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2021-08-12 10:53

【詩吟ch】初級:人生の重みを感じた詩吟<大楠公>

大楠公 / 徳川斉昭
豹は死して皮を留む 豈偶然ならんや
湊川の遺跡 水天に連なる
人生限り有り 名は尽くる無し
楠氏の精忠 万古に伝う

#詩吟 #漢詩
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詩吟の魅力を発信する、詩吟チャンネル!
おはようございます、こんばんは。詩吟チャンネルのheyheyです。
このチャンネルは、詩吟歴の長い長い私、heyheyによる、
詩吟というとてもマイナーな日本の伝統芸能の魅力を、分かりやすくお伝えしていくチャンネルです。
最近は2日に1回のペースぐらいです。
時たま毎日やりますけれど、そんな感じで配信しているので、楽しみにしてください。
いつも通りですね、詩吟を一つご紹介する。
詩吟といいますか、漢詩や俳句和歌、そういったものをご紹介して、最後に吟じていく、というスタイルで進めさせていただきます。
どんな風な詩の内容なのか、背景があるのか、どう吟じていけばいいのか、さらさらっとですね、話していきますのでお楽しみください。
今日ご紹介するのはですね、
まあこれ、僕の一緒に詩吟をやっていた、やっていたかな?
まあ今休会してるんですけど、詩吟教室でやっている90歳のめちゃくちゃ元気なおじいちゃんがいるんですけれど、
その方が大好きな漢詩なんですね。
なかなかそれほどに、しかもすごい実績の重ねたおじいちゃんでして、
その人が吟じるからこそですね、結構吟自体はひょろひょろなんですよ。
もう歳が歳なんでですね、それでもこの胸にグッとくるものがある。
それほどの、まあ歳を重ねるほどに重みの出る漢詩、それをご紹介させていただきます。
では何かと言いますと、大難項ですね、大難項。
徳川成明という方が作られた詩になっております。
まず大難項、大きな楠木の君と書いて大難項と読みます。
これどなたかというとですね、楠木正重という武将ですね。
南北朝時代の方になっております。
まあ歴史の時間に習ったかな?
後醍醐天皇を助けてですね、南北朝時代に突入したけれども、
どれだけ後醍醐天皇にもいろいろ情操しても、策を与えてもですね、伝えても全部もことごとくいろいろダメになって、
それでもですね、天皇を裏切ることなく忠誠を尽くして最後まで戦い抜いた。
つまりですね、もう忠義の詩としてものすごく歴史に名を残している方。
これが大難項と呼ばれているゆえになります。
そして徳川成明ですね。
この詩を作られた方がこの徳川成明という方なんですけれども、知っている方は多いと思いますね。
徳川と書いてありますけれども、最後の江戸幕府の将軍ですね。
徳川義信の実の父親になります。
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水戸藩主ですね。水戸藩主の方。
だからもう重みが違うんですね。
なんかそこら辺の人がこの人はすごかったんだみたいなことを言ってるんじゃないので、
この詩も完成度も高いですし重みも違う。
ということで詩の内容を早速読んでいきたいと思います。
大難項 徳川成明
氷は死して川をとどむ
あに偶然ならんや
港川の遺跡
水天に連なる
人生限りあり
名は作るなし
南氏の生中
万古につとう
氷は死して川をとどむ
あに偶然ならんや
氷というのはですね、動物の氷ですね。
氷は死んだ時に川をこの世に残すと。
そしてですね、人もまた死んだ時に名前を残すと言われている。
この2つがですね、あに偶然ならんや、決して偶然のことではないんだと。
こういう主張ですね。
港川の遺跡、水天に連なる。
この大難項である楠木正重が戦死を遂げたこの港川というところの遺跡からはですね、
その川の流れが天まで続いているかのようにですね、
いつまでもこの名前は残り続けているであろうと。
人生限りあり
名は作るなし
人生には限りがあるけれども、
その人の残した功績というものは尽きることがない。
南氏の生中
万古につとう
この大難項のですね、この上ない忠誠というもの。
これは万古、永久に伝わって消えることがないであろうという内容になっております。
もうこの人がいかに素晴らしい人であったか。
なぜ素晴らしいのかというと、この忠誠心。
忠誠心が素晴らしかったからこそ、
死んでもなおずっと語り継がれるような人になったということです。
だからこの忠誠を尽くすということは大事なんだよという内容なのかなと思います。
氷を足して川をとどむ
ここ吟辞初めのですね、この作品として見た場合、この出だしがですね、かっこいいんですよね。
かっこいい。氷を足して川をとどむ。
あに、偶然ならんや。
ここの語感が僕は大好きです。
そして転句のところですね。
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人生限りあり、名は作るなし。
ここがですね、ここが本当に長く真剣に生きてきた人。
その人であれば、なおさらに重みの出せるところですね。
だからここはですね、本当にあの僕みたいなぺいぺいな若者がですね、吟辞たところであまり重みがないんですよ。
しかもやはりですね、ここら辺にもお腹に力を入れずにここら辺を吟辞たら、もうもともこもないんですね。
人生限りあり、みたいな。
そんなこと言ったらもう知っとるわ、みたいな感じで言われるわけですよ。
だからこそ、ここはもう気持ちを込めていけばいいのかなと思います。
人生限りあり、名は作るなし。
人生には限りがあるけれども、それまでにやってきたことですね、功績、残してきた功績というのはちゃんと尽きることがないんだよ。
だから今しっかりと生きるんだと、生きていくんだという話ですね。
なので一緒にこの詩吟やっていた90歳のおじいちゃん、すさまじい方でですね、タイの国に高速道路を引いたという話なんですけれど、
プロジェクトXに乗ったとかなんとかという話なんですけれど、本当にですね、だいぶ体が近づいているそうなんですけれども、
もう正気にあふれている感じなんですね。
だから声、声自体がもう腹式呼吸で出せているかちょっと怪しいんですけれども、気迫が、気迫と声の重みが本当に違います。
だからちょっと今もう体調崩されて休憩されているんですけれど、その方の詩吟をですね、ちょっと思い出しながら、僕も真剣に吟じていきたいかなと思います。
吟じてはですね、初心者の方でも吟じられる節回しの難しいところではないので、いかに気持ちを込めてやるのかが大事かなと思います。
それでは吟じていきましょう。
大南港 徳川成明
遺跡みずてんにつらなる
09:10
じんせいかぎりあり
なはつくれなし
なんしのせいちゅう
ばんこにつとう
いやー、お腹痛いですね。頑張りました。
たった2分間もないんですけれど、この自分を出しまくる、全力で声を出す、気持ちを込めまくる、こういうことをですね、毎日少しずつやっていくだけでもですね、健康にいいのかなと、精神的にもいいのかなと思っております。
こんな感じでちょっと詩吟のアピールもしつつ、今日は以上としたいと思います。
詩吟の魅力を発信する詩吟チャンネル、どうもありがとうございました。バイバイ。
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