1. イラストレーター原あいみの話
  2. #62 介護職ポエムにちょっと加..
2024-03-29 09:31

#62 介護職ポエムにちょっと加担していたかもしれない。

お仕事のお話シリーズです。
過去に介護職の方のユニフォームカタログのお仕事に携わっていました。介護職の女の子とそのパートナーのキャラクターを作り、数年間その子たちを大事に描いておりました、が…キレイごととして描いていたのかもしれないなぁと感じたというお話です。


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#中村淳彦 さんの
#悪魔の傾聴ライティング 受講生です。

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イラストレーターの原あいみです。前回、前々回と、私がアートディレクターをしていた時のお話をしました。
それを話していて、いろいろ過去にあったお仕事のことを思い出していたんですが、
今日は一つ、中村敦彦さんのお話でも話題になっている、介護職のポエムに私もちょっと加担していたかもしれない、
と思うエピソードを思い出したので、そちらのお話をしようかと思います。
5年ほど関わっていたお仕事なんですけど、医療や介護職のユニフォームでありますよね。
看護師さんとかが着ている服ですね。
それのユニフォームカタログを5年くらい携わっていたことがありました。
特に、医療の方は数年でやらなくなってしまったんですけど、
介護職のユニフォームカタログは、コンペとかなんですけど、
メーカーさんに結構気に入っていただけていて、毎回コンペに参加して、
割と勝率よくずっと勝たせていただいて、担当していたんですね。
これはAD、アートディレクターの仕事ではなくて、
私はイラストレーター、どちらかというとイラストレーターとして参加していたというようなお仕事です。
数あるユニフォームカタログの中から、介護職員の皆さんがペラペラと眺めて見ていただいたときに、
まずこのメーカーって覚えていただくことが大事で、
かつ、カタログを見ていただいて、商品の良さはもちろんなんですけど、
そういうこともきちんとお伝えするんですが、
なんとなく特徴を、このメーカーさんのカタログって読みたくなるなみたいなふうに、
手に取っていただく必要があるんですよ。
なので、私たちのデザイン会社は、カタログ自体に物語性があるものをご提案していました。
そこに、介護職員の女の子のキャラクターを私が描いていました。
新米介護職員の女の子と、それにペアになる動物のキャラクターを描いていたんですね。
これは私が考えたんですけど、幻の白い小さい象っていうのを描いていました。
この象さんがどういうものかっていうと、
介護職員の女の子がいろいろ悩みがあってね、
まだまだ自分は新米だなぁみたいな日々の生活のお仕事の中で悩みがあるんですけど、
そういう時に、ふと現れた小さい小さい象、犬くらいのサイズの白い象で、
その子は、介護職員のスタッフのみんなの悩み事とかを、
大きな耳で、象さんの大きな耳でお話を聞いてくれて、
その聞いてくれた悩みを、長い鼻からシャボン玉にして飛ばす、
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すっきりっていうような、介護職員の女の子のパートナーみたいな風になっていくキャラクターとして設定しました。
なんかちょっとポエムっぽくないですか?
自分はその時、介護職員の皆さんの一日とかを描いたり、
カタログのシーン撮影をしていくので、
デイサービスの施設で、利用者さんと一緒に楽しく時間を過ごしている、みたいなシーンを撮っていかないといけないんですよね。
なので、介護職ってどんな仕事なんだろう?みたいなのを、本を読んだり、漫画を読んだり、
いろいろそういうのを参考にしながら、なんとなく知った感じになって、そのキャラクターを描いたような気がします。
でもすごく好評いただいていて、そのキャラクターは確か5年くらい続いてずっと描いてたんですよね。
最初はイラストだけだったんですけど、そのイラストの女の子を実写化するという感じで、モデルさんをオーディションで選ばせていただいたりもしたんですね。
絵を描いているのは原さんだから、原さんがピンと来た子でいいよ、みたいな風にメーカーさんも言ってくださったりして、
たくさんたくさん来る可愛い子たち、モデルさんたちを、私はこのキャラになる子はどんな子だろう?みたいな風に意見させていただいたことを覚えています。
イラストにしたり、漫画っぽく表現したり、ある年は絵本みたいなのを作ったり、それが要はユニフォームのカタログ上に出てくるという感じなんですよ。
キャラクターがいることで介護職の皆さんにカタログのこと、このメーカーのことを覚えていただくというようなことをしていました。
年を重ねていくと、女の子はずっと何代目なんとかちゃんって名前があるんですけど、何代目何代目ってモデルさんがどんどん変わっていくんですけど、
とうとう白い象さんも実写化しようということになり、
人形作家でもあるので、象さんをモデルさんが人間だった場合、どのくらいの大きさかというのを設定して、
実写撮影に登場できるような物体として私が制作しまして、そういう撮影までしていくという、結構壮大なストーリーになっていったんですけど、
そんな感じで、介護職のお仕事について5年くらいお仕事をさせていただいておりました。
この象さんね、今思うとね、人の悩みを大きな耳で聞いて、これ慶長ですよね。
なんか慶長する象さんを私キャラクターで描いてた。しかも介護業界でと思ってね。
全然見た目は違いますけど、なんかね中村敦彦さんみたいだなと思って、ちょっと気づいてちょっと笑えてしまいました。
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で、それを悩みをね、シャボン玉で飛ばすって、もうなんて美しい話なんでしょう。
そんなね、シャボン玉で飛ぶような、そんなレベルの話じゃないんだなっていうのをね、今改めていろんなね実態を聞いて感じております。
これは余談なんですけど、撮影の時に主人公の女の子の介護スタッフの子と、
あとペアになる男の子とか何人かスタッフ役のモデルさんを選ばせていただいて、
実写でね、利用者さん、おばあちゃまとかも出てくる回もあったんですよね。
なのでおばあちゃまも、モデルさんのおばあちゃまを選ばせていただいて、
車椅子に乗ってもらったりとか、一緒にピクニックしたりとかそういうシーンを撮ったりしたこともありました。
そのおばあちゃまの役をやっていただいたモデルさんがとっても素敵で、
60過ぎてこんな風に、おばあちゃん役としてモデルで出てくるみたいなお仕事ってめっちゃ面白そうってその時思ったんですよね。
なので、60代を越えたら私女優復帰したいみたいなことをね、
密かな野望として思っているんですけど、
これを思ったのはこの介護職のモデルさん撮影をした時に、
おばあちゃんのモデルさんに出会ったからっていうのが実はきっかけでした。
まあそれは余談です。
でも先日のね、母の葬儀の時にも、
私のデイサービスで一番お世話になってた介護職のスタッフの皆さんが、
お祝うしに来てくださったんですけど、
すごい泣いてくださって、
しかも私の娘でも知らないような話をたくさんその方は聞いてくださってて、
私と同じくらいの年の方だったんですけど、
そんな話もね、私の知らない母の4年間の話をいろいろ聞かせていただいて、
しかも本当にこんなに泣いてくださるんだっていうのはすごくすごくびっくりしたんですよね。
なので本当に志を高く持ってきっと、
お仕事が好きでやって頑張っていらっしゃる方々もたくさんいらっしゃるんだと思うんですよね。
家族の側からすると本当に本当にそういう温かい方に囲まれてね、
日中過ごしていたんだなっていうのはすごく、私は遠くに住んでしまっているので、
本当に日常は見てなかったんですけど、すごく救いになった部分はありました。
なのでなんというかきれいごと、きれいな話もきっと本当にあると思うし、
でもきれいごとでは済まない。
そんなね、象さんが話聞いてシャボン玉で飛ばせるようなそんなね、
軽い悩みじゃないところもいっぱいあると思うんですけど、
なんというか複雑な業界だなと改めて思いました。
ということで今日はですね、私は実態を知らないまま、
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なんとなく本とかで読み聞きした介護業界というものを想像しながら、
キャラクターを作って、
介護職の女の子の1日、やりがいこんな素敵な1日みたいなのを書いてたかもしれないなというのを思い出したお話をしました。
イラストレーターの原井美でした。また話します。
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