今回お話をいたしますのは、私が長らく集めておりました、The農村怪談とも言うべき、「くだん」という予言をする不死人の化け物についてのお話となっております。
この「くだん」の予言についての農村怪談的なものという風なのはですね、まあまあ集まってはいたんですけれども、今まで話す気になれなかったお話という風なのがありましてですね。
これがここ最近ようやっと話す気になれましたので、それについてちょっと今回はお話をしていこうかなと思っております。
今回はですね、アートワークに今まではCCIで画像生成をさせた画像という風なのを使ってきたんですけども、今回はですね、実際に存在している画像を使ってアートワークを作っております。
こちらはですね、楽能学園大学、1987年に行われた研究となっておりまして、過去11年間に北海道で観察された牛の先天異常に関する形態学的研究という風な論文がありましてですね、この論文の中に載っていたその形態学的に先天異常を起こしている牛となっております。
今回はこの牛がそうだというわけではないんですけども、同じような先天異常を持った牛にまつわる怪談をちょっと今回は話をさせていただこうと思っております。
ちょっとね、今までの怪談と比べて長くなる可能性がありますけれども、最後なのでお目こぼしいただいてお付き合いいただけますようお願いいたします。
というわけで今回も参りましょう。
営農とサブカル
農村怪談第6週最終話9弾
皆さんは九段という妖怪についてご存知でしょうか。
水木しげる作品を長らく見ていらっしゃるですとか、あとは何かしらの妖怪とか都市伝説とかお好きな方だったら言われなくても知ってるよっていうぐらい有名な妖怪だったりするかなと思います。
九段というふうな妖怪はですね、人間の頭がついていて体が牛というミノタウロスの逆みたいな生き物だったりするんですけどね。
そんなような生き物となっております。
明治期の日本を中心に伝承とかそういうふうなものがいっぱい残っておりまして、いわく牛の腹から生まれた瞬間に人間の言葉でこれから起こる未来のことを予言して、そしてそのままぽっくりいってしまうというそんなような妖怪だったりするんですね。
ちなみにこれね、伝承とか伝え聞く場所によると1ヶ月ぐらい生き延びてたくさん予言をするですとか、あとは1匹が予言をするともう1匹別のところで生まれた九段が対抗する予言をするとか、そんな感じでですね、いろいろとお話のバリエーションはあるんですけども、
大筋は牛の腹から生まれてきた人の頭をした牛が日本語で何かしらこれから起こる大変なことについて予言を残していくというそんなような妖怪となっております。
この妖怪の特徴とかそういうふうなもので、なんかどうもですね、関西の方で中心にこの九段の噂っていうふうなのが広まっていたそうなんですね。
これについて調べたことがある有名な方といえばですね、今現在ラジオ関西で怖い水曜日という怪談ラジオ番組を配信されております。
木原宏勝さんという作家さんがおられます。
彼が調べたところによるとですね、なんで関西の方でこういうふうな噂が広がってたのかっていうふうなのをいろいろ調べていった結果ですね。
その調べ方とかその辺の部分も話した方がいいか。
そもそも木原さんが最初に目をつけたところっていうふうなのがですね、九段がもしも生まれていたのであれば一番最初にそれを目撃することになるのは虫飼いのはずだっていうふうな話から始まって。
それで方々の落納家とかね、あとは見せ物事やとかそういうふうなもので九段のミイラとかそういうふうなものを集めていきまして。
結果的に九段の元になったモデルになったであろう牛というふうなのは赤羽病というふうに呼ばれている牛の先天異常を引き起こす虫を媒介にして広がる感染病であったのではないか。
そしてその病気で生まれてきた人の頭のような形をした異形の牛でこれを見た人たちが九段というふうな予言をする異形な妖怪についてのお話を作ったんじゃないだろうかっていうふうなところに目をつけてそれでいろいろと本をお書きになられたりとかっていうふうなことをねやられてたそうなんですね。
私もそこに目をつけましてですね、一番最初に聞いた楽能家とかそういうふうなのだったら必ず九段の話っていうふうなのをご存じありませんかねとかね、そんなようなことをかなり昔から聞いていったりしてたんですよね。
ちなみにはこの今回これからお話をしようと思っているお話というふうなのですね、そういうふうな感じで楽能家の方に人の頭をしたような牛についての話を持っていないかっていうふうな感じでいろいろと話を聞いていった結果集まったお話をですね、今回ちょっと話をしていこうかなと思っております。
今回そうやっていろいろと九段のお話というふうなのは集めていったんですけれども、九段のお話に関してはですね、大抵がゴミみたいな階段がたくさん集まることになってしまったんですよね。
このゴミみたいな階段っていうかつまんねえ階段っていうふうに私は思ってはいるんですけど、どういうふうな階段なのかというとバリエーションはいろいろとあるけれども大筋はこんなような階段となっております。
このお話は大学生のAさんから聞いたお話です。
このAさんは大学の長い夏休みの間、都勝にあるとある大規模経営の楽能家さんの方に住み込みでアルバイトに行っておりました。
やっていた仕事というのは牛の世話だったり、朝早くから発生する牛の出産とかそういうふうなのをお手伝いをしたりとかね、そういうふうなことを夏休みの間ずっとやっていたそうなんですね。
夏休みが始まったばっかりのある日の頃に、普段見慣れないような格好の人が牧場の方にやってきたそうなんですね。
どんな格好をしてたのかというと、官主の格好をした人、これだけでいいようですよね。
そして官主が引き連れてきた全く会ったこともないような獣医師さんが一緒になってやってきたそうなんですね。
それで牧場主の人、Aさんの雇い主の方と何事かを話していて。
それで一頭の女牛の方に官主がノリトをあげながら、そしてノリトをあげている最中に獣医師さんが会ったこともないような緑色のドロドロのシリンジみたいなもので、要はこの女牛の方に受精をさせていたそうなんですね。
それでそれが終わってその異様な光景を求めして変だなというふうに思いながらね、そのままいろいろと楽能科のアルバイトやら何やらずっとやっていたそうなんですね。
それで夏休みもそろそろ終わるかなというふうな1ヶ月ぐらい過ぎたあたりの頃なんですけれども、その受精をさせられたメス水というふうなのがですね、あっという間に臨月になってしまったそうなんですね。
だから1ヶ月で牛の甲子が生まれるようなぐらいお腹がパンパンに腫れ上がっていったそうなんです。
それでもうそろそろ生まれそうになるからこれを手伝いしてくれとかっていうふうに楽能科さんに言われて、それでいつ生まれてもいいようにというふうなことで、夜遅くの方まで残ってですね、いろいろと出産の準備やら何やらというふうなのをやっていたそうなんですね。
そうこうしているとですね、また受精させる時にやってきた患主と獣医師たちがやってきて、それでノリトをあげながらそのお産の手伝いをするというふうな奇妙なことをやったそうなんですね。
で、そうやって生まれてきた牛というふうなのが異常な顔をしていたそうなんですね。
人の顔のようなものっていうふうな形で生まれてきて、それで異常に騒然な形で生まれてきたので、通常の格子よりも明らかに小さい体つきで生まれてきたそうなんですね。
で、それでそのやって生まれてきた格子がですね、何事か人間みたいな鳴き声のようなものを発していて、それを患主とその獣医師が聞いていったそうなんですね。
で、それで聞いていった内容がどういうふうなことなのかっていうふうなのがで言うと、例えばこれ聞く時期によってどんなような予言をしてたのかっていうふうなことが異なってたりするんですね。
そうですね、それこそ東日本大震災が起きた後はこれから大きな地震が起きるというふうな予言をしておりましたし、コロナ禍が起こった後は大きな疫病が流行るというふうなことを予言してたりしてたそうなんですね。
で、こんな感じの普段にまつわるお話っていうふうなのはですね、北海道内で結構聞くことがあります。
だからトカチだったり帯広だったり、それの他に同等の方だったりという、要は落脳地帯においてこういうようなお話があって、それで体験をしたりその異様な状況に巻き込まれる人になる人っていうのはアルバイトだったり従業員であったり。
で、あと場合によっては経営主の方が直接この異様な集団に苦談を生ませてくれというふうに頼まれるなんていうふうな事例もあったりするそうなんですね。
で、そんな感じでですね、この苦談のお話自体というふうなのが広まってくるわけなんですけども、ただこのお話っていうふうなのは元をたどればただただ苦談のお話だったりするわけなんですね。
で、昔々の広まっている苦談の伝承についてはですね、基本的にはこれこれこういうような地震とかそういうふうなものが起きるから、その災害の対策についてはこうこうしなさいよというふうな予言をして、それでそのまま落ちんでしまうというふうなお話だったりするんですね。
そのこれから何をしたらいいよというふうなのを抜いたバージョンが、現代こうやって広がっている苦談のお話なのかなっていうふうに私はいろいろと集めて聞きながら思っていたところだったりするんですよね。
最初に聞いた時は、自分の親族にも親戚の子供にもナオキなんていうふうな子供はいなかったそうなので、
だからナオキは大人になれないって何のことだろうなーって思っていたそうなんですけれども、
それが相番発覚するのが、奥さんが子供に名前をつけたい。
どうも性別が男の子だというふうなことがわかったから、
私ずっとこの子が生まれてくる前から男の子だったらナオキって名前にしようと思っていたのっていうふうにHさんに嬉しそうに話したそうなんですね。
Hさんは普段の予言を聞いていたものですから、その名前だけは絶対にダメだっていうふうに反論したそうなんですけれども、
その反論をすると同時に奥さんが妊娠中のホロモンバランスが崩れているだけでは済まないような鬼の行走で、
絶対にナオキじゃなきゃダメ、ナオキじゃなきゃこの子生まないみたいなことを言うぐらいに、
本当に不安になるぐらいのトーンで起こり始めたそうなんですね。
それでHさんはそこに負けてとりあえずその子をナオキというふうな名前を付けさせることを奥さんに了承したそうなんですね。
それでほどなくしてナオキ君は無事に大きな赤ちゃんとして生まれてきて、その後5年間ぐらいはスクスクと大きに育てていって、
その頭の時もずっとHさんの頭の中にはナオキは大人になれないというふうなのが頭の中に残り続けていたわけなんですけれども、
それでもそのことを置いといてもなおナオキ君は元気に元気に大きく育っていったそうなんですね。
このHさんのご家計に影が差し始めるのと、
あと奥様の方がどうしてナオキというふうな名前にこだわらざるを得なくなったのかというふうなのは、このナオキ君が生まれた5年後にひょんなことから発覚するんですね。
というふうなのもHさんの近隣の農家さんのうちで温泉旅行に行かれたよというふうな方がいらっしゃいまして、
それがHさんの奥様と別の男性が温泉旅行をしているというふうなのにバッタリと目撃してしまうというふうなことがあったんですね。
Hさんはその当時奥様は婦人部、要は農村関係の人脈やら何やらの集まりに出ていてお泊りなんだよというふうなことは聞いていたんですけども、
どうもそれが別の男性と会っていたというふうなね、そういうふうなことがそのひょんなことからわかっていて、そして悪いことにわかっていったのがですね、
要はここからの奥様がどうも浮気というか不倫をしていたというふうなことがわかっていて、
その不倫相手っていうふうなのがHさんとかその辺の近隣の方もよく知っているような方となっておりまして、
とても悪いことにこの方の名前がナオキというお名前だったそうなんですよね。
要はこのHさんとご結婚する前からこのナオキさんというふうに呼んでおきましょうか。
この不倫相手と奥様っていうふうなのは不倫関係にずっとありましてですね。
ちなみにナオキさんにはですねまた別のご家庭があったわけで、要はダブル不倫で宅乱をしてたというふうな状況だったりしてたそうなんですね。
それもありまして奥様はですね一緒になれないナオキさんのお子さんをこのHさんのご家庭で産んで、
そしてその生まれてきた子をナオキさんという不倫相手の名前をつけて、
それで育てていたっていうふうなことがその後で分かったりするわけなんですよね。
ちなみにちょっと話をとして余談にはなるんですけれども、
今回このお話ですね、楽能家の奥さんが不倫をしているというふうなのがですね、
一番オカルトで怪異な話ではあるかなっていうふうなぐらい、
基本的に楽能家の奥様って忙しかったり大変だったりするわけなんですけどね。
ただこれはですね、ナオキさんのご職業と奥様がどのような形であっていたかというふうなのがですね、
聞くと納得するロジックっていうふうなのが実は存在してるんですけども、
これがですね残念ながら話せないっていうふうなのがありましてですね、
この辺の部分については割愛をさせていただこうと思っております。
いろいろありましてHさんはですね、この奥様と離婚することになりました。
ナオキさんの方はですね、このもともとご家庭があった方のことを優先して、
そのまま離婚をすることもなくHさんの元奥様との関係を精算するというふうな感じになりまして、
それではね、割り送ったのはその元奥様とナオキ君だったそうなんですね。
ナオキ君は奥様の方に引き取られていきまして、
Hさんはその後ずっとナオキ君の養育費を払うことになっていたそうなんですね。
これね、不思議な話でもあるんですけれども、
こういうふうに企んをされた場合でも、
養育上の親となるのはその時に親として出生届に範をついたり、
いろいろやった人っていうふうなのが養育責任を負うようになっておりまして、
ちなみにこの不倫相手のナオキさんの方はですね、養育責任一切なしなんだそうですね。
なんかこれはこれで民法上おかしくねっていうふうな部分もありそうはするんですけどね。
それもありまして、離婚をした後で、
このナオキ君の方にですね、この養育権というかその養育費の支払いというふうなのは、
Hさん追わなくちゃならなくて、それで払うことになっていたそうなんですね。
人の子なのに、それも裏切りによって生まれた子なのに、
自分で養育費を払わなくちゃいけないというふうなところに、
結構腹を立てていらっしゃったようなんですけれども、
それでもそのHさんの頭の中にはですね、
ナオキ君は大人になれないという、
普段の予言というふうなのはずっとつきまとっておりましてですね。
どうせ大人になれずに死んでしまうんだったら、いつかはすぐに終わるんだから、
このまま払っていてもいいかっていうふうな、
なんか子供の死を願うような嫌な考えみたいなものというかね、
暗い救いのようなものみたいなものがHさんの頭の中にはずっとありまして、
それで長らく養育費やら何やらというふうなのは払っていったそうなんですね。
そんなような感じでですね、長らくHさんの方はですね、
このナオキ君の養育費を払いながら、いろいろと思いながら、
一人でずっと楽の家の方を続けられていたそうなんですけども、
そういった離婚したり何だりしたというふうな騒ぎが起こった数年後のことなんですけどね、
Hさんの携帯の方にですね、連絡がかかってきたそうなんです。
かかってきた連絡っていうのはどういうふうなものなのかというと、
どうも元奥様が住んでいる地域のスーパーからHさんの方に連絡がかかってきて、
お宅の息子さんが万引きをしたから引き取りに行きほしいという。
奥さんの名前を出して、その人に頼んだらどうですかっていうふうに聞くんですけれども、
そっちとは連絡がつながらないから、必ずこちらの方に来てくれっていうふうなことを頼まれまして、
Hさんは渋々、そちらの方のスーパーの方にお迎えに行ったそうなんですね。
その時に会いに行った直樹君というのがですね、痩せていたそうなんですよね。
で、痩せていて万引きをしたものっていうふうなものが何かというと、
カップラーメンだったりおやつだったり、食べ物を要は万引きをしていたそうなんですね。
で、万引きをした理由っていうふうなのがですね、お腹が空いたから万引きをしていたっていうふうな話をされてたんです。
これはHさんから聞いた話なので、具体的に実際はどうだったのかっていうふうなのは私は判断しかねるんですよね。
もしかしたら元奥様の方の言い分も絶対あるだろうなと思うんですけども、Hさんから聞いた話によると、
要はこの直樹君というふうなのがですね、その元奥さんの方にような女で一つで育てられている直樹君がですね、
結構ネグレットのような感じになっていたそうなんですね。
やっぱり当時の女性の一人親っていうふうなのが大変だったらしくて、今現在も当然のことなら大変なのはわかるんですけども、
輪をかけて大変だったらしくてですね、それで経済的にも困窮したりすることが多かったようですし、
なおかつ直樹君もそんな感じでですね、お腹が空いて万引きをするっていうふうなことがあるぐらいには結構大変な目にあっていたそうなんですね。
そんなような感じで迎えに行って、それで元奥さんのところに直樹君を車で運んであげる時にですね、
Hさんが直樹君から言われてきたことなんですけれども、直樹君こう言ったそうなんですね。
お父さんのところに帰りたいっていうふうな話をされたそうなんです。
これね、子供を持っている親だったら、本当に小さい頃から5歳まで育ててくれて、
息子だった子からですね、そんなふうに言われてですね、Hさんも由来なんでしょうね。
このお話自体、私がお話を聞いた時点ではですね、Hさんは直樹君を引き取ろうと思うっていうふうな話を最後にはしていたんですね。
この引き取った後とか、引き取ろうと思うというふうに思ったとしてもですね、
親権とか養育権はあるけれども、自分の家で育てるとかそういうふうなことになりますと、
まあ大変らしいんですよね。
この辺に関してはですね、怪談とは関係のない話になるから割愛をさせていただこうと思います。
この話っていうふうなのはHさんから聞いた話としては、基本的にはこれでおしまいとなっております。
ただこれ怪談として話すとですね、たぶんオチをつけるとすると、この直樹君、あと数年で20歳になりますみたいな話にすることになると思いますね。
これ怪談とはいえ、実際に存在している子供が死ぬかもしれないねっていうふうな話を面白くおかしく話すっていうふうなのが、私はずっと嫌だったんですよね。
それもありまして、この話、特にする機会もなくて、このまま塩漬けにしてお流れになるかななんてことを思っていたんですけれども、