2022-01-17 19:27

#16 カスタマーサクセスに必須の業務モデリングとは?(カスタマーサクセスの再現性を担保する業務モデリング その1)

【お知らせ】
Episode13~15の内容をブログにまとめました。
https://cs-harmony.com/podcast/customer-escort/


【本編の紹介】

「カスタマーサクセスの再現性を担保する業務モデリング」テーマの第1回目を話しました。

 ・業務をモデリングするってどういうこと?

 ・モデリングをすることの2つのメリット

 ・カスタマーサクセスでは、実は普通に業務モデリングを駆使している

 ・業務モデリングを最大活用するには「モデリング オブ モデリング」の視点が大切

 ・モデリングの限界を知ろう、そしてコレクターにならないようにしよう

サマリー

カスタマーサクセスによる顧客サポートでは、顧客理解と組織理解が重要な要素となります。特に、顧客との相性問題やCSMの組織内のチーミングには、業務モデリングが必要です。この手法を使うことで問題点やリスクを明らかにし、改善につなげます。また、モデリングから法則性を見つけ出すこともでき、再現性が高まり、アクションを打つための武器となります。そのため、カスタマーサクセスにおいては、業務モデリングが重要な役割を果たしています。

業務モデリングの重要性
CS Harmony Radio、2022年になりましたけど、
おめでとうございます。
はい、今年もよろしくお願いします。
でですね、これまでカスタマーサクセスが主導する顧客伴奏とは、というお話で話してきました。
顧客伴奏の時の初回にも説明したんですけれども、これまでの内容を記事にしましたよというところで、
前回の顧客伴奏のシリーズもまた記事化してるんで、よかったら見ていただきたいなと思います。
素晴らしいですね。
前回は12エピソードがあって、2万5千になって、ちょっと多すぎるなっていう反省があったんですけど、
今回は3エピソードで、1万字くらいにいったんで、
すごいですね。
なかなか適切な量にならなくて、ちょっと書きすぎてしまってるところはあるかもしれないですが、
長文ですけど、よければ読んでいただけると。
記録読んでもらえると嬉しいなと思ってます。
ということで、今回はカスタマーサクセスが主導する顧客伴奏の話を受けて、
伴奏を科学するって言ったらいいのかな、再現性っていうところにちょっとこだわって話をしたいなと思ってます。
何を言ってるかというと、これまでCSの顧客伴奏っていうテーマで話してきたんですけど、
伴奏という話で組織理解と顧客理解っていうのが重要だと。
顧客理解っていうのはこれまで話してきたんですけど、やっぱり自分たちの組織理解も大事だよねっていうので、
特に顧客と伴奏するCSMと顧客との相性問題とか、その相性の良いCSMをアサインするCSMの組織内のチーミングのために、
個人の特性を可視化していくだとかっていうところで、主に組織理解の話もしてきたんですけれども、
顧客理解っていうのも伴奏するときには必ず必要です。
なぜなら最終的には、自奏する状態まで持っていくときに、お客さんのやる気に火をつけなければいけない。
そうなると自社の組織理解だけじゃなくて、当然お客さんの理解も必要でしょう。
今回はもちろん歯の部分、ここを深掘りしたいなと思っていて、なぜそう思っているかというと、
前回、人それぞれの走り方がありますよねっていう話はしていたんですけれども、
それだとちょっとざっくり説明しすぎてしまったかなと思っていて、実はもうちょっとちゃんと再現性が作れる部分があるんじゃないのかなと。
それがまさにこれまで話してきた、顧客理解の中の業務モデリングと通じるところとしてあるのではないかと。
なので今回、再現性っていうところを少し意識して、業務モデリングっていうのを改めて聞きたいなと思っています。
まず顧客理解っていうところの話でいうと、カスタマージャーニーマップやプレイブックなんかもありますと、
ランスをするときにこういったアウトプットをもちろん使っていくんだと思うんですが、
じゃあそれを持った上で、モデリングっていうものをやる意味ってどこにあるんだろうか。
すでに出ている業界標準の成果物があるので、ここに加えていくとどういうところに良さがあるのかなっていうのを整理したいなと思っていて、
モデリング自体の説明から踏まえて話してもらいたいんですけど。
モデリングってある目的を持って対象を理解する行為っていう話をどこかでしたと思うんですけど。
大事なのが何個かに分解できて、ある目的を持ってっていうのがすごく大事ですというのが一つ。
もう一つあるのが対象を理解する。分解するとそれぐらいに要素になります。
モデリングって横文字にしてるんですごく難しく感じるかもしれないけど、
Customer Journey Mapがあれモデリングです、完全に。
お客さんをサクセスに向かわせるためにはどういう道筋を通るのかっていうのを明確にしたりとか、
例えばCSMの間でお客さんも含めて共通認識を持ったりする目的のために書かれるモデリングになります。
あんまり難しく考えなくてよくて。
17は目的がありますと、先ほど言ったようにCustomer Journey Mapとかはお客さんのサクセスに向かう道筋を共有したりするっていう多分目的。
違う目的もあるかもしれないですけど、そういう目的で作られますと。
それを業務モデリングで見たときに何をしてるかっていうと、業務の中の問題点を明らかにしたりとか、
リスクになりそうなところを見つけるっていうのに使うっていうのが一般的です。
顧客理解と業務モデリング
言い方を変えると、業務モデリングの一つの目的は問題点を見つけるということなので、必ず何か変更をします。
つまり改善を行うために業務モデリングは行います。
なので、より良くするために書くものであって、何も変える必要がないものは書く必要ないです、当然ながら。
どういうふうに変えると良くなるかっていうところを発見するっていうのが業務モデリングの目的になります。
我々がやってるモデリングの手法もそういう観点があって、ここ注目すると危なそうなところがわかりますよっていうのがわかるので使っている。
要は問題が見つかるということが大事。それを改善するにはどうしたらいいか。
カスタマーサクセスの文脈で使おうとするならば、例えばサービスがあって、それが入ることでお客さんの何かの問題が改善されて、
こういう業務に変わって効率が良くなりますとか、利益が出るようになりますみたいなのに変わるはずなので、
そこの部分をちゃんと表記しようねというところに多分価値があるかなというところですね。
あと分解するとモデリングの中は対象を理解する。対象そのものを扱わないというのも一つ話です。
ジャニーマップは実際お客さんの何かをそのまま扱ってるわけじゃなくて、
写影した状態を扱ってると思います。業務モデリングも同じで写影したものを扱うことで、
本質的にどこが問題として見えてくるのか、つまり実際のものを見るのではなくて、
写影されたものを見ることでその問題点に注目させる、何ですかね、価値かなとは思います。
すごく難しめに話をしました。
自分の理解で確認させてもらいたいんですけど、多分モデリングという行為自体は、
八木さんがおっしゃってくれたように、ある目的に沿って対象を理解するという行為であるということですよね。
モデリングという大枠で考えた場合は、カスタマージャニーマップのお客さんの行動というところを切り取る。
対象と目的が異なることによってモデリングはいろんな種類があります。
多分我々が何回か話してきたプレップモデリングって言われているモデリングで言うと、
その切り取り方の軸の対象とか目的のところで着目するところが違う手法である。
バリエーションがいろいろあるので、極端に言えばモデリングって尽きないんだと思うのかなと思って、
対象の見方をいくつでも変えれるし、目的も変えれると。
この辺は多分モデリングの一般概念として投影するっていうので、影の映し方が視点によって変わるよね。
正面から見た場合、横から見た場合、上から見た場合。
これは話してないので、繋がってくる話なんだなというふうに思いました。
追加で聞きたいなと思うのが、こういうアプローチって対象と目的を定めるんで、繰り返せるんだと思ってるんですけど、
まずそういう理解で正しいのかっていうのと、そこについて補足があればと是非。
補足をします。
モデリングすることって写像なので、実態と違うんで少し抽象化するんで、再現性がありますというのが1点あります。
もう1個あるのが、多分前の段階では喋ってなかったんですけど、
モデリングのもう一つの側面は、モデリングされたものから法則性を見出すっていうことになります。
なるほど。
難しいんですけど、もうちょっと説明すると、出てきたモデルそのものから得られることって、
多分問題点を見つけるとか、そういう目的に即した結果は出せる部分があるんですけど、
それ以外にいくつか同じようなモデリングを集めてくると、その中から法則が見出せたりします。
具体的に言うとどういうのがあるかな。
なんとなくプラモデルの話を前にしたと思いますけど。
はいはい。
プラモデルの組み立てる説明書って、モデリングで物と物の関係性を書いているというものなんですけど、
例えば、ガンプラを作るとして、頭を作るときに、ガンプラってアンテナあったりするじゃないですか。
いろいろ造形があるのを、2個ガチャってくっつけて作りますみたいな乱暴な書き方ではなくて、
細かくしないと見る方は理解できないよっていうのが、多分パターン的に見えてくるんであれば、
この順番にはめないと動かないよねみたいなのが出てきたりする。
そうすると、それに基づいて新しい業務が来たとしても、それのルールがあるので、
モデリングからの法則性の発見
それのルールに当てはめてみるとうまくいくよねっていうのが作れたりする。
なので多分、プラモデルを作ってる会社って、どういう風な造形にしておいて、
どういう風にはめ込むと組み立てやすいとか、作りやすいとか、綺麗に見えるみたいなノウハウがたまっていて、
それがある意味、モデルから出てくるルールになっているんですよ。
それの蓄積とそれの当てはめをすると、再現性がすごい高くなるという感じです。
なるほど。今の話を理解するとしたら、プラモデルの組み立て方みたいなところでも、
いくつかのモデリングした結果から法則性が見出されてくるので、
はめやすい形はこういうものになるだとかっていうのが見えてくる。
そうすると形状を変えて、実際にそれでうまくはまると、やっぱりこれはいいよねとか。
当てはまらない法則が出てきたら、そういう場合はグルーピングとして違うものとして扱って、
こういう場合だとうまくいかないからここはこういう工夫しようとか。
そんな感じで1個のアプローチをある種繰り返していく有効性を確認しつつ、
差異が出てきたときはバリエーションを増やしていく。
そうですね。
法則とかルールを決めていく。そんなところがモデリングにあるんだろうなと。
そういう意味で言うと触りなんですけど、内容的には難しいところもあるけど、
でも本質的に非常に大事だなというところの話だったかなと。
まるささんここまでの話を受けて、モデリングに対して認識とか印象とか何かコメントをいただけると。
そうですね。やっぱりカスタマーサクセスの仕組み化であったりとか戦略設計をする上で、
顧客理解を進めていくっていうのが結構肝になります。
とはいえお客さんごとにいろんな動き方だったりニーズ課題感がある。
言ってしまえばバラバラで、なかなか法則性を見出すのが難しいという中で、
あえて個別具体の話を多少無視すると言うとあれですけど、
モデリングして見る側面を変えることで、普通に話を聞いていく中だと見えなかったもの。
業務の流れとかプロセスみたいなものをきちんと確かするかつ、
いろんなお客さんの中から法則性を見出すっていうことができれば、
その最大公約数に対してCSがアクションを打つっていうことをある種カタカできるので、
ものすごくそれは強い武器になるなぁという感じです。
前も話してきましたけど、フォーマットみたいにそれを基に会話しやすくなるとか、
共通言語化されるところになってくると、理解とかコミュニケーションとして非常にスムーズになってくるんで、
あるお客さんに対応した結果を、そのモデリングで調べた結果で見たときに学びがあるときに、
それが既に共通的にみんながやりとりできるようになってくると、
同じようにすぐその学びが共有して活かせる。
そういうところに要素的にはつながる手法がモデリングかなっていうふうには思うんで、
導入するとすごい良いことありそうだなと話を聞いて思ってきたんですけど、
モデリング導入するところで注意した方がいいこととか、気をつけるところあります?
経験値がいるみたいな話はどっかでしたと思うので、それは普通にあります。
モデリングの目的と手法の相性
注意しなきゃいけないのが、目的に適したモデリングの手法であったり観点を持ってこないと合わない。
例えばジャーニーマップ作るでもいいんですけど、これちょっと誰かを刺すかもしれない。
とにかくCSだったらジャーニーマップだよねみたいな感じで始めると、
出来上がったもので作ってどうするのみたいな話になりかねないっていうのがあって。
なのでこういう目的のためにこの手法がすごく合いそうだから使います。
合わなかったら変えるよねっていうのも含めて、どういうために使うのかっていうところがすごく大事かなと思いますね。
目的に応じて相性のいい悪いモデリングっていうのはあるっていうことですね。
多分それはこれで見るとうまく切り取れないとか、それよりもいいやり方があるのでそっちでやった方が良い結果を生み出せる。
選択を誤ると良くないなっていうのはわかったんですけど、逆に気になるのはモデリングみたいな話ってある種自分のノウハウとか知見じゃないですか。
なのでそれをやっぱり起点に色々考えがちだとなると、スキルとか要は強みのバリエーションを増やしていかないとそういう話って広げられないかなと思ったんですけど、
そのモデリングみたいな手法の話で言うと、一個だとなんかヤバそうだな、
じゃあどれぐらい知っときゃいいのとか、どれぐらいの深さで分かっときゃいいのっていうのが逆に気にはなるんですけど。
私が研究者だからだと思うところがあるんですけど、今やってるグループモデルっていうのも疑いから入るのが研究者なので、
まずそもそもこれって意味あるんだっけっていうとこから基本私は入ります。これが正しいという主張するつもりはないんですけど、
手法の話って手法論になっちゃうんであれですが、基本的には限界があるんですよ。
これには適さないも含めてこれ以上はできないっていう限界が存在していて、そこを抑えとくのはすごく大事。
例えばプレップモデルというのは問題を見つけたりとか構造的な弱点を見つけたりとかがすごく得意なんですけど、
一方で分かりづらいのでとか、あとモデリングそのものも結構特殊なんで頭の切り替えがいるんでやるのも難しいとか、
そういうのが特徴ですね。そういう特徴があるのでその辺を抑えとくことっていうのが大事で、
例えば業務モデリングってググったら多分いろんなの出てくるんですよ。
それはそれで限界に当たったときにそういうものを探しに行くでも全然いいと思います。
なので要は今使っているものというのはどういう範囲のものでどういうところが得意で、
どういうことができるけどこれはできないんだみたいなところは抑えること。
それがある意味その手法そのものを別の観点でモデリングする必要がある。
モデリング手法の特徴と適用場所
モデリング手法をモデリングする、メタ的な感じです。
例えばプレップモデルは成果物視点という成果物に注目するっていう観点で見ると、
例えば別のフローチャートみたいな手法はタスク視点っていうふうに分類できるよね。
これある意味モデリングなので。
そうするとタスク視点はこういう特徴があるので、
こういうところに適応しやすいですっていう法則性みたいなのが出てくるので、
それを使ってどれ選ぶみたいなのをすれば多分いいんじゃないかと思います。
顧客理解、組織理解みたいな話で言うと、まさにヤギさんの仕事によって手法理解ですよね。
そうです。
一般的に馴染みのあるのはタスク視点型で書かれているものが多いので、
目的の切り取り方としては行動を見るみたいなところが強いんだけど、
成果物視点のように成果物を見るっていう視点のモデルの特殊さがプレップにあって、
それは実際メリットデメリットをちゃんと把握して、
適応する場所とか状況をちゃんと考えて使えば効果を発揮するよっていうお話なので、
何でもかんでも同じ道具でやろうとするとやっぱり良い結果にはならない。
それはやっぱり道具を変えていく必要があるんだなっていうところがすごく思います。
強力な道具ほどハンマーを持った子供みたいになるんですよね。
何でも釘に見えるから打ちつける覚悟っていうのがあるんです。
道具に引っ張られちゃってるっていう。
そうです。
こういう話を聞いていると、たぶんモデリングコレクターみたいな人がいるんだろうなとか思ったりはしますよね。
この手法はこうだみたいな。
これ個人的にですけど、手法を知ったときに必ずやるようにしています。
字面で書いてあることって本当かどうかわかんない。
モデリング手法コレクターの人って多分知識だけ頭でっかちな人結構いっぱいいる。
実際使えないことが多いので、やることは大事だと思います。
そうですね。
ありがとうございます。
さっきマルトさん、CSの適用のところで使えるって話は知ってきたと思うんですけど、
実際の現場で導入できるっていう感じます?
たぶんタスク視点の方っていうのはジャーニーマップみたいなところとかで、
組み込まれているところなんで、成果物視点のモデリング。
改めて説明聞いてどう思ったのかなっていうのを伺いたいんですけど。
さっきのモデリングオブモデリングじゃないですけど、
そういうのできるんだったら、
少なくともCSの責任者とか立ち上げのメンバーとか、
もしくはCSの中で顧客リサーチャーみたいな役割の人がいるんだったら、
必修項目として持っておいてほしいぐらい、
必要だし役に立つ知識だとは思います。
このモデリングの卵の卵の卵の第一歩みたいなことを、
結構頑張ってやってお客さん理解をしようと今、
すごく必死に苦労している方々多いので、
もちろん僕もモデリングできないのでそのうちの一人だけど、
こういうのができたほうが絶対、戦略設計とかもっとCSうまくできるので、
これ本当に使えるし、みんな学んでおいたほうがいいんじゃないかなと個人的に思います。
個人的にはマルタさんはできると思いますよ。
本当ですか?
3回かやってみたらできると。
ありがとうございます。
実践ですね。
実践ですね。
実践が大事。
今、マルタさんのお話を伺って、立ち上げとか、
今導入苦しんでるっていうところもありつつも、結構組織として成熟してくると、
OPSみたいな立場の職能の人たちも出てくる。
そういう人たちはこういうものをちゃんと知ってるっていうのは、
スケールするときにも役に立つんじゃないかなと思って、
お話聞いてたんですけど、そこはどう思いますか?
そうですね。CSMのBPRするとか、そのための顧客理解をするとか、
割とこういうモデリングは業務の中でやっている気がするので、
こういう知識必要だと思いますし、あったら便利だと思います。
ありがとうございます。
はい、じゃあ一旦モデリング自体の良さそうなポイントまでは見えてきたんですけど、
でもさっきヤギさんがおっしゃったように、実践が大事っていうところがあるんで、
次はですね、実践の話をしたいなと思います。
はい、じゃあまた引き続きよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
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