1. 100円で買い取った怪談話
  2. #4 目があった【東京の怪談】
2021-03-24 17:06

#4 目があった【東京の怪談】

何気ない日常の中で、突然誰かが目の前で壮絶な死を遂げる瞬間を目撃してしまう。  そんな経験をした人は少数派でしょう。  人は死に対する耐性があまり無いと言えます。  今回は、日常であり得ない出来事に出くわしてしまった彼女に、 いったいどんな怪奇現象が起きたのでしょうか?  
※お話の中で、過激な表現がありますので、ご了承ください※

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怪談作家の宇都郎・しかたろうです。
この番組では、私が行っている怪談売買所で買い取った、世にも奇妙な体験をされた方のお話をお届けします。
その前に、怪談売買所について説明しておかなくてはいけないでしょうね。
怪談売買所とは、兵庫県尼崎市のとある市場で、私が出しているお店です。
ここでは、目に見えないものを売り買いしています。
それは、怪談です。
世の中には、普通ではありえない奇妙な体験をされた方が数多くいらっしゃいます。
そういった方々にお越しいただき、どのような体験をされたのか、その方が語ってくだされば、
1話につき100円を私がお支払いします。
逆に、100円お支払いいただいて、私がこれまで集めた数々の怪異体験談を語って聞いていただくことも可能です。
そうやって、1話100円で怪談をやりとりするお店が、ここ、怪談売買所なのです。
怪談売買所には様々な方々がいらっしゃいます。
怪談が大好きだという方はもちろん、自身の怪異な体験を誰にも話せずに悩んでいたというような方なんかも来られます。
そういった様々な理由で怪談売買所に来られた方が語られた怪異な体験談、
すなわち怪談を、この番組では体験された方の許可をいただいた上で紹介していきたいと思います。
今回は、今までのお話と少し違う体験談をご紹介します。
一人暮らしの女性のお話なんですが、体験した本人ではなく、その話をリアルタイムに電話で聞いた人が話してくれたものです。
何気ない日常が突然非日常に変わる、それが怪談であると言われることがあります。
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たまたまそこにいたから、たまたまそれをもらったから、たまたまそれを聞いたから、怪異に巻き込まれて抗えない恐怖にさらされる。
この体験談もそんな怪談の一つです。
日常でありえない出来事に出くわしてしまった彼女に、一体どんな怪奇現象が起きたのでしょうか。
また今回は、怪談売買所でこのお話を語ってくださった永峯さんから許可をいただきましたので、
永峯さんに関しては実名にて放送いたします。
ただし、永峯さん以外の方の名前については仮名となっています。
お話の中で過激な表現がありますので、ご了承ください。
これは東京の世田谷区、今から9年前の僕より15歳離れた当時若い20代の僕の女性の友達なんですけども、
趣味が演劇とかで共通していて、僕はこの人に電話をかけるんです。
彼女と携帯で一人で住んでいる若い女性、たまたま携帯で話をしていたんです。
その女性、ひろみという名前にしました。
ひろみさんが化粧をしながら僕と電話で喋っていたんですよ。
何の話だったか忘れましたけど、たわいのない話で。
今度そっちに行った時は渋谷の方で酒飲みに行こうか、そんな話をしていて。
そんな話をしている時に、「えっ!?」っていきなり。
「どうした?」って聞く間もなく、「わーっ!」って言ったんですよ、彼女が。
携帯持ったまま。
何があったんかっていうね。
あとで電話かけるわ、ちょっと待ってねって。
何かあったのかなって思って。
誰かを訪ねてきたのかどうなのか分からないのかって。
結局その日は連絡はなかったんですよ。
翌日、僕はメールを頼んだ時に打って。
何があったのかというと、僕と電話を喋っている時に、鏡があるじゃないですか。
ちょうど後ろの方に窓があるんですよ。
窓にいきなり若い女性の顔が逆さに映ったんですよ。
「えっ!?」ってその時なんですよ。
何かあったと思って。
「いやーっ!」って言ったのが、ドカーンって音がして。
また電話してますわ。
飛び込み自殺です。
そのマンションっていうのは7階建てだったか8階建てだったか、
ちょうど上から2段目が5階建てで、
ちょうど降りてきた時に逆さですわね、女性が。
要するに鏡越しに目は覚えたんですよ。
それが怖くて、本人が言うにはスローモーションなんですね。
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一瞬やけど目が覚えた時っていうのがすごく時間的に長くて、
私今死ぬんやでっていうような目をしてた。
もっと言うならば、最後に落ちた女性が目を合わせた相手が自分やったという。
ここに何か旋律みたいなのを。
そして警察の方も来たんで、実は降りる瞬間顔があったんです。
顔があったって言うんですかね。顔があったんですよっていうことで言ってて。
でも怖くてどうしようもないから、
昨日は実家に帰って、実家でもいてたっていう。
家の前はとりあえず結婚があって、それは流されてるんやけど、
テレビでも一応報道されて、
一応翌日新聞を見たと。
この新聞を見たっていう言葉を後の後まで全然覚えてなくて、
そのためにちょっと怖い思いするんですけども、
それからどうなったのかっていうことはもう全然連絡なくて、
1ヶ月後に電話を入れたら電気ないんですよ。
で、どうなん?別におばけでも出たんちゃうやろ?
出てないんやけど、
ここもね、変なことがあって、
彼女はベッドじゃなくて布団で寝るんですよ。
枕を置いて寝るんやけども、
目覚ましが鳴るときにドカーンって音がするんですよ。
落ちたときの。
耳に合わせると目覚ましが鳴るっていうね。
目覚ましの前にドカーンって音が鳴る。
目を覚めるっていうパターンなんやけど、
もっと遅いので目を覚めたときに、
その天井見てびっくりするんですよ。
何かいるんじゃないんやけど、
自分が寝た位置と逆なんですよ。逆さまになってるんや。
布団がそのまま逆さまになってるんですよ。
で、これはどういうことなん?
私昨日お酒飲んで酔っ払った覚えもないし、
寝る位置っていうのはちゃんと知ってるし、
こっちの逆さやったら要するに額縁。
額縁が落ちてきたら怖いから、
やっぱり物が落ちないところに
自分の頭を持って行ってると。
こういう形で寝てんのに、
ガーンって音がする。
わーっと思ったら耳が開く。
何ここ?って言うたら、
額縁のところに自分の目線が行くっていう。
自分そりゃおかしいだよって。
霊現象とは何でもないやんって。
自分の場合はあれちゃうか?
そういう音を聞いて人が死んだっていうところを目撃してるから、
それが耳鳴りになってるんじゃないの?って言っても、
はっきり聞こえるもんやから。
で、ある日工事現場の近所に寄ったら、
ダンダンダンって音が、
ガーン、ガーンと同じ音が聞こえるって。
それも気のせいやって。
言ったらすごく衝撃的な場所にいたんやからっていうことで。
で、布団で寝たらやっぱり同じこと起きるんですよ。
逆になってると。
で、なんであれなのかなって。
で、おかしいなって。
そしたら、今日はその逆にしたまま寝とき?と。
09:04
言うたんですね。
だからその、あ、同じやったわと。
それが逆になることで、
自分が勘違いしてんねんって。
しかしね、秀君にね。
秀君にね。
広見はね、はっきり言った。
例えば広見自体が寝返り寝てるのと、
なんで布団がね、逆になるのか、それが分からんって。
もう、ビデオでも一回撮ってみるかって。
いや、そんなん要せんって。
それだけは要せんって。怖いから。
みんな怖いし、
何かで映ってるとか見ややし。
相当この間の事故でも、
結局嫌な思いしてるから、
それをしてまで知りたいと思わないって。
でも我慢しときや、と。
でね、彼女が、
変なことをね、結局言い始めて、
広子を、話の途中でね、
例えば沙織っていう友達の名前、
沙織がね、こんなんでね、
ちょっと明るくなったんでね、
沙織がね、ドライブの途中でね、
面白いジュース買ってきたんで、
ひでくんにインチャーかみたいな話になって、
ほんまは言うなって。
それでね、
ナオミがね、
ナオミが、ナオミがって、
どれの話を言ってるのかな?
ナオミが、
誰?
私、何て言ったかな?
沙織の話知ってるやろ?
ナオミがね、
私、何て言ってるわ。
で、なんか、
お前でもねえよって。
おかしくなってんねんって自分言うたら。
どこのナオミか知らんけど。
ところが、
友達のナオミって誰?って。
自分は、
例えばヒロコやったら、
ヒロコなとか、
何々くんなとか、
言うてるつもりやねんけど、
ナオミ、ナオミ、ナオミって言うんすよ。
何者あれなんかな?
って思って。
で、僕ちょっとね、
気になったんで、
当時の、
言うたら4ヶ月前の新聞を見て、
びっくりしたんですよ。
苗字はちょっと覚えてないですけど、
ナオミって名前。
でも、
怖くなって、
これなんかあるんやわと。
でも、
ちょっと考えたら、
彼女は新聞を見てるわけやから、
ナオミって名前は結局、
潜在的に入り込んでるから、
そうなんやってことを気づくまでが怖くて。
やっぱりなんかあんねやわ。
で、
ナオミ、ナオミって私言うから、
あのな、
自分な、
新聞読んだやろ?って。
読んだ。
その名前見た?
なんて名前なってた?
ナオミやったかな?
だからそれやんて。
自分のレゲエ印象とか、
そういうのこだわりすぎてな。
もう言うたらおかしなってしまってんすよ、
全然的に。
だからもう、
部屋戻ることやめんよって。
結局ね、
彼氏ができたから、
同棲みたいな感じで1ヶ月いてたんですよ。
それが夏やったんですけどね。
ほんで、
お盆が終わってから帰ってきて、
で、僕に、
帰ってきたで、
ヒデ君。
もうすっきりしたわ。
何も起これへんわ。
っていうことになって。
でね、そっからね、
あのー、
大丈夫やろなって思ったら、
結末的なんですけど、
電話の入り口がかかってきて、
怖いぜ。
どうしたの?
見た?
はっきり。
12:00
見た?
見た?
何を見た?って。
あたし、
あのー、
ヒデ君に言うへんかったけど、
やっぱりね、
その、
布団の位置が逆になって、
怖いから、
あたしの布団をね、
縛りつけて、
自分を縛りつけて、
何をしてんねん、
そんなもんを言うて。
ほんなら、
あたしは、
目覚めた時に、
夜中に目覚めてるけど、
窓を、
逆の女の人のその顔が映ってるよ。
で、その、
なんか、
俺、
自分に言うたら、
分かれへんけど、
意味が分かってんのよ。
どうですか?
彼女はあたしに言ってるんや。
逆さの顔じゃなくて、
まともな顔、
まっすぐの顔を見てくださいって、
あたしに言ってるんやと思うって。
この人から聞いた?
あたしはそうさせたんですよ。
要するに、
布団が逆の女を、
彼女が言うんやんすよ。
逆女ってその、
あのー、
要するに、
額縁があるんで、
そんな時、
窓から見たら、
確かに逆の顔が、
まっすぐ見えるんですよ。
それ、
間違いないんか?
だって、
見たもんって顔が逆になってんの。
恨みしい顔で、
それ止まった状態、
止まった状態。
ただ、
後々になって、
夜中なんですよ。
夜中なんやけども、
その情景としては、
夜じゃなくて、
昼なんだ。
事故が昼に起きてますから。
この意味でもよく分かりません。
夜中やねんけども、
自分の目に映ったところで、
昼なんや。
それを考えたら、
やっぱり彼女の、
幻覚なんかなっていう風に思います。
だから、
見た状況のままやったら、
夜中やったら、
夜中の逆の顔やったら、
やっぱり、
夜中の状況もよいじゃないですか。
それが昼間に映ってるということで、
何らかの形で、
これは霊現象になって、
本人の、
あまりのショックで、
幻覚を見て、
その時のことのままを、
目で見たんやなっていう感じで見るんやけど、
やっぱりその、
布団がやっぱり逆になっていて、
これだけはね、
説明がつかんないんですよ。
要するに、
映っている顔が昼間やから、
幻覚で分かりますよね。
自分の体が映っている、
これは分かりますよね。
布団が一緒に180度回転するという意味が、
分からないんですよ。
これが、
今は結婚して落ち着いています。
別の家にいても、
そういうことは何もないんですけど、
あの時のあれは何やったんかなっていうのは、
時々電話でしゃべったら、
やっぱり言いますね。
何気ない日常の中で、
突然誰かが目の前で壮絶な死を遂げる瞬間を目撃してしまう。
そんな経験を持つ人は少数派でしょう。
現代の日本では、
死は日常からほど遠いところに隠されています。
だからこそ、
人は死に対する耐性があまりないとも言えます。
そのため、
事故や自殺など普通ではない死の現場に遭わせた人は、
心に大きな衝撃を受けて、
それが長く尾を引くことも少なくありません。
15:01
今回のお話は、
当事者ではなく、
第三者である永峰さんの目を通して語られました。
永峰さんは自身の分析を加えながら、
一連の出来事を冷静に語ってくださっています。
彼の見たてはおそらくは正しいでしょうね。
恐ろしい出来事に直面した結果、
それによって心に傷を負ってしまって、
本人も気づかない間に異常な行動をとってしまっている。
怪異と思える体験をしたとしても、
できるだけ合理的に考えるべきだと私は思います。
そうして合理的に考えた上で、
なおも理解できない現象が残ったとしたら、
それこそが本当の怪異なのかもしれません。
このお話の場合は、
布団ごと向きが変わってしまうという点が不可解な現象として残りました。
となると、自殺した女が上下逆向きではなく、
お互いに同じ向きで広見さんと相対することを望んでいるとする
彼女の核心もあながち無視できなくなるでしょう。
怪異な体験というのは、相手が目には見えない上に、
私たちの世界のものとは別のルールで動いている存在であるがゆえに、
見る方向によって様々に解釈することができます。
だからこそ厄介で恐ろしくて、
そしてそこがまた怖くてきでもあるのです。
いずれにしても、
広見さんがその怪異の網に絡めとられることなく、
今では平穏な毎日を送られているのは幸いでした。
この番組では、あなたが体験した怪談をオンラインで買取りしています。
詳細は概要欄のリンクよりお待ちしています。
それではまた次回お会いしましょう。
17:06

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