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はい、というわけで昨日の続きです。
2回に渡ってね、オチアイとビスマルクが似てるって話をしてたんですけど、
もう一つですね、この年末年始で見た、『だましえの牙』っていう映画を見てですね、
これなんか、嫌われた監督とかね、さっきのビスマルクの話とかまた思い出すなーと思って見てたんですよね。
その『だましえの牙』っていうのは出版社が舞台の話ですね。
結構この出版風況で揺れてる中でですね、
おそらく新庁舎がモデルかなーみたいな会社なんですけど、
なんかその新庁舎っぽいですね、会社がですね、文芸誌でずっと文芸で来てた会社がですね、
もちろん文芸誌はもう全然売れてないと、売れてなくてですね、雑誌とかもどんどんどんどん少しずつ下がっていってると。
で、中でですね、佐藤小一がですね、社長なんていうかその役員の中の一人になってですね、改革派なんですよね。
で、もうこの文芸誌とかも全部なくして、言っちゃうと出版改革みたいなことをしたいと。
流通とかからもう自社でやっちゃうぞみたいな、出版改革みたいなことを目論んでると。
で、一方ですね、その、うちがこのクンプー社っていう名前なんですけど、そのクンプー社はこの小説クンプーで今まで来たんだっていうですね、
そのブランドにプライドを持ってるですね、人たちの派閥もいるわけですよね。
で、その人たちはですね、そのなんていうか、出版改革だって言ってる中でですね、
このブランドを失う気か、みたいなね。
なくしたら全部取り返しがつかないんだぞ、みたいなね。
今までクンプー社はこうやってきたんだ、みたいな感じで。
まあちょっと保守派なわけですよね。
でですね、改革派と保守派っていうのが対立してる中で、主人公の大泉洋がですね、
ちょっとですね、この雑誌も潰そうかな、どうしよっかなって改革派が思ってるみたいな雑誌の改革を任される、
というかそこの編集長になるみたいな話なんですよね。
でですね、その編集長になったらですね、次々とですね、新しい企画みたいな、
うちはこうやってやってきましたから、みたいなと周りが言ってる中でですね、
それをすごくもう、今までやってきたことはもう頭から外そう、みたいな感じで。
今本当に面白くて新しいことをやらないとダメだよ、みたいな感じで、
そういう企画をですね、こうボンボンボンボン始めて、それが当たってですね、
すごい雑誌が上向く、みたいな。
だからその出版改革の中でですね、ちょっとこれも整理対象かなと思われていた雑誌をですね、
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復活させていく、みたいなのが中盤までなんですよね。
で、まあそんな中でですね、こうなんていうか、そのいろんなね、
この手段を選ばないやり方みたいなのを、
お泉読んだやり方を見てですね、小説君風っていうですね、
まあその昔ながらの保守的な雑誌のメンバーとかはですね、
あの、あんなやり方なんてちょっと我々は認められない、みたいな感じで、
ちょっとこう妨害してくる、みたいな話なんですけど、
まあですね、これはまあ自分もね、出版業界の片隅にいるので、
まあすごい面白かったんですよね。
まあこれもめちゃくちゃ面白かったんですけど、
でですね、ここからですね、ちょっと重大なネタバレ含むので、
見たいと思う方は、これでやめてもらった方がいいかなと思うんですけど、
お泉読はですね、雑誌の改革っていうのをやってたんですけど、
実はですね、本当の目的っていうのは、
佐藤小一が進める出版改革よりももっと上のレベルで、レイヤーでものを見ててですね、
なんて言えばいいんですかね、言っちゃうと、
この君風社をAmazonの産家にしちゃいましょう、みたいな計画を進めてたんですよね。
それは別な経営者、経営人と進めてて、
それがうまくいってですね、
うまくいってというか、そっちに進んでいくわけですよね。
佐藤小一はですね、出版改革やるぞって言ってたらですね、
お泉読はですね、小説君風の編集部にですね、一撃を加えてですね、
おーよくやってくれたなーみたいな感じで、
これで主給派たちがね、補修派たちが一層できるわと。
これで俺の出版改革をついに実現できると思ってたらですね、
でもお泉読の雑誌もね、なくしちゃおうかなと思うんだよね、みたいなことを言ってたんですね。
お泉はそれどころじゃなくですね、
この会社自体の見売りみたいなことに参加してたみたいな話だったんですよね。
でですね、言っちゃうとプラットフォーム改革じゃないけど、
お泉読が雑誌改革やってんのかな、出版改革に立ち向かうために雑誌改革やってんのかなと思ったらですね、
出版改革を超えたところのですね、
プラットフォームと結びつつついちゃうぞ、みたいなレベルで、
物を見て動いていた、みたいな話なんですよね。
なのでですね、いろんな立場の人が出てくるんですよね。
一つ、お泉読はですね、そんな感じで、
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出版改革をやろうって言ってる役員よりもですね、もっともっと先を見てるわけですよね。
だから、表面的なことにとらわれてないわけですよ。
こういうのが大事だと思うんだよね、みたいなことに対してですね、
いや、面白い方がいいでしょ、みたいな。
面白い、みたいなことに注目していて、
それがですね、ただの雑誌改革のレベルなのかな、みたいなね。
うちの雑誌はこういう特集で今までやってきたんですよって言って、
いやでもそういうのをなくしてさ、面白いことやろうよ、みたいなレベルなのかと思ったらですね、
出版業界みたいなレベルでですね、
面白い、クンプーシャっていうのがもうAmazonに売られちゃって、
世界中にコンテンツ届けるような形になったら面白いよね、みたいな感じなんですよね。
でですね、なんでちょっと表面上の面白いってことに注目していて、
表面上のことにとらわれないキャラクターなんですけど、
その大泉陽のセリフでですね、
これは小説クンプーの人に言ってたのかな、小説クンプーの人にですね、
守ってるだけは辛いでしょうって言うんですよね。
で、その小説クンプーの人はですね、本当に昔ながらの雑文芸編集者みたいな感じで、
もうすごい偉い小説家の先生がサイン会とかしてたら、
その場にワイン持って現れるみたいな、次回作は是非ともよろしくお願いしますとか言って、
その先生のですね、小説のチェックとかをチェックというか、
ここを修正してくださいみたいなことのやり取りもあんまやってないみたいな。
でもそれは一つ、文芸編集者の一つのティピカルな典型的なイメージとしてはそれがあるわけですけど、
それをちゃんとやって、クンプーブランドっていうのを守るぞっていう人たちなんですよね。
でですね、そのブランドを守るぞと、この人たちはこの人たちの正義で動いてるんですけど、
大泉陽は守ってるだけは辛いでしょうって言うんですよね。
でですね、これ結構面白いところで、
最近自分も自分の今いるところでブランドとはみたいなことを結構考えてたので、
それがちょっと主流派的な考え方でもあるようななんとも思ってたので、
ちょっと見ててチクリときたものがあったんですけど、
守っているのは辛いでしょうと言われている小説クンプーの女編集長がいるんですけど、
これはですね、たぶん僕その人はですね、守るだけっていうのは確かに辛いかもしれないんだけど、
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いやこの人は守るのが向いてるよねとも思うんですよね。
大泉陽が提案しているようなですね、
よしAmazonの参加になっちゃおうぜみたいなことにですね、
この人がそこの主軸の場所にいたらですね、
それはもっと辛いだろうと思うんですよね。
逆に言うとですね、大泉陽はですね、
こっちの方が面白いなっていうことに集中してですね、
新しい子供みたいなことにどんどんどんどん行くんですけど、
面白いことだけ見てるのは辛いでしょうとも言えるんですよね。
言っちゃうと、仕事してるって何でもまあまあ辛いもんだよねとは思うんですよね。
なんかでも、守るだけっていうのは確かに辛いけど、守る方が得意で向いてる人もいる。
面白いことだけやれっていうのは辛いけど、
面白いことをやることが向いている得意な人ってのもいると思ったんですよね。
だからどっちがどっちってわけじゃないなみたいな。
それはもう本当にこう、じゃあどっちかがですね、うまくいったとしたら、
それはもう本当に自流とかだよなって感じですね。
なんていうか、本当にどれが正解かが結局わかんないと。
正解だったっていう結果が出たとしてもたまたま、
例えばですけど、大泉の最後の方にあるアマゾネの見売りみたいなことがですね、
うまくいくかって言ったら結構微妙だなって思うわけですよね。
うまくいくかなみたいな感じなわけですよ。
なんかですね、やっぱり人によって見えてるものが違うなっていうのはやっぱり改めてこれ見て思ったんですよね。
で、見えてるものは違うので、その判断がですね、
不可解なものに思える。
何を見てこの人こんなこと言ってんだろう。
バカかなとか。
理解できない。何か確信持ってそうだけど理解できない。
みたいな風にも、お互いのこと思うんだよなと思ったんですよね。
でですね、これもう一つ最後のオチがついていて、
松岡真由演じる子が、大泉洋はですね、
実は会社の見売りのために画作していたってことを知ってですね、
騙されてたのかみたいな感じですね。会社は辞めるんですよね。
辞めてですね、もう負けて去ったのかなと思ったらですね、
会社で知り合ったある大作家とですね、
個別に契約して、自分の実家の小さい本屋でですね、
ものすごい高額な本を売るっていう商売を始めて、
それがすごい大盛況で大泉洋にいっぱい食わせました。
というので終わるんですよね。
でですね、これも面白いなと思ったんですよね。
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大泉洋の言っているような新しくて面白いものっていうのも、
やっぱりそれは攻め方が一つじゃないというか、
答えは一つじゃないというか、
自分に対してこういう小さな濃いものっていうのをですね、
ちゃんと高額な値段で大切に売るみたいな方が、
松岡真由には合ってたわけですよね。
だからですね、松岡真由は松岡真由で、
そこで一つの答えみたいなのを、
この人の見えている世界観の中で出しているわけですよね。
だから、本当にどれが正解というわけじゃねえなと思ったんですよね。
というわけで、人によって見えているものが違うと。
で、その中でですね、
みんなね、理解されたりされなかったりとかしてですね、
でも自分なりのやり方でやってんだなっていうのをですね、
すげえ雑なまとめ方ですけど、
この嫌われた監督と、
だましへの牙と、
ビスマルコの本とか読んでて思いました。
という年末年始でした。
というわけで本日は以上です。ありがとうございました。