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2019-10-10 05:21

Adobe Frescoはわたしの求めるお絵かきアプリの方向性と違ってました(第141回)

iPad用のお絵かきアプリAdobe Frescoは、アナログで絵がちゃんと描ける人ならより便利に手軽に使えるツールですが、デジタルならではの、描いた後で線をいじったり位置を調整したりしたいわたしの要求に応えてくれるアプリではありませんでした。

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スクリーンに置いたiPadのフェイスIDがいつも認識しません。
アシカガキャスト
アドビからiPad用のお絵かきアプリ、アドビフレスコというのがリリースされてしばらく経ちました。
遅れてきた大型ルーキーという感じで、注目度が非常に高いアプリなんですが、
ネットの評判を見ている限り、おおむね好評のようです。
フレスコの最大の特徴は、やはり水彩絵の具、油彩絵の具、油絵のシミュレーションといいますか、
現実と同じような感じで描ける。
絵の具を塗った後、だんだんにじんできたりとか、
色と色が混ざった部分が、ちゃんと現実のように2つの色を掛け合わせた色になるとか、
その辺のリアルな感じが、アドビのAI技術を使っているらしくて、
これまでにありそうでなかったもので、非常によくできています。
ただ、私が注目するポイントはレクターブラシという方で、
ベクトルで描くことができるので、後から拡大したりしても綺麗な滑らかな線として扱えると。
このフレスコのベクターブラシで、私が描いているようなレベルのカラーの漫画は簡単に描けて、
ベクターブラシでペン入れをして、閉じた空間をペンキツールで塗りつぶすと。
いった作業は何の違和感もなくできました。
ただ、私が求めているのは、ベクターで扱うんだったら、後から線の色や太さ、タイプなどを変えたい。
タイプというのは線の種類ですね。
最初と最後がちょっと丸まっている線とか、最初と最後が細くなっている線など、
いろんな線の種類があるんですが、それを1回引いた線に対して後から変えたりしたいということなんですが、
フレスコではそういうことができないんですね。
あと1回線を引いた後で微調整する、もう少し線を滑らかにするとか、
線に対して後から細かい調整を加えるということがベクターツールだとできたりするのもあるんですが、
フレスコではできないんですね。
これはフレスコはあくまでもアナログで絵を描いていた感覚のままデジタルで描くことができて、
絵が元々上手い人はより便利に手間がかからず描くことができるし、下手な人でもそれなりに描けるという、
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絵を描くシミュレーター的なアプリなんだと思うんですね。
私が求めている後からごちゃごちゃいじりたいというのは、どちらかというとデザインツールに求められているような機能なので、
目指している方向性が違っているということなんだと思います。
ただこのフレスコ、Adobe Illustrator Drawよりはだいぶ進化していて、
ベクターブラシで描いた後で単純な変形、移動、回転、反転ができます。
簡単な変形というのは拡大縮小と横に狭める、縦に狭める、広げるといった変形です。
ただしレイヤー単位でしかできないので、パーツごとに細かく後から移動させたり変形させたりしたかったら、
パーツごとにレイヤーを分けておく必要があります。
なお、コンセプトというiPadのアプリだとベクターで描画ができて、
描いた後から線の色や太さやタイプを変えられて、後から微調整もできるんですけども、
コンセプトはコンセプトで塗りつぶしができないとか、
漫画とかイラストの最終的な作品を作り上げるにはちょっと向いていないアプリの方向性だったりするのが残念なところなんですね。
ということで、アドビフレスコは絵がちゃんと描ける人ならより便利に手軽に使えるというツールなんですが、
デジタルならではの描いた後で線をいじったり位置を調整したりしたい私には、その方向性が違っているなということが分かりました。
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