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始まりました、KOJI Future Lab。 ゲストは、前回に続いて中矢大輝さんです。中矢さん、今回もよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。 後編では、中矢さんの人隣のところをちょっとお聞きしたいんですけど、中矢さんはどういうバックグラウンドでここまでいらっしゃるんでしょうか?
はい、ありがとうございます。私は、もともと生まれは愛媛県の松山市というところなんですけれども、
私の非おじいちゃんの代から、実は経営者一家という流れで、祖父も自分で自ら創業をして、
父も創業をして、私は兄弟が4人いるんですけども、上2人もそれぞれ創業してという形になってまして、
自分で新しい道を切り開くっていうのが当たり前という環境というか、そういった環境に育ってはいたんですけども、私は経営者にはなるないというふうに、
特に高校生ぐらいの頃ですかね、強く実は感じていました。というのもやっぱり、結構人との圧力だったりとかですね、
社員さんとのいざこざ、力先とのいざこざ、そういったものは家庭の中でも強く感じていましたし、
それで幸せっていうのを、その時はあまり理解できなかったので、どういうところに私の適性が活かせるかなっていうことを考えたときに、
当時物理学が大好きだったので、物理のほうで研究者になろうということを考えまして、
どうせやるならノーベル賞を取ろうということで、それでアメリカに留学をしまして、
で、あちらで物理学を研究してたんですけども、正直言って、天才みたいな人がたくさんいっぱいいて、飛び急飛び急で入ってきて、
そしてハーバード、MIT、いろんなところに同級生がどんどん入っていくという短大だったので、
2年間行って、そこから4年生に編入するというのが当たり前のルートだったんですけど、私もそういった環境下でいろんな大学の研究室を見に行って、
どういうところで身を立てようかということを考えたときに、先ほどのような天才と同じルートに行ったら、これはもうそちらに勝てないなということも思いまして、
それで、珍しい領域というところを探していたところで、サトリー教授という方と出会って、
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その方が作ったハイパーアスペクトルカメラというカメラに非常に可能性を感じまして、
そこからは情報工学、そのカメラの解析技術を極めようということで、そちらの分野に転校したというか、
転校を変えたという形で、もう10年近くこれまでその解析を進めているという、そんな感じの流れになります。
なるほど、なるほど。その研究を進めている過程の中で、その企業というのが自然と出てきたような感じなんでしょうか。
そうなんですよ。やっぱり研究室でやっていると、単純にお金がない、予算がないのでできることがすごい限られていたり、
あとやっぱり人がですね、もちろん研究室なので学生とか先生はいるんですけども、やっぱりもうちょっとダイナミックに数十数百っていうような、
そういった研究者と一緒にやりたいと思ってましたし、今もそう思っているんですけども、そういうことを考えるとやっぱり株式会社という形態が非常にやりやすいなというふうに思いまして、
どうしても基礎研究だったりは、国立の研究所とかに入っていかないと厳しいところもあるんですけども、ダイナミックな動きですね、数千億とか数兆というお金を使った開発、今NASAなんかでもやってますけど、
そういったものっていうのは、今や民間でやっていく時代になってきているので、そういった方向にシフトしたいなということを考えています。
なるほど。中谷さんが今やられている領域っていうのは、もうディープテック領域なので、かなり事業化までに時間も要したり、さっきおっしゃったように資金面の調達だったり、かなり大変なところもあると思うんですけど、
その辺でも、厳しい道でも突き進んでいきたいっていうマインドっていうのはどういうところから芽生えているんでしょうか。
そうですね、やっぱり私自身は、そこまで才能がすごい溢れて起業したっていう感じじゃなくて、むしろ本当に純粋に物理学というか、そういうのを探求したいっていう好奇心から始めたんですけども、
やがてっていうかその後からですね、いろんな方が本当に資金を得ていただいたりとか、一緒にやっている研究を一緒にやっているメンバーとかも、すごい中夜問わず頑張ってくれて、それで最初創業ができたっていうところもあって、
やっぱりそういった方々への恩返しというか、探求して形にしていくことがその恩返しになるかなと思っているので、そういった方々への気持ちっていうのがどちらかというと強くなってきて、やめるにはやめられないというか、もうやれるところまでやるしかないかなっていうふうに思ってますね。
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なるほど。前回のところで、ガンの研究領域のことも語っていただいたんですけど、例えば他にも用途で大きく考えられているところであったりするんでしょうか。
そうですね、実はもう一つ軸があって、そちらが宇宙のオーブイナでして、ハイパースペクトルカメラで月面探査をしようというプロジェクトを立ち上げています。
これは月面の鉱物探査に使えるというのがわかってきてまして、ハイパースペクトルカメラで、地球にはあまり存在しない月面に存在しているヘリウム3というヘリウムの同位体がたくさん表面の鉱物に含まれていまして、これを探査することで、
実はその鉱物が核融合のエネルギーとして非常に最適だということなので、燃料としてその鉱物をどのぐらい存在するのかというのをマッピングして、そこに探査機を送り込んで地上に持って帰ることができれば、
実は月の表面だけで2600年分の全世界の電力を賄える、そのぐらいのエネルギーがあるというのが既にわかっておりまして、それを私たちも取りに行こうという、そういった動きを始めています。
なるほど、宇宙開発というのも今も世界で盛んに行われていますが、そういう領域にもハイパースペクトルカメラは向いているということなんですかね。
そうです。もともとが宇宙由来のカメラで人工衛星に搭載されていたカメラなんですけれども、やはり大型だったので、なかなか数億数十億というお金をかけないとそのカメラが作れない。
衛星全体を含めると数百億という金額になってくるんですけれども、私たちはそれは小型衛星、超小型衛星で作り上げようとしてまして、
今も人工衛星の打ち上げ、2年前ですかね、1号機打ち上げて、あと1年前にもう1号機、第2号機をJAXAのイプシティロンロケットで打ち上げようとしたんですけれども、
あえなくロケット側が失敗してしまいまして、うまく行かれなかったんですけれども、また3号機を来年の9月に打ち上げる予定になっていますので、そこで何とか結果が出ればなと思っています。
なるほど、なるほど。ガンの領域といい、宇宙の領域といい、本当に夢があるお話ですね。
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本当に私もそういった縁というかに恵まれて、私自身はソフト開発の方がメインなんですけれども、メンバーとしてはそういった衛星を作れるメンバーだったり、
そのハードウェアに詳しい人たちがたくさんいらっしゃるので、そういった方と話していると、これもできる、あれもできるという感じで話がどんどん膨らんでいくんですよね。
それがやっぱり楽しみというかやりがいという、それはすごい感じますね。
将来的なビジョンというのはあったりするんでしょうか。
そうですね、会社としては今はまだディープテックということもあって、すごい大きな売り上げをというわけではないんですけれども、ようやく先ほどの医療の分野だったり宇宙の分野での活用というのが始まってきまして、
約3年後ぐらいにはある程度の売上規模になっていけるかなという見通しが立ってきたので、今はNASDAQへの上場というのを目指して活動を続けています。
なるほど、日本での上場じゃなくて、あえてアメリカでの上場というのはどういう狙いというか意図があるんでしょうか。
そうですね、やっぱりアメリカでのNASDAQは、いわゆる赤字上場というのも結構多かったりもするんですけど、技術の価値というのを評価してもらえる市場というふうに認識してまして、
今私たちの技術ってまだまだポテンシャルはあるんですけども、形になっていない領域が多いので、そういったところも評価の対象にしていただいて、売上げにはまだ出てきていないようなそのポテンシャルの部分をしっかりと評価していただきたいということで、NASDAQを今考えているという状態です。
はい、わかりました。長谷さんに2回にわたっていろいろお話いただきました。本日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。
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それではまた次回。お会いしましょう。