して、本来は治療すべきなんですけれども、
それを一般的なこう、例えば肺炎を起こす菌ですね、肺炎球菌とか、
クレヴシエラとかですね、そういういろんな菌があるんですけれども、
その肺菌をだいたいカバーするような抗菌薬、抗生物質っていうのを使うっていうのが、
エンピリック処方、エンピリック治療っていうふうに言うんですけれども、
そういう感じにならざるを得ないのが、在宅訪問診療かなというふうに思います。
で、私自身はですね、さっき言ったより本当にね、病院であれば必ずグラム染色、
グラム染色って難しいですね。
06:00
例えば、尿の感性を疑うんだったらおしっこを取る、
あとは肺炎を疑うんだったらタンを取って、それをグラム染色っていう、
要は染めてですね、その場で顕微鏡で見るっていう検査ができるんですけれども、
それをやって、ある程度、肝炎菌ですね、何の菌が悪さしてるかっていうのの当たりをつけて、
それで抗菌薬を選んでいくっていうふうにもう叩き込まれてるんで、
それは非常にやりたくなってしまうんですけれども、
ただ在宅でグラム染色とかやるわけにいかないですし、
ある程度、経験と知識から、どの臓器の感染症の可能性が高いかっていうのを推測して、
それにあった抗菌薬を使わざるを得ないっていう、そういう感じになるかなというふうに思います。
あとはですね、これも書いていただいて、よく多分質問していただいた方はご存じだと思いますけれども、
やっぱり1日3回の内服とかできない場合もよくありますよね。
点滴も1日、できて1回ですし、
だからそこら辺の、やっぱり在宅ならではの事情みたいなのもあったりするんで、
なので、乳基乳論とかですね、乳基乳論系って基本1日1回なんで、
そういうのが対応されたりとかっていう背景は、そこら辺にもあるかなというふうには思いますね。
っていう感じかなと思います。
ただ、ちょっとこれ注意しないといけないのは、やっぱり乳基乳論って結構耐性があったりとかですね、
耐性って、その効かない菌があるんですね。
特にね、大腸菌に関しては、これ結構地域差もあると思うんですけれども、
3、4割ぐらい効かないっていうのが報告されてるんですよね。
だから結構ね、乳基乳論系って非常に便利な薬でよく使われるんですけれども、
それで特に尿路感染を治療しようと思うと失敗するっていうケースはよくあるんで、
この辺はね、ちょっと注意しないといけないかなというふうに思いますし、
あとはね、これも初期臨床研修で叩き込まれて、
なぜ乳基乳論系を温存しないといけないかっていうのはね、すごい言われたんですけれども、
1つは結核には効いてしまうっていうことですね。
結核、実は結核だったっていうのが乳基乳論系で中途半端に治療されてしまっていて、
その結核の発見が遅れるっていう場合がありますし、
あとは、緑濃菌っていうですね、ちょっとややこしい菌があるんですけれども、
この緑濃菌に対して唯一、この飲み薬として使えるお薬なんでっていうこともあって、
これを耐性化させると非常に後々の治療をやりにくくなるんで、
だからそこも温存する理由の1つなんですけれども、
という感じで、なかなか在宅で乳基乳論に対応されてるのは理解し得るんですけれども、
ただ治療の失敗とかですね、後々の耐性とか、結核の発見が遅れたりとかですね、
その辺に関してはね、ちょっと注意して使わないといけないかなとかいうふうには思っていたりしますね。
はい、というそんな感じでしょうか。ご回答になりましたでしょうか。
09:01
はい、では最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよー。しんしんじゃんけん、じゃんけん、じゃんけん!
ということで、今日も幸せな一日でありますように。ご回答は第1回のだけでした。
興味しんしん。
09:23

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