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2024-06-10 31:45

#173 その後の『僕らのネクロマンシー』(中編)

リスナーからいただいたお手紙をきっかけに、再び『僕らのネクロマンシー』の話題になりました。取り上げたのは、宮本さんがしている畑仕事、祖父祖母との関係、そして夏目漱石の『坊っちゃん』です。

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サマリー

ささきると編集の宮本は、リスナーからのメッセージについて話し合います。ささきるの小説『僕らのネクロマンシー』についての感想や普及版の話など、さまざまなトピックが取り上げられます。 曾孫が祖母との関係を描いた小説『僕らのネクロマンシー』について話し合い、作者が自分の動機を再認識します。また、作品に出てくる祖母の存在も深く感じられ、亡くなった祖母に対する思いが描かれていることに気付きます。 『僕らのネクロマンシー』は、親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている主人公の物語であり、おばあちゃんであるキオが彼を守ってくれる存在として描かれています。

リスナーからのメッセージ
スピーカー 1
こんばんは、企業家・作家のささきるです。
スピーカー 2
こんばんは、編集をしているフリーランスの宮本です。
スピーカー 1
え、フリーランスいらなくないですか、それ。
スピーカー 2
確かに。
いや、ちょっともう一回。
スピーカー 1
それやめようって言ったじゃないですか、こないだ。
あ、そうか。
あの、フリーランスって言うと、ちょっと聞こえが悪いって言って。
そうだ。
編集者、編集、執筆をしているとかって言ってたのに。
スピーカー 2
いや、ここで聞いてくださっている皆さんだったら大丈夫かなと思って。
安心して話しました。
スピーカー 1
いやいや、それでね、今日は雑談会なんですけども、早速お便りをいただいてまして。
スピーカー 2
おー、嬉しいですね。
スピーカー 1
そのご紹介からいきたいと思います。
じゃあですね、ポップさんからのメッセージなんですけれども、これ宮本さんに読み上げてもらってもいいですか。
スピーカー 2
はい。ポップさんからいただいたお便りです。
久しぶりにポッドキャスト拝聴しました。
私は僕らのネクロマンシーが好きな人間です。
この作品は紙のページをめくりながら読んだ方がいいと思っています。
佐々木さんの言葉選びは本当に魅力的です。
この作品は資料並びに芸術作品として素晴らしく、効果とは感じておりません。
ということで、可能ならば劣化版ではなく普及版と表現していただきたいです。
スピーカー 2
一ファンとして今からこの作品に出会える人が羨ましいです。
普及版には追記があるとのことなので、購入する楽しみを糧に日々過ごそうと思います。
というお便りです。ありがとうございます。
ありがとうございます。
すごいもう、ベタボメですね。
ベタボメってすごいですね。
スピーカー 1
嬉しいですね。
まさか、劣化版というその表記を咎められるとは思ってなかった。
僕はきっと安い方がいいだろうと、前回高くて申し訳なかったです。
高くて申し訳なかったなという気持ちを長い間持ったので、
安いですよというのをつい売りにしたかったんですけど、
いやいや、そんなことないですよと。
そんな安さを売りにしなくたっていいですよと。
普通に普及版と言えばいいんですよというふうに励ましていただいたということなので、
スピーカー 2
自信を持ちました。
そうですよね。
確かにページをめくりながらというのも本当によく分かります。
物体としてこの本がやっぱりすごく好きだったので、
普及版になった時もすごい楽しみですね。
スピーカー 1
そうか、ドキドキするな。
やっぱり今回1000円以下で手に取ってもらう努力をしているので、
結構難しいんですよ、勝負数で1000円切るの。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
だからどっかのクオリティは落とさなきゃいけないんですけど、
またムクムクと最上志向のポスターも手拭いもね、
あと何だったかな、常に最上志向でやってしまうんですが、
今回は高校生が1000円持っていったらお釣りが返ってくることにしたいと思ってやっているので、
どっかのクオリティは落ちるかもしれませんが、
その分手を動かして、自分が手を動かしてクオリティ上げようと思っているんですけども、
やってます今。ちょうど打ち合わせとかが本格的に始まったところで。
スピーカー 2
いやー楽しみですね。
普及版の話と読書会
スピーカー 1
この間、その後の僕らのネクロマンシー全編っていうのを撮って、
で、宮本さんがどんなコピーを考えたかっていうのを打ち合わせ内容を録音したおかげで、
デザイナーの安部拓さんがそれを聞いてくれて、
じゃあこういう風にデザインしましょうかねとかってくれたんで、
なんとポッドキャストを通じて打ち合わせが進行している。
スピーカー 2
すごい。
確かになんか議事録を渡されて読むよりも音声を聞いた方がなんかちゃんといろんなものを受け取れそうな感じがしますね。
スピーカー 1
そうね、手間かかってるからね。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
録音と編集の手間がね、かかってますからね。
ちなみに安部拓さんも宮本さんが言っていたシーアン。
シーアンっていうのは、あなたここに何しに来たの?っていうコピーを抜き出したことに、
あ、いいアンだねってすごい言ってました。
スピーカー 2
そうですよね、ドキッとしますよね、ほんとに。
スピーカー 1
ドラノと考えたのがさ、その帯とか表紙を考えながら、
今回どこに置くかっていうと、地域の本屋さんとか、地域の土産物屋さんみたいな一般的な書店流通ではなく、
ちょっと変わった流通で、地域の高校生と、あと旅行に来た人がなんか店頭でバッタリ出会うみたいな、
そういう場面を考えて、だから安く、あるいは表紙も取っ付きやすく、キャッチコピーもそこでドキッとするようなものをしたいっていうことを考えたんですけど、
旅行者からすると、あなたここに何しに来たの?って言われて、
はてみたいな、カッパに会うお城様、自分探し、休暇、あれでもなんだっけ?何しに来たんだっけ?みたいな、
なんかそういうことなんだけど、そう思ってくれたらいいな、なんかドキッとしてくれたらいいな。
そうですよね、確かに。なんか逆に拒否されてるじゃないけど、試されてるみたいな感じしますもんね。
スピーカー 2
なんかあれ、来ちゃダメなんでしたっけ?みたいな感じもするというか、そうですよね。
確かにそれいいですね。でもまさに本当にこの普及版を読んでほしい人が、ちゃんと手に取れるような流通の仕方をするのってすごいいいですね。
スピーカー 1
そう、なんとかね。東野のお土産物屋さんって結構本コーナーあるじゃないですか。
スピーカー 2
うん、あります。なんか駅降りてすぐのところもある。あとこう観光施設もありますね、あの伝承園にもあるし、道の駅とかもありますもんね。
スピーカー 1
もちろんどの地域にも多少なりとも本はありますけど、東野結構本置いてあると思うんだよね、他の。
あの並びでね、東野物語に関心持った人は、「あ、こんなのもあるんだ。」みたいなふうに思ってほしいなと思っているんですけども、
結果的それが宮本さんの自分探し、自分なんてないからって言ってるんですけども、一応ね、ないから探しちゃうんで、自分探しって言わせてほしいんですけども、
はい。
宮本さんの自分探しにもフィットしたシーアン、デザイナーさんも喜んでくれてよかったなと思います。
スピーカー 2
そうですよね、本当に。でもなんか僕はコピーの時には本当にもう自分の話すぎて提案も何もできないなと思ったんですけど、
僕も本当に僕らのねくろましがすごく好きで、あの後、欧州市で読書会を僕が主催して、コロナ前までは本当にずっと2年、2、3年ぐらいかな。
3か月に1回ぐらいこうやってて、でもコロナ禍になってからできてなかったものを復活させて読書会をこの間ですね、5月の中旬ぐらいに開いたんですけど、
その時に僕、読書会っていうのはみんなで同じ本を読んで感想をっていうよりかはみんなで本を紹介し合うような会で、
なのでテーマを1つ設定してそのテーマに沿った本をみんなが持ち寄ってきて、それに関するお話をし合うっていう会なんですけど、
僕はあの僕らのねくろましを持って行って、
ささきるの自分探しと農作業
スピーカー 1
本当ですか。
スピーカー 2
そうなんですよ。
ありがとうございます。
お話をしてきて、普及版もできるのでっていう話もしつつ、すごい皆さん興味を持ってくださって、すごい良かったんですよね。
で、その時には僕は本当に個人が読んだ感想などで話できたんですけど、
僕的にはもうあの本当に佐々木イルさんの最初の文章のところの祖母が亡くなって帰っていって、
っていうところから、あと物語の始めもその主人公が祖母がやってたような畑仕事とかを繰り返すっていうところからスタートしたりするんですけど、
スピーカー 1
僕は結構もうあそこでわかるっていうかなんかもうすごい共感してしまうというか、すごくグッて入り込むポイントだったんですよね。
佐々木イルさんが最初に読んだのが2019年とかって言ってたんで、今から5年ぐらい前だと思うんですけど、
その時はつまり農作業とかやってなかったんですね。
スピーカー 2
やってないですやってないです。
徳島にいた時にやってたとかっていう話をしたことあるんですけど、そんなにこうやってた感じはなくて、そうなんですよ。
スピーカー 1
今は遠野っていうか大衆史家でそれを体験した後であると。
スピーカー 2
そうなんです。
なので、僕が水沢に帰ってこようと思って、遠野から水沢に家を移したのも、
おじいちゃんとおばあちゃんまだ元気でなんですけど、
おじいちゃんが体調を崩して、同じように農作業がこれから続けられないかもしれないみたいな話を聞いた時に、
おじいちゃんもまだまだ生きているもんだと思ってたんですけど、
あれなんかひょっとしたら今まで田んぼだったり、あと家の裏に林があったりして、
そこの木をおじいちゃんが切って、薪ストーブの薪にしてたりとかっていうのをしてたんですけど、
そういうのなくなると景色も一気に変わっちゃうかもなとか、
あと何してたか全然わかんないなみたいなのも思って、
まだ元気なうちに近くで見れるといいなみたいなのもあって、
帰ってきて、帰ってきたからじゃあ同じ作業をしていこうみたいなので、
今年に入ってから僕、田んぼもついこの間田植えが、本当に苗を育てるところから一緒にやって、田んぼも田植えが終わって、
あと畑も今やってるんですけど、全然十何種類植えたんですけど、ルッコラしか出てこない畑で。
スピーカー 1
それはミホムさんが一応教わりながらやったんだけど、うまく発芽しなかったっていうか。
スピーカー 2
そうです、畑に関しては教わってるというより、畑を借りて自分でやりたいようにやればって言われて、
自分でやりたいようにやってたら動物には食われるし、
多分撒くのが早すぎて出てこないやつとか、いろいろあって、ルッコラだけ永遠と出てくる畑になってるんですけど、
そうなんですよ、みたいなことを繰り返してて。
楽しそう。
でもそういう意味で、僕らネクロマンシの一番最初の描写のところは、
なんかすごい僕としても、すごいわかる、確かにそういうことしたいなみたいなのがすごいありましたね。
スピーカー 1
小説の中だと、おばあちゃんが亡くなった後に、そのおばあちゃんが管理していた畑がちょっとほったらかされていると。
もちろん、お父さんお母さんも一緒に住んでるんだけど、お父さんお母さんはその手をつけなくて、
で、孫の自分しかそこに関心を持っていない。
で、今手をつけ始めたら、ちゃんとまだうまく引き継げるんじゃないかっていうことで手を入れ始めるみたいなね、そういうシーンがあるんですけど。
いや、畑って基本、種とか苗を植えてやっていきますけど、難しいやつありますよね。
スピーカー 2
いや、難しいやつありますね。
スピーカー 1
園芸店とかで売ってるミニトマトとかは、ほっといてもどこに植えてももうグングンなるけど、むしろあれは簡単だから売ってるのであって、普通にやるとなんないやつもね、結構ありますよね。
スピーカー 2
そうなんですよ、はい。
なんかそれこそ最初僕、ネギとかニラも苗じゃなくて種でやったんですけど、本当に最初ピロピロって出てきたけど、全然その後もうしょぼくれちゃったというか、そうですよね。
おばあちゃんにあんなのできるわけないとかって言われながら、やりましたね。
スピーカー 1
まあでもね、自分で失敗するの楽しいですよね。
スピーカー 2
そうですね。
なので、なんかこう同じように関わってみるみたいなのはなんかすごい、同じように場所に関わってみるみたいなのはすごく面白いなと思ってて。
なので、今の田んぼは、もともとはうちで所有してた田んぼなんですけど、今なんかこう地元のその集落というか組合で管理するようになっているので、
あるよね。
今までは自分たちの田んぼだったものがもうその地域の田んぼになって、むしろそこの田んぼ作業してもらうのにお金を払ったり、米買うのにお金払ったり、
でも自分が田んぼ作業するとむしろお金をもらったりみたいな、ちょっとその間にお金が入るみたいな形になってるんですけど、
なので一応その組合の皆さんにも挨拶に行ったりだとか、
すごい、超ローカルな。
そうなのに参加してみたりとか飲み会に参加してみたりみたいなことをしてるんですけど、そうなんですよ。
祖母との関係の再認識
スピーカー 2
そうするとまだ全然おじいちゃんはこう生きてるんですけど、むしろおじいちゃんがこうなんか徐々になんか僕とかにこう引き継ぐみたいな感じもなってきて、そういう会に参加しなくなったりもしてて、
そうするとおじいちゃんの話とかを周りの人から言われるみたいな。
スピーカー 1
ちょっと待って、今想像すると、もう周りびっくりするぐらい若い人が一人混ざってるって感じ。
スピーカー 2
そうです、本当に70代の方たちなんですよね、皆さん男性でっていうところに今僕が参加させてもらっててみたいな感じなんですけど、
なのでなんかすごいこういろんな人からおじいちゃんの話を聞いたりだとか、あと亡くなってる日おじいちゃんの話とかもこう言われるみたいな感じで、
そういう人だったんだみたいなのをなんか周りの人から教わって、知らなかったのものが見えてくるみたいな。
スピーカー 1
すごいね。
スピーカー 2
なんかそういう体験もすごい面白い。
スピーカー 1
めちゃくちゃいい体験してるじゃないですか。
スピーカー 2
そうなんですよ。
スピーカー 1
なんか似てるなとか言われます?おじいちゃんとかに。
スピーカー 2
いや全然言われないんですよ。むしろなんかあんな人からこんな孫ができるのかみたいな。
あんな人というか、なんかおじいちゃんどちらかというと僕とおじいちゃんの関係性だとそんなことはないんですけど、皆さんとおじいちゃんとの関係性だと過目でとか、
あと農業の指導員とかやってるのどちらかというと怒られるとか。
スピーカー 1
厳しい人だったんですか。
スピーカー 2
そうなんですよ、すごく緊張感があって怖いんだけどこんなにニコニコしてるんだねっていうのはすごい言われますね。
スピーカー 1
なんかね、自分の家族とかの評判って地域にいると受け継がれたり、あとその裏切られるっていうか良い意味でね、そことは違うねみたいな風に良い意味でね反転して言われることもあるけど、
でもなんかすごくこう自分そこに根を張って生きてるなって感じしますよね。
スピーカー 2
そうですね、しますね。なんかこう続いてきてるものがあるっていうか、やっぱ見てもらってる感じがしますね。
周りの人たちにこう、僕もそうだしおじいちゃんから周りの人たちが見てるからそういう印象があってみたいなのを聞けるのがすごくなんか面白いなと思ってました。
スピーカー 1
なんか例えばさ、遠野でさ、自己紹介するときにさ、年上の人、50じゃないな、6、7時の人に紹介するときに、自分の名前言ったって、「はぁ?」みたいな感じじゃない?
スピーカー 2
そう、そうですそうです。
スピーカー 1
社名とか肩書き言ったって、「はぁ?」って感じになるじゃない?
でも僕で言うと、あの下組長の国王の息子だとか、あとはリンゴやってる閲王の老いだとかって言うと、「あー!」ってなるんですよね。
あーあれか、お前あそこの家のかってなるんですけど、それってなんかインディアンとかが、「お前は輝ける鷹の息子か?」とか、
インディアンってあの、なんか動かない岩とか、輝ける鷹とか、光り続ける太陽みたいな、なんかそういう名前の人が多いんだけど、なんかそういう感じ?
うーん。
とかなんか、南米とかの、南米じゃない、ラベンの民族のこう、なんとかずさんとか、リチャードソンとか、なんとかさんとか、なんとかの息子って名前つくと思うんだけど、誰の息子であるみたいな、なんかそういう。
スピーカー 2
確かにそうですね。
そういう世界なんです。
濃く感じますよね。
でもなんかそういう意味で、あの前にその森田正男さんという独立研究家の方が岩手に来てっていうお話もしたと思うんですけど、その森田さんの話の中で、なんかその子供と過ごす日々みたいなのが、なんかまあもちろんその子供、
子供自身がこう、まあ未来にっていうか、今を生きてて未来に進んでいくみたいなところもあるんだけど、なんか親が子供を通して、なんか自分の過去をなんか改めて遡るきっかけみたいにもなってるんじゃないかみたいなお話をされていて、なんかそれはすごく僕もわかるなと思ったんですけど、
子供がそれこそ自分の親とかおじいちゃんおばあちゃんと、あの僕がちっちゃい時に過ごしてたような環境の中にいて、同じ人と過ごしているところを見ると、なんかこう、僕もこうやって、この記憶のないちっちゃい時にこうやって過ごしてたのかなみたいなのが、まあ想像なんですけど、なんかすごく考えられるような気もしていて、なんかそれもそれですごく面白いなと思ったりもするんですよね。
祖母の存在と亡くなった祖母に対する思い
スピーカー 1
いや、面白いよね。確かにね、子供を通じて、後に起こったことで、先に起こっていたことを思い出したり、あるいは事実じゃないかもしれないけど、なんか補強して、そういうことってありますよね。
スピーカー 2
そうなんですよ。だから本当に上でおじいちゃんたちからこう考えられることもあるけど、なんかその子供からもこう受け取るものみたいな、子供と過ごしているその日々っていうか日常として受け取れるものもあって、なんかすごいそういうのも面白いなって最近考えてましたね。
スピーカー 1
今日、雑談するつもりだったんだけど、これあれだな、その後の僕らのネクロマンシー、中編になりそうだな。本当ですか?
後編で終わろうと思ったんですけど、今の話聞いてて思い出したのが、僕らのネクロマンシーを2018年に出版した後に、それを読んだ人が知人だったんですけど、こういう本を書く人なら、柳田邦夫さんの娘さん?
それは柳田邦夫の息子の為政さんの妻の柳田文子さんっていう人がいるんだけど、その文子さんっていうのが夫の為政さんが亡くなった後に柳田家の当主になった方。柳田邦夫、柳田為政、柳田文子っていうその文子さんっていう人が会った時には99歳だったんですけど、その方と会わせてくれて。
で、東京の正常のお家に行って、こんな本書いたんですって言って見せたんですよね。で、99歳ですごくもう利発で元気で、おしゃべりも元気だったんだけど、ただ文字はね、読みづらいから、その本を読んで感想をどうのこうのっていう感じではなかったんですけど、なんかね、その1時間か90分かぐらいの会話の中で、すごく意気投合してしたんですよ。もうなんか忘れられない。
なんかね、すごい情熱感なんですよ。
へー。
で、なんていうかな、柳田文子さんってその義理の父、柳田邦夫が東の物語を作った、あの、書いた後に、あの、嫁いできて、で、嫁いできたからだと思うんだけど、実の息子さんとか、その文子さんよりも、東の物語とかね、柳田邦夫の作品のことをすごく特別に大事に思ってるんですよね。
あー。
自分の親が書いたと思うと、なんかまあ、お父さんの書いたもの読まなくてもいいやとかって思う気持ちあるじゃないですか。
でも多分外から来たから、これすごいことだって思ったんだよね。
で、その後あの、東のにお家を作って、長く住んだりとかしてた人なのですよ。
で、最後まあ、その、年取ってるっていうのもあるので、家族が住んでる東京にね、あの、住んでて、僕が会った時は東京で会ったんだけど。
その人はね、なんで東のにまで移り住んだかみたいな、まあ話してる中で、その、東の物語が、この後ね、どんどん世界に開かれていってほしいってこう、思ってて、なんかいろんなプロジェクトとか、海外のアーティスト呼んで一緒になんかやったりとか、すごいそういう取り組みをやってる人だったんですよね。
はい。
読んで、なんかあんな本、あの僕らのね、黒回しみたいな小説作って、それをまあ作品化して、どんどん外の世界に開かれるようなことをやってるっていう、まあ僕のことまあ面白がってくれてってことだと思うんですけど。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
で、僕は僕で、この99歳の人が東の物語をどう再創造するかってことにすごい情熱をもらして。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
61歳、当時で言って61歳年が離れ、あ、当時っていうか、えっと今でもですけどもちろん、今でも言ってるけど、61歳年が離れてるんだけど、もう孫ほどに年が離れた、あるいは孫以上かな。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
孫ほどに年離れた人と、すごくこうやって、まあおばあちゃんほど年離れた人とかな、こんなに生きとおごうできるんだっていうのをお互いびっくりして。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
なんかさっきの、お子さんを通じてなんか把握するっていうのを聞いたときに、なんていうかな、親の世代だと、あ、僕から見ると親の世代ってなんか恥ずかしくてコミュニケーションできない。
作品の動機と祖母の存在
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
飛び越えたおじいちゃんおばあちゃんの世代だと、なんかもうそういう恥ずかしさもなくて。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
語り合えるみたいなのがあって。
スピーカー 2
おー。
スピーカー 1
それがこう一世代飛び越えて、その精神が覚醒入れにしていくっていう感じがして、その受け継いだものを僕大事に頑張ろうって、そのときに思ったんですけど。
スピーカー 2
へー。
そんなことがありました。
すごい、はいはい、すごいなんか経験ですよね。
それ以来何回かお会いしたりしたんですか?お会いしたのはその1回。
スピーカー 1
えっとね、その後がね、なかなかご高齢なのと、コロナになって。
スピーカー 2
あー、そうですよね。
スピーカー 1
当時ね、101歳のご高齢の方に、コロナ期間中にちょくちょく、てかね、会いたいとも言えないような雰囲気で。
スピーカー 2
うーん、そうですよね。
スピーカー 1
あれだったんですけど。
はい。
ご家族の方と連絡とったりはしたんですけどね。
うーん。
なんとまだお元気で。
スピーカー 2
へー、すごい、そっかじゃあ。
スピーカー 1
104歳。
スピーカー 2
104歳、すごいですね。
スピーカー 1
すごい、すごいんだよ、エネルギーが。
スピーカー 2
すごいっすねー。
いやー、なるほどなー、確かに。
スピーカー 1
だって僕99歳の時点で、トランプの政治について語り合いましたからね。
ほんとだよ。
スピーカー 2
すげー、すごいっすねー。
スピーカー 1
そうそうそう。
スピーカー 2
やばい、僕が追いつけない、全然。
スピーカー 1
そうか、すごかった。
スピーカー 2
うーん、いやでもなんかほんとにこう、なのでなんかオビの時にはなんかあんまりその、
僕的にはこの僕らのネクロマンシーのそのおばあちゃんとのその関係性とか、
おばあちゃんとの描写みたいなところもなんかすごくグッとくるポイントあったんですけど、
すごいなんか私的、私的てか個人的すぎて、あんまり込めすぎてもなーみたいなのを考えながら、
でもあの今日伝えられてよかったです、しゃべれて。
スピーカー 1
いやー、僕もね、結局あの作品を描いた動機がそこにあったんだなっていうのをね、気づいたのはね、
あとですね、すごくね、なんかあの技巧的に描いてるつもりだったんですよ。
いろんなテクニックを駆使して。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
ところが最後まで気づかなかったのは、あれは亡くなった祖母の鎮魂のために、
鎮魂っていうのは自分の中でね、気持ちの整理をつけるために描いてたんだってことをね、最終版。
はいはい。
あのおばあちゃんがもう一回別の姿で出てくるんですけど、その姿が出てくるのは僕気づいてなくて、
でもそれ不思議な話で、あの小説の書き出しって、
祖母の葬儀が終わり誰もお悔やみを述べに来なくなってからもっていう一文で始まるんですけども、
一言目が祖母なんですよ。
祖母の葬儀が終わり誰もお悔やみを述べに来なくなってからも。
にもかかわらず、この小説が祖母について書いてるっていうのを、最終章まで僕気づいてなくて。
で、それ自分の書きながら、そういう話がそういう流れになってて、
スピーカー 2
そのシーンになった時に、あ、そうか、これが書きたかったんだって気づいてね、ドキッとするってなったんですけど。
スピーカー 1
多分なんか、読んでる人もというか、そういう自分の家族との関係、
ペオさんまだご存命だから、亡くなった前提で喋ってるのおかしいよね。
それがあって、で、最近、あ、そうだ思い出した。
最近すっごいびっくりしたことがあって、
20年ぶりに夏目漱石のぼっちゃんを再読したんですよ。
はいはい。
20年ぶりだから、24歳ぐらいが最後かな。
高校生の時にも読んでますけど、夏目漱石のぼっちゃんって読んだことあります?
スピーカー 2
ない、ないです。なんかほんとにこう、ちょっと教科書のなんかで出てくるぐらいでしかないですね。
スピーカー 1
教科書に出てきました?
スピーカー 2
教科書、なんか国語の時とかに出てきたイメージはありますね。
スピーカー 1
出てこないね、教科書、世代もね、あるらしいんですけど、
で、なんとなくイメージってあるじゃないですか、四国の海に近い中学校に赴任して、
キオとの出会い
スピーカー 1
ドタバタをして、で、赤シャツとか、
そういうあだ名を持った人たちが、気持ちのいいやつもいれば嫌な先生もいっぱいいてみたいな、
マドンナとかが出てきて、
なんかそんなイメージを持ってる人が多いんだと思うんですけど、
あれ実は全然そんな話じゃなくて、
第一章、親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしているっていう有名な書き出しがあるんですけど、
それで始まる第一章っていうのが、親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている、
なんかその損な性格で、自分をかわいがってくれる人は誰もいないと、
乱暴者でね、ナイフで指切りつけたやつ、人の挑発に乗りやすくて、すぐ喧嘩っぱいやんみたいな人なんだけど、
なんかね、その第一章の中盤というかね、何ページ目かで、
でも唯一、キオっていう名前のおばあちゃん、これ実際にはね、飯使いというか下女、
肉親としてのおばあちゃんじゃなくて、その下女の人がすごく優しくして自分を保護してくれたんだっていうエピソードが出てくるんですけど、
で、まあいろいろあって、中学校に四国に行って、最後東京に戻ってきて、
最終章というのがあって、その後あれこれいろいろあって、今は鉄道技師として再就職して働き始めたっていう話になるんですけど、
その最後に、そうだそうだ、ついでにこれも書いておこうって言って、いかにもついでに書きました、みたいな一言を添えて言ってるのが、
そのキオというおばあちゃんが、実はその後亡くなってしまったんだ、みたいなことを書いて、
でもそのキオの最後の願いっていうのは、その下女のね、飯使いというかね、下女の人だったんだけども、どうか坊ちゃんと一緒の墓に入れてくださいと。
主人公の人生の経過
スピーカー 1
だから最後の一文は、だからキオの墓は小火縄の陽源寺にあるっていう最後の一文で終わるんですね。
これがね、その親栗の無鉄砲の自分を唯一守ってくれたキオという存在。
おばあちゃんって言うんですけど、実際ね40歳ぐらいだったらしいので、お母さんの世代なんだよね、感覚として。
唯一保護、庇護してくれた存在のことを、冒頭から何ページか経ってからちょろっとだけ出して、
最後に、あ、そうだそうだ、書くのを忘れていたって言って、その後四国から戻ってきて、キオと二人、下女と二人で一緒に住み始めて、
肉親ではないのに、自分と同じ墓に最初に眠ってもらってる。だからキオの墓は小火縄の陽源寺にあるっていう一文で終わる。
その一番大事なことをね、最初と最後にちょろっとしか書いてなくて、あとは全部四国のトタバタの話なんだけど、
スピーカー 2
それはキオって自分を守ってくれた存在がなくなった1ヶ月後に書いてるっていう設定なんだ。
スピーカー 1
で、キオに話してあげられなかった四国の詳しい話とかをいっぱい本にして、
あなたのおかげでこんなふうに生きて、こんなふうに戻ってきて、あの一緒の墓に、いつか俺はお前と墓に眠るよっていう、なんかそういう感じのね、
死者を弔う、自分の心をね、こう慰める小説なんですけど、で、それを読んだ、読んだっていうか、そういう話だって知ってたんですけど、
しばらく読んでなくて、読んだら、うってなって、これと同じような話、俺書いたことあると思って。
スピーカー 2
本当ですよね。今話聞いててそうだなって思いながら聞いてましたもんね、やっぱり。
スピーカー 1
で、うってなって、で、ただね、もう記憶がね、曖昧になって混同してるんだけど、
ぼっちゃんが好きだから、僕らのメクロマンシを書いたのか、どっちかわかんないですよね。
本当に好きなものを書いたら、たまたま似てたっていうかね、死者を弔うってすごく当たり前のテーマだから、たまたま似てたのかもしれないんだけど、
スピーカー 2
テーマの共通性にびっくりしました。
スピーカー 1
だってさ、タイトルがいいですよ、ぼっちゃんっていいでしょ。
そうですね。
なんの名前かって、主人公の呼ばれる名前なんですけど、ぼっちゃんのことをぼっちゃんって呼ぶのはキオだけなんですね。
スピーカー 2
そっか、そうですね。
スピーカー 1
あとはみんななんとか父親だったり兄だったり同僚だから、誰もぼっちゃんって呼ばないじゃないですか。
唯一自分のことをぼっちゃんと呼ぶ人、だからぼっちゃんってタイトルなんですよ。
スピーカー 2
いいでしょ、いいね。
スピーカー 1
なるほど、いいですね。
スピーカー 2
いいですね。
スピーカー 1
すごいなぁ。
見逃されがちだね。
スピーカー 2
すごい、いやでもこれ面白いですね。やっぱ改めてこの普及版が出るタイミングでいろんな話を聞けるから、楽しみになりますね、よりね。
そうね、頑張ります。
スピーカー 1
ちなみにその後の僕らのネクロマンシーの後編はですね、本来やろうと思ってた後編は、作中に登場する様々なビジネスアイディアが実際どうなってるのかっていうね。
スピーカー 2
それは面白いですよね。
スピーカー 1
現実の続き、あれ面白いのよ。
スピーカー 2
それは面白いですよね。
スピーカー 1
それをね、言いたくてしょうがないんだけど、それはね、また後で観光が近くなったら喋ろうと思います。
スピーカー 2
そうしましょう。
スピーカー 1
というわけでメディアヌップでは、テヌグイやNFTやなんやかやをですね、ストアの方で作っていますので、ぜひ概要欄からチェックしてみてください。
それではまた次回お会いしましょう。おやすみなさい。
スピーカー 2
おやすみなさい。
31:45

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