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2024-11-13 53:27

46: 感情を質量に置き換える (木村彰秀, アーティスト)

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アーティストの木村彰秀さんをゲストに迎えて、デジタル媒体を用いたインタラクティブアート、個展での経験や自己表現の難しさについて語り、アートを通じた感情表現の重要性などについて話しました。

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サマリー

木村さんは大阪芸術大学のアートサイエンス学科を卒業したデジタル媒体を用いたインタラクティブアートに取り組む作家です。このエピソードでは、彼は個展での経験や自己表現の難しさについて語り、アートを通じた感情表現の重要性を強調します。木村さんは自身のアートやパフォーマンスを通じて内面を表現する方法について話します。また、彼は卒業制作や和太鼓に関する経験を共有し、アートサイエンスへの興味やメディアアート制作への思いを語ります。 さらに、木村さんは短期決戦での集中作業を通じて内面を表現する作品作りに取り組んでいます。彼は人との関わりや未知の体験を通じて感情を質量に置き換えるアプローチを紹介し、聴衆に深く響く作品の重要性について考察します。対談では、木村さんと木秀さんがアートサイエンスやメディアアートへの興味を語り、共通点を見つけながらクリエイティブな活動が紹介されます。

木村さんの自己紹介
今回のイナズマキャストですが、先日ですね、大阪府の藤井寺市にあるノウエア恥の里にて、
古典ですね、デジタルを用いたインタラクティブアート映像作品を中心に展示をされた木村さん、木村彰秀さんをゲストに迎えて、
イナズマキャストのエピソードをお送りしようと思っております。
ということで早速ですが、今日木村さんにお越しいただいたので、まず木村さんの方から軽くでいいので自己紹介していただけると嬉しいです。
はい、こんにちは。大阪芸術大学のアートサイエンス学科を卒業した後に
そのままアートサイエンス学科の副主になって、副主っていうのは教授の助手のようなことをやっています。
主にプロジェクションマッピングとかインタラクティブアートなど、デジタル媒体を用いた舞台表現とか空間演出を取り入れた
アートをしています。現在は関西を拠点に作家活動しています。よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。多分まあこういうのも慣れてはないと僕は思ってるんで。
はい。あのちょっとね、しばらく慣れないんですが、まあこれもちょっと一つの思い出ということで取っていきましょうということです。
よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
えっと最初にちょっと、僕が木村さんとお会いしたのは、今回の個展の上橋之里で行われた、先日行われた個展ですね。
10月2日から13日まで行われた個展よりも、まあ少し前に柏の方でちょっとだけお会いする機会はあったんですが、
あんまりこうじっくり話す機会もなかったかなと思ってまして、で今回ねその
上橋之里に個展されて、結構在留もされていた中で、あの
割とゆっくり話す機会もあったので、ちょっと金村さんにもせっかくなので稲妻キャストにも出てもらいたいなと思ってお願いした形になります。
はい、でまあ個展はもう終わって、そうですね、2週間ぐらい経った感じですね。
そうですね、結構経ちましたね。
うん、実際個展とかするのはどうなんですか?初めてでもないんですか?何回かやってるんですか?
えっと、今回が初めてで。
あ、初めてだったんですね。
はい。
はいはいはい。実際なんかその、個展っていう形でやってみて、
お客さんの感想なり、表情なり、驚きなりってあったと思うんですけど、実際やってみてどうでした?
なんかいろいろ大変なこともあったかと思いますが、セッティングとかね。
そうですね、今回個展をやってみて思ったことは、やっぱりその自分一人でやるっていうことが今までなくて、
だいたいグループで出品するとか、何かテーマが決まっていて、それに沿って乗っかってやるっていうことが多かったので、
今回自分が考えたことをそのままストレートに、個展で伝えるっていうことは、すごいドキドキでしたね。
ああ、ドキドキだったんですね。ドキドキはだんだん日にちが経過するにつれて、あの、なんか緊張感とかそういうのは薄らいできました?
そうですね、そうなると思ってたんですけど、あんまり、だんだんだんだん自分の頭の中を見られているような感覚になる。
おお、そうですか。なるほど。それはなぜそんな感じになったんですか?なんか。
その僕の今回、個展で展示した作品の大部分が、僕の何か身近な物事の共感性であったりとか、
頭の中のもやであったり、子供の頃に思ってたこと、遊び心だったり、そういうものを形にした。
いわば僕の人生経験の中の断片的なものを、かたどったものを作品にして展示していたので、すべてなんですよね。
それを一歩一歩、たどっていかれると、僕の頭の中からズンズンと中に入ってって、
脳みそに到達して、それをまざまざと見られるっていう感覚になる。
そういう感じですね。ああ、そっか。
いや、その、さっきその収録前にちょろっとお話しましたけど、
僕はその何かものづくりをして、展示をしてとかっていう経験がないので、
その、作り手側に立って展示をする側に立ったことがないんですよね。
なので、たぶん僕はそういう体験をしたことがなくて、
たぶん木村さんは実際作ってみて、自分の頭の中にあることとか思っていることとかを形にして、
外に見せることで、それを見られてるっていう感覚をきっと覚えたのかなと思うんですけど、
だいたい合ってますかね?
はい、その通りだと思います。
なるほど。実際なんかこれまでもその、作品作られてきたと思うんですよね。
で、古典っていう形ではなくて、グループで何かこうやったりとか、
大学時代に展示をしたりとかっていうのはあったかなと思うんですけど、
その時はそういう感じはあったんですか?
そこまでは感じていなくて、やっぱり自分とはまた別の場所にあるテーマがあって、
それってなんか自分の中から発信するっていうよりかは、外の要因を埋めていく感覚っていうか、
なんか自分の作品なのに自分の作品じゃない感覚を抱きながら毎回作っていたっていう感覚なんですよね。
なるほど。じゃあそこは今回とは違う部分になるってこと?
そうですね。なんか内発的な要因で起こる心のなんか現れみたいなものが、
その外のグループ展だと出にくいのかなと思いました。
うーん、やっぱ個人ってなった時に自分の、何だろうな、作ったものが真正面に現れて、
すべてをこう、さらけ出しているというか、感じにもうなりますからね。古典っていう形だとね。
まあでもその、そういった展示とかはこれまでやりてきてもいたけども、今回古典っていう形でやってみて、
まあなんか自分の心の中を見られている気持ちになったりとかっていうのはあったかなとはね、さっきもお話しいただいたかなと思うんですけど、
感情表現の手段
実際その自分の心の内を外に出すとかっていうのは、木村さん自身は、何だろうな、苦手なのか好きなのかって、どんな感じなんですか?
はい、僕自身、その声のトーンとか表情っていうのがあるにはあるんですけど、
声のトーンが一定っていうところがあって、割と落ち着いて話してるよねとか、なんか安心感があるとか言われるんですよね。
で、そういった時に、あの自分のちょっとした感情、ニュアンスっていうのがどうしても相手に伝わりにくかったりして、
何考えているのかわからないとか言われた経験があって、やっぱそういうところって自分では伝えたいけど伝えられない。
じゃあどうやって感情表現したらいいんだろう? その手段としてあるのかなっていうところがあります。
なるほど、いや、それね、僕もね言われるんですよ。結構言われます。あのなんか淡々としてるねとか、例えばその表現として、なんかいつも冷静みたいなこととか。
言われますね。 なんかこう、なんていうのかな、感情表現がフラットだとか。
あー、共感性が高いです。 そうそうそう。
こうアップダウンないのとかって言われますね。 いや、そのあるにはあると思うんですね、その内面としては。
ただそれをこう表に出すっていうのが、僕は、僕の話をすると僕自身はそれにいまだになれんってないんですよ。
悩みをこう外に出すとか、なんかこうはしゃぐとか、例えばですけど、
あの ハードロックとかのライブに行くとするじゃないですか。パンクロックとかメタルとか行くとするじゃないですか。
その時に結構なんかその周りのオーディエンスとか見てると手振り上げてたりとか、
こうジャンプしてたりとかっていう人って普通にいるじゃないですか。 いますね。
ね、でもそれをなんか未だに僕はなんかこう
ジャンプしてもいいのかなみたいな気持ちになって、結局ジャンプできないみたいな感じなんですよね。
うん、結構難しいですよね、そこら辺は。
きまさんはなんかライブとかそういうその、なんていうのかな、結構音量でかい、例えばその
DJブースが真ん中にあってみたいなクラブみたいなところとか、なんか行ってみんながこう踊ってるみたいなところに入ってみるとどんな感じですか?
やっぱり僕も同じで、ずっと棒立ちしてますね。
なるほど。いや、それはなんか、まあなんか似てる、似てるというか共感できるポイントですね、そこは。
そうですね。
今回今収録し始めて初めて知りましたけど、なんか若干僕は恥ずかしさみたいなのがあるんですよね。
その自分の気持ちをそう、こうなんかそのまんまダイレクトに外に出す時の恥ずかしさみたいなのも実際あって。
うん。
で、なかなかこう、で、出すんだけど結構淡々と同じトーンで出してしまうみたいな。
楽しいのになってなりますよね。
そう、なんか、みんな周りはなんかはしゃいで楽しそうな感情表現してるんだけど、僕だけ、例えばですけど、なんかこう飲みに行ったとしてだいぶ飲んでるのに、なんかこう淡々と話してるみたいな。
みんなテンション上がってるのにみたいなね、こととか。
ありますね。
あるんですよ。でも、そういう気持ちも実際には僕もあったりするんで、それもありますけど、ちょっとなんか打線気味になってきましたけど、それ話を戻すと、そういったそのなんか自分の内面というものを外に出すための手段というか、それがまあ一つの木村さんにとっては作品とかだったりっていう話かなと思っていて。
作品で出す方がやっぱりこう、そのダイレクトに自分の体を使って表現するよりも、出しやすかったりします?
それがね、実はあの、僕和太鼓もやっているので、その身体的なパフォーマンスも伴うことが多いんですよ。
だから、その感情表現が苦手っていうのは、単純にその口調とか、その表情とかっていうのが主に苦手かなって思っていて。
その落とし込み方として、アートとその演奏として、奏者として演じるっていうことが合わさったら、より自分の感情を表せるんじゃないかなっていう取り組みもやってたりする。
実は僕、あのギターをね、長年やってるんです。
それもアコースティックギターとかじゃなくてエレキギターをやってるんですね。長年好きでやってるんですけど、なんかこう、あの、
例えばギターをこうなんか抱えて、
頭もこう揺らしながら掻き乱しながら、ギターの弦を掻き鳴らすみたいなことって、なんかいまだに恥ずかしくてですね。
で、っていうところで、なんかその僕の場合は、その表情とか声とかっていうのも、なかなかこう、
感情表現苦手なんですけど、身体的なこともなんか苦手なんですよね。 そうなんですね。そうなんですよ。
木村さんはその和太鼓とか叩かれるときは、なんかそういう気持ちにはならないですか?なんか普通に弾ける感じですか?
自分の感情のままに叩けるというか。 そこはやっぱりその感情表現
がやっぱり反映される分、
やっぱり出にくい部分もあるんですよ。 自分自身では動いてるつもりやけど、
内面の表現
表現できていない部分っていうのがやっぱりあって、それが単純に練習不足なのか、それとももっと見せ方があるのかとか、いろいろ考えるんですけど、
その中で、僕の手段、
手元にあるものっていうのが その芸術っていう手段
もあるし、その演奏できるっていうものを 組み合わせたら
なんか出てくるかなっていう。 うーん
そうですね。 それもなんか共感できるところはあるな。
なんかねその、以前その ミュージックバーみたいなところに行った時に行って
ちょっとなんかこうギター、僕はギターを好きでやってるから、で他にもそのドラム叩く人とかベース弾く人とかみたいな人もいて
ちょっとなんかこう、バドノリでセッションしようみたいな話になって
で、僕はまあギター弾いたんですよ。そしたら
なんかギターを弾いてるって出てくる音と、僕の普段の感情表現が真逆って言われました。
だから、なんかこう自分の中ではまだまだ出してない感覚はあるんですけど、
でも、なんか僕の場合はそのギターとかので、自分の内面とかを出すっていうことの方がやっぱ好きなのかもしれないです。
卒業制作と和太鼓
音にはちゃんと反映されてるんですよね。 音にはね、やっぱねきちんと出てますね。
なんかこうそういうのあるんですよね。だから木村さんの場合だったらね、そのアート作品とか
っていう形になってると思うんですけど、僕の場合だったらたまたまギターだったっていうとことか。
素敵ですね。 ありますね、やっぱね。
いや、まさかこんな話をすることになろうとは思ってなかったですね。 そうですね。
ねえ。
いや、あんまりこう普段からあんまりこう段取りとかをきちっと決めて収録してないっていうのは、やっぱこういうなんかこう
なんていうかな、偶発的な話が出てくるのが面白いので、そうしてないっていうのもあるんですけど、だから。
和太鼓も叩いて、和太鼓は、和太鼓の作品もありましたよね、確か。
なんか映像の作品、映像あれは木村さんが叩いているものではない。
僕本人が叩いていて。 あ、叩いてるんですね。
あれは卒業制作、大学に在学時に制作したもので、
1週間、卒業制作展があって、その1週間の期間まるまるパフォーマンスしたっていうものになるんですけど。
そうなんですね。じゃあ、あれですね、その展示してる場所に貼り付きでやってたって感じですか?
そう、それがね、ずっとしてるとさすがにヘルプが持たないというか。
そうですね。
なので、僕の分身体を作って、それを置いていたんですよ。
あー、そういうことか。
分身体ってなんやねんって感じなんですよ。
そのアミットスクリーンっていう透明のスクリーンを用意して、
そこにプロジェクターで等身大の木村晃秀を投影して、そこでパフォーマンスしてるっていうのがあって。
で、その1日に1回から2回ぐらい時間を決めて、本人が叩く時もあるよみたいな感じでやってました。
あー、そういうことか。
なるほど。まあね、展示時間中ずっと叩いてるわけにもいかないですからね。人間ですから。
そうですね。
そうなんですね。
木村さんのその太鼓の作品は、なんか僕、大阪芸大で見たような記憶もあるんですけど、それって何年前ですか?
今からちょうど3年前とかになります。
ですよね。
はい。
それはあれですね、学内の芸大の一番手前にある建物の中にありました。違います?
その通りです。
そうですよね。
はい。
それは覚えてますね。じゃあそれが木村さんの作品なんですね。
そうだと思います。
ただ木村さんが叩いてるのは見てないかな。
うーん。
おそらく和太鼓があったら僕だと思います。
そうですね。間違いないですね。
でもその和太鼓の、3年前に見たのはちゃんと僕、記憶に残ってますよ。なんか。
すごいですね。
メディアアートへの興味
僕が楽器をやってるからっていうのもあるかもしれないですけど、なんか覚えてますね。印象に残ってますね。
その時は出会いもしてなかったんですね。
そうですね。
出会いもしなかったですが、今回ね、ご縁があって、出会う。
恥の里に木村さんが来てくれたっていうのもすごく大きいんですけど。
はい。
まあそういうのもね、なんか巡り巡って来てくださったのかなと思っていますが。
まあ過去の木村さんの作品も僕は実は体験してたというか、味わってたっていうことも分かり。
面白いですね。
ね。なんかこう自分の悩みを外に出すのが別の道具だったりとかするとか、別の手段だったりするみたいなこととか出てきましたけど。
なんかこう、ちょっとなんか話の方向性を変えていくと。
はい。
えーと、なんだろうな。
まあ僕自身がその、なんかアートサイエンスとかメディアートみたいなことが割と好きで。
はい。
その、何年か前、多分10年以内だと思うんですけど。
えっと、なんかこう、メディアートの展示とか、そういうメディアーティストの、例えばYouTubeとか見たりとか、
メディアートの方の話をYouTubeで聞いたりとか、本を読んでみたりとかっていうことを、
なんか10年ぐらい前かなに始めたことがあって。
おー。
で、それでなんかね、たまにこう、そう、10年前とかって僕大阪にいなかったんですね。横浜の方にいたんで。
はい。
あの都内に行って展示見たりとか、なんかしてたんですよね。
そういうのもあって、割となんか、何だろうな。で、見ることは実際今できるじゃないですか。展示、展覧会とか行けば。
ね。
で、なんか、でも僕自身がそれを作るっていう体験が、経験とかが全くないから。
はい。
作りたいなと思ったんですけど、作り方がよくわかんないみたいな。何だろうな。
ちょっともどかしさみたいなのもあったりする。今もあったりするのかな。
うん。
あ、そうなんですね。
はい。
なんですけど。
それは、実際メディアアート作品を作ってみたいって今でも思ってるんですか。
そうですね。思ってますね。
おー。
なんかこう、まあ小さいのとか大きいとか色々あると思うんですけど、
なんかこうデジタルを使ってアート表現をするものとか、何かこう自分の中から出てきたものを形にするとかって、
なんかできたら楽しいんじゃないかなっていう気持ちはあるんですよね。
なるほど。それこそさっき言ってたエレキギターとか、何か使って音の表現っていうものができそうな気はしますよね。
そうですね。
うん。なんか、だから、その、木村さんの場合だったら、その大阪芸大のアートサイエンスっていうところで、
ある程度その大学の、そうですね、学問というか学びとして得たこともたくさんあるのかなと思ってるんですね。
その、実際その学びっていうインプットのところと、なんだろうな、木村さんが作る作品のアウトプットみたいなところがうまくバランス取れてるところもあり、
だと思うんですけど、僕の場合はただ作ってみたいっていう気持ちだけが先行して、足元が定まってないみたいな感じなんですよね。
だから、なんかその、もしなんか今から大学もう1回行きたいとか行けるってなったら、多分メディアートを選んでると思います。
おー、面白いですね。
そうなんですよ。で、それぐらいなんか結構好きですね。メディアートの話とか。
へー。
そう、だから今回もその木村さんにお話聞きたいなと思ったらもうそういうのもあると思います。
なんかこう、自分の中でそのメディアートとかデジタルアートみたいなのを作れる人の頭の中を知れるかもしれないとか。
ちょっとなんかこういったその、ポッドキャストでもなんでもいいんですけど、接点を持ってお話聞くと内面とかも知れたりするんで。
はい。
なので、なんかまあ楽しみにしてたっていうのもありますね。今日の収録とか。
それは嬉しいですね。
そう、木村さんの脳内はどうなってるのかっていうこととか、この作品はなぜ出てきたんだろうとか、なんか想像を巡らせながら僕は鑑賞してたんですよ。
なぜこの仕掛けはこうなってるんだろうとか、なんでこういうふうな角度にしたんだろうとか、なんかそんなことを考えて見てましたね。
はじの里の展示とかもそうですけど。
なんか僕の作品の中で特に気になったものとかあったりしますか?
あの、猫の、猫のあれですね。
あの、ここで言っていいのかわからないけど、
はい。
もっこりっていうタイトルでね。
そうですね。
あの、あれは猫のなんていうのかな、背中っていうところなんですかね。背中っていうか。
そうですね。ちょうど足の関節部分のところ、座った時に丸みを帯びるところって、そこを不祥につかみたくなるっていう現象に落ちてしまって、僕が。
で、そこに名付けるなら、もっこりかなっていう。
なるほど、なるほど。それでそういうタイトルになって、実際にあれをなんか、えっと、猫以外で体験できるものを作ろうと思ったんですか?そのきっかけというか。
えっと、単純に猫にやると嫌がられるんですよね。
あー、嫌がられるのか。
はい。
そういうこと。
そこの部分、その形を、形状を楽しむためだけの何か造形物を作りたかったっていうのがあって。
あー、そういうことなんですね。
はい。
で、猫は嫌がったら逃げていくし。
まあ、だいたい嫌がるのかな。
そうですね。
そう、なんかそういう、そうなんですよね。そのなんか気持ちで感じたものを実際にこう物理的なものに落とし込めるっていうところの、なんか僕自身は憧れみたいなのもあったりするんですよね。
そうですね。なんか他のメディアアーティストの方とかだと、その社会に対してどう思うとかっていうことを、対外的なことを発信する方も多い中で、僕が内面性を突き詰めるようになったんですよね。
うんうん。
その、今回で言うと本当に身近な日常生活の中であるようなことなんですけど、そういうなんか表現を爆発させたいっていう欲求に駆られてしまうから作ってしまうんですよね。
なるほど。
うん。
欲求に駆られるんですね。やっぱ。欲求に駆られてもう作ってしまったって感じなんですね。
そうですね。一回手が進んでしまったら、グワッて。
集中した作品作り
結構あれなんですか。一回集中し、一回こう、一回ゴーってこうスタートを切ったら、なんか最後まで突っ走るタイプですか。作品作りとか。
そうですね。
もう短期決戦で集中して。
なるほど。
結構1週間かかる作業とかを2日でやってしまうことが多いので。
あーそうなんですね。
もうなんか、小分けに2時間って言うよりかは、15時間って感じですね。
結構熱量も熱く作れてますね。それはね。短期決戦って。
そうですね。
なんかのんびり作ってないっていうか。
その時の感情をそのまま乗せるっていうイメージがあったのかなと思います。
それはそうだったですね。
はい。
いや、なんかそういう話もなんかここでしか聞けないから、なんか貴重かもしれないですね。逆に。
確かにそうかもしれないですね。
そうですね。じゃあ、内面、木村さんのどちらかというと内面を表に出すっていう作品がこれまではあったっていうことなんですかね。
そうですね。その僕の芸術とかアートっていう価値観は、自分自身と身近な人との関わり?
うんうん。
を作品を通して、なんか普通それってあんまり質量とかも感じなくってふわふわしたものかなって思うんですけど、
それに質量を持たせてちゃんと身近に手に取って実感できる、感じることが大事なんじゃないかなって思っていて、
それをちょっとでもその共感してもらえたりとか、面白いなって思ってもらえたらいいのかなと思っています。
内面の探求
いや、面白いと思いますよ、僕は。
ありがとうございます。
はい。なんかその感情とか気持ちとかってそもそも目に見えないし、ものじゃないですか。で、重さも実際ないものだし、
っていうものを質量っていう単位っていうか物理的なものに落とし込んで表現しようとしてるっていうアプローチが僕はなんか面白いなと思ってますね。興味深いなと思って。
ありがとうございます。
その変換をするんだみたいな。
そこかーって。
そこか、そこに焦点をまず当てるっていうことに気づいたのがなんかいいなと思いますね。その質量を与えたいみたいなね。
うん。なんか、そう、ふわふわ浮いてて頭の中で漂ってるだけなんですよね。
うんうん。
出さないと。
そうですね。
それをまざまざと出てきたものを見たいって思ってるからできるのかもしれませんね。
そうですね。なんか結構あれですね、その自分の内面とか見つめる時間って割とあるタイプですか?木村さんとかって。
そうですね。結構、周囲の人との関わりが大事かなと思っていて、いろんなところに出歩くんですよ。
はい。
見知らぬ場所に行って、そこで知らない人といきなり話し出して。
あー。
結構、街をぶらぶら歩いていて、面白そうな本屋さんがあったら、そこの本屋さんのオーナーさんとかと話してみたり、東京も定期的に行くんですけど。
はい。
東京の銀座行った時とかは、ギャラリー巡りをしていて、結構年齢層高めなんですけど、そのギャラリーの方々とお話しする機会もあって、
自分の今この若い感情と熟された感情みたいなものが混ざった時に、なんか自分の若さを身に染みるというか。
そうですか。
そういう、なんか交わりがすごい楽しいんですよね。人との関わりというか。
じゃあ結構その、慣れた場所に行くことも当然あると思いますけど、見知らぬ場所というか、入ったことがないところに入り込んでみる、立ち入ってみるみたいなことはまあまああるんですね。知らないところに行くとか。
未知への挑戦
かなりの頻度である。
かなりの頻度であるんですね。そうなんですね。
はい。
いや、なんかその、そう、その話聞いて僕が20代の頃のことをちょっと思い出したので、ちらっと紹介すると。
はい。
あの、僕20代で働きだしたのが22なんですけど、大学卒業して働き始めたんですけど。
はい。
で、当時その、僕広島県福山市っていうところに生まれなんですけど、実家から会社までね、車で通ってたんですね。
で、えっと、仕事が終わって実家に戻ってたんで、で、帰ってですね、その、なんかこう、まあだいたい平日はあんまり動かなかったですけど、土日とかは会社の友達とかと、なんかこうバー巡りとかをしてたんですね。
いいですね。
はい。で、まあもう気に入ったバーだけに行くっていうのはしてなくて、あの、毎週のように知らないお店に入っていくっていうのをやってたんですよ。
わ、楽しい。
そう。で、中にはこう、入り口がまずすごいこう狭くて、地下に降りていくみたいなところもあったりするんですよね。
ありますよね。
で、看板も、えっと、あえて暗くしてやるみたいなところもあったりして、でも中に行くとすごく人がたくさんいてみたいなところもあったり、みたいな面白さみたいなのを20代の頃楽しんでた時があって、それもなんか共通点ありますね。なんかね。
ありますね。やっぱり未知を知りたいっていうか。
そうそうそうそう。で、まあ当時はそのなんか自分のことを俯瞰して未知を知りたいんだって思ってるから、ここに毎週知らない場所のバーに行ってるんだなって思ってないんですよね。
なんかただ好きで通ってただけなんですけど、今振り返るとそうだったんだなと思うだけで。
あら、なんかあんまりその内面がどうだから好き、内面がどうだからっていうロジックで組み立てて動いているんだっていうわけじゃなくて、ただ単になんか知らない場所に行くのが楽しいからそこに行ってたみたいな感覚でしたね。
うん、わかります。
わかります?
はい。後から気づくってことは多々あるんで。
ねえ、そうですよね。
バー巡っててぼったくりバーとかであったことあるんですか?
いや、それはね実際なかったですね、僕は。
なんかまあ、どうなんでしょうね。
結構都会の繁華街とか行くとそうかもしれないですけど、福山市ってところはそんなに繁華街でもないんで、まあどちらかというと田舎なんで。
あとはそうですね、そんなに街も大きくないっていうのもあるから、人もそんなにたくさん来ないから、まあこじんまりしたところで、だけど狭いエリアの中に割とバーとかみたいなのが小さいバーがたくさんあったりとかしてたんで、
あの、毎週1軒行っても、まあ例えば毎週は多分行ってなかったと思うんですけど、毎週行ったとして年間で50軒ぐらい回るじゃないですか。
はい。
でも50軒回っても多分まだまだ余るみたいな感じの数はあったんですよね。
すごいなあ。
だから、そう20代前半の頃は結構そんな生活をしてた気がしますね。
なんかこう、一応その仲がいいというか、慣れたバーは1軒2軒はあったと思うんですけど、9割が知らないとこ行くみたいなことやってましたね。
なかなかチャレンジャーですね。
そう、なんかこう扉開けるときのこうね、なんかこう、なんていうんですか、ちょっと開けていいのかどうか戸惑いながら開けるみたいなのがちょっと楽しかったりするんですよね。
なので、そんなことを楽しんでましたね。
怖くて、なかなかそんだけの数開けれないかもしれないですね。
まあね、普通の僕が回ってたのはショットバーとかなんで、入りやすいっちゃ入りやすいとこかもしれないですが、そんなに毎週違う店に行くみたいな人は多分あんまりいない気がしますね。
この富士寺とか橋の里周辺はそういったバーは多かったりするんですか?
えーと、バー自体はやっぱりありますけど、福山と比べると、同じ面積で言うとやっぱ密度は福山の方が高いかなと思いますね。
今はちょっと若干少なくなってるんですけど、ただまあ富士寺市駅前とか行けば、まあ僕まだ行ったことないバーとかもありますし。
じゃあ、それって今はどうかって言うと、今はそんなに行ってないですね。知らないところに行くっていうのを実は。
大体なんか知ってるところに行くことが多くて、なので昔のような毎週違う場所に行くみたいなことはやってないんですよね。
面白いことに。
じゃあ、今行ってるところは大体1軒2軒で高いところを。
そうですね。うん、それですね。
まあ落ち着いてきたのかもしれないですね。なんかね、そういうなんか毎週違うところに行くことをやった結果、
まあある程度なんだろうな、お店の思考なり、なんかそういうのがバラエティとしてどんな感じなのかっていうのが見えたのかもしれないですね、ある程度は。
自分に合う方向性を見つけてきた。
そうそうそうそう。まあもちろん大阪市内とかね、その大阪市内の中央区とか行けばもっとたくさん、今でもたくさんあると思うんですけど。
じゃあ今その電車乗ってわざわざ行くかっていうと、そこまでは気持ちもないから、まあそこまでの熱はもう今のところないんでしょうね。
ああ、そうなんですね。
その熱は一体どこに消えてしまったんでしょうか。
どこに行ったのか、どっかに質量としてあるのかもしれないですね。
それは僕の大好物かもしれないですね。
そうですね。いや、なんかそのエネルギー保存の法則じゃないですけど、気持ちもなんかエネルギーっていう単位に置き換えられるとしたら、おそらくどっかにあるんでしょうね、と思ったりもしたりしますね。
あると思います。
だからさっきの作品の話になると、やっぱ気持ちとか感情とかっていうものを質量とか物質的なものに置き換えた時にどうなんだろうとかっていうのはやっぱ置き換えられるっていうことがなんとなく想像ついて置き換えられてるんだろうなと思ってますし、
実際、なんかこうそういうことなのかなってちょっと今日思いましたね、木村さんとお話ししてて。
一緒にちょっとその感覚の正体を探求できたのかなと思うんです。
そうですね。なんかそうまだ実際その録音して45分ぐらいしか経ってないんですけど、結構なんか密度高い話した気がするんですけど。
45分か。
はい。
もっと経ってるかと思ってました。
ああそうですか。
いや実際45分ぐらいなんで、今なんですけど、なんか当初想定していた話の内容よりもだいぶ脱線気味な話になったかもしれないですけど、
まあでもそれも今回せっかく木村さんにゲストに出ていただいたので、そういったその木村さんの内面とかもこのエピソードを聞いてもらった人は味わえるエピソードになったのかなと思いますね。
そうですね。
木村さんとの対談
なので、なんか結構その番組の構成的に初めからこう決めてあって、その通り事前に用意した回答を読み上げるみたいなのは僕はあんまりやってないので、今回もなんか木村さんと僕との共通点もなんかいくつか見つかったりして。
あとサイエンスっていうところに関して、もう少しお話聞きたいなと思いましたけど、それはまたなんかこう対面とかでお話できると嬉しいかなと思ってますね。
そうですね。
僕もメディアなんか作りたいなと思ってるところもあるんで。
ぜひ作ってみてほしいですね。
はい。で、ちょっとね作り方がわからなかったらちょっと木村さんに連絡して、これ作り方がまずわかんないんだよねみたいな。
一緒に作りましょうか。
ちょっと頼りる人ができたと思ったら嬉しいなと思ってます。
ぜひ一緒にちょっと考えていきましょう。
そうですね。ちょっと一緒になんかまた作りたいなと思ってます。はい。
ということで、まあ大体50分ぐらい経ってきたと思うので、このぐらいでまあいい時間かなと思うんですけど。
そうですね、大体木村さんが事前に書いてくれたメモを見ると話ができてるのかな、結果的にできたのかなと思ってますね。
なんか直接的には聞いてない気がしますが、なんかそういう話になりましたね、結果的に。
そうですね。
なので、まあ今回はちょっと、今は大阪芸大のアートサイエンスの学科の中であれですね、教える立場になるんですかね、どちらかというと。
そうですね。
教える立場、助手、助手ではなくて何でしたっけ。
復習。
復習です。という形で、まあ仕事をしつつも、自分の作品作りもしつつっていう形の暮らしなんですかね。
はい、そうですね。
はい、っていう形の木村さんにお越しいただいて、大体50分ぐらいお話を聞けたかなと思ってます。
で、ちょっとまあメディアアートに僕がとても興味があるみたいな話をしたのも多分稲妻キャストでは初めてなんじゃないかなと思うんで。
はい、あんまり僕もなんかそういうのを話す機会もあんまりなくて、だったんですけど、まあこれも今撮って配信したらリスナーの方が聞いてくださると思うので、
そんなことを思ってたんだとか木村さんもそんなことを感じてたんだとかっていうのまた反応も多分あると思うので、それもまた木村さん自身も楽しみにしておいてもらえるといいかなと思ってます。
はい。
はい。
ということで、今回は先月ですね、大阪の藤枝市の農園端の里で個展をされた木村彰秀さんですね、にお越しいただいて、
稲妻キャストの収録をしました。
で、えーと、まあ僕がメディアートを作りたいなと思ってるとか、あるいはなんかメディアートだったりデジタルアートだったりとか、そういったアートサイエンス系のこととか、
えーと、今回のエピソードを聞いて興味が出たとか、あるいはなんか学んでみたいなとか、僕みたいに作ってみたいなとかっていう人がいたら、
まあ僕にコンタクト取ってもらってもいいですし、木村さんにコンタクト取ってもらってもいいのかなと思ってますので、
えーと、そこも今回のエピソードをきっかけに、なんかね、新しい道を開く人も現れたら嬉しいなと思ってます。
はい。何でも聞いてください。
はい。いや嬉しいですね、それはね。はい。
ということで、えーと、そろそろ締めようかなと思います。
はい。えーと、今回はゲストに木村さん、木村彰秀さんにお越しいただいてお話伺いました。
どうも木村さんありがとうございました。
ありがとうございました。
53:27

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