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スピーカー 1
はい、というわけで、前回はNetflixにおける組織の話をしましたが、前回の話をざっくりまとめると、組織のクリエイティビティを保つのに大事なのはデザインされた自由、オーガナイズド・カオスといったりしますが、これが重要という話をしました。
スピーカー 2
ただし、そういったクリエイティビティを発揮した方がいい場合と、むしろそうじゃない方がいい場合があるという話をして、それは会社によって違うよねという話でしたが、前回ですね、アウトサイドインなのか、インサイドアウトなのかという話がちょこっと出たと思うんですけれども、尾原さんこれってどういう意味ですか?
これは何かというと、外にあるものを素早く観察して、ユーザーが既に悩んでるなとか、こうしたいなということにユーザー自身が気づいているときっていうのは、外を徹底的に観察していけば、お客さんが欲しいものがわかるわけですよね。
そうすると、こういう会社って、めちゃめちゃ緻密なリサーチ力と、そのリサーチをちゃんと結果に結びつけるデザイン力と、それを作れる製造力みたいなことで失敗を減らしていけば勝てるわけですよ。
でも世の中には、まだユーザーが自分自身も気づいていないんだけど、あるむちゃくちゃ尖った人が、「俺はこういうものがかっこいいと思うんだー!」って作ったら、「うわーやばい!心引きずられる!」みたいなタイプもあるわけですよ。
スピーカー 1
ありますね。たくさんありますよね。
スピーカー 2
これを、ある特定の人の内側から溢れ出たものが外の人を巻き込むから、インサイドアウトって言うんですね。
世の中、アウトサイドインのものは、もう仕組み化できるから、どんどんどんどん世の中はオシャレになっちゃっているわけですよ。
スピーカー 1
実はここでは競争がなかなか成り立たなくなってきて、「できるだけ安くいい製品作っていきましょう!」みたいなところで言うと、ダイソーみたいな話とかになってくるわけですよね。
スピーカー 2
それに対して、ユーザーも気づいていないような愛だとか、もう自分の心のドロドロしたものみたいなところに引きずり込むんで、「うわー離れられない!」っていうインサイドアウトを作るときは、やっぱりコントロールを減らした方が良くて、これネットミックスがまさにそうでしょう。
スピーカー 1
なるほどな。特にコンテンツ作っているので、こういうコンテンツが見たいな、みたいなものに指すよりかは、今まで見たことなかったような新しいものを見せるみたいな方が、より聞きやすいというか、お客さんに響きやすいみたいな、やってることの性質もありそうですね。
そうそう。そうなんですよ。だから言い方は悪いんですけど、そういうことを含めて失敗を減らすことによって失敗が減らす体質になってるから、10あるものを1万倍に売れるよね、みたいなところはピラミッド型の組織がいいし。
スピーカー 2
一方で前回オリジナルコンテンツに入ったときに、その3Cですね、コンテナ、コンテンツ、コンテナ、コンベア、この3つが一体化できるようになったことがネットフリックスの戦略の本質であり、そこが大事なんですよってなったときに、
ネットフリックスってのは唯一無二の、インサイドアウトのドロドロしたものをバーンって出した瞬間に、世界4億人の人にガーンって刺すことができるから、ディストリビューションってところを切り離すことができたんですよね。
スピーカー 1
なるほどな。
スピーカー 2
だからピラミッド部分がいらないっていうのがコンテンツビジネスがすごいところなんですよ。1回確立しちゃえば。
スピーカー 1
そういうことですね。だから、ちゃんとここの背景理解してないと、ネットフリックスみたいにいい人採用してノールールでいくんだってやっても全然フィットしない可能性はありそうですね。
そういうことなんですよ。
ちなみにさっきの話に戻ると、能力密度の話は出たと思うんですけど、率直さってこれどこに効いてるんですか?
スピーカー 2
さすがですね。このまま行くと小原が1時間ぐらい喋るということを察知して、次の段階に話を言ってくれる。本当は相棒として最高だなと思うんですけど、ニーズがあったらまたこのインサイドアウトの話とか、またあと5時間ぐらい喋りたいんですけれども、それは置いといて。
それと言うと、ヤンマガの鈴木さんがその辺をもう1回深掘りたいですってポストされてたので、もしご関心があるならぜひゲストに来てください。
スピーカー 1
ゲストにね、ここで他社さんの個人名を出すっていう行団者の方がすごい素晴らしい知見をお持ちなので呼びたいですね。
スピーカー 2
そうなんです。漫画ってさっき言ったように、ジャンプとかって一力580万部とか売れるっていう体制があったから、このインサイドアウトのドロドロしたものをバーンってぶつけてやることができて、
それによって呪術回戦とかも生まれたし、ドラゴンボールも生まれたし、やっぱり今そういうイズムを受け継いだ人たちがたくさんいる会社が一つ日本の漫画会社だったりするので、
ネットフリッジの組織ってめちゃめちゃ学べるよって話だったりするんですけど、とはいえ今40分を超えてしまっているので、ステップ2に戻ると率直さを高めるっていうことは何かっていうと、
2つあるんです。さっき言った心理的絶対安全性っていうものを高めていくための目的っていうのは、これ失敗じゃないってことは率直に言えるっていう言い合えるから修正できるってことなんですよね。
スピーカー 1
なるほどね。
スピーカー 2
だからそのフィードバック文化ってものをネットフリックスってめっちゃ大事にしてるんですよ。
ちなみに、心理的安全性っていう言葉はGoogleが広めたんですけど、もともと作られたのは病院の研究から生まれたんですよ。
スピーカー 1
へえ。
スピーカー 2
要は医療事故が多い病院と、医療事故が少ない病院って何が差を分けてるんだろうっていう研究があったんですね。
その時にものすごい単純で、先生が怒るからこれ言えないって怯えてる病院は医療事故が多い。
スピーカー 1
そうでしょうね。先生それ間違ってませんかって言って、間違ってなくて怒られるとかがあったら言わないどこってなるので、そのまま事故になっちゃうっていうのは容易に想像つきますね。
スピーカー 2
あともう一つ、自分がこれで間違ってるかなって思った時に、府庁さん、要は看護師のトップの方にこれで大丈夫ですよねって確認したら、またそんなことも分からずにあんた言ってんのって怒られたら確認しなくなるじゃないですか。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 2
そうすると万が一のミスっていうものをせき止められなくなっちゃうんですよ。
スピーカー 1
確かに。ここでね、それをあってたら、もうあってますよ確認ありがとうございますんで、間違ってたらこここうなんで確認してよかったですねみたいなコミュニケーションだったらどんどん効きますよね。
スピーカー 2
そうなんです。なのでやっぱり早くその失敗に気づいて修正するっていうことができるっていうところで率直さを高めるっていうのは必要なんですよね。
スピーカー 1
クリエイティビティにおいてでも失敗ってどこで指摘するんですか。
スピーカー 2
だからここは2つあって、まず今の話を完結させると、一つはやっぱり変化の中でいろんなものを試すから間違っちゃう時もあるわけですよね。
スピーカー 2
何よりもこれいろんな人に助けられながらどんどん自分のやりたいことが結果的にnetflixの未来を増やす方向に行けるんだっていうビルもガンガンに高まるわけです。
スピーカー 1
でも分かりやすいですね率直になりましょうって言った時にもう直球で言えばいいと思っちゃうみたいな人もいるけれどももうここが大事ですよと言う側はアシストしてアクションに導くことが大事だし受け取り側は感謝しつつそこでいただいたものは自分で選択して決めていいように近い感覚なんですけど
そこでやりましょうねっていうのが明確になってすごいやりやすそうですね。
スピーカー 2
だから率直さって言っちゃうとどうしても日本人は過去を責めるみたいなところの率直さになっちゃうんですよ。
そうですね。
そうじゃなくて未来をサポートするためのギブをしましょうっていうところになってるとお互いが動けるよねって話なんですよね。
スピーカー 1
確かにな、率直さは悪いところを直球で言うことを率直さだと思う日本人は多い気がするんですけどここ重要ですね。
スピーカー 2
そうなんです。
だからめっちゃ徹底してて、ボスに対しても上司に対してもこの率直さはもとをねって言ってるでしょ。
だから上司に対してもあれちょっと大丈夫ですか。
多分こうした方が多分いいですよとかこのまま行くとこういう失敗する可能性があるからこういうふうにちょっと変化させませんみたいなことを上司にバンバン言っていいんですね。
ただ大事なのは上司に言うってやっぱりしんどいじゃないですか。
だから上司が言われた時には追加のワンアクションが大事で。
スピーカー 1
これ上司用の専用のがあるわけですね。
スピーカー 2
上司は受け取る時に感謝するってところまでは一緒なんだけど感謝した後さらにお前がこのチームにいてくれてよかったよっていう帰属のシグナルをちゃんと返しましょうねってところまで徹底してるでしょ。
スピーカー 1
へー。
でも大事ですね。これ言って大丈夫だったかなって後になってこうちょっと思い出して落ち込んだりするとかありますもんね。
スピーカー 2
だからやっぱり言われた時にまずありがとうって言葉が心から素直に出るのかって話だし、もっと言うとお前がいてくれて本当によかったよっていうふうに僕が3ヶ月に1回ぐらい件数に諌められて本当に件数いなかったら俺マジ本当にダメな人間だよっていうことを毎3ヶ月ぐらい反省するみたいなそういう感じですよね。
スピーカー 1
でもそれを言ってくれることで僕もここは行った方がいいなが言いやすくなるみたいなまさに心理的安全性があるってことですよね。
スピーカー 2
そんなに僕言ってないですけどね。
スピーカー 1
俺の中では言ってもらってる感じがするんだけど、少なくとも2年に1回ぐらいは諌められるじゃん。
スピーカー 2
2年に1回ぐらいはね。
っていうことまで徹底するわけですよ。
でね、このいう話の4aプラスあなたがいてくれてよかったっていう帰属のシグナルまでセットになると、やっぱりこの能力密度を高める時にやっぱり嫌なタイプな人間、ネガティブな悲観的な人間がいなくなるってことがめっちゃ大事ってわかるでしょ。
スピーカー 1
大事ですね。そこに1人いるだけでもかなりダメージ落ちちゃいますよね。
そうなんですよ。
スピーカー 2
っていう状態になると失敗を早めに修正できるし、本人もどんどん自分のやりたいことに向かって成長するみたいな文化ができるから。
ネットフリックスとしては社内の仕組みとして、360度評価って言って、自分のメンバーだけじゃなくて一緒に働いてるパートナーの隣だったり上司から、上司も部下から評価をもらうっていうことをやってるんだけど、実名でやるんですよ。
ここまでやっぱりやってるからできることだし。
さらに言うともっと面白いのが、その360度フィードバックは肯定的なものと改善をもたらすもののアドバイスは1対3ぐらいがいいよって言ってるでしょ。
スピーカー 1
そうなんですね。いいところが1で改善点が3みたいな。
スピーカー 2
むしろこのぐらいのほうがちゃんとこいつ俺のいいところもわかってくれてる上で、次こういうふうに変えた今はダメなところ、今はダメなんだけど次変えるチャンスをちゃんと言ってくれるんだ、すげえいいやつだなっていうふうに慣れてるから1対3ぐらい。
スピーカー 1
なるほどな。でもこれやっぱりちょっと点で真似したら危ないですね。
ネットフリックスのビジネスモデルとかコンテンツ重視などがあった上で、能力密度が揃った上で率直さもちゃんとこういうふうに決められてるから実名でフィードバックで360度できるし、ここまでやってるから1対3でもOKみたいなのがあるので、