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2023-10-14 28:39

2-23.奏でる大学講義 細胞が教えてくれる大切なこと Part2

2-23.奏でる大学講義 細胞が教えてくれる大切なこと Part2  

細胞の声とATP


赤木 紀之(あかぎただゆき)博士(医学)福岡工業大学 工学部 生命環境化学科 教授 

赤木さんのブログ https://www.t-akagi-lab.com/akagi-lab-blog

1)たつさんの糖尿病研究

2)細胞の声とインスリンのリズム

3)細胞同士が響き合う

4)細胞のチームワークが乱れる理由

5)ミトコンドリアは別の生き物

6)ATPが必要な輸送

7)センサーの研究が導いてくれた女性ホルモンの秘密

8)命は微妙なバランスの上に成り立っている

9)本質をつかむことの大切さ

10)まとめ

Spotify https://spotifyanchor-web.app.link/e/XSNhlA1Epyb

科学教室の先生タツ&ゆりかさんが語り合う番組「奏でる細胞」はアメリカのインディアナ州から発信しています。 ゲストを迎えて語るコーナー「奏で人に会いたい」。 漫才形式で学ぶ細胞共生説 「水戸カルと神タツ」シリーズも好評発信中です。 この番組は親子科学教室と猫カフェの応援により放送しています。

リスナーからの感想お待ちしています! https://forms.gle/Vsx7t9iFwC5VsxTbA (お便りはこちらフォームから受け付けています )

Twitter:  https://twitter.com/tatsukono   #奏でる細胞

はたなか内科・糖尿病クリニック ⁠https://hatanaka-naika.com/

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奏でる細胞は、サイエンスと音楽を愛する2人が、アメリカ、インディアナから楽しく奏でるようにおしゃべりする番組です。
この番組は、地域医療に貢献し、皆様の一番近くにいるホームドクターを目指す、働かないか、糖尿病クリニックのスポンサーズでお送り致します。
こんにちは、ゆりかです。
こんにちは、タツです。
今日はですね、前回に引き続いて赤城さんのところまで行ってですね、赤城のところまで行って、福岡高大で講義させてもらいました。
ずいぶんきれいなキャンパスだったっていう。
すごい、建物もめちゃくちゃきれいで、アメリカのきれいなキャンパスにも見劣りしないぐらい。
すごいなと思って。
いいわね、そこで学べる大学生なんて楽しいでしょうね。
なんかね、おしゃれなのよ、学生さんたちも。だから雰囲気が。
赤城もおしゃれだから、それは仕方ない。
なんかね、いい大学だなと思った。
良かったですね。
で、ちょっと講義に入る前に、少し熊本の振り返りをしたいんですけど。
僕はね、ほんと熊本に行って帰ってきたばっかりなんですけど、もうふるさとのようだったんですよ。
どうしてでしょうね。
初めて行ったのに。
っていうのは、父と母が来てくれたね。
で、父と母がいてさ、一緒に阿蘇山を登ったんだけど、ちょっと足腰が弱くなってきてるお母さんと手をつないで、倒れないように阿蘇山登ってきたんですね。
で、空気とか景色とか懐かしくて、何年ぶりだしね、父さん母さんに会うのも。
そうよね。すごくいい時間だったと思うよ。
で、何日間か一緒にいて、最後ね、長崎に旅行に行きたいということで、お父さんとお母さんを。
そうね、お父さんとお母さんは主に火山地帯を巡る旅っていうね、ちゃんと一貫したテーマがあるのよね、お父さんとお母さんに。
もちろん息子に会うのが一番だったんだと思うけど、それに伴うね。
地質学的調査をして、お父さんは。で、長崎の雲仙府原田家に向かったってことね、その後。
そう、それを熊本の港からね、フェリーを見送ったわけ。
この両親が福山正春さんを生んだ長崎に向かっていくのを手を振るわけよりは。
海も空もすごい綺麗でさ、こんなに青いかっていうぐらい、すごい青かった。
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でも想像つくよ、あの九州のね、海の青さと空の青さ。
行ったことないけどね、私ね。
宮城がふるさとなんだけど、福山さんの歌も俺の中ではふるさとなわけよ。
景色がね、美しくて、本当にふるさとだったよ。
良かったですね、お天気に恵まれて。
で、熊本での発表の話に戻すと、前回多様性の話を聞いてもらったと思うんだけど、
あの多様性の話を英語で発表させてもらったのね。
で、その時にかなりの数の方に聞いてもらったんだけど、泣いてくださった方が結構いたんですよ。
泣いてくださった人たち、結構優秀な日本でも独立して研究しているような女性の方々だったのね。
研究者の方が心震わせていたってことね。
そう。なんかね、多分だけど僕が感じたのは、まだまだ女性がね、不利で働きにくい環境があるんだろうなと。
そりゃそうだと思いますよ。
アメリカだってそうなんだから。アメリカは進んでるって言われてるけど、いや全然よ。全然よ。日本もアメリカも。
だからこそね、僕があの体験をあそこの場所に行って話せたのが本当によかったなと思って。
よかったね。
で、新聞社の方も来てたし、通訳もついてね。で、あれは翻訳されて一般の方々にも届けられたって聞いてた。
いや素晴らしい。たつよしさん。あ、たつよしさんって言っちゃダメなの。たつさん。素晴らしい。
いやだから、なんかそこに行った意味があったなと思って、いい旅だったなと思います。
で、あとね、あの福岡はもう実際本当によくて。で、福岡も初めて行ったんだけど、ふるさとみたいな感じを得たのね。
そうよね。そこに赤銀がいて、もう一人友達にも会ったのかな。
そう、大学の親友が来てくれたのね。で、もう友達一人さ、大学時代の親友がいるだけで、その空間が地元と同じ空気になるんだよね。
そうね。特にね、私たちの大学生活っていうのは長かったから、4年間じゃないのよね。そして、4年たす2、たす3。
9年だもんね。
うん。プラス、研究でもつながっていくから、長いのよね。
そうそう。だから、まあ、両親とは実際会ったのは5年ぶりだし、その大学の彼とは7、10年ぶりくらいかもしれない。もしかしたら。
でも、なんやかんやZoomで会ってんのよね。
そうね。そうなんだけどね。でも、なんかこう、自分の感情が、なんか不思議な感じ、なんかちょっとバグった感じになったんだけど、やっぱりその土地への愛情が増えるよね。
06:03
今、九州大好きになってます。
今回の授業と、あと次回の授業のお話を先にさせてもらうと、今回はね、細胞と女性ホルモンについての講義を話させてもらいました。
で、来週はですね、ノーベル賞メダルのお話とか、あとは奏でてる細胞っていうことに、僕が細胞が本当に教えてくれてるのはこういうことじゃないか、みたいなまとめをしてるんですけど、それを出したいと思いました。
はい、じゃあようやくここに来て、2年くらい経つかしら?ポッドキャストして1年半。1年半の中で奏でる細胞っていうタイトルの意味が、より明らかになってる瞬間なんでしょうか?
ちゃんと自分の研究を頭から最後までしっかり話した。今回はどっちかというと工学部の学生さんたちに話してるので、生物を噛み砕いて話してくださいって言われたから入門編みたいになってるんだけど、でもそれにしてもこれだけ自分の研究を噛み砕いて話せたのは、なんかポッドキャスト1年半で初めてかもしれないので、良かったかなと思います。
良かったね。そこに赤銀の応援があったっていうのも良い話じゃないですか?
そうね。
ということで、奏でる大学講義パート2になります。奏でる細胞。
サーモンが敏感であることを、皆さんちょっと最初に考えてもらったことあんねん。答え2つです。1個目が多様性とか差別とか優しさっていうものに敏感にならなきゃいけないと思うのが1個目です。
僕の答えはもう1個はこれですね。
アメリカに行くとこういうことに気づきます。15歳以上の肥満の割合ですね。
つまり、アメリカにいるというのは、世界一痩せている日本人が、世界一太ってる国で生活してるってことなんですね。
これ、敏感にならないと違和感がいつまでも取れないんです。
あれ?これ言葉のせいかな?文化のせいかな?いや、食事のせいです。食事のせいの違和感がいつまでも付きまといます。
アジア系のアメリカ人、またはアメリカでずっと長い間過ごす日本人ってBMIが上がったりして、いろんな病気のリスクが高いことが知られています。
だから、本当はBMIって身長と体重の比なんですけど、25くらいで気をつけなさいっていうサインが出るんです。検査とか。
だけど、日本人は23でリスクが上がってるということが報告されているので、僕たちはこういったところに気をつけなきゃいけないということで、
アメリカで活躍する日本人を糖尿病から守るためにセミナーを僕がやっています。
ということで、僕らは糖尿病に気をつけなきゃいけないということで、僕の研究内容である糖尿病に移っていきたいと思います。
09:00
この図を見ていただきたいんですけど、この左側、とんでもない数の人が肥満を抱えてまして、糖尿病予備軍って呼ばれている人たちは全世界で8億人を超えています。
これが新型糖尿病の数なんですけど、これが5億人くらいになっています。
糖尿病というのは最初に脈症がインスリンの言うことを聞かなくなってくるインスリン抵抗性というのが起きます。
これは筋肉とか脂肪とかがだんだんインスリンの言うことを聞かなくなるんですね。
そうすると代わりに水蔵が頑張ってインスリンをどんどん出します。
インスリンというのは血糖値を下げる唯一のホルモンなんですけど、このホルモンを出して最初見た目には見えないんですよ、糖尿病って。
それを糖尿病予備軍って言うんですけど、インスリンも頑張りすぎるとだんだん疲れてきて減っていっちゃうんですね。
頑張りきれなくなりましたというあたりでグルコース、血糖値が上がってきて糖尿病を発症します。
このβ細胞を僕は研究しているんですけど、だんだん英語になってきて難しくなってきたと思うので心配しないで簡単にお話しさせてもらいます。
水蔵全体の1%くらいにシマがポツポツポツポツと映っていると思うんですけど、これがランゲルハンストンと呼ばれるアイレットと英語で言うんですけど、
このうちの赤い細胞をβ細胞、β細胞がグルコースが上がったときだけグルコースに敏感に反応してインスリンを出します。
このインスリン分泌なんですけど、ご飯を食べた後に最初に水蔵のβ細胞はインスリンをドバッと出します。
これをファーストフェーズ、第一期のインスリン分泌と言うんですけど、何が起きているかというとこの細胞の膜にインスリンをため込んで蓄えているんですけど、準備されているものが最初にドバッと出ます。
より奥の方に赤く染めているんですけど、奥に待っているものをじわっとゆっくりちょっとずつインスリン分泌を行います。
これが第二期のインスリン分泌と呼ばれます。
これをカルシウム、僕の研究対象ですね、セカンドメッセンジャーと呼ばれるカルシウムの測定をしますと、
第一期の時にカルシウムがドーンと上がって、このカルシウムが第一期のインスリン分泌を行っていて、その後カルシウムが上がったり落ちたり点滅していますよね。
これがみんなでこのβ細胞たちが協力し合いながら声をかけてちょっとずつインスリンを押し出す第二期のカルシウム、細胞の声って言うんですけど、
今このグラフを見てもイメージ湧かないと思うので、実際に細胞たちがカルシウムという細胞の声を使って連絡し合う様子を見せたいと思います。
その前にちょっと見てほしいのが、細胞の中にも全体をリードするみたいな人がいるということがわかります。
この細胞はあまりインスリンが出ていないんですね。
このインスリン全然発現していないひ弱に見える細胞が、実は周りをコーディネートしている指揮者みたいな役割をしているという論文です。
声をかけることによって、みんな今だよ、今コーディネートだよと言っているハブ細胞という細胞がいるということがわかって、
12:04
実際それが起きているかどうか皆さんに見てもらいたいなと思います。
これが実際のβ細胞の中で起きているんですけど、カルシウムが高まると緑色が強くなります。
こっちが糖尿病の状態のストレスを与えた細胞ですね。
これもう一回やりますね。ちょっと声をかけながらやりますね。
はいって感じで行こうって、なんか出そうって音的になっているね。
こっちは今行っていいの?みたいな。今来いでいいの?みたいな。
冒頭講義がちょっと乱れているのがわかると思います。
糖尿病だとせっかくハーモニーを持ってチーム全体がきれいに言っているものがいかなくなっちゃうんです。
でも能力を調べてみると一人一人の能力はあるんですね。
組織と似ていますよね。
一人一人の能力があってもコミュニケーションができていないから能力を発揮していない。
そんな状況が糖尿病にも存在していて、これが何なのかというのを研究しています。
実際どうやるかというとデータ解析で、僕らPythonを使って一個一個の細胞を自動検出して、
その一個一個の細胞を波形を出してですね、
この波形のハーフビルスという時間で切ったもので、
短いもの、中くらいのもの、長いものみたいな感じで4種類ぐらいにアクティビティを分けます。
これをラスタープロットという方法でやると、上が正常な細胞なんですけど、
見てわかるようにきれいに細胞同士が協調してリズミカルにね、
1、2、1、2って感じでオールコギが成功していて、
ちゃんとコミュニケーションの取れた素晴らしい細胞同士が声を掛け合って、
分かり合ってチームワークを出していますね。
これに加えて2月3日のストレスがかかった人たちは、
もう用意どんの段階で少し早い。
ちょっと早い、好きかって言っている。
そして一緒にオールコギするところがちゃんとできていない、こういう風になっています。
最近これね、NASAとかのデータとかでもこういう画像を音声化するのが流行っているんですよ。
多分皆さん福岡高大ですから、
見て、僕音声化できちゃうね、これ。
これなんかきれいな音楽と汚い音楽みたいな感じで、
プログラミングできますよって方がいたら、
ぜひ手伝ってください。
ぜひ助けてください。
アメリカとコラボレーションしてください。
よろしくお願いします。
さっきのは、ディッシュの上にこの細胞を乗せた段階のものを光らせたリストなんですけど、
これはこの右側にマウスちゃんがいるんですけど、
マウスちゃんを麻酔をかけて眠らせて、
そしてそこに二孔子レーザー顕微鏡っていうんですけど、
顕微鏡の光を奥まで届くようなタイプの顕微鏡があるんですね。
それで水蔵の中にあるカルシウムの光が生きたままで血管もこう動いていて、
心臓も動いていて、免疫細胞も他にあってっていう状況で、
15:00
ちゃんと細胞は生体の中でもですね、
体の中でも同じように声を掛け合って、
あのリズミカルな波を見せてくれました。
それは何がインスリのこのリズムに大事かっていうことが分かってなかったので、
僕はまあいろんな研究をしたんですけど、
まず皆さんに今日タイトにね、届けみんなの心にATPということで、
ちょっとATPが何なのかをちょっと説明していくんですけど、
細胞にですね、血糖値がこう上がったときにグルコースが上がったときに、
そのグルコースはグルット2というトランスポーターがいるんです。
これによって取り込まれます。
で取り込まれたグルコースはミトコンドリアの中で代謝されて、
ATP合成にいって、ATPがどんどん出てきます。
これが細胞のエネルギーと呼ばれているATPですね。
でこのATPがどんどん出てくると膜にあるATPに依存的にカリウムチャネルというのがありまして、
これがね閉じるんですね。
閉じると電位がちょっと変化しまして、
この膜電位というものを電位依存性膜チャネルというのがさらにあって、
でこれがカルシウムを外から大きく内側に取り込むんですね。
でこの取り込まれたカルシウムと同時に小胞体からカルシウムがリリースされるんですけど、
この2つが何か強調しあって押し出す形でインスリンを分泌させるんです。
ちょっと難しい仕組みですが、
これをすることによって今必要なだけのグルコス血糖値が上がった時に必要なだけのインスリンを出して血糖調節、元のグルコスに戻すような仕組みになっています。
だから体はあまり下がらないようにするためにこういう安全な、少し複雑ですけど仕組みで自分たちの体を一定のグルコスに保つという仕組みを作っています。
このミトコンドリアがATPを作るんですけど、皆さんの体の中に入っているミトコンドリアって元々は違う生物なんです。
僕たちのポッドキャストで、実は僕の相方のカロスさんというのはアメリカで活躍する識者なんですけど、
昔非常に科学の先生に傷ついた経験があって、あまり科学が好きじゃないし得意じゃないんですね。
なので僕が細胞の中にミトコンドリアがいるけど、ミトコンドリアが外から来たんだよっていう話をした時に、
もう聞きたくないと、全然面白くないし、ミトコンドリアとか難しいしわかんないと言ってきて、
そういう人にどうやって知らせたらいいのかなと思った時に、マンザイをやりたいと言い始めたんですね。
なので僕らのポッドキャストは、実はマンザイをやるポッドキャストで、すごい生物嫌いの人に、
マンザイみたいな形でミトコンドリアと電子伝達系とATPを教えることができて、
18:05
僕たち科学者は科学が苦手だ嫌いだと思っている人にも、こうやってマンザイみたいな形で教えることって大事だなってカロスさんが僕に教えてくれました。
なので皆さんにもこのATPを覚えてほしいですね。
で、ちょっとごめんなさい話がずれましたけど、マンザイはちょっとできないの、本当はやりたいんだけど相方がいないのでできないんですけど、
それはポッドキャスト聞いてくれると1年間かけてそんなミトコンドリアとATP永遠にやってるんで、聞いてみてください。
で、この糖尿病のカルシウムが乱れていくことを研究するために、小包帯状にいろんなチャンネルが載ってます、様々な種類。
ちょっとだけ説明させていただくと、小包帯の黄色いやつがですね、セルカ、サルコプラズミックエンドプラズミックレティクラムATPSっていう名前なんですけど、
ATPを大量に使って、そしてカルシウムを汲み上げるポンプになります。
で、ATPをチャンネルが使うってどういうことかっていうと、このカルシウムって濃度差に従うんです、水みたいなもので。
で、それで言うと小包帯っていうのは1万倍、5000倍から1万倍タイトゾールよりカルシウムが高いので、
このATPが汲み上げてるのって、例えばすごい浅瀬からダムの真上みたいなところまで水を運んでるような形になります。
そうするとエネルギーが必要だよね、その時に使われるのがATPです。
だからATPっていうのは僕らのエネルギー、いろんなところで使われてるんですけど、こういうふうに濃度差があるところでエネルギーを取り込まなきゃいけないようなときに使われてます。
他ので言うと、例えばご飯をいっぱい食べたと腸の中にいっぱいグルコースが溜まってるんだけど、
グルコース濃度って考えたら腸の中の方がグルコースいっぱいあるでしょ。
でもそれを血管に引っ張ってこなきゃいけないので、そういうところで使うトランスポーターというのはATPを使います。
今度はこの逆側のライアネジンレセプターとIP3レセプターというのがあって、この2つも外に出すんですけど、
僕の研究対象はこの辺りですね。
最近この辺りで論文を15年もやってるんで、5本6本くらい研究発表してまして、
もう1個これですね。これが最近僕の一押しというか大好きなんですけど、
消耗体のカルシウムがなくなったときだけ膜の外にプッと出てきて、
カルシウムを外から取り入れて元に戻してまた去っていくっていう、
カルシウムに非常に敏感なセンサーがあります。
これスティームワンって言うんですけど、この研究をした結果、
これがですね、メスにだけ非常に大事なタンパク質があるということを論文で証明しまして、
カルシウムのコミュニケーションですね、女性ホルモンが非常に大事っていうことを発見しました。
この発見のおかげで僕は熊本大学に呼ばれまして、今日来ることができました。
これをポールさんという大学院生とバディさんという大学院生、
2人がすごく一生懸命僕と一緒に働いてくださって、
そのおかげでこのすごくいい発見をすることができました。
21:03
女性ホルモンに糖尿病を治す鍵が眠っているかもしれないという発見です。
ちょっと論文はですね、難しいので今日は説明しませんが、
この発見がもしかしたら女性が糖尿病に強い秘密を持っているかもしれません。
というのは糖尿病の男女さんを見るとですね、男の人の方が圧倒的に多いんですね。
これ年齢なんですけど、年齢、歳をとればとるほど糖尿病の数は増えてますよね。
こういうのは老化に関わっているっていうのが分かりますよね。
加齢とともに増えると。
でもこの女性の糖尿病の増え方に比べて男性の糖尿病の増え方がすごく多いので、
それによってこの女性の糖尿病の数っていうのは少なくなっているんですね。
でもこれって女性ホルモンだろうって言われてたんですけど、
確かに僕の研究だと女性ホルモンなんですが、
それがさっきのカルシウムの反応に関わるタンパク質がですね、
重要な働きを持っているということで、
これ非常に予想外だったんですけど、
こういう驚きを僕らセレンディピティって言うんですけど、
その驚くようなメカニズムを僕らは見ることができました。
奏でる細胞
僕の研究対象のエストラジオールですね。
これの代謝にさっきのカルシウムのイオンがね、大事だったんです。
でも、え、ちょっと待ってって。
これにそっくりなこれ。一個前のやつ。
テストステロンって男性ホルモンですよね。
男性ホルモンから女性ホルモンが、
たった1個の酵素の1対1個の反応で作られているってこと、
皆さんご存じでした?
あ、ご存じない。
赤木さん授業でやってますよ。
赤木さん授業でやってますからね。
でもね、これすごく難しいところで、
こんなほとんど同じ形のものを、
僕らの体は見分けてそれに反応しているんです。
すごい不思議でしょ?
体の中にそのいろんな秘密というか、不思議なところがあるんですが、
これね。
で、実はここの代謝を止める薬っていうのは、
がんを止める薬に使われています。
このようなすごいちょっとした反応、ちょっとした形の違いを
体はそれを感知しているとともに、
それを止めることによってがんが防げたりするんですね。
僕らのこの研究対象というのは、
こういう微妙なバランスの中になっているものの
本質をつかむとがんがん守れたりするという、
そういう可能性を持った研究を取り組みます。
というところで、僕の研究に関わってくれた、
これだけ多くの人たちが関わってくれています。
またコラボレーション、こちらの方もそうですね。
日本やオーストリアの方々ともコラボレーションした結果、
こういうふうにたどり着いていて、
24:00
一人の力では全然できなくて、
やっぱり優秀な人たちとチームを組んで、
やっとこういうサイエンスの結果というのを出せるんですね。
なので、映っている皆さんに反省をして、
セッション2部を終わりにしたいと。
奏でる細胞
聞いていただきました。いかがだったでしょうか。
どうでした?
なかなかいい講義だったんじゃないですか、達さん。
まあね。
工学部の学生さんにとっても、
高校までに生物というのを授業の一環でやってきて、
ATPは何だ、ミトコンドリアは何だという
一般的な概念は頭にはあるのかもしれないけど、
それが実際の細胞でどういうふうに動くのかというのは、
楽しい授業だったんじゃないでしょうか。
こう動くんだって。
血糖調節というのは、糖尿病じゃなくても
普通の毎日の生活で体がしていることだから、
それが微妙な調整で行われていることというのが分かって、
面白かったんじゃないかしら。
本当だよね。絶えず動き続けているものが
細胞の中にあるというのを感じてもらえただけでもいいかなと。
そして工学部の学生さんから見ても、
意外にメカニカルな動きなの?なんて思ったのかもしれないね。
そうね。なかなか実はいい質問があって、
たぶん次回のやつに少し足してできるかもしれないんだけど、
マイクの調子があまり良くないから、
はっきりは聞こえないかもしれないけど、
例えば細胞の声というもの、リズムの調節というものに
女性ホルモンが関わるということの
本質みたいなものを聞いてくる学生さんもいて、
結構分かっている、伝わっている学生さんも中には
結構いるってことが分かってね、安心したんだけど。
良かったね。
そうね。やっぱり専門が違う人たちに
こういうのを届けるっていうのは、
ポッドキャストの中でも大事なんだけど、
それがどれだけ広義でできてたかっていうのを
考える機会になりましたね。
なんか新しいそういうお話を聞くと、
毎日の暮らしが少しずつ変わっていくって思ってるのね、私は。
例えば、あ、そっかって、
体の今どこかで血糖調節が行われてるんだとか、
食べた後も、あ、インスリンって今出てるわけ?とか、
目に見えないものなんだけれども、
想像の足掛かりっていうのかな、が出てくるから、
若い時にね、特に大学生の皆さんは、
こういうことを少しでも聞くことができて良かったんじゃないかしら。
27:00
なんかね、科学の視点を持つことでね、
考え方、見方、いろんなことの現象を見た時に、
こういう考え方もできるなっていうのが足されるだけで、
なんか景色が違って見える可能性もあるし、
そしてね、大人になった時に、今学生さんたちだけども、
ああの時、そういえばこんな話あったなぁ、
なんて繋がる瞬間がいっぱい出てくるから、
仕事においてもだし、日常においてもだし、
あといざ子供を持った時とか。
そうそう、お母さん方とかにも、
こういう細胞の一つ一つの大切さみたいなのを感じてもらえると、
子供に対する接し方とかの中で、
自分の細胞もだし、子供の細胞もだし、
そういったものを感じ取れると、
本当にまた新しい見方みたいな、視点みたいなものが加わって、
日常がより素晴らしいなって感じてもらえるかもしれないなと。
そういうのも含めて、ポッドキャストやってきてる意味ってあるよね。
よかったんじゃないですか。
はい、ちょっと思い切った挑戦でしたけど、
講義を出してます。
で、もう1回あるんでね、パート3も聞いてもらえれば嬉しいです。
以上、お相手は科学教室の先生、辰でした。
ゆりかでした。
バイバイ。
バイバイしていこう。
28:39

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