ようこそ、自己理解を深める心理学ラジオへ。このポッドキャストは、株式会社自己理解で自己理解コーチとして活動する配信者が、自身やクライアントの自己理解を深めるために探求し始めた、心理学をテーマにお話をする番組です。
毎月一桁目に1がつく日に朝に配信してまして、月末はゲストをお迎えして心理学に関する雑談をお送りしています。
テーマに興味のある方や、同じく対人支援をされている方、自己理解を深めたいと感じている方の参考になれば嬉しいです。
今日もお聞きいただいてありがとうございます。
今日のテーマはですね、自己理解の解像度を上下させてみようということで、ゲスタルト心理学という大テーマからプレグナンツの法則、そして洞察学習というこの2つのテーマを一緒に扱っていき、最終的には自己理解につなげていきたいなというふうに思っています。
皆さんゲスタルトという言葉は聞き覚えがありますか。
なんか聞いたことあるなって方いらっしゃると思うんですけども、ゲスタルト崩壊って言葉が、なんかネットかな。
私が多分中学とか高校の頃だったと思うんですけども、なんかね、流行ったまでいかないですけど、よく聞いたなっていう朧げな記憶がありますね。
ゲスタルト崩壊って何かというと、全体を認識する能力が低下して個々の構成部品が切り離されて認識されてしまう、元々の認識が崩壊してしまうっていう現象のことをゲスタルト崩壊っていうみたいです。
例えばね、ある文字、ひらがなとかをずっと見続けている、何度も書いていたりすると、パーツごとにそのひらがながばらけちゃって文字としてなかなか認識できなくなってしまう。
2秒前までオーって認識してたのに、いくつかのパーツに分かれて見えてしまって、オーに見えなくなってくるみたいな、そういう話ですよね。
じゃあこのゲスタルト崩壊のゲスタルトってどういう意味かというと、ドイツ語で全体っていう意味らしいんですね。
なのでゲスタルト心理学っていうのは全体心理学みたいなふうに考えていいんじゃないかなと思います。
このゲスタルト心理学っていうのは、ドイツで1880年から1943年まで活躍されたベルトハイマーさんっていう心理学者さんが中心になって創始した心理学の体系だと言われています。
このゲスタルト心理学は対比されるものとして、たしかシャープさんぐらいで配信している構成主義という文人さんが提唱された主義と対比されて考えることがこの参考図書によるとあるみたいです。
構成主義っていうのはおさらいすると、その全体のパーツですね。
例えばリンゴで言うと赤いとか丸いとかツルツルしているとか硬い食べたいみたいないろんな近くの一つ一つの要素をクローズアップして部分を具体的に見ていくっていう考え方なのに対して、
ゲスタルト心理学は全体を抽象的に見て、それらの要素を持つものが何であるかっていうことを引いてみたときにやっとリンゴだってわかってくる。
例えば赤いとかツルツルとか硬いだけを見ててもリンゴっていうものが連想しないよね。
赤いツルツル硬いいい香りがする食べたいみたいなものを引いてみたときにこれってリンゴなんじゃないかっていうふうな見え方をしていく。
個別具体の解像度を下げてあえて遠目から見てみると全体像が見えてくるっていうそんな考え方として対比されることが多いようですね。
私たちは一つ一つの要素をつなぎ合わせて何かを知覚するのではなくて、全体を一つのまとまりとして知覚するんだっていうふうにウェルタハイマーさんは主張しています。
具体例がこの本には書いてありまして、例えば4本の線の捉え方なんですけど、3つのパターンが示されています。
同じ4本の線っていう要素なんですけども、並べ方によっていろんな近くの仕方があるよということですね。
例えばこの4本の線を縦に並べます。
そして2本2本で少し間を空けて、間を空けた左右の2本同士は少し近接させて、完全にくっつかないですけど近いところに並べるとどういうふうに見えるかというと、
2本の棒に見えますよね。4本の線が少し太みのある2本の棒に見えたりする。
その4本の線の並び方を四角形みたいな形で直角にそれぞれ並べていくと、たとえその角が空いていたとしても四角形のような形に見えてくる。
あとはアルファベットのEっていう形を4本の線で作ると、それは同じ4本の線なんだけどもEっていう英語のアルファベットに見えてくる。
同じ要素としては4本の線なんですけども、まとめてみるとその線以上のものに近くできるということだったり、
音楽を聴くときですね。これはもう皆さんが当たり前にやっていることなんですけど、
一個一個の音階をそれぞれ個別に捉えている人って誰もいませんよね。
それを繋がりとして流れていくメロディーとして一つのまとまりとして捉えたときに、
ああ明るい曲だなとか悲しい曲だなっていうふうに近くをしていく。
こういった近くの仕方のことを全体ゲスタルト的な捉え方、題例としてこの本では語られています。
じゃあベルトハイマーさんはどんな研究からそのことを編み出したのかというと、
映画のコマ送りがありますよね。異なる図形を順々に点灯させていくと、
それらの図形が連続して動いているように見える。これ加減現象っていうらしいんですけども、
この現象を研究していくことでゲスタルト心理学に繋がっていったというふうに言われています。
確かに一つ一つのコマを繋げて再生していくことで動画になるっていう画期的な発見ですよね。
ベルトハイマーさんはどんな時にこの加減現象が起こるのか、まとまって見えてくるのか、
バラバラのものがということも調べていて、これがプレグナンツの法則として整理されています。
プレグナンツの法則というのは、バラバラな全体を単純な形として認識しようとする人間の心理のことを表していて、
この作用があることでゲスタルト要因というのが発生するというふうにされています。
確かに人間って近いものをまとめて見がちというか、単純化して理解しやすいように脳が勝手に解釈をしてしまうみたいなことってよく言われますけども、
受け取った刺激をなるべく単純明快な方向で認識しようとする傾向が人にはあるとされています。
このゲスタルト要因の例が4つ書いてあって、近接の要因、近くの要素がまとまっていく。
さっきの4本の線が2本2本になると2本の棒に見えるみたいな話ですね。
あとは平行の要因。四角形型に並ぶと囲われた要素がまとまる。4本の間が空いてても四角に見えるみたいなことですね。
あとは連続性の要因。口で説明するの難しいので省きますけども、連続性っていうのがあると一つの要素にまとまっていく。
あとは類同の要因。これ一番イメージしやすいかなと思うんですけど、
例えば丸が縦に4つ並んでいて、その隣の列に星が4つ並んでいて、またその隣の列に丸が4つ並んで、また隣の列に星が4つ並ぶみたいな、
計16個の模様が並べられていて、縦に丸が並んでいる、星が並んでいるとそれを横で切り取る人はいないですよね。
縦列で丸の列が2列、星の列が2列だよねっていう風に、その図形を一般的には解釈すると思うんですけども、
似たものとか同じ要素がまとまって知覚されるっていうことを類同の要因と言います。
この法則、名前がついてるのは初めて知りましたけど、確かにそうだなっていうふうに思いますよね。
これを自己理解につなげるとどうかなっていうところなんですけども、