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2023-12-21 10:10

終業式の怪談

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さあ、そんなわけでね、波乱の小学2年生、1学期。ようやく幕を閉じようとしています。
最初にね、担任になった先生は、3級でいなくなり、すぐにいなくなっちゃう。
で、後を継いだ先生は、うまく授業ができず、涙の豚草劇。
で、その間はね、京都先生がつないでいたんですけども、ついにね、片山先生という子どもたちに大変人気のある先生がやってきまして、
それで、クラスも落ち着き、1学期の終業式を迎えました。
で、ホームルームがありました。先生から諸注意がありました。夏休み中、こんなところに気をつけて生活をしましょうと。
で、その先生が、しかしね、やっぱり人気のある先生とはここが違う。
さて、みんなね、これで夏休みしばらく会うこともないから、みんなで楽しい夏休みを過ごす前に、ちょっと怖い話でもしようかなってね。
怖い話。階段。子どもはね、怖い話好きですよね。
あの、なんかちょっとした怖い話。だからなんかトイレの花子さんとかってあれ、子ども向けのやつでしょ。
そういうちょっと怖い話。妖怪の話とかもなんか、妖怪ウォッチって流行りましたよね。
妖怪ウォッチって全然怖い話じゃないかもしれないけど、とはいえね、なんか妖怪とかね、おばけとかね、おばけなんてないさって歌あったりしますけど、
ああいう話って子ども好きですよね。
そういうことをよく知ってるわけですよ。やっぱり片山先生っていうのはね。
普段からそういう先生が面白い話してなんてね、ねだられるぐらい。それは片山先生がそういう話してくれるから。
最後にね、怖い話はなんか多分リクエスト多かったんでしょうね。
じゃあそれやろうかなって話になって。そこがね、またね、片山先生一気ですよ。
舞台をね、ちゃんと作ろうっていうんで。教室のカーテンというカーテンを全部閉じて、外から光が入らないようにして。
7月のね、午前中の学校ですからね、舞うしですよね。
だからまあ形ばかりとはいえね、暗くして。
暗には当然なりませんけれども、一応雰囲気作りですよ。
で、まあ話し始めたわけです。
話の方はね、まあたあいない。よくあるやつですよ。
最後にね、なんかこう怖い感じの話をしておいて、みんなの注意を引き付けておいて、わっつってね、言うっていう。
でもね、えらいもんね。話の内容ちょっとだけだけど覚えてますから言いますね。
まあこれある場所、どこだったかな。
まあどこというか、こういう話がありますよっていうことだったと思いますけど、昔々あるところに、みたいなね。
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どうもね、公園というか空き地というか、そういう場所があったそうで。
でね、夏なのにそこにコートを着た男がいたそうなんですね。
で、そのコートを着た男っていうのは怪しいじゃないですか。
なんかまあいろいろな、はしょって言いますよ。いろんなことがあるんですけども、とにかくそのコートを着た男怪しいなと思って。
子供がね、なんでおじさんはコート着てんの?なんつって聞くわけですよね。
そしたらそのおじさんが、それは言えないなとか言うわけです。
で、子供がね、変なおじさんだな、ちょっとコートを脱いで見せてよなんて言うわけですよ。
そしたらね、そのおじさんは、いやこのコートは絶対に脱ぐことはできないな。
でもおかしいじゃない。今夏だよ。暑いじゃない。
いや絶対におじさんはどんな安くたってコートを脱ぐことはできないんだって言ってね。
言ったそうなんです。で、変だなと思って、ただその子はその日は帰ったと。
で、うちに帰ったらね、お母さんがね、ちょっと最近ご近所に変な話聞いたんだけど、どうしたの?
この辺りからね、猫ちゃんはいなくなってるみたいよって。
今あんまりいませんけど、昔は野良猫とはたくさんいましたね。
誰に飼われているわけでもない地域猫と言いましょうか。
そういう猫が最近なんかね、猫いなくなったなって言って、みんな不思議終わってんのよって。
特に気にすることもなく、このままその日はご飯食べて寝たわけです。
翌日、学校行って帰ってきて、また公園空き地に行ったらですね、
いよいよおかしいなと。焚き火をしてるそうなんです。
そこにやっぱり昨日もいたコート姿の怪しいおじさんがいて、
いやいやいやいや、7月だよと。7月って言ったら夏だよと。
こんななんか暑いのに、焚き火までしておかしいじゃないって。
どういうこと?みたいなことで、近くに行ったそうなんですよ。
そしたらやっぱりおじさんは黒いコートを着て、
夏の暑いのに焚き火までして汗をかくでもなくですね、
コートをむしろ着込むような感じでね、前の方でギュッと縛るようにね。
首のところからあまり風が入らないようにしているような風に見えたんですけれども、
あれ待てよと。あのおじさんはコートを寒いから風とか入らないように着てるんじゃなくて、
中に何かあってそれを隠すために、なんかきつくそのコートをね、前の方でギュッとこうね、
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見えないように締めてね、こうやってね。
見えないように締めてるんじゃないのかっていう風にその子供は思うわけです。
いよいよ怪しいと、あのおじさんは何か隠すものがあって、
ああいう黒いコートを着込んでるんだと。
そう思った子供はですね、すっとおじさんに駆け寄るとですね、コートをまくったんですね。
まくれたそうで。
そしたら中から猫のね、首がゴロッと。
うわっって、まあそういう話ですよ。そんな話本当はないんですよ。
うまいというか、これ微妙に現実味があるのはよくあるんですよね。
何か特に少年の犯罪とかで多いですけれども、事件が起きる前兆として猫がね、
斬殺されるっていうようなことがあると。
公園なんかに猫の遺体が見つかって、結構ひどい状態のものが見つかったりすると、
そこにはそういうこうなんかね、もう一つハードルを超えてしまうと、
人間に対して行われるっていうような事件っていうのは、
なんか皆さんも聞いた覚えがあったりすると思いますけども、あるんですよね。
有名な神戸の事件とかまだ起きてない時期ですけれども、昔からそういうのはありますよ。
というね、焚き火があったでしょうね。別にコート着てるだけでよかった気がしますけど、
そのコートの裾から猫の首玉が出てきたよっていうのはそういうお話なんですけども、そこで脅かすわけです。
で、クラスのね、わーってみんな驚くわけですよ。
で、一瞬の静寂の後に、はははは、ははははですよね。
先生、何言ってんのって、本当にそんなこと言ってるんですかね。
先生、何言ってんのって、本当にそんなことあったの?
それはどうかなってね。怖い話っていうのは、会談っていうのはね、そういう緊張と緩和ですからね。
みんなもうすっかり大満足。さすが片山先生っていうね、やんやの喝采。
と思いきやですね、一人ですね、名前は言わなくてもいいか覚えてますけど、
女の子がね、泡吹いて倒れてましたね。
あんまり驚きすぎて、椅子ばったんと倒れちゃってね。
私は初めて見ましたけど、カニだけじゃなくて人間も口から泡って吹くんですね。
ブクブクってね。で、先生びっくりしてた。
最初はだからみんなわーって驚いてるから、椅子が倒れたこととかあんまり気づいてなかったんですね。
前の方じゃなくて後ろにいたからね。小学2年生だから体重も少ないですね。
それに気づいて先生なんか何々さんがみたいなことになって、あーっつってね。
その子ね、ランドセルも男は黒、女が赤が当たり前の時代に黄色いランドセルを背負ってまして、おそらくはね、お金のかかったランドセルなんでしょうよ。
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いいとこの子だったと思います。名前もいいとこの子の感じでした。
ブクブクってなっちゃってね。
救急車呼ばれましたよね。それはまた大騒ぎ。ピーポーピーポーってその子は病院に運ばれていきました。
皆さんも予想がついたかもしれませんけれども、夏休みが終わった時に片山先生の姿はクラスになかったですね。
何の説明もなかったと思いますよ。
2学期が始まった時には全然知らないおばさんの先生が教団に立ってましてですね。
今日から私が担任です。よろしくお願いしますというもので、片山先生の行方については誰も何も言わなかったですね。
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