スピーカー 2
でも最近皆さんにも若い世代にも少し聴かれていると言われている
シティポップの雰囲気を出している曲なんです。
すごいなと。でもどの曲も知らないんです。
スピーカー 1
想像を生きていた人から知らない。
スピーカー 2
知らないんですよ。ないわけですよ。
つまり全部AIでおそらくは作られていて、
曲もそれっぽい、詩もそれっぽい、絵もそれっぽい、
全てそれっぽいけど、なんじゃこりゃと。
いうことになって、これちょっと取り上げてみようかなと。
どうも調べてみると、夏ぐらいからこういうやつがたくさんYouTubeとか、
あるいはこのチルチューツレディオはスポーティファイとか
いろんなところにも配信され始めていて、
いろいろな音楽配信のところにもこういうものが
いろいろ出始めているということが分かってきたと。
じゃあちょっとこれ一回番組でやってみましょうかということで
伊藤先生にご提案をしまして、一緒に喋ってみようということになりました。
スピーカー 1
富田さん、この曲聴いてみましたか?
聴いてみましたよ。
僕全然80年代の曲とか数曲ぐらいしか知らないんですけど、
マジでありそうな。
スピーカー 2
それ80か90か分かんないけどね。
スピーカー 1
パッと何もそんなに前提知識がない上で聴いたら、
普通に聴いちゃいそうなやつの集まりなんですよ。
違和感全くない。
チルでエモい感じは?
スピーカー 2
マジでチルか。
スピーカー 1
チルでエモいは私はよく分からないけど、
チルでエモい、なるほどね。
そんな曲がありましたよ。
スピーカー 3
伊藤先生どうですか?
私もその年代どっぷりの人間ですんで、
すごく心地いいですよね聴いてて。
やっぱり千枝先生おっしゃるように、
誰が歌っているのかとか、詞がどうたらこうたらとか、
タイトルがどうこうというのはあんまり関係なくて、
もうカフェで流れている、
昔の喫茶店で流れているような、
コーヒーを飲みながら、
ちょっとトーストをかじって、
彼女と話してみたいな、そういう雰囲気を思い出せるような、
ものがひつひつと感じられるようで、
もうまさにチルでエモい状態になりますね。
スピーカー 2
そんな言葉はなかったですけどね、80年代。
チルでエモいという言葉は。
英語としてはチルはあったでしょうけど。
日本には流れてきてない。
スピーカー 1
チルでエモいなんて概念はない。
これってどういうふうに作られたんですか?
スピーカー 2
あまりはっきり書いてないんですけど、
よくYouTubeの説明文の方をずっと下の方にたどっていってみると、
先ほどご紹介したチルチューンズレディオに書いてあったかどうかは、
ちょっと定かでないんですけど、
いっぱい出てくるんですよ。
YouTubeで一回再生すると、
似たような他のアカウントがいっぱい出てきて、
そこらじゅう80年代シティポップかっこAIみたいのが、
いっぱい出てくるようになるんですけど、
その中でクレジットを見ると、
SUNOっていう生成AIがあって、
これを使っている人が多いと。
ちょっと調べてみると、
今日伊藤先生本持っていらっしゃいましたけど、
スノーAIの音楽生成AI入門となって、
これで音楽を作るというのが、
どうやら今年あたりトレンドになっているというのが分かってきました。
他のいくつか見ていった限りでは、
スノーAIを使って曲を作るんだけど、
詩はチャットGPTに、
多分こういう雰囲気の、
80年代シティポップでこういうのを作ってくれ、
みたいなのを入れている。
それから画像も、
私が見たやつだとミッドジャーニーというのを使ってましたけど、
画像生成のAIを使って、
80年代の雰囲気で、
でもカフェで持っているやつとかは、
80年代じゃないんですけど、
最近のカフェとかのやつだったりするんだけど、
そういうのをミッドジャーニーみたいな、
画像を生成するためのAIで作っている。
これを組み合わせてやると、
全ての世界が、
80年代シティポップみたいにできると。
そういうことなんじゃないかなと思いますが、
伊藤先生どうでしょう。
スピーカー 3
まさにその通りでして、
生成AIも今までの単純なAI、
正解を出してくれるAIから、
作り出す生成AIになった瞬間に、
いろんなジャンルのものが出ました。
もちろん画像もそうだし、音楽も、
あとはテキストも、
私たちが想像がつかないようなことを出してくるので、
それが正解であるかどうかは分からないけれども、
合わさってうまくミックスされると、
なんていうか心地いい。
こういうのねっていう状態に今なっています。
だから非常に今面白いなと思っていまして、
参照するこのデータベースが、
どういったものを抱えているかによって、
ロック調になってみたりとか、
あとはハワイアンになってみたりとか、
そういうこともどんどんどんどんと選択肢が、
広がっていくんだろうなということで、
これは大変いいなと思ってますし、
これがみんな作れるようなソフトが出てきているっていうのもすごく、
私のように音楽センスがない人でも、
それっぽい曲を作れることができるので、
これは楽しいなと今思ってますね。
スピーカー 2
大学業界の中で話題になるのは、
やっぱり学生がAIでレポートを書くみたいな。
そっちが問題になりがちで、
つまり正解があるものについてAIに聞いて、
それっぽいものを出してくるんですよ、確かに。
だから、そこで正しいかどうかを検証しないまま、
それを自分のものにしてしまうみたいなところが問題になっているけど、
この場合には、これもいろいろ問題はあるけれど、
別に正解を出す必要はないというふうに考えると、
いろいろ可能性があるなというふうには見えますよね。
聞けますというか見えますというかね。
スピーカー 1
ではこのプレイリストのモデルとなる音楽を知っている先生方と、
それを知らない私たちの間では、
こういう曲が出てくることの意味付けが違ってくるような気がしますが、どうでしょうか。
スピーカー 2
どうですかね。
私はすごいなと思って聞いてるんですけど、
よくよく考えてみると、何も思いを寄せる部分がないわけですよ。
つまりね、80年代の、
あの頃聞いた曲がみたいな気持ちになってくるけど、
実はどれも聞いたことがない。
そしてどれも実態は存在しない。
あの頃聞いた何かみたいなものはどこにもないんです。
でも雰囲気だけはそれっぽいので、
そういうことを深く考えなければいい感じなんですけど、
よくよく考えてみると、何もないと。
何もないと言ったら言い過ぎかもしれないけど、
ちょっとそういうムズムズしたものを最後に思ってしまうわけですが、
知らない人にとってはどうなんですか。
スピーカー 1
知らない人からしたら、本当に雰囲気作るのめちゃめちゃ上手くて、
雰囲気を感じたいだけとか、
BGMでさっと流したいだけだったら全然いいし、
まとまって配信されてるから、
自分で探す手間がないというか。
その手軽さっていうのはあるのかな。
スピーカー 2
YouTubeで見てると、
さっき80年代ポップスのAIのプレイリストみたいなのがいっぱい出てくるって言いましたけど、
それと並んで作業用BGMみたいなのがあります。
それはもう権利侵害してるんだけど、
本物の曲をかけてくるシリーズみたいなのがあります。
あれが混じり始めて、
どれが本物でどれが本物じゃないか、
知らない人にはもう分からなくなってしまうみたいな、
そういう領域に到達していくような気がしますが、
スピーカー 3
私の場合はですね、
特に集中して聴いてるわけでもないので、
作業しながらとか、
BGMと繋がして、
講義でもデジタルコンテンツ制作とか、
ああいったクリエイティブな講義の時は、
影でこっそり流したりはします。
ちょっと楽しくはかどってるような感じはあるかなと思ってます。
ただ、あえてBGMで流れてながらも、
このメロウなコード進行と、
キャッチーな画像を見ているとですね、
スピーカー 2
やっぱりなぜか涙が止まらなくなるような、
遠い昔に戻されていたような、
スピーカー 2
声優の声をサブスクっていうか、
サブスク的なものだと思うんですけど、
この声優さんの声を契約して、
その声をAIで生成して、
自由にその人の声で喋らせるみたいなのをやって、
払ったお金を声優さんにも配分させてほしい。
多分そういうようなことをいろいろ積み重ねて、
権利を持っている人に対して配分していく仕組みになっていくしかない。
うまい共存が多分それです。
生身の人間の存在っていうのが、
どこまで価値を持ち得るのかみたいなことでしょうね、きっとね。
スピーカー 1
AIがライブし始めるかもしれない。
確かに。
スピーカー 2
やるでしょうね。
確かに。
生きちゃいますね。
スピーカー 3
なんとかミクさん状態になっちゃう。
スピーカー 1
めっちゃ人気ない。
スピーカー 2
わからないですね。
スピーカー 1
じゃあ人間がやる意味ってあるんですかとかっていうふうになってくると、
でも結局は多分そこに人間がやる意味はあるから、
人間しか出せないものってのは多分消えない。
そうですね。
天間含めてね。
最後に伊藤先生が注目する次のAIの発展の可能性についてコメントをお願いします。
スピーカー 3
この部分はかなり皆さんいろんな意見があると思ってまして、
AI関連のビジネス間違いなく右肩上がりでどんどん伸びていくのはもう皆さん想像している通りだと思います。
こういった情報工学とかのジャンルっていうのは、
究極はいかに人間が楽をするかっていう学問なんですよ。
どんどんどんどん楽になってきているんですけども、
皆さんのスマホだったりPCだったりが音声アシスタントがついてくれたりとか、
解析してくれて文章書いてくれたりっていうのはいいんですが、
何か一つの新しいものが出てくるときに、
何か大事なものを一個失っているようなどこかで気がしてしまっているんですよ。
だからAIっていうのはもう分かった上で使うっていうことを前提にしても、
やっぱり苦労させるところは自分で苦労しないと成長につながらない。
全部AIに任せちゃえばいいじゃんってなっちゃうと、
あんまり良くないかなと。
仕事でもAI、家庭でもAI、お育てもAIってしてしまうとね。
っていうのは気にしますので、
失敗しないようにね、子供には苦労しないようにレールを引いてあげたいんですけども、
あんまり高速道路みたいなレールを引いてしまうとですね、
結局その本人が何も知らないまま、
AIに使われている人間になってしまいそうな気がしてならないというのが、
広いAIという意味の中では思っています。
なので機能を限定して、
この分野ではこういうAIだよっていうところで止まっていればいいんですけども、
今の流れから言うともうそれを全部網羅した、
とてつもないものが出てくるんじゃないのかなと思って、
ハラハラはしていますが、
今日のシティポップに関しては、
これは私は大賛成ですね。
こういうところですよね。
学問の領域を奪ってしまうとか、
っていうのはあまり、
多分考えればできるんでしょうけど、
なかなかそういう方に行ってほしくないなと思ってますし、
AIに進めば、
誰かが泣いちゃう人がいるっていうのも現実なので、
スピーカー 1
泣いてますもんね。
泣いてます。
スピーカー 2
どっちじゃないじゃん。
スピーカー 3
こっちの方じゃないです。
スピーカー 1
これは喜びの泣きです。
スピーカー 3
喜びの泣きと、
あと取られちゃったというか、
AIがあるがゆえに予想外の失敗をしてしまったとかね、
SNSみたいなああいうのも含めてですけど、
この辺ちょっと、
すいません。
正解は言い切れないんですけれども、
私の場合は、
AIを使うのが得意な人になってほしいんじゃなくて、
AIの仕組みを知ってほしいんですね、中身。
どういうことでこれが動いてるんですかっていうところを、
何とか教えていければなとは今思ってます。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 3
よろしかったでしょうか。
スピーカー 1
はい。ありがとうございます。
今日の敬和キャンパスレポは、
国際文化学科の伊藤学先生、
一野伸也先生とともに、
AIと音楽の話をしました。
どうもありがとうございました。
では、今日の放送はこの辺で。
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今日の敬和キャンパスレポ、終了の時間です。
皆さん、おやすみなさい。
おやすみなさい。
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敬和学園大学の提供でお送りしました。