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こんにちは、ごりゅごキャストです。今日は、自作キーボードを作っているふくさんにですね、
キーボード、自作キーボードの魅力だったり、なんで作り始めたかだったり、いろんなことについてお話を伺いたいと思います。
ふくさん、よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
僕も実はこの場で今話すのが初めてなのですが、簡単に自己紹介などをお願いしてよろしいでしょうか。
はじめまして、ふくと申します。普段はソフトウェアエンジニアとして働いています。
一言で言うと、何か作ってたい人かなっていうのがありますね。
今回、自作キーボードについてということなので、ものづくり的なところで自己紹介をしたいと思います。
父が建設業だったりして、子供の頃から家の何かを作ったりとか修理したりとかっていうのを日常的に見ていて、
何か作るっていうことが普通みたいな感覚があって、昔から何かを作って生きていくのかなみたいな思いはありました。
そんな影響もあって、工業系の高校、大学と進んで、最終的にはソフトウェアエンジニアとして就職して、それからはずっとソフトウェアを書いている感じですね。
趣味とかを振り返ってみると、やはり自作PCを作って組んだりとか、ロードバイクにハマっている時は自分で整備したりとか、
あとは子供が生まれてからダンボール工作とか始めて、滑り台とか割とおっきいものを作ったりとかして、
だんだん発展してきてしまって、それでもうちょっとちゃんとしたものを作りたいなと思って、最近は木工もやっていて、
たまたま引っ越した先が収納が少ない家で、ワードローブやら本棚やらそういったものは大体自分で設計して作って、ぴったりハマるものを作ったりとかしていました。
そんな中で自作キーボードにハマっていって、今では副業でキーボードの設計や販売をするっていうところまでのめり込んでいってしまいました。
そうですよね。自分で作るだけじゃなくて、気が付けばなのかわからないけど、販売まで普通にするようになってしまっているんですもんね。
そうなんですよね。今までの趣味でたぶん一番ハマっていて、
ハードウェア的なもの、実際のものっていうのと職業としてやってきたソフトウェアの両方が入っていて、上手い具合に融合しているというか、両方の要素が入っていて、とてもロマンが自分的にはある感じです。
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それは僕も貸していただいて使っていて思ったんですが、プログラムが書けることでハードウェアをちゃんと自分で制御しているっていう状態に、割と簡単にできるわけですよね。
そうなんですよね。
僕の世代だと、例えばなんですけど、プログラムを書くって言っても、ウェブ言語が流行ってきてからになってしまうと、機械の根っこの部分みたいなものはあまり縁がなかったような感じがするんですけど、
キーボードを作るとかになると、かなりアセンブラに近いレベルのようなことまでやれそうな感じがして、これはそういう最適化とかまでやろうと思えば楽しめるんだなっていうので、手を動かすのとコンピューターが見事に重なっていて、すごいなっていうのは思ってたんですよね。
そうなんですよね。そこが結構魅力の一つかなと思います。
今もZoomでお話をさせていただいているんですが、当たり前のように3Dプリンターだったり木工用ボンドだったりみたいなものがいっぱい映っていて、きっとこの人はずっと何かやっているんだろうなっていう感じで。
そういう方は個人的にすごい大好きで憧れるというか。
ありがとうございます。
聞きたいことがいっぱいありまして。
基本的に僕が聞きたいことを聞かせていただきたくよろしくお願いしますとお誘いして、自作キーボードについていろいろ教えていただきたいなと思っているんですが。
まず簡単なところで、いつぐらいから自作を始めたっていう感じなんですか?
そうですね。こういう自作キーボードみたいな特殊なキーボードを使い始めたのが2018年の5月くらいなので、3年前くらいからですかね。
もうすぐ3年になるくらいですね。
その時は、はじめは完成品だったり他の人が作ったキットを組み立てるみたいなことをしていたんですけど、そこから6ヶ月くらい経って、2018年の年末くらいには自分で設計したキーボードが動き始めたという感じです。
なんかめっちゃ早いような気がするんですけど、割とそんなものなんですかね。
割と同じようなスピード感の人はたくさんいますね、この業界には。
1回作ったらもう自分のものが欲しくなってっていうと、サイクルとしては、作り始めるのはもう2、3ヶ月経ったらもう1回自分で作り始めちゃうぐらいな感じってことですかね。
キットとしては多分1ヶ月に1回くらい新しいキーボードを買っていて。
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意外と高い。
5、6台作っていろいろなものが見えてきて、これは自分で作らないとダメなんだなと腹をくくったのが半年後という感じですね。
要するになんですけど、いろいろ試したけど自分に合うものは結局見つからないので、その設計から自作するしかないという結論に至ったという感じですかね。
そうですね。やっぱり初めは慣れるのに精一杯だったんですけども、慣れてきて解像度が上がるというか、いろいろなものが分かってきてこんなこともできるんだとか。
今まで大きな障害だったものっていうのが取り払われるとまた次の気になることが出始めて、それをどんどん取っていって最終的には自分に合うのがなかったっていう結論ですね。
なかったら作るしかないっていう、しかもそれが今ならもうできる時代になっているし。
そうなんですよね。エンジニアは割と課題を解決する生き物なのかなと思っていて、そこに課題があって解決できそうならやるしかないかなと思ってしまう。もう義務ですね。
趣味なんだけど、もう仕事なわけですね。
フックスさんが作られているのは、最初は分割キーボードというやつですよね。
そうですね。きっかけとしてはやっぱり肩こりがひどくて、ソフトウェアエンジニアでコードをたくさん書いている時期っていうのもあって、肩こりがひどくてどうしようかなと思っていた時期があったんですけども、
そんな時にリビルドFMっていうエンジニア向けのポッドキャストがありまして、ある回で、スポンサー広告みたいなので、
エルゴドックスイージーっていう分割型のキーボードがあることを初めて知って、こういう選択肢があるのかなと。
その時も話していたのが、検証員の話とかも出ていたりもして、自分はそこまではひどくなかったんですけど、
遠い話ではないなと思って、本格的に使う道具を選ばなくてはいけないなと思って調べ始めたのが初めでしたね。
そこから、少なくとも肩こりには分割キーボードって効果があるというのか、良いというのか。
そうですね。それはとても効果があると思います。
どうしても普通のキーボードを使っていると腕が真ん中に寄って肩が縮こまってしまうので、
それが強制的に開かれることによって肩こりはだいぶ自分は軽減したと思いました。
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それはもう単純にそれだけでも作るというか、そういう分割のものを使うという価値はあるんですよね。
そうですね。あると思いますね。
そこから半年後に作り始めてしまうんですが、正直なところ、自分で作るって言われても何をどうやるのかが全然見当がつかないみたいな感じなんですけど、
どんなふうに作ったんでしょうか。
そうですね。同人誌みたいな本があって、そのキーボードを色々買っていく中で、コルネというキーボードがありまして。
有名なやつですよね、確か。
そうですね。42個しかキーがないんですけど、僕はそれをずっと愛用していて、コルネうちに4台くらいあるんですけど。
ちなみになんですけど、4回買う理由は何なんでしょうか。
1台目は普通に買って、自分に合わないところを改造していったら、普通のやつも1台欲しいなと思って次のを買って、
次のを買った時はバージョンが上がって色々機能が上がってたりしたので買ったりとか、
あとはキースイッチというものがあるんですけども、キースイッチの高さが違う種類のものがあったりとかして、
それが低いやつっていうのがあって、それを使うのにもう1台とかっていう感じで、色々新しいのが出ていると買ってしまうみたいな、そんな感じですね。
話の腰を折ってしまってすみませんが、コルネが4台揃ってから自作に行くんですよね。
そのコルネを作っている人は結構自作キーボード界隈が有名なんですけども、
その人が技術書店というイベントで自作キーボード設計入門という本を書いてくれて、
それを読んでいけばそんなに知識がない状態からでもキーボードが組み立てられると。
ちなみにそれは基本的にもう今は手に入らない感じですか。
今も販売しています。
電子でPDFとかで手に入ったりも。
そうですね。電子書籍で。
気になればまずそれを使えば大体できる。
そうですね。
どんな感じに設計するのかっていうのを、要点だけでも軽く教えていただきたいんですけれど。
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そうですね。
基本的には自作キーボードで作る理由がないとあんまり作る意味もないと思うんですけど、
作る理由の一つとしてキーの配置を変えるというのがありまして、
自分の場合はそこを考えるところから始めた感じですね。
そのコルネをベースにしつつ。
そうですね。
コルネの親指で押すキーと小指で押すキーを手前側、自分側にもうちょっと引っ張ってきたかったんですね。
なのでまずそのキーの位置を決めますと。
で、あとはファームウェアというかソフトウェアの中身っていうのはQMKというオープンソースのソフトがあって、
それを利用させていただけるとだいぶあまり知識がなくても設定さえしとけばできるので、
ケースとそのファームウェアがあればひとまずあと電子工作的なものがあって、
で、そこの部分は自分の場合は一番最初なんかよくわからなかったので、
電子基板みたいなもの。
よくある緑色になんかこういろいろアイシートがついたやつ。
あれを作るのが目標なわけですけども、
あれの意味が初め全然わからなくて、専用のソフトを使って設計をしていくんですけど、
なんだか海に入ってこないので、これもよくやる手なんですけども、
手配線というもので、そのマイコン、コンピューターとキーのスイッチを直接導線とかでつないだり、
その間にこう電子部品をちょこちょこつけたりとかして、そういうことをやったりしました。
それで一番初めの自分のキーボードは動くようになったと。
思いっきり手を動かして、自力で動かしながら作り方を考えていくっていう感じでやっていくんですね。
ある程度まとまったらその3Dの造形をして、
3Dプリンターでその基板っていうかプレートみたいなところは作ってるっていう感じなんですかね。
そうですね。このキーボードを構成する要素としては、
自分が作ってるようなやつはよくサンドイッチ方式みたいに言われてるんですけども、
上のプレートと下のプレート、これは単なるケースの役目ですね。
それを先ほど言っていたような電子基板をそのプレートで挟み込むという形です。
上と下の基板は3Dプリンターで初めは出して、
中のその電子基板は自分で手配線をしたりとか、
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慣れてきたらそれを実際に工場に発注して作ってもらうみたいなことをします。
すげえ、なんかやっぱあれですね。
僕昔、クリス・アンダーソンのMAKERSを読んで、
そういうことが当たり前の時代がやってくるって言われてて、
すげえなって思ったけど、やっぱそれがもう個人で普通にやれてしまうっていうのを、
実際にやっている人から多分話を聞くのは初めてで、やっぱやれてしまうんですね。
そうですね。そのソフトの使い方を一通り勉強して、
自作キーボード設計入門の通りにやっていって、
主に中国の工場のウェブサイトから注文、そのデータをアップロードして注文すると、
最小で5個くらいから頼めるので、
そうすると数千円前半とかで注文ができるので。
そのレベルだったら、もうお金持ちじゃなくていい。
本当に一般人がもうできる。
5000円で5個作っていろいろ実験して、
普通にその辺の安いキーボードを買うことに比べたらめちゃめちゃ高いですけど。
そこから作り始めて、
なぜか自分で作るだけではなく販売するという方向にも進んでいかれたんですよね。
そうですね。
そこは結構自作キーボードはコミュニティがどんどん成長していったので、
そこに何かしら貢献したいみたいな気持ちもありましたし、
自分が作り始めてしまったように、
同じような気持ちというか、
もうちょっと自分と同じようなニーズを持っている人が多少はいるんじゃないかなと思って、
恐る恐る販売に興味を持ち始めていった感じですね。
僕は使わせてもらってとか、製品の写真とかを見て、
うちの奥さんも話してたんですけど、
クローとかバットとか、ネーミングセンスの良さ、
バットっていうやつはもうほんとコウモリですよね。
そうですね。あれはもう見たままをつけた感じです。
自作キーボードで、見た目とあれは機能も目的を持って作られたキーボードですよね。
その機能と見た目がすごい高いレベルで一致しているなというふうに思っていて、
もうこれはバットっていう名前しかないだろうって実際に見て思うし。
あれもやっぱり肩こりには効くんですか。
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バットってどうやって言葉だけで説明するのは難しいですよね。
でもキーボードを並べたらコウモリみたいになる形のキーボードって言えば、
まあそれでいいのかと。
手がハの字型になるんですよね。
そうですね。ハの字になるので普通のよりかは良いと思います。
けど肩こり効果は本当にちゃんと分割しているやつよりかは弱いとは思います。
やっぱりそういうふうにはなるんですね。
やっぱり自分で作るのから売るって言ったら、
まあいろいろ大変なこととかあるんじゃないかと思うんですけど、
そのあたりってどんな感じなんでしょうか。
そうですね。
まず普通の人が組み立てて普通に使えるみたいな状態じゃないといけないかなと思っていて、
販売を始めるまで結構自分の中では葛藤があって、
電子工作全くやったことないというわけではなかったんですけど、
結構知識が足りない状態で自作キーボードコミュニティの知識だったりとか、
先ほどの本の恩恵を受けてそれをそのまま作っているだけという感じだったので、
そのレベルの自分が売ってもいいのかっていう葛藤がまずは最初にありましたね。
それでもやっぱりみんなに届けたいから作りたいみたいな感じで作ったっていうイメージなんですよね。
そうですね。その頃、やっぱりその本を読んで作って販売し始めた人もちょこちょこ出てきたので、
それも追い風になって、自分もやってみようかなとちょっと乗っかっていったっていうのもありますね。
やってることっていうのは、そのプリントしたデザインを中国に発注、
プリントしたデザインじゃないか、デザインを発注して、
何らかの形でそのまとめた状態なものを有写工房とかで委託販売でしたよね。
っていうふうにやってるっていうことなんですよね。
注文すると、うちにご自宅にいっぱいキーボードが届くんですか?
キーボードっていうか基板っていうか。
そうですね。電子基板がいっぱい届いて、そのプレートも実際に売ってるものは今はアクリルをカットしたものを使っていて、
プレートは国内の業者さんに頼んでカットしてもらって、それもまた大量に届くと。
あとは他のもろもろの部品も細かいのが結構いっぱいあるので、
それも中国の通販サイトや国内の通販サイトから買って、それを集めて梱包作業をですね。
なかなか時間と根気がいるんですけども、小袋にいろいろ、例えばネジを。
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集めてきたら、自分でパッケージングしないといけないんですよね。当たり前かもしれないけど。
ネジとかだと3000本とか買って、それを40本ずつに分けて袋に入れるとか。
だからネジネジカウンターみたいなのを作ったりしてるんですね。
測りでやる人が多いと思うんですけど。
あんなの何に使うんだろうって思ってたんだけど、ネジ3000本届いたら、そういうネジを数えるためのハードウェアはいりますよね。
そこは全く想像してなかったです。それはそうなるか。
なので梱包に必要なジグみたいなやつは、ロートみたいなやつとか、そういうのは結構3Dプリンターで自作して作っていますね。
すげーな。でもそこまでできてしまうっていうのも、夢あふれる感じですよね。
僕、貸していただいたキーボードを実際に自分で見てみて驚いたというか、
自作っていう言葉からする印象とは全然違って、こんな質感高いものが作れるんですねっていうのをまず驚いたんですよね。
やっぱそれはもうもはや普通にこういうレベルのものが大量生産じゃなくても作れてしまうんですよね。
そうですね。作れてしまってますね。
これはすごいなっていうか、なんか舐めてたなって自分ですごい思っていて。
僕はまだあまりそこから先には進んでいないんですけども、その自作キーボード界隈では最近だとすごい音とか食感にもこだわる人が多くて。
音?打鍵音とかですか?
そうですね。例えばそのケースって今プレートが3枚あるので横から音は漏れてしまうじゃないですか。
はい、言われてみればそれはもちろんそうですね。
この周りのケースを例えばアルミの削り出しとかで作ると密閉されてより音が良くなる。
楽器みたいな概念なんだ。
アルミ削り出しって個人レベルで作れるんですか?
そうですね。それも同じように3D CADとか設計ソフトで設計してそのデータをまたこれも中国の工場とかにアップしていろいろ交渉するとできるっていう感じですね。
それはめっちゃ金かかりそうなイメージなんだけど、それもそこまでのものではないってことなんですよね。
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でも今まで話してたやつよりかはちょっとハードルが高いかなって感じです。
多分、きっとそうですよね。
1個とか2個でも満レベルのお金が必要なので。ちょっと失敗すると結構悲しいかなっていう。
そうか。だから自宅でちゃんと練習してアルミでは作れないけどそういうのをちゃんとやった上で。
でもすごいな。やっぱりその3Dプリンターで試作をして中国のそういう工場にちゃんと頼めば、もう変な言い方ですけど市販品と見分けがつかないようなレベルのものが自宅に届くようなのが普通にできてしまうってことですもんね。
そうですね。
あと一番聞きたかったというか、すごくきっと多くの人が一番自作キーボードって言われても踏み出せない理由というか、理由なのかなっていうところで、
そもそも自作キーボードを作りたいと思ったら何をどうしたらいいのか全然わからないんじゃないかと思うんですよね。
で、例えばフックさんのクロウを自分も使いたいと思った場合に何を買ってどうすればいいのかみたいなのをちょっと教えていただきたいのですが。
基本的には自作キーボードのキットとして売られているものが多いので、クロウの場合は自分はブースというところでストアを開いているので、そこでキットを買っていただくか、
あと有写工房という秋葉原に実店舗があるお店があるんですけども、そこの店頭で通販サイトで買うことができます。
それを組み立てるために一番障壁となるのがやはりハンダ付けが必要というところで。
キーボードの数分ハンダ付けするんですよね。
そうですね。途方もない数ではあるんですけども、多分学校でちょっとやったくらいみたいな人が多いので、そこで自分が初めて作るときもそうだったんですけど、そこまでするかみたいなところはやはり障壁としてあるとは思います。
ちなみに初めてキーボードのハンダ付けしたときってどのくらいお時間はかかったんでしょうか。
そうですね。でも6時間くらいですかね。最初から最後までで。
一応1日で終わる。
そうですね。1日では終わります。
ちなみにそれまでにハンダ付けの経験とかっていうのは、学校でやったくらいですか?福さんも。
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そうですね。学校でやったくらいですね。さすがにキーボードの基板をいきなり本番をやるのではなくて、捨て基板というかユニバーサル基板みたいな、穴がいっぱい空いてる基板みたいなのと、安い抵抗100本とか買ってきて、それで練習はしましたね。
それも含めて何を買うべきかっていうのをもう一回教えて欲しいんですけど。
そうですね。細かいところを言うと、自分のブログに書いてあったりもするんですが、一番大きいのはやはりハンダゴテですね。
ハンダゴテにまつわるもの。ゴテを置く台だったり、ゴテ先みたいなやつとか、溶かして付けるハンダ自身っていうのが多いですね。
その他には一般的な工具で、ニッパーとかピンセットとかマスキングテープとかドライバーとか、そういったものですかね。それだけあればひとまずは大丈夫かなと思います。
キーボードをハンダ付けするための道具としてハンダゴテとかハンダ周りとか、ハンダを乗せる台とかも6時間もやるんだからケチらずに買った方がいいんですよね。やるんだとしたら。
そうですね。ハンダゴテも安いのはいっぱいあるんですけども、おすすめしているのは温度がちゃんと調整できるハンダゴテ。一般的によく使われているやつがあるので、それを使うのがおすすめですね。
例えばそのハンダゴテってそれを買うといくらぐらいなんでしょうか。
4,000円くらいで買えますね。
ハンダゴテ4,000円くらいと台とかっていうので、まずキーボードを作るための道具で5,000円くらいかかる。
そこがそうなんですよね。数千円はかかってしまうかなと。
そういうことにやっぱりその後も何かいろんなことがやれるじゃないと、確かにむずいですよね。そこでまず5,000円かかっちゃったら。
勇者工房さんに初めての自作キーボード工具セットみたいなのがあって、そこを見ると基本セットで1万円、もうちょっと拡張した全部入りセットで1万5,000円みたいになっているので、それくらいの価格感ですね。
キーボードを作るためにまず1万円かかってしまう。
あとやっぱその僕は貸してもらってとかブログを見てだいたいわかったんですけど、基板が必要で、キーボードのそのフックさんの基板に加えてスイッチを買わないといけないんですよね。
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そうですね。そのキットに付属するもの以外であればキースイッチというものとキーキャップというのが必要になります。
スイッチもいろいろ極めれば深い沼があって、どういうスイッチが良くて、そこにどういうキーキャップを乗っけるかというのも探せばいくらでも無限にあって、大体の予算感として一式でいくらぐらいという感じなんですか。
そうですね。1から始めるとやはり3万から4万くらいはかかってしまうかなと思います。
やっぱあれですね。ハッピーハッキングキーボードを買うか、自作キーボードを作るか同じぐらいの予算感という感じにはなるんですね。
そうですね。
ではそれを踏まえた上で、最後にそれでも自作が良いって少なくともフクさんは思っていると思うんですが、自作の何が良いかとかどういうところが良いかみたいなのをぜひ語っていただきたいなと思うのですが。
そうですね。最近わかってきたのは、自分はソフトウェアエンジニアなのでよくコードを書くんですけども、これは自分の意見ですけども、ソフトウェアエンジニア用のキーボードっていうのは少ないのかなと思っていて、
普通のキーボードのホームポジションって横一列になっているじゃないですか。
なってます。
JKLとかその辺。この体勢って結構そのままキーボードの上に置いておくと辛い姿勢かなと思っているんですね。
確かにそうですよね。小指の方が短くて、小指はむしろZとかハテナぐらいが普通ですよね。
そうですね。たぶんこの体勢だと手の甲あたりが結構ピキピキき出すんじゃないかなと自分は思っています。
確かに。俺もその左手の小指を痛めたのとかもコントロール使いすぎっていうのはあると思うんですけど、きっとそういう無理な姿勢があるなと思います。
多分さっきの姿勢ってピアノとか多分いいんですね。ずっと弾いていたりとか細かいコントロールがすごい効いたりとかするのでいいと思うんですけど、
あとはちょっとライターさんが実際にどう書いているのかわかんないんですけど、たくさんの文字を打つタイプの人はそっちでもありなのかなと思うんですけど、
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ソフトウェアを書いているときは割と考え事をする時間が長くて、その間もやっぱりキーボードに手は置いているんですね。
そうか。常にそうですよね。指が動いているわけではない。
なのでこのままだとかなり手に負担がかかってしまう。
というところで、いろいろ試作を重ねた結果、たどり着いたものを振り返ってみると、
自分にとってのソフトウェアを書くときの最高のキーボードっていうのは、普通に手の甲を上にして机にポンと置いた状態。
これがホームポジションになるキーボードが欲しいと思ったんですよね。
この状態であれば、おそらく数十分とか同じ体勢でもそんなに疲れはしないのかなと。
そうか。動かしていないというか、一番自然な椅子に座って自然に手を下ろしたときに、
その場所に全部のキーというか、ナチュラルな姿勢で指を下ろしたら、そこにキーボードがあって欲しい。
それを実現しようとすると、やっぱりもう俺が俺のために俺のものを作るしかないという結論になったということなんですよね。
そうなんですよね。苦労でいうとそれが実現できてはいるんですけども、
あくまでこれは自分の手にあったキーボードなので、ゴリゴさんの手に必ずしも会うとは限らない。
他の人の手に会うとは限らないという状態なんですよね。
なので、そこはいろいろなキーボードが出ているので、可能であれば触れるところに行けるのがいいんですけども、
今は多分その秋葉原の有車工房でしか実機を触る機会はあまりないと思うので、イベントも少なくなってしまったというか、もうほぼなくなってしまっているので。
今はなかなかできないですよね。
そうなんですよね。
それに関して言えば有車工房に行くと、時間貸しでハンダ付けのスペースを貸していただけるんですよね。
そうですね。今ちょっとこんな状況なので工作室みたいなのはストップしているみたいなんですけども、
多分緊急事態宣言とか取れたら使えるようになるかもしれないです。
そういう場合であれば、言ったらなんですけど、手ぶらで有車工房に行ったらキーボードを作って持って帰れるって、作業はいるんですけどって考えて大丈夫な感じなんですかね。
そうですね。そうやって作っている人もたくさんいると思います。
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その場合って当たり前だけど6時間かかるってことは、朝一で行かないとその日中に持って帰れないってことですよね。
そうですね。なるべくなら早めに行かれた方がいいと思います。
油断してお昼の2時とか3時ぐらいに行ったら、お店何時までかわからないけど8時、9時になっても終わんねえみたいなことになっちゃうわけですよね。
そうですね。
そうか。結局やっぱり手を動かさないことが多いっていうのが、一番エンジニアにとっての、副社員にとっての大きい理由で、だから垂直に置いておきたいっていうことなんですね。
そうですね。
めっちゃもともこもない話かもしれないんですけど、考えるときはキーボードから手を離すっていうのはやっぱりちょっと違うんですか。
どれくらい考える時間が必要かがわからないので、多分長い時間必要だなとか、他の紙とかに書くとかになったら当然キーボードから手は離れると思うんですけども、考える時間が正確に予測できないので、ひょっとしたら3秒先に書き出すかもしれないので、手は離さない方が効率的かなと。
考えて、よし書こうって思ってからキーボードにもう一回手を動かすっていうのも、それも嫌だから、やっぱ常に手元に置いておきたい。
そうですね。
周りってそういう方っていうのは多いような印象なんですかね。でもそうか、自作やってる人がいっぱいいるってことはそうなのかな。
そうですね。多いと思います。
特に最近はソフトウェアもIDが発達しているので、すごい補完が効くので打鍵数みたいなのは少なめになっている傾向だと思うんですよね。
多分昔はすごいフルで全部自分で書かなくちゃいけないみたいな状況から、最近は一、二文字打ったらだいたい候補のものが出てきて、それを選択してみたいな状況が多いと思うので、
その打鍵の速さだとか打鍵数みたいなのがそれほど多く必要ないのかなと思っています。
そうか、だから別に早く打つことが目的で自作のキーボードを作るわけじゃないってことなんですもんね。
そうなんですよね。
そうか、だから人によって多分使っているソフトとか候補が出てきたときに候補を、例えばタブで選ぶだと小指が遠いから嫌で、そのタブをやっぱり親指で押せるようにしたくて、
さらに人によっては、まず使っているソフトが違うときっと使うキーボードが使うキーが変わるから、自分に一番ほとんど動かなくていいキー操作が欲しくて、
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まさにです。
行き着くところまで行き着くと、やっぱりもう全部自分の好きなようにするしかない。
そうですね。
そうか、そういう感じですね。僕も1週間悩んでだいぶ分かってきて、例えばコマンドオルトシフトみたいなやつを親指2本で押せるようにしたいとか思ってこうやってやりたいなとか、
そのObsidianを使っているとキーワードをダブルカッコで囲いたいんですよね。
その時に日本語キーをオンにしていると、日本語をオフにしてダブルカッコを2回押して、また次に日本語を入力するために日本語をオンにするということをやらないといけなくて、
これをですね、ショートカットマクロを設定したら、ボタン1個押しただけで、半角にしてカッコを2個押して、もう1回全角に戻すということができていて。
それはいいですね。
これは結構決定的に素晴らしいなと思って。これはもう絶対、市販の一般的なキーボードでは、小入力ならできるかもしれないけど、
ワンキーでそれができるのは、多分自作でしか実質無理ですよね。
そうですよね。Macとか限定とかだったらできるかもしれないですけど、iPadとかが出てくると、やはりキーボード側にその処理が入っていないと無理ですよね。
僕も勘違いしていたというか、分かっていなかったんですが、自作のキーボードなら、キーボードの中に直接コマンドを書き込めるので、
iPadに繋いだ時も、Windowsに繋いだ時も、何に繋いだ時も、そのキーボードさえ持っていけば、自分の好きな配列でどこででもやれるんですよね。
そこはやっぱりiPadの強みだな、iPadじゃない、自作の強みというか、市販の外付けキーボードではほぼほぼ無理なことですよね。
そこはやっぱり素晴らしいですね。僕も少なくともハンダ付けが嫌で、嫌っていう言い方はダメだな、そこまで苦労をして作りたいかって言われたら、それはなーって思ってたんですけど、
マクロ登録ができるとか、モッドキーを複数同時押しみたいなのが自分で好きなように作れるということを知ってしまったら、なんか俺も作るしかないかなっていう感じで心が傾いておりまして。
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組み立てのところで言いますと苦労はまだ完成品の販売みたいなのはしてないんですけども、ちょっとやってみようかなというのはあったりします。
他の手としては、勇者工房さんが自分の店舗で出しているある程度キーボードの種類は限定されるんですけども、組み立てサービスみたいなのも行われているので、そこで組み立ててもらって送ってもらうという形もできたりとか。
あとはコルネとかですと、実際に完成品を専門で売っているような店舗もあったりするので、だんだん組み立てずに済むという選択肢も増えてきてはいます。
そうか。やろうと思えば、それもコストというか時間を考えたらそっちの方がいいのかもしれないですね。
ただ、自分的にはやはりキットのものでハンダ付けを手でしたりするものなので、ちょっと接触が悪くなったりとかっていうのは長い時間使っていると可能性としてはあるので、
自分で作って仕組みを分かっていれば、ちょっと開けてハンダをちょっと温め直したら復活したとか、そういうようなことは割とあったりもするので、お勧めとしては組み立てから体験してもらいたいという気持ちはあります。
最近そういうよく考えていることで、やっぱり今の時代、物質がどんどんなくなってきてしまっていることによって、逆にこういうものを自分で苦労して、丸一日朝から晩までずっとハンダ付けをして作ったものっていうのは、
安易な言葉なんですけど、お金にはないような価値があるっていうのはあるんじゃないかと思って、今自分も面倒くせえなって思ってたけど、そういうことを好んで自ら手を出してやった方が、長い目で見て幸せな人生につながるんじゃないかっていうようなことは思っていて、そういう意味でもこういうきっかけをくださった福さんには大変感謝しております。
ありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
キーボードも育てるものかなと思ってます。
そうか、育てるですね。
でも、1週間ずっとVIAって教えていただいた簡単に配列が変えられるソフトなんですけど、ずっとVIAを起動しっぱなしで使っては配置を変え、使っては配置を変えで、まだ答えが出ていないような感じがして。
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やっぱりそれを楽しめるかどうかっていうことなのかなっていうのは身に染みてわかった気がするんですけど、プログラマーじゃなくても、自分の好きなエディターをショートカットを自由自在に作れて好みなことにできるっていうのはめっちゃ効率という意味でもすごいなって思ったし、これは大変新しい世界を知ってしまった感じで素晴らしいものでした。
あと何か最後に皆さんにお伝えしたいことなどがあればそれをお伺いしたいなと思うのですが、何かいかがでしょうか。
そうですね。少しでも興味がわけましたら、自分のウェブサイトを見ていただけると組み立ての解説とかも書いてあったりするので、実際にどういうふうな組み立てをするのかなというのはウェブサイトを見てもらえればある程度わかると思いますし、
Twitterを主にやっているので、Twitterで何かお連絡いただければ可能な限り回答しようと思うので、よろしくお願いします。
福田さんのサイトのやつは、言ってPodcastを誘っておいてあれなんですが、やっぱ写真で見れば一発でわかるみたいなこともきっといっぱいあると思うので、クローの形は音声では伝えられないですもんね。
そうですね。割とキーボードのことを音声だけで伝えるのは辛いものがありますね。
ので、概要欄などにそういう細かいリンクなどいろいろ貼っておくので、もし気になった方はそのサイトなどで、まず実際どんなキーボードなのかなども見ていただければなと思います。
ということで、今日はですね、自作キーボードにハマって気がつけば製品化までしてしまい、しかもその間まだわずか3年経っていないすごいスピード感ですね。
そんな福さんに自作キーボードの魅力などをお話ししていただきました。本日はありがとうございました。
ありがとうございました。